【本格貿易】輸出通関の流れ 必要な書類や手数料等

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    ネットサービスの発展に伴い、昔よりも海外と絡めたビジネスができます。ebay輸出、越境ecの名の下、世界に向けて輸出に取り組む方も多いでしょう。そんな貿易ビジネスをする上で避けては通れない通れないのが「輸出通関」又は「輸入通関」です。

    輸出通関は、日本から貨物を出すときに行う手続。他方、輸入はその逆です。どちらも税関に申告をし許可を受けた後、貨物を出し入れする点では同じです。

    この記事では、小さな輸出ビジネス(小包単位)をしている方が本格的な輸出に取り組むときに関係する輸出通関の基礎知識、流れ等(通関業者使用)をご紹介していきます。

    関連記事:コンテナ輸出の流れ 予約から許可までの手続き

    知識ゼロからの輸出通関

    輸出通関とは、日本の荷物を外国に持ち出すときに、税関に申告をして許可を受けることです。少し専門的な言葉で言うと、内国貨物(日本の貨物)を輸出許可により外国貨物に変えることです。

    1. 輸出許可を受けることで、外国貨物にな変化
    2. 外国貨物になったら、日本の外に持ち出せる。

    逆に言うと、輸出許可を受けていない貨物は、内国貨物扱いであり、このままの状態で輸出(持ち出し)をすると、関税法111条の「無許可輸出」に該当します。

    無許可輸出=無許可または虚偽の申告による輸出入をしたものは、5年以下の懲役または、1000万円以下の罰金に処せられる。

    実は、このルールは、海外向けに小包を発送する場合にも適用されています。海外に商品を送るときは、発送状を作成しますね? 実は発送状の作成により、複写式式で税関告知書の記入を終えています。=税関へ申告済

    なぜ? 輸出通関をする2つの理由

    EMS等の全ての小包にも輸出許可が必要です。許可を受けた物のみを「国外」へと持ち出せます。では、ここで今一度、輸出通関をする目的を確認しましょう。以下2つがあります。

    1. 違法貨物の国外輸出防止
    2. 輸出統計品目のデータの収集

    1.違法貨物の国外輸出防止

    • 輸出入の禁制品でないか?
    • 特別な許可が必要な物でないか?

    を確認しています。基本的に税関は「関税法」の規定に基づき、輸出の可否を判断しています。関税法では、ある特定の物品は「輸出入禁止物品」として指定しています。

    1. ●薬、向精神薬、●麻、あへん、けしがら、●せい剤
    2. 児童●●●
    3. 特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、著作隣接権、育成者権を侵害する物品
    4. 不正競争防止法第2条第1項第1号から第3号まで又は第10号から第12号までに掲げる行為を組成する物品

    引用元:税関

    しかし、商品によっては、この関税法以外の規定により管理されている物もあります。これが「他法令が必要な貨物」です。輸出通関により、まずは、適切な許認可、違法な貨物を送ろうとしていないかを確認しています。

    例:輸出貿易管理令の物品

    2.輸出統計品目のデータ

    2つ目は、日本から輸出されている品目を統計データとして保存するためです。今、どこの国との貿易が活発になっているのか?など、国際貿易の収支バランスを確認するのは重要ですね!このデーターを取り集めるために輸出通関があります。

    ちなみに、この統計データは、財務省統計局の「貿易統計」として誰でも閲覧ができます。

    • 1つめの目的:輸出禁止物品の監視
    • 2つめの目的:統計データーとして保管し、貿易収支を確認するため。

    輸出・3つの種類

    輸出通関の範囲は、買い手との約束通りに配送を手配することまでです。ただし、輸出通関にも次の3つがあり、輸出方法によって手続きの流れや必要な基準等が微妙に変わります。

    1. 一般貨物
    2. 郵便貨物(小包)
    3. ハンドキャリー

    一般貨物とは、コンテナやLCL等、一般的な輸出取引。郵便貨物とは、郵便小包による輸出取引。最後のハンドキャリーは、ご自身が荷物をもって搭乗し、自らの手で輸送することです。ちなみに、フェデックス等の民間配送会社を使った輸出も2番の形とほぼ同じです。

    あなたの輸出は、どれに該当しますか? 詳しくは後述する輸出の流れをご覧ください。ここでは、輸出には、3つの種類があることを覚えておきましょう!

    実際、通関は何をする?

    ここから本格的に輸出通関を説明していきます。輸出通関の一連の流れは、次の4つに分かれます。(詳しくは後述)

    1. 売り手との売買・輸送交渉
    2. 船積み書類の作成及び輸送手段の確保
    3. 通関業者への依頼
    4. 税関に輸出申告をして許可をもらう。

    最終的には、税関から「輸出許可」を取得することで、一連の輸出通関は完了します。つまり、輸出通関とは、税関から輸出許可を取得し、約定通りに輸送までを手配することです。

    1.売り手との売買・輸送交渉

    輸出通関は、買い手との間で売買契約がまとまり、輸送が必要になったときに依頼します。「何月何日までに、アメリカの○○さんに、○○を○○個輸送する」このように決めてからです。

    売買交渉のプロセスは、次の通りです。

    1. 輸出先国側で規制がないか?を確認する。
    2. 輸入者は自国で輸入可能なのか?

