海外へ荷物を送るとき、「どのコンテナを使うか」で費用や納期が大きく変わります。とくに初めて国際輸送をする方にとっては、コンテナの種類や積み方、特殊な荷物への対応が大切です。
この記事では、一般的なコンテナから特殊なものまでの種類や使い分け方、積載効率を上げる工夫、重たい荷物や長い荷物の運び方まで、わかりやすく解説します。
この記事で取り扱う話題
- 海上コンテナの種類・サイズ・積載効率を徹底的に解説!
海上コンテナの種類・サイズ・積載効率を徹底的に解説!
コンテナの基本構造と種類(20FT・40FT・特殊)
国際輸送で使うコンテナには、いくつかの基礎知識があります。ここでは、初心者が知っておきたい7つのポイントを紹介します。
海上輸送で最も一般的に使用されるのが、ドライコンテナと呼ばれる「20フィートコンテナ」と「40フィートコンテナ」です。前者はおよそ33立方メートル、後者は約67立方メートルの積載容量を持ち、頑丈な鋼鉄製で構成されています。
1. コンテナのサイズは国際規格(ISO)
コンテナの大きさや強度は「ISO規格」で決まっています。すべてのコンテナには「コンテナ番号」があり、荷物の追跡や積み込み位置の確認に使われます。
2. よく使うサイズは「20フィート」と「40フィート」
- 20フィート:長さ約6m
- 40フィート:長さ約12m
これらが最も一般的。物流現場では「20を1本」などと呼びます。
3. 素材は3種類(スチール・アルミ・FRP)
- スチール製:耐久性が高く、ドライコンテナに使われる
- アルミ製:軽いが高価
- FRP製:断熱性あり、ただし壊れやすく高コスト
リーファーコンテナ(冷蔵)には、ステンレス製が主流です。
4. 常温と冷蔵の2タイプ
- ドライコンテナ(GP):温度管理なし。一般貨物向け
- リーファーコンテナ(RF):-25℃〜30℃で温度管理可能。食品などに使います
5. 高さの違いもある
- 通常の高さ:8フィート6インチ(約2.6m)
- ハイキューブ(HQ):9フィート6インチ(約2.9m)
高さが必要な貨物にはHQが便利です。
6. コンテナ重量と道路法
貨物を積んだコンテナは、日本や輸出先の道路交通法にも注意が必要です。
重すぎると通行制限がかかるため、トラックの「軸数」や「走行ルート」も配慮します。
7. シール(封印)について
コンテナは出荷後、シール(封印)で閉じます。これは税関以外は開けられません。封印が壊れていた場合は、盗難などの可能性があるため注意が必要です。
以上が、貿易初心者のための「コンテナの基本知識」です。
コンテナ種別 | 内寸(L×W×H, mm) | 最大積載重量(kg) | 容積(㎥) |
---|---|---|---|
20FT GP | 5,898 × 2,352 × 2,393 | 約28,000 | 約33 |
40FT GP | 12,032 × 2,352 × 2,393 | 約26,500 | 約67 |
40FT HQ | 12,032 × 2,352 × 2,698 | 約26,500 | 約76 |
次は、それぞれのコンテナの種類について詳しく見ていきましょう!
