始めての航空貨物の輸入 航空営業20年以上の経験者が解説!

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海外から商品を航空便で輸入するのであれば航空貨物の流れを知ることが重要です。実際に海外との取引が成立し、日本に輸入した所、何をどうしたらいいのかわからない人も多いかもしれません。輸入することに敷居が高く感じる人も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は海外から航空貨物を輸入して無事に引き取るまでを解説していきます!

 

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航空貨物が到着するまでの流れを把握する!

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今回の目標は、輸入に必要な貨物の流れを知るです。これを実現するために、以下3つについて順番に説明していきます。

  1. 貨物が出発地から発送して到着するまでの流れを把握する。
  2. 輸入貨物に必要な書類を理解する。
  3. 輸入に必要な情報を知る。

「航空貨物」輸入の流れをしろう。

海外の企業と商取引が成立し、貨物が発送されます。輸送手段に航空貨物を選んだ場合には、ピークシーズンでなければ数日から1週間後には、日本の空港に到着します。

航空貨物は、当然航空機に搭載されて輸送されるので、空港から空港まで運ばれます。その流れは、次の通りです。

  1. 荷主(売り手)が貨物を発送する。現地国にある荷主の工場か空港へ。
  2. 貨物が航空機に搭載され、現地国から日本の空港へ。
  3. 日本の空港到着後、輸入許可がおり指定した場所に運ばれる。

1.荷主(売り手)が貨物の発送を準備する。

無事に商取引が決まり、いよいよ航空輸送の準備にとりかかります。通常、航空輸送の場合は、荷送人(売り手)から貨物が発送されます。そして、この依頼を受けるのは、フォワーダーと呼ばれる航空貨物代理店(以後フォワーダー)です。

*航空輸送をする=航空会社に依頼することは稀です。

また、フォワーダーに輸送を依頼するに辺り、次の2つの準備をします。なお、以降、貨物輸送の流れを輸入者(輸入者)の視点で解説していきます。

  1. 貨物を梱包する=航空輸送に耐えうる梱包を施す。
  2. 書類の準備= Air WayBillの発行、インボイスパッキングリスト原産地証明書など

1.貨物を梱包する。

荷主(売り手)は、梱包業者やフォワーダーに貨物の梱包依頼し、航空貨物用の形状にします。

航空輸送では、離陸の際には上下に3G(通常の重力の3倍)、前後に1.5Gの重力がかかるといわれています。脆弱な梱包は、貨物自体に破損する可能性があります。さらに航空貨物は一般的にほかの貨物と一緒に搭載されるので、他の貨物にダメージをさせないためにも十分な梱包が必要です。

2.必要書類を準備する。

荷主が準備する書類は、以下の3種類です。

  1. Air Waybill
  2. インボイス、パッキングリスト
  3. 原産地証明書
1.Air Waybill(エアウェイビル)

Air Waybillとは、フォワーダーが発行するHouse Air Waybill(ハウス・エアウェイビル)と航空会社が発行するMaster Air Waybill(マスター・エアウェイビル)があります。日本語で言いますと、航空運送状です。

Air Waybillの主な用途は貨物輸送を委託したことの証明書です。またその他にもいろいろな意味がありますが、今回は省略したいと思います。Air Waybillには貨物のサイズや重量、内容品、運賃が記載されています。詳細は別の機会に解説出来たらと思います。

この発行されたAir Waybillの番号によって荷受人である輸入者は、貨物が今どこにあるかを追跡することが可能(トラッキング可能)となります。航空貨物で輸入する場合は、荷主からHouse Air WaybillならびにMaster Air Waybillの番号を把握し、追跡することをお勧めします。

2.インボイス、パッキングリスト

インボイスとパッキングリストはセットで荷主が準備します。インボイスとは、輸出貨物の品名や、数量、価格、代金の支払い方法などが明記された書類です。

パッキングリストは、それぞれ梱包された貨物のパッケージごとに商品名、個数、重量、外装のマーク、保険金額が明記された書類ですが、パッキングリストはインボイスと兼用されるケースもあります。

