日本から中国への輸出に取り組む方も多いでしょう。この記事では中国側のHSコードや関税率の調べ方を説明していきます。
*中国側の関税は、中国側で荷物を受け取る輸入者が支払います。
中国側のHSコードを調べる方法
日本から中国へ商品を輸出すると、中国税関で決めている関税がかかります。中国税関の関税率は、中国税関公式サイトの他、「ワールドタリフ」で調べられます。ワールドタリフは、中国を含めた世界各国の関税率を調べられるサイトです。
中国側の関税率は、ワールドタリフで調べます。このワールドタリフを使う上で「HSコード」が必要です。
HSコードとは? 日本と中国の違い。
HSコードとは、世の中の様々な商品を6桁~以上の数字で示します。HS条約により、品目と数字を一対として管理しています。
例えば、りんごは「0808.10」がHSコードです。(世界共通)そして、HSコードは、中国や日本を含む各国が設定する関税率を調べるときに使います。
具体的には「カバン」「くつ」などの商品名ではなく「4504.45」や「8464.01」などの数字で考えます。HSコードの世界共通部分は6桁までであり、7桁目以降は各国によります。日本の場合は、6桁+3桁の合計9桁。中国は、さらに一桁が多い10桁で運用しています。
それでは、HSコードの基本的な仕組みがわかったところで、ワールドタリフを使って中国の関税率を調べていきます。
ワールドタリフで中国の関税率(RCEP)を調べる手順
ワールドタリフにログインをしたら検索画面を押します。「テキスト検索」「コード検索」のどちらでもいいです。
今回は、中国の関税率(HSコード)を調べるため、1番には「China PRC」を選択します。PRCとは「People’s Republic of China(中華人共和国)」のことです。2~5番までは好きな部分だけ入力します。終わったら6番の「Submit」を押します。
Submitを押すと、以下の画面が表示されます。赤枠は「中国で使われている品目のHSコード」、緑枠は「HSコードが示す品目内容」、青枠は「対応する関税率」を示します。
中国のHSコードは「10桁」です。さらに詳細な情報を調べるために「赤枠部分のHSコード」を押します。(青文字になっていて、リンクとして押せるようになっています。)
上記画像の赤枠部分にあるHSコード(品目)を押すと、以下の画面が表示されます。これは、そのHSコードに対して設定されている各国の関税率です。
例えば「italy」と表示されている部分は、イタリア製品に対する中国国内の関税率です。「jamaica」であればジャマイカ製品に対する中国の関税率です。
アルファベットのAからスタートしていますので、日本は中盤以降に掲載されています。Japanと書かれている赤枠部分が「中国で設定されている該当の品目(日本製)に対する関税率」です。
中国側の将来的な関税削減予定を調べるには?
中国側の関税削減予定は、RCEPの譲許表に記載されています。該当のHSコードから関税削減の日程を確認しましょう!
ワールドタリフにおける検索のコツ
ワールドタリフは、テキストの部分は英語で入力しなければなりませんし、そもそもHSコードを知らない方も多いでしょう。その場合は、下記の画面において「テキスト」や「番号」の部分を空欄にして、上にある「類/部名」や「項」の部分だけを変更してSubmitを押します。
関税以外にかかる諸費用は?
ワールドタリフには、中国で設定されている関税以外に「VAT(付加価値税)」などの情報も掲載されています。
中国の通関統計の調べ方
通関統計のことを「Customs Statistics」と言います。中国では「GACC」と呼ばれるサイトの中に「China Customs Statistics」の項目があり、こちらから確認できるはずです。
まとめ
中国は市場として大きく魅力的です。そんな中国に対して輸出をする場合は、中国に税関で「どれだけの関税がかかるのか」を把握することが大切です。中国政府が設定している日本製品に対いする関税率はワールドタリフを使って簡単に調べられます。もちろん、中国以外のその他の国で設定されている関税率も調べられます。ぜひ、ご利用ください。
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