海上コンテナ(特殊コンテナ含む)一覧
1.ドライコンテナ(GP)
- 一番よく使われる標準タイプのコンテナです。温度管理はできません。
- 食品や精密機器など、温度に弱い貨物には不向きです。
- 表記例:20GP、40GP
関連記事:船の手配 独立系NVOCC(フォワーダー)を選ぶべき理由
ドライコンテナのサイズ、長さ、外寸、内寸、容積の一覧
20フィート | 40フィート | 40ハイキューブ | ||
外側の大きさ | 長さ | 6m | 12.1m | 12.1m |
幅 | 2.4m | 2.4m | 2.4m | |
高さ | 2.5m | 2.5m | 2.9m | |
内寸(荷物をいれる空間) | 長さ | 5.8m | 12m | 12m |
幅 | 2.3m | 2.3m | 2.3m | |
高さ | 2.3m | 2.3m | 2.7m | |
コンテナの容積 | 33㎥ | 67㎥ | 76㎥ | |
コンテナ自体の重さ | 2.3t | 3.8t | 3.9t | |
最大重量(荷物のみ) | 2.8t | 2.6t | 2.6t | |
最大重量(荷物+コンテナ)*グロス | 30t | 30t | 30t |
2.リーファーコンテナ(RF)
- 温度調整ができる冷蔵・冷凍用のコンテナです。果物・肉・薬品などに使います。
- 温度は-29℃~+60℃まで調整可能
- 表記例:20RF、40RF
関連ワード:CAコンテナ
リーファーコンテナの3つの特徴
- コンテナの壁の厚みが違う=内寸が小さい
- コンテナの容積が小さい
- コンテナの自重が重い。
船積み書類の表記例:20RF、40RFなど
リーファーコンテナのサイズ、長さ、外寸、内寸、容積の一覧
20フィート | 40フィート | 40ハイキューブ | ||
外側の大きさ | 長さ | 6m | 12.1m | 12.1m |
幅 | 2.4m | 2.4m | 2.4m | |
高さ | 2.5m | 2.5m | 2.9m | |
内側の大きさ(荷物をいれる空間) | 長さ | 5.4m | 11m | 11m |
幅 | 2.2m | 2.2m | 2.2m | |
高さ | 2.2m | 2.1m | 2.5m | |
コンテナの容積 | 28㎥ | 58㎥ | 67㎥ | |
コンテナ自体の重さ | 3t | 3.9t | 4.7t | |
最大重量(荷物のみ) | 2.7t | 2.6t | 2.9t | |
最大重量(荷物+コンテナ) | 3t | 3t | 3.4t |
3.タンクコンテナ
- 液体を運ぶための専用コンテナです。
- 中にタンクがあり、食品・オイル・化学品などを輸送します。
4.ハンガーコンテナ
- 服をハンガーにかけたまま運べるコンテナ
- しわや型崩れを防ぎたい衣類に最適
5.サイドオープンコンテナ
- 横の側面が開くコンテナ
- 横からフォークリフトで積み下ろしできます。長い荷物にも便利
6.ハイドコンテナ
- 臭いが強い商品(毛皮など)の輸送用。
- ニオイがこもらないように工夫されたコンテナです。
7.フレキシバッグコンテナ
液体を輸送する方法のひとつに、「フレキシバッグコンテナ」があります。これは、ふつうの20フィートコンテナの中に大きな袋(バッグ)を入れて液体を運ぶ方法です。専用のISOタンクよりも安くて使いやすく、ワインや調味料、食用油などを海外から輸入する人に人気です。
改良型の「IHFタイプ」もあり、強度や加温性能が高くなっています。素材は、燃やして処分できるプラスチック(PPとPE)です。
どんな液体が運べるの?
食品・非食品を問わず、多くの液体に対応しています。
- 食品:ワイン、梅酒、食用油、水、液体調味料など
- 化粧品・日用品:シャンプー、洗剤、ラテックスなど
- 工業品:グリセリン、パーム油、液体肥料、バイオ燃料など
- ただし、危険物(可燃性の高い化学品など)は使えません。
フレキシバッグのメリット
- 食品も運べる:安全性の認証があり、直接食品を入れて輸送できます。
- 加温できる:温めながら輸送可能。たとえば、ドロドロの油もサラサラに。
- たくさん運べる:ドラム缶よりも約30%多く積めます。
- 使い捨てで清潔:1回使いきりなので衛生的で洗う手間もなし。
- コストが安い:ISOタンクのようなリース費用が不要。最大50%安くなる例も。