通常インボイスとパッキングリストは、Air Waybillと一緒に同封されて輸送されることが多いですが、輸入者はメールで事前に入手しておいたほうがよいでしょう。

なぜなら航空輸送では、書類が未到着というケースが時々発生します。その際、貨物はすでに到着しているのに、書類が遅延または紛失しているために通関ができないことにつながるからです。書類がないために通関ができないのは、時間の無駄ですよね。そのようなケースを避けるためにも荷主から事前に書類は入手しておくことをお勧めします。

3.原産地証明書

原産地証明書は、関税の税率が低くなりますので、輸入品によっては効力があります。すべての貨物に必要なわけではありませんが、税率軽減の対象品目であれば、荷主に原産地証明書の準備を依頼しましょう。

原産地証明書は、各国の商工会議所が発行しますので、荷主にとっては少し手間がかかるかもしれません。

原産地証明書の注意事項

原産地証明書は、日本到着後の通関において提出が求められますが、ほかの書類と違って原本でなければいけません。

インボイスの時にも記述したとおり、航空貨物において書類の遅延は時折発生します。時にはそのまま紛失することもあります。しかしながら航空会社は書類の紛失には責任を負いません。

そんな遅延するかもしれない貨物の書類と一緒に原産地証明書に同封するくらいならば、、クーリエ会社を使って別便で発送してもらったほうが得策ではないでしょうか。

2.航空貨物輸送で海外から日本へ

貨物の梱包と書類の準備ができたら、荷主またはフォワーダーは現地空港に運びます。空港内の貨物エリアで搬入作業が行われます。ここでは航空会社が何をチェックするかを解説します。どのような作業が行われているかを把握しましょう。

現在、航空輸送は保安検査が非常に厳しいため、以前に比べてチェック項目が増えています。

  1. 貨物の搬入者の確認
  2. 貨物に爆発物はないかのチェック
  3. Air Waybillの確認
  4. 貨物の梱包状態とAir Waybillとの対査
1.貨物の搬入者の確認

貨物は空港内の貨物エリアに搬入されます。ドライバーは搬入前に身分証を提示し、目的など記入します。この作業は世界基準で統一されています。不審者の侵入を防ぐ理由からです。

無事貨物エリアへ到着したら、実際に航空輸送を行う航空会社へ貨物を搬入します。

2.貨物検査(X線検査)

現在、セキュリティ検査は非常に厳しくなっていますので、すべての貨物を保安スタッフが検査します。日本は珍しくこの検査を航空会社が実施します。

この検査では中に爆発物が入っていないかを検査しますが、これは過去に貨物の中に爆発物が発見されたという経験からです。すべての貨物が爆発物検査(スクリーニング)対象です。

検査を通過した貨物のみ航空会社の上屋で蔵置され、搭載可能な貨物となります。

3.Air Waybillの確認

航空会社はフォワーダーが提出したMaster Air Waybillをチェックします。Master Air Waybillは航空会社とフォワーダーとの運送契約でもあり、この書類に不備があると契約が成立しません。その時は正しいものに差し替えられるまで貨物の輸送はされませんので、Master Air Waybillはとても大事な書類だということがわかります。

チェック項目は、個数と重量、貨物の目的地、内容品、リマークスなどがあげられます。これらが正しく記載されていれば、書類の搬入確認は完了です。

4.貨物の確認

貨物は爆発物検査(スクリーニングまたはX線検査)を終え、実際貨物が航空会社の上屋へ搬入されると、梱包状態や、Master Air Waybillと個数や重量に差異はないかを確認します。

ここでも脆弱な梱包や重量に差異があると、フォワーダーに訂正を求めることがあります。

すべてが完了して初めて航空会社が貨物を受託することとなり、航空機に搭載されます。航空機への搭載方法については別で解説したいと思います。

輸入者は荷送人またはフォワーダーからMaster Air WaybillとHouse Air Waybillの情報をもらえるので、随時航空会社やフォワーダーのWebsiteから追跡しましょう。

実際航空会社によっては予定通り運送されないケースも発生します。緊急品の輸送や、運航便のキャンセルなど遅延の理由は様々ですが、そのようなケースが発生した場合は、荷主やフォワーダーを通じて航空会社に次の便で搭載するよう依頼することをお勧めします。

3.日本に到着後→輸入通関をする。

日本に到着した貨物は、航空会社よりフォワーダーへ連絡が入ります。フォワーダーは航空会社の窓口に定期的に足を運ぶので、到着した後に大きな時間差はないです。

荷主は一般的にフォワーダーに貨物の輸送を依頼することが多いので、輸入者の元へはフォワーダーから連絡が入ります。必要な書類があれば、フォワーダーの指示に従って準備します。輸入通関は、航空会社の蔵置場に貨物が保管されている状態で行います!

