輸出申告と貨物の流れ どうやって荷物を搬入するの?

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外国へ商品を輸出するときは、貨物の流れと書類の流れを意識します。

貨物の流れとは、輸出する貨物のバンニング(コンテナに貨物を詰めること)から、港への輸送、本船に積載するまでの流れを言います。一方、書類の流れとは、法律上、外国へ貨物を送るための手続きを言います。具体的には、税関に「輸出申告」をして、輸出許可を受けるまでの流れとなります。輸出では、この2つの流れが同時に動くことを頭にいれておきましょう。

この記事では、この2つの流れを理解するために「輸出申告」と「貨物の搬入」のそれぞれをご紹介していきます。

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輸出申告と貨物の搬入

輸出者は、外国へ貨物を送るときに、税関に「〇〇を輸出します」と申告します。申告を受けた税関は、許可・不許可の判断をします。これが「税関審査」です。審査の結果、何かしらの疑念があれば検査をします。これが「税関検査」です。税関が審査や検査をして問題がなければ「輸出許可」となり、外国へ貨物を送れるようになります。これが輸出における書類の流れです。

一方、貨物の流れは、所有している商品の荷詰めから、搬入、本船の積み込みまでのことを言います。具体的には、輸出者がコンテナに荷物を積めるところから、保税地域へ搬入をして、本船に積載するまでの一覧の流れを言います。この貨物の流れは、コンテナ一本単位で輸送をするか、コンテナ一本未満で輸送するのかによっても異なります。

それでは、書類と貨物の流れについて詳しく説明していきます。

1.書類の流れ

輸出者は、輸入者との間で決めた通りに貨物を用意します。もし、別の会社から商品を仕入れた物を輸出するときは、船積みの期限に間に合うように手配します。また、これとは別に輸出書類の用意もします。

輸出者が用意する書類は、インボイスパッキングリスト、写真などです。必要であれば、これらの書類と合わせて、特定原産地証明書なども用意します。「輸出する商品」と「書類」の2つが用意できたら、通関業者へ輸出申告をお願いします。

通関業者は、貿易書類を受け取ると、書類通りに「輸出申告書」を作成して、税関へ輸出申告します。税関は、輸出申告書の内容を確認しながら、許可、または検査の判断をします。もし、検査になってしまった場合は、必要な検査を受けたのちに「輸出許可」をもらいます。これが書類の流れです。

流れでいうと「輸出者→通関業者→税関→輸出許可」となります。

作成する人 何を? 誰に提出するの?
輸出者 インボイス、パッキングリスト、写真など 通関業者
通関業者 輸出申告書 税関

2.貨物の流れ

今度は、貨物の流れを確認していきます。ポイントは、書類の流れとは、別々で動いているという点です。また、コンテナ単位で輸出するのか、コンテナ未満で輸出するのかによっても、貨物の動きが大きく異なるためご注意ください。

コンテナ単位で輸出することを「FCL/CY」と言います。20フィート(6m)や40フィート(12m)のコンテナの中に、好きなだけ貨物を詰められるため、大量に輸出したいときに利用します。一方、コンテナ未満で輸出することを「LCL/CFS」と言います。コンテナ一本のスペースを必要としない「少ない貨物」を輸出するときに便利です。

「FCL/CY」コンテナ一本単位で輸出するときの流れ

  1. 輸出者または、通関業者が船を予約します。
  2. トラック会社(ドレー)へ空コンテナのピックアップを依頼します。
  3. 自社の倉庫へ空コンテナが到着します。
  4. 自社の敷地でコンテナ詰め(バンニング)をします。
  5. バンニングが終ったら、その場で輸出申告をします。
  6. コンテナヤードへ搬入します。
  7. 輸出許可
  8. 本船に積み込まれて船積み完了です。
  9. 輸入者にむけてシッピングインストラクションを送付して輸出作業は完了です。

1.輸出者の敷地でコンテナ詰め

コンテナ一本単位で輸出するときは、輸出者の倉庫や敷地内において「バンニング(コンテナに詰める作業)」をします。バンニングをするときは、空のコンテナが必要になりますね。そこで、まずは、この空コンテナを用意します。