- 特別な設備が不要:積み込み・排出に機械がいりません。
- 柔軟に使える:定期便でもスポット便でも使いやすいです。
特殊コンテナを使う3つのケース
普通のコンテナに入らない貨物は、「特殊コンテナ」で運びます。使うのは、次のようなケースです。いわゆるオーバーゲージ貨物で使用します。
オーバーゲージとは、40フィート(約12m)に収まらない貨物です。この場合の収まらないとは…..「背が高い。長い。または、横幅が広い」ことをさします。コンテナにサイズ的に収まらない物が「オーバーゲージ貨物」です。
1.とても重い荷物
コンテナには積める重さの上限があります。
重い荷物を運ぶときは、自重(コンテナ自体の重さ)が軽い専用コンテナを使います。
2.サイズが大きすぎる荷物
20フィートや40フィートの標準サイズに入らないような大型の荷物は、特殊コンテナが必要です。
3.長い荷物(長尺物)
鉄パイプや木材など長さがある貨物は、ドアから入れるのが大変です。
この場合は、上が開いているオープントップコンテナを使い、クレーンで上から積み込みます。
特殊1:オープントップコンテナ
オープントップコンテナは屋根がないコンテナです。そのため、クレーンを使って上から荷物を出し入れできます。特に、重い物・長い物・高さのある荷物に向いています。
屋根がないぶん、雨や海水が入らないように防水シート(ターポリン)をかぶせて使います。
主な特徴
- 上が開いていて、クレーンで荷物を積み降ろせる
- 背が高い・長い・重い貨物の輸送に便利
- 上は防水シート(ターポリン)で保護される
注意点
- 水に弱い荷物は使わない方がよいです
- 船に積むときに使える場所が限られることがあります
- 積み上げ用の機械(ストラドルキャリア)を使うときは、はみ出し10cm以内が条件
特殊2:フラットベッドコンテナとは?
フラットベッドコンテナは、床だけが残っているタイプのコンテナです。上下・左右・前後の壁がないため、大きくて重い荷物をそのまま載せることができます。
特徴
- 壁がまったくないので、長くて大きな貨物に最適
- 鋼材・木材・パイプ・プラント機材などに使われる
- 床が強化されていて、重たい荷物も積載可能
- 複数台を横に並べて、大きな貨物を載せることもできる
特殊3:フラットラックコンテナ
フラットラックコンテナは、上と横の壁がない特殊なコンテナです。前後と床だけがあり、大きな荷物も積みやすい構造になっています。
特徴
- 上と横の壁がなく、自由に積み下ろしできる
- 建設機械・木材・パイプなどに向いている
- 床が頑丈で、重たい荷物の輸送にも対応できる
注意点
- コンテナの基本サイズ(高さ・幅)を超えると、追加料金(デッドスペース分)がかかる
- 荷物が動かないように、固定用のリング(ラッシング用)が付いている
- 荷物の重心(重さの中心)を、事前に船会社へ伝える必要がある
ボイドスペース?
フラットコンテナは、料金はかかるのに荷物を載せられない部分が発生します。基本的に「横幅8フィート」「高さ8フィート6インチ」までが通常料金。これを超えた部分は、「追加料金が必要なスペース=ボイドスペース」です。
ボイドスペースの3つの種類
- Over Width(横方向オーバー)
横幅8フィートを超えた部分。はみ出した分が追加料金の対象になります。 - Over Height(高さオーバー)
高さ8フィート6インチを超えた部分が該当します。 - Over Width & Height(横と高さの両方オーバー)
横にも縦にもはみ出している場合は、両方分の追加料金がかかります。
フラットラックなどの特殊コンテナは、港や船会社によって使えるスペースが限られることがあります。特に積載サイズがオーバーする場合の制約は、コンテナ船が遅延する理由(ハブ港やスペース制限)にもつながるため注意が必要です。
こうした特殊な輸送では、船会社と関係が強いフォワーダーに頼むことが大切です。実績のあるフォワーダーなら、船会社から優先的にスペースを確保してもらえる可能性があります。
「40GP」「40HQ」の違いと使い分け
輸送でよく見る「40GP」や「40HQ」は、コンテナの種類を表しています。
- GP(General Purpose):標準的な高さのコンテナ
- HQ(High Cube):高さが1フィート高いコンテナ(約30cm高い)
なぜ高さが違う?