輸入通関に必要な書類

輸入通関に必要な書類は、一般的に以下の通りです。

  1. Master Air WaybillまたはHouse Air Waybill
  2. インボイスとパッキングリスト(パッキングリストはインボイスに含まれるケースもあり)
  3. 原産地証明書(必須ではない)
  4. 関税
  5. その他適用法令に準じた書類

上記1から3は先にも解説した通り、荷主が準備するべきものです。通常は通関業者(同じフォワーダーであることが多い)が関税を算出し、ナックス(Naccs)というシステムを使って税関へ申告。問題なく通関されればはれて国内貨物となり、輸入者のもとへ届けられます。

輸入通関時の注意点:その他の適用法令(他法令の貨物)

貨物の内容品によっては、関税法以外にも準拠しなければならない法令があります。他法令に関係する貨物に、次の物があります。

  • 食品
  • 動植物
  • 医薬品等

このような貨物は事前に準備する書類がありますので、輸入する前に必ずフォワーダーや荷主、関係省庁に確認しましょう。最悪、必要な書類がないために輸入許可が下りず滅却になるため、注意が必要です。

【他法令の確認】輸出/輸入するときに関係する法律

輸入通関関連で必要な費用

貨物を引き取るまでには、関税以外に必要な費用があります。主な費用は、次の通りです。

  1. 上屋利用料、保管料
  2. 通関費用
  3. 国内輸送費
1.施設利用料、保管料

施設利用料ならびに保管料は主に航空会社が運営する輸入上屋へ支払う費用です。空港や利用する上屋によっても金額は異なりますので、主な空港の施設利用料と保管料の仕組みをご紹介します。

各空港の主な輸入上屋
空港 主な輸入上屋施設
成田空港 JAL, ANA, NCA, IACT
羽田空港 TIACT
中部空港 JAL, ANA, Skyport
関西空港 JAL, ANA, CKTS

IACT、TIACT、Skyport、CKTSは独立系上屋会社です。

施設利用料

施設利用料はすべての輸入貨物に対して、上屋会社が請求する料金です。定額料金に加えて重量に比例した料金の合計額が必要です。

空港 定額料金 重量比例料金 料金の上限
成田空港(IACT) 300円 4円/kg 6,300円(1.5トンまで)
羽田空港(TIACT) 500円 6円/kg 7,700円(1.2トンまで)
中部空港(JAL) 650円 7円/kg 4,500円から9,000円
関西空港(CKTS) 680円 7円/kg 12,000円

例えば成田空港で200kgの貨物を輸入した場合の施設利用料は、300円(定額料金)+800円(重量比例料金 200kg x 4円)= 1,100円 です。また成田空港や羽田空港では、一定の重量を超えると、上限にさらに重量比例料金が加わります。

例えば成田空港のIACTでは、貨物が1.5トンを超えると6,300円(料金の上限)+ 重量比例料金 1円/kgが発生します。羽田空港のTIACTでは1.2トンを超えると7,700円(料金の上限)+ 500kgごとに100円が加算されます。

保管料

上屋へ支払う費用は施設利用料に加えて保管料も必要です。ただし、一定の無料保管期間があり、その規定は以下の通り各空港でそれぞれ異なります。

空港 無料保管期間
成田空港 貨物到着日の翌日8時から24時間
羽田空港 貨物到着翌日0時から48時間
中部空港 貨物到着翌日8時から24時間
関西空港 貨物到着翌日8時から24時間

無料保管期間には、土、日、祝日の免除がありません。もし金曜日に貨物が到着した場合、どの空港でも日曜日には保管料が発生しますので、注意が必要です。

無料保管期間後の搬出の場合の保管料は、以下の通り重量ごとに決められています。

空港 10kgまで 11-50kg 51-100kg 101-300kg 301-500kg 501-1000kg
成田空港(IACT) 130円 240円 350円 590円 1,170円 1,400円
羽田空港(TIACT) 190円 295円 410円 650円 1,230円 1,460円
中部空港(JAL) 140円 270円 400円 650円 1,200円 1,400円
関西空港(CKTS) 150円 300円 450円 750円 1,500円 1,800円