    実際に取引を開始したときに発生する可能性がある輸送上の懸念事項を確認します。インコタームズにより、自らが輸送費を負担する場合は、買い手との交渉と並行して、フォワーダー又は、通関業者に見積もり依頼をします。

    例えば、アメリカのロングビーチ港に20フィートコンテナを1本届けるための輸送費などです。また、必要であれば、日本側の輸出関連費用の見積もりも合わせて取りましょう。これらの結果をプロフォーマインボイスに反映させて、最終的な交渉をまとめます。

    買い手は、売り手(輸出者側)が作成したプロフォーマインボイスを見て、インコタームズ、売買価格、納期等を書面上で確認します。結果、売買契約の内容に合意するかを判断します。

    通関業者/フォワーダー等への見積もり例:

    仕向国、港または空港名、品物、貨物メジャーと重量、売買契約の条件、いつまで納品発送または届けるのか、詳細を伝え近々の船のスケジュールと通関手続きを含めた見積もりを入手する。

    2.船積み書類の作成及び輸送手段の確保

    売買契約が決まったら、発送の準備を始めていきます。用意するべき書類は、次の三つです。

    1. インボイス
    2. パッキングリスト
    3. 船積み指図書(シッピングインストラクション

    上記三つの書類をプロフォーマインボイスを基に作成します。これら三つの書類は、税関への輸出申告書類としても活用します。なお、インボイスとは、貨物の価格状況、パッキングリストは梱包状況を説明する資料。S/Iは、通関業者等に船積みを依頼する書類です。

    輸出通関の必要書類 輸出申告書とインボイスは違うの?

    パッキングリストには、実際の貨物外装サイズ、メジャー(m3)と正味重量と外装を含む全体重量を記入します。梱包前までに、貨物の大凡のメジャーと外装重量を算出しておきます。

    船積指図書は、フォワーダー(通関業者等)から、書式を取り寄せます。電話等で依頼をすれば、無料で提供してくれます。このシッピングインストラクションが「B/Lの基」です。ご自身で埋められる範囲で構わないため、記入します。

    必須事項:輸出者と輸入者の双方の会社名(氏名)と住所、連絡先は必須です。書類作成でよくあるトラブルが各種書類の整合性です。例えば、こちらの書類は個数が10になっているのに、こちらは9などです。かなり初歩的なミスが多いため注意しましょう!

    3.通関業者への依頼(フォワーダーなど)

    すべての書類を作成し終えたら、通関及び船積み依頼をかけます。すでに見積もりを得ていた内容で正式なブッキングをします。ブッキングが完了したら、フォワーダー等から「ブッキングシート」が発行されます。

    このシートには、船名や港の情報等の確定情報が記載されているため、これらをインボイス、パッキングリスト、S/I等のそれぞれに記入して書類を完成させます。すべての書類が完成したら、通関業者(フォワーダー)の担当者に送付します。

    「PR」フォワーダー通関業者は、使いやすい業者さんと取引をしましょう。HUNADEも輸出通関の対応ができますので、どうぞ、お気軽にご依頼ください。

    4.貨物の搬入と税関への輸出申告→許可をもらう。

    フォワーダー等から発行されるブッキングシートには、輸出貨物を指定の倉庫に送付するなどの指示が記載されています。指定された日までに貨物を梱包し、保税倉庫に発送します。なお、指定日までに届けないと「カット日」に間に合わず、船積みができないため注意しましょう!

    なお、輸出品が他法令対象の物である場合は、事前に入念な下調べが必要です。

    例えば、化粧品を他国に輸出する場合は、輸出の検討段階でMSDS(マテリアルデータシート)を入手し、規制成分の有無や海上運送上の「危険品目録」に該当しないのか?などの確認が必要です。

    貨物外装へのケースマークは必須!

    貨物の外装梱包には、必ずシッピングマーク(ケースマーク)を付けます。これにより、書類と実物の照合が簡単にできます。ケースマークの目的は、他の荷物と間違われないことにあります。そのため、記載方法等も自由で決まりはないです。

    例:2個の段ボールがある場合は、PKG NO.1/2、PKG NO.2/2と複数あることを記載します!

    倉庫への搬入→ブッキングナンバーが重要

    倉庫への配送は、一般の宅配等でも可能です。配送手段に関わらず、伝票には、輸出者名とブッキングナンバーを必ず記載します。保税倉庫では、入庫検量がされるため、パッキングリストと違いが出ている場合は、差し替えを求められます。

    搬入方法は自由です。但し、配送業者によっては、時間の関係上、港湾倉庫への入庫を断ることも多いです。一度、配送業者さんに確認をしましょう!

    倉庫への搬入完了→申告&許可

    これで貨物の準備は完了です。指定の倉庫で荷受けが完了すると「搬入」扱いになります。この搬入確認が取れたら税関への輸出申告、必要であれば税関検査等を経て輸出許可に至ります。無事に輸出許可が下りると、BLのDRAFT(下書き)が送られてきます。

    B/Lの記載内容に間違いがなければ、指定のチャージを支払い「B/L原本×3通」の発行を受けます。これが輸出通関から船積み完了までの流れです。

    指定倉庫で通関することを前提にする場合は、少なくてもカット日の前々日には入庫します!