40フィートのHQは、GPよりも高さが1フィート(約30cm)高くなっており、その分、中の容量が約12%多くなります。
- 40GP:40×8×8.06 = 約2580
- 40HQ:40×8×9.06 = 約2900
この差により、HQは軽くてかさばる荷物(アパレルなど)にぴったりです。しかも、送料はGPとほとんど同じなので、コスパが良い選択です。
パレットや梱包サイズとの関係
パレットは、荷物を載せる「台」です。段ボールなどをパレットに載せて、ストレッチフィルムでぐるぐる巻きにすることで、荷崩れを防ぎながら、フォークリフトで簡単に運べます。作業が早くなり、人手も減らせます。積載効率を上げるためには、容積と重量のバランスが重要です。
パレットには「JIS規格」「ISO規格」「米国規格」など複数のサイズがあります。使用するコンテナの内寸とパレットの大きさを合わせることで、デッドスペースを減らし積載効率を高められます。

貨物のサイズやパレット単位での計算方法については、容積重量の計算方法とパレット1枚のm³で詳しく解説しています。
例えば、20FTコンテナにはJISパレット(1100mm×1100mm)で最大10枚、40FTには20枚程度が目安として収まります。貨物の形状や梱包方法によって変動するため目安です。

*最大の積載量の目安だとお考え下さい。
パレットのメリット・デメリット
- 荷物の移動が簡単
- 作業時間の短縮、人件費の削減
- 燻蒸処理が必要な場合がある
- 積み方のスキルで品質が変わる
- パレットの処分が面倒
パレットの種類とサイズ
各国でサイズは少し異なります。
- 日本・アジア:1100×1100mm(イチイチパレット)
- アメリカ:1016×1219mm
- ヨーロッパ:1000×1200mm、800×1200mm
材質ごとの特徴
種類 | 特徴 | 注意点 |
木製 | 安い・修理可・よく使われる | 燻蒸が必要&重い |
プラスチック | 軽くて丈夫・リサイクル可能 | 高価・壊れると使えない。 |
金属(鉄・アルミ) | 丈夫・再利用可能 | 重い・高価・さびやすい。 |
紙製 | 軽くて処分が楽 | 水や湿気に弱い |
圧縮木材 | 燻蒸不要・保管しやすい | 高価な場合もあり |
木製パレットと燻蒸処理
木製パレットは「害虫対策」として、国際的に燻蒸処理が必要です。方法は「臭化メチル」または「熱処理」のどちらかで、完了するとスタンプが押されます。
処理済パレットを使えば、日本で再処理する必要はありません。
梱包と積み方の注意
輸出用にパレットを使うときは、段ボールの積み方にも注意。一般的には、高さは2メートルまでに抑え、重い物は下に積みます。
- ブロック積み
- レンガ積み
- ピンホール積み など
最後にストレッチフィルムでしっかり固定しましょう。
実務のポイント
パレット単位で運ぶと、B/Lやパッキングリストにも「●●Pallet」と表記される場合があります。パレットを使うと、CFS倉庫や配送先でもスムーズな荷扱いが可能です。
梱包重量は軽めが理想
輸入する箱(カートン)の重さ、気にしていますか? 日本の倉庫やトラック現場では女性作業員も多く働いているため、軽い荷物のほうが作業しやすい事情があります。
理想のカートン重量は?