上記表は空港によっては変わりますが、無料保管期間経過後1日から2日までの保管料です。さらに経過すると割増料金が発生します。

例えば、羽田空港で貨物到着の3日後に(無料保管期間経過後)、150kgの貨物を搬出する場合の施設利用料と保管料の合計額の場合

500円(定額料金)+ 900円(重量比例料金 150kg x 6円)= 1,300円(施設利用料)
+ 650円(保管料) = 合計 1,950円 となります。

同じ空港でも上屋会社によって数十円単位で金額は異なりますので、詳しくは各社ウェブサイトの施設利用料金をご参照ください。

このように貨物到着から日数が経過すると料金が加算される仕組みとなっています。到着の連絡が入った際は、早めに搬出することをお勧めします。

2.通関料

通関業者に通関を依頼する際に必要な費用です。個人で通関する場合以外は、通関業者に支払わなければなりません。通関業者に依頼すれば、関税法を熟知した通関士が関税を算出しますので、免税措置や不必要な関税を支払うことを防ぐことができます。

通関手数料は、通関連合会によって、最高額が設定されています。(*過去形:いました)簡易な輸入申告であれば7,800円、通常貨物であれば、11,800円程度ですので、それ以上支払うことはありません。金額は通関業者によっても変わってきますので、一度確認が必要です。

3.国内輸送費(引き取り方法)

フォワーダーに依頼すれば、空港から指定した工場や事務所まで輸送してくれます。運送契約に含まれていることも多いですが、中には運送費が含まれていないケースもありますので、その時は別途費用が必要です。

また、運送契約に国内転送費用が含まれていない場合、経費削減のために自分で到着空港の貨物エリアへ荷物を引き取りに行くことも可能です。しかし、制限エリアですので事前にフォワーダーか航空会社に道順を確認しましょう。

貨物の搬出時(引き取り時)の注意点

通関が完了し、貨物を引き取ればやっと自分の貨物となります。しかし、貨物受け取りのサインをする前に最後の注意点がありますので、ご紹介します。

  1. 貨物にダメージがないか確認
  2. 貨物の内容品がパッキングリストと同じ数あるか確認

いずれも一旦受け取りのサインをすると運送契約が完了してしまい、その後ダメージや個数の不足が発覚してもフォワーダーは対応してくれないこともあります。

せっかく損害保険に入っていても無駄に終わるケースが発生しては、意味がありませんよね。国際輸送ではいろいろなケースが発生しますので、引き取り時の確認はとても大事な作業です。

よくある疑問

飛行中と到着後の温度管理は可能ですか?

貨物の性質によって、輸送中の温度も大事な貨物もあります。そのため輸送中または到着後の保管が何℃であるか気になる人も多いでしょう。まず飛行中の貨物スペースの温度は、通常+5℃から+10℃程度です。また輸入上屋での保管は指定に応じて対応することが可能です。

上記の国際空港では、+5℃前後と-16℃前後で保管できる施設がありますので、ご安心ください。温度指定を利用する場合には、1. Master Airwaybillへの記載することと、2. フォワーダーを通じて輸入上屋に貨物到着前に依頼すれば、対応されます。

飛行中の気圧は?

飛行中の機内は私たち旅客でも確認できるぐらい気圧が通常と異なります。ではその気圧ですが、水平飛行(離陸して水平になった状態)時で、約0.8気圧程度になります。

気圧について十分理解したうえで航空貨物を選ぶ必要があります。

通関の土日対応や緊急の貨物は?

土日対応は?

貨物の空港到着が土曜日や日曜日ではあるものの、どうしてもその当日に貨物を引き取りたい場合もあるかもしれません。

税関は365日常に開庁していますので問題ありませんが、通関業者は一般的に平日のみ営業となります。そのため土日、祝日に貨物を引き取りたい場合は、通関業者に確認が必要です。割増料金が設定されていることが多いです。

緊急貨物

輸入上屋では貨物到着後4時間から6時間までに貨物の確認が完了するのが一般的なルールです。しかし中には4時間も待てない方もいるかもしれません。その場合、緊急貨物として早めに貨物到着確認をするよう輸入上屋へ依頼することが可能です。

緊急貨物対応の金額は、2,500円(各空港JAL)から高