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バンニングとデバンニングの意味と費用の算出方法



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貿易取引では、貨物を「コンテナ」と呼ばれる特殊な容器に入れて輸送します。コンテナには、40フィートと20フィートの2種類があり、貨物の量に応じて適切なものを選びます。

この記事では、バンニングとデバンニングの違いや意味、バンニングの費用例などを説明します。

デバンニングとバンニングの違いとは?

一定規模以上で貿易をするときは、輸送費を下げるためにコンテナを使います。コンテナの料金は、一本あたりの価格であるため、荷物を積めるほど安くなります。

デバンニングとバンニングの違いは、次の通りです。

  • デバンニング→ 海外から来たコンテナの貨物を取り出すこと(輸入)
  • バンニング→ 海外へ送るためにコンテナに貨物をつめこむこと(輸出)

現場では、デバンニングのことを「デバン」、バンニングのことを「バンヅメ」とも言います。

デバンニングとバンニングの2つのパターン

デバンは、コンテナから貨物を取り出すこと。バンニングは、この逆です。これらの作業は、次の2つのパターンがあります。これによりデバンまたはバンニングにかかる費用が異なります。

  1. 自社倉庫で行うとき
  2. 他社倉庫で行うとき

デバンニングとバンニングの費用パターンと決め手となるポイント

デバンニング等の料金は「貨物の取り出しやすさ(積み込みやすさ)」と「貨物の中身」で決まります。

例えば、あなたが作業員だとして、以下の2つの作業を考えてみてください。

  • コンテナの中に段ボールがぎっしりと詰まれている(パレットなし)
  • ある程度のまとまりごとにパレットの上に載っている。

*パレットとは、フォークリフトで物を運ぶための台です。

1番は、コンテナの床面からびっしりと貨物が積み込まれています。2番は、パレットの上に段ボールがのっている状態です。どちらが作業をしやすいですか? 当然、パレットです。パレットの上に貨物が載っていれば、フォークリフトなどを使い、そのままコンテナから貨物を取り出せるからです。

一方、そのままの状態でコンテナに詰められているときは、作業員がコンテナに入り、貨物を取り出さなければならないです。このことから、バンヅメ費用やデバン費用は、次の2つにより料金が変わります。

  1. 貨物の積載状態
  2. 特殊な貨物、または危険な貨物であるのか?

料金が決まるポイント:コンテナの中は、作業員が作業しやすい状態になっている?

デバンニング

デバンニングは、自社の倉庫または他社の倉庫でおこないます。他社の倉庫でのデバンニングは、日本の港に、コンテナ未満(LCL)で届けられたときに行われます。このときの具体的な流れは次の通りです。

1.港に貨物が届く&港から貨物を引き取る→EIR発行
2.保税倉庫(他社倉庫)に移動する→輸入許可前
3.保税倉庫でデバンニング
4.輸入申告&許可

 
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EIRとは?

EIR

とは、港からコンテナを引き取るときに、コンテナ自体に損傷がないのかを示す書類です。

例えば、コンテナに穴が開いているときは、そこから海水などが浸水して、貨物にダメージを与えている可能性があります。

デバンニングレポート

デバンニングレポート

は、デバンをした結果、貨物自体にダメージがあるときに記録する用紙です。コンテナ未満で運ばれてきた貨物は、3番の時点でデバンが行われます。デバンの結果、貨物にダメージがあれば「デバンニングレポート」に内容が記載されます。荷主は、このデバンニングレポートの内容を確認して必要があれば、さらに詳細な調査と海上保険会社に連絡をします。

デバンニングレポートとEIRとの違いは?

EIRは、コンテナ自体のダメージの有無を記録する書類

デバンニングレポートは、コンテナの「中身」に対するダメージの有無を記録する書類

デバンニング費用の一例: 1000円~2000円/㎥(関連記事:容積重量とは?)または、20フィート〇〇円~とざっくりと算出する業者もあります。

パターン1.他社倉庫でデバン+配送

コンテナ船によりコンテナが運ばれてきました。港では、ガントリクレーンにより、船からコンテナが下ろされます。コンテナをおろす所は「保税地域」です。ここは、税関から輸入許可を受ける前の貨物を一時的に保管する所です。一時保管ができたら、税関に輸入申告をして、輸入許可を得ます。

輸入許可を得たコンテナは、港近くにある倉庫へ移送。デバン後、混載便のトラックまたはチャータートラックにより日本国内へ輸送します。これがパターン1です。この場合における費用例は、次の通りです。

費用例:港からデバン倉庫までのショートドレー代、デバン代金、混載便(トラック代金)

パターン2.自社倉庫でデバンニング

税関の輸入許可を受けるまでは、同じです。自社倉庫でのデバンは、許可後の流れが違います。

まずは、港のターミナルからコンテナ状態のまま自社倉庫へ輸送します。自社倉庫でデバンをします。このときの標準作業時間は、二時間です。(運転手はデバンをしません。また二時間を超えると待機料金がかかります。)デバン後、空のコンテナは、港に引き返します。

費用例:港から自社倉庫までの往復ドレー代金、待機料(二時間を超えるとかかる費用)

バンニング(輸出)

次にコンテナの中に貨物を入れる「バンニング」の説明です。バンニングにも他社倉庫で行う方法と自社倉庫で行う方法の2種類があります。

パターン1.他社倉庫でバンニング

他社バンニングは、次の通りです。

1.輸出する荷物を指定の倉庫へ送付する(自社・他社手配とわない)
2.指定の倉庫で輸出申告→バンニングされる。
3.船に積み込まれる。

費用例:自社から指定倉庫までの輸送費+バンニング費用

パターン2.自社倉庫でデバン

自社倉庫でのバンニングは、次の通りです。

1.港から空のコンテナをピックアップする。
2.空のコンテナに貨物をつめる。
3.その場で輸出申告をする。
4.港へ移送する

費用例:空コンテナのピックアップ+港と自社倉庫の往復(ラウンド制)

デバンニング・バンニング費用の算出方法

デバンニング・バンニングの費用は、自社で行うのか?他社で行うのか?貨物の梱包状況などにより変わります。具体的な費用を調べる場合は、取引がある通関業者に依頼すると良いです。多少、通関業者のマージンがオンされますが、新たに業者を選ぶ手間などを省けます。

 

まとめ

  • バンニングは、コンテナに貨物をつめること
  • デバンニングは、コンテナから貨物を出すこと
  • それぞれ自社倉庫で行うときと他社倉庫で行うときの2種類がある。
  • デバンやバンヅメ費用は、作業の難易度により決まる
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