    参考:輸出許可後の中の人の動き

    他法令が関わる貨物以外は、すぐに「輸出許可」に至ります。輸出許可になると、代行依頼をしていた通関業者などから、輸出許可書などがファックスされてきます。輸出許可が終ると、通関業者は、貨物に関するB/L Instructions(旧:ドックレシート)や、コンテナロードプラン(B/L Instructions(旧:CLP))を作成して、次の機関へ提出します。

      • コンテナ単位で輸出するとき…船積みを予定している船会社(CYオペレーター)
      • コンテナ未満で輸出するとき…指定の倉庫(CFSオペレーター)

    なお、コンテナロードプランは、コンテナ単位で輸出するときのみ、通関業者が作成します。コンテナ未満のときは、CFSオペレーターが他社の荷物を含めて、コンテナロードプランを作成して、船会社のCYオペレーターに渡します。(現在は、ナックス上の電子申請で行っています)

    通貫手数料や費用例

    • 輸出通関料(大額)=5900円
    • 輸出通関料(少額)=4200円

    輸出費用の算出とFOB価格の決め方 バイヤーも納得!?

    その他の輸出の流れ/フロー

    参考程度に、郵便輸出とハンドキャリー輸出の流れをご紹介します。

    郵便として輸出する流れ

    *申告価格が20万円以下は不要。20万円をこえる場合に申告が必要

    1. 最寄りの郵便局に荷物を出す。このとき通関委任状も合わせて提出する。
    2. 日本郵便が管理する保税地に搬入される。
    3. 税関外郵出張所に申告がされる。
    4. 許可後、郵便として海外に発送される。

    手荷物として輸出(旅具通関)

    *申告が必要な条件は、次の2つの内、いずれかに該当する場合

    1. 荷物の価格が30万円をこえる
    2. 輸出貿易管理令で制限されている物品を持ち出す

    輸出プロセスは、次の通りです。

    1. 空港内のボンド(保税地域)に入れる。
    2. その後、税関に申告をし、検査等を受ける。
    3. 許可が得られたら、保税地から搬出。
    4. 税関の確認を受けて荷物として持ち出す。

    関連知識:ATAカルネとは?ハンドキャリーの始め方

    よくある疑問

    Q.土日も対応していますか?

    航空輸送の場合は、土日も対応している可能性があります。一方、海上輸送は土日は休みです。

    Q.カット日は決まっていますか?

    CY(コンテナ)の場合は、ヤードオープン日以降、カット日までに許可を取得します。一方、CFS(コンテナ未満)の場合は、少なくてもカット日の前々日は入庫が必要です。なお、このカット日は、仕向国や、貨物内容によっても前後するため、詳しくは通関業者やフォワーダーに確認をした方が良いです。

    Q.自分で輸出通関はできすか?

    可能です。これを「自社通関」と言います。自社通関をする場合は、フォワーダー等が貨物の輸送滝として指定する「保税倉庫がある地域を管理する税関」に対して申告をします。

    個人通関(自社通関)の仕方 未経験者がゼロから挑戦!

    自社通関の始め方 自分でやるメリットと方法は?

    Q.輸出通関費用、義務とインコタームズの関係

    インコタームズでは、輸出義務と輸出費用の扱いを規定しています。

    例えば、FCAFOBの場合は、売り手側(輸出者側)に輸出通関の危険負担と費用負担の義務があるとしています。具体的には、次のことを完了するべきと規定しています。

    • 輸出許可書の取得
    • 輸出に必要な安全確認
    • 船積み前検査
    • その他、公的許認可

    Q.非居住者の場合は?

    税関事務管理人を選任することにより、海外居住の人でも日本への貨物の輸出入申告ができます。

    Q.消費税はどうなる?

    海外に商品を輸出すると、国内で物品を仕入れたときの消費税を還付してもらえます。

    Q.輸入通関との違いは?

    基本的に輸出通関よりも輸入通関の方が厳しいです。これは、禁止物品の蔓延による治安の低下及び、不正な輸入により税収等の減少につながるからです。

    現役通関士がサポート:輸出入通関代行サービス

    まとめ

    • 輸出通関は、不正貨物の輸出防止と統計データの取得にあり。
    • 買い手側の輸入規制をチェックしよう!
    • 買い手側とプロフォーマインボイスで確認すること
    • プロフォーマで確認できた内容を基にインボイス等を作成する。
    • フォワーダー/通関業者等は相性が良い所にしよう。
    • 売買交渉、船の選定、貨物の搬入をスムーズにしよう
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    この記事の執筆者
    HUNADE

    貿易サイト「HUNADE」の代表。通関業者で勤務した経験をもとにして「もっと貿易を身近に。」をミッションに活動中!難しい貿易をできるだけわかりやすく解説し、貿易の一助になることが目標。基本的には、東海地方に住みながら国内各地、海外などでも活動し、できるだけ柔軟な発想を維持できるように努力しています!

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