1箱の重さは 5〜8kg、最大でも10kgにするのが目安です。
重すぎると作業スピードが落ち、2人作業になることもあります。
トラックでも同じ問題
ドライバーが荷物の積み下ろしも行うため、重いと断られることも。
梱包重量は、運送の受け入れ可否にも関わります。
気をつけたい3つのポイント
- 女性が扱える重さにする
- 10kgを超えないように調整
- サプライヤーに具体的に伝える
重量やサイズの大きな荷物は、現場作業に支障をきたす場合もあります。荷扱いのルールや対応方法については、混載便で積める最大重量と長尺物の注意点も参考になります。
解決策:箱の中で分ける(インナーとアウターで分ける)
- 小箱(インナーカートン):5kg×4個
- 大箱(アウターカートン):まとめて20kg
こうすると、大きい倉庫ではまとめて扱え、小さい現場では小分けもできます。
フラットラック・オープントップの活用法
フラットラックコンテナは壁がないため、クレーンなどを使って側面または上部から積み込みが可能です。重機、発電機、長尺鉄骨など、通常のドライコンテナに収まらない貨物に使われます。
オープントップコンテナは天井部分にシートを被せる形式で、高さ制限を超える貨物を積む際に有効です。これら特殊コンテナの利用には、事前に輸送ルートや積み替え設備の確認が不可欠です。
特殊貨物輸送には、以下の法規制や条件にも注意しましょう。
- 危険物(IMO/IATA規制)
- 通関時の書類と輸入規制
- 高額貨物の保険加入要件
積載効率を最大化する積み方の工夫
積載効率を高めるには、貨物の寸法・重量バランス・重心配置を意識したパッキングが必要です。また、隙間を埋めるための緩衝材や段積みパレットの導入なども効果的です。
梱包材を含めた「貨物総寸法」を事前に算出し、それをもとに積載シミュレーションを行えば、積み残しや過積載のリスクを防げます。

積載効率を高めるには、CLP(コンテナロードプラン)などの積載指示書を活用するのが効果的です。無料の積載シミュレーションツールについては、コンテナロードプラン(CLP)とは?で詳しく紹介しています。
たとえば、段積みパレットを活用することで40FT HQに24枚のパレットを収めた事例もあります。積載計画には、無料の3Dシミュレーションツール(例:Load Plannerなど)が便利です。
コンテナに積める荷物の量(積載量)を計算する方法
コンテナの中に荷物を積むとき、全部のスペースを使えるわけではありません。実際に使えるのは約70%~80%前後と考えるとよいでしょう。
ステップ1:荷物1つの大きさを出す
例えば、生地のロール(原反)を積むとします。円柱ですが、計算は四角形で行います。
サイズ例: 縦0.2m × 横0.2m × 長さ1.2m
→ 容積は「0.2 × 0.2 × 1.2 = 0.048㎥(1本あたり)」
ステップ2:コンテナに何本積めるか計算
20フィートコンテナの空き容積は30㎥ですが、70%しか使えないとすると、実際に使えるのは約21㎥です。
21㎥ ÷ 0.048㎥ = 約416本
つまり、約400本のロールを積むことができます。
計算の基本ルール
使える容積 ÷ 荷物1個あたりの容積 = 積載できる個数
この考え方は、どんな荷物でも使えます。
コンテナごとの積載目安(参考)
- 20フィートコンテナ:使える容積 約23㎥、パレット10〜20枚
- 40フィートコンテナ:使える容積 約47㎥、パレット20〜30枚
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縦、横、高さ、重さ、積載数を入れるだけで、m3とコンテナの積載数を計算できます。
2025年6月6日、9:38分現在、機能を停止しております。少々、お待ちください。

コンテナを自社で手配する「SOCコンテナ」と、船会社が手配する「COCコンテナ」では、費用や使い勝手が異なります。両者の違いについては【SOCとCOC】それぞれのメリットとデメリットをご確認ください。
重量物・長尺貨物の輸送条件と選定ポイント
重量物(1梱包あたり1トン以上)や長尺貨物(長さ3メートル超)の輸送には、特殊な設計のフラットラックやオープントップが必要です。
ただし、これらの数値は一つの目安であり、輸送会社や使用コンテナによって許容範囲が異なるため、都度確認が必要です。
これらの貨物では、以下のポイントが重要です。
- 積載許容量(コンテナの最大積載重量)
- 重心の位置と偏り(荷崩れ防止)
- 固定用ラッシングベルトや木枠の有無
- 積み替え時のクレーン・リフト対応
輸送ルートにトン数制限の橋や道路がある場合、それに対応した車両と計画も必要になります。

特殊貨物では「重心(Center of Gravity)」の位置が非常に重要です。荷崩れや横転のリスクを回避するため、共同海損の事例:コンテナ船の事故と責任分担などを参考に、適切な固定対策も検討しましょう。
まとめ
- コンテナ選定は貨物サイズ・重量・性質に合わせる
- GPとHQは容積の違いに注意し適材適所で使い分け
- パレット規格とコンテナ内寸を一致させ積載効率を向上
- 特殊貨物にはフラットラックやオープントップを活用
- 重量物・長尺貨物は輸送条件と安全対策を十分に確認
- 輸送シミュレーションツールや規制確認を活用し、リスクを最小限に
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