船会社に予約をすると、空コンテナを借りられます。空コンテナは、港にある「バンプール」で保管されているため、トラック会社に連絡をして、港から引き上げたもらい、自社の敷地へ輸送してもらいます。つまり、この時点で「船の予約」と「トラック会社の予約」の2つの手配がいります。これらの手配は、自社で行うこともできます。しかし、実際は、煩雑な手配が必要になるため、通関業者へお願いするのが一般的です。

無事に空のコンテナが自社の敷地についたらバンニングをします。制限時間は、基本的に2時間となります。これ以上、時間がかかる場合は、待機料金等が発生します。最初から大量の時間をかけてバンニングをするときは「切り離し」を検討します。切り離しとは、トラックの頭の部分とコンテナ部分を切り離して作業することです。このような方法をとり、無事に貨物の詰め込みが終ったら、通関業者へ連絡します。

2.コンテナ詰めが終ったら輸入申告(輸出者の敷地でOK)

通関業者は、輸出者から連絡が入ると、税関に対して「輸出申告」をします。輸出申告をすると、税関から貨物についての質問がくることがあります。輸出者は、この税関からの質問に、通関業者を通して答えます。必要であれば、輸出許可を出す前に、税関による実物検査が行われることもあります。

3.コンテナを港へ移動して、コンテナヤードへ搬入します。

バンニングされたコンテナは、輸出者の敷地を後にして、輸出する港にある「CY(コンテナヤード)」に搬入されます。税関は、「書類審査が終了していること」「貨物が搬入されたこと」の2つを確認すると「輸出許可」をします。もし、税関の審査の結果、税関検査が行われることになったら、このヤードから、税関検査場まで移動して検査をします。検査の結果、問題がなければ、輸出許可となります。 関連:バンニング、船の手配の詳細記事

4.輸出許可を受けたら、本船に積み込まれます。

輸出許可になったら、輸出港に停泊している本船に詰め込まれて船積みは完了します。この船積みができる最終の日付のことを「カット日」といいます。もし、輸出許可などの関係でカット日に間に合わない場合は、その時点で船積みができなくなり、納期遅れが確定します。ここまでがコンテナー単位における貨物の流れです。

関連記事:バンニングをするべきタイミングとは?

「LCL/CFS」コンテナ未満で輸出するときの流れ

  1. 輸出者は、フォワーダーなどに頼んで船積みスペースを借ります。
  2. 指定の倉庫(CFS)へ荷物を送ります。
  3. 輸出申告&許可を受けます。
  4. 他の荷主と合わせてコンテナ詰めされます。
  5. コンテナヤードへ移動します。
  6. 本船に載せます。
  7. 船積み完了です。

なお、3は通関業者、4~7については、CFSのオペレータが管理しています。(輸出者は、指定の倉庫へ荷物を送ることまでです。)

1.輸出する貨物を港近くの倉庫へ移動します。

コンテナ未満で輸出するときは「フォワーダー」と呼ばれる会社へ連絡をします。このときに伝える情報としては、次の物があります。

・希望する本船名
・どこの港へ輸出するのか
・日付
・物量(何キロ? 何㎥?など)
・貨物の中身、危険物に該当しないのか?
・船賃はどちらが払うのか?など

2.貨物を指定の倉庫(CFS)へ送ります。

コンテナスペース(混載用スペース)の予約が完了したら、貨物を指定の倉庫へ送ります。自社で手配するトラックでも良いですし、ヤマト運輸などで配送しても良いです。通常、倉庫には、たくさんの荷物が到着します。そのため、貨物を発送するときは、予約番号を記入して、誰の荷物であるのかを明らかにするようにします。

3.輸出許可&バンニングされます。

さまざまな会社から集められた貨物は、倉庫内でコンテナ詰めされます。このとき、それぞれの貨物については、コンテナ詰めをする前に輸出許可を受けておきます。無事にコンテナ詰めが完了したらCY(コンテナヤード)へ移動した後、本船に積み込めば、船積み完了となります。

まとめ

輸出するときは、書類の流れと貨物の流れの2つが同時並行で動きます。このうち、書類の流れは、貨物を輸出するための許可を得ることです。貨物の流れとは、本船に貨物を積み込むことを言います。輸出者は、この2つの流れを意識して、輸出に至るまでには、どのような流れになるのかを覚えることが大切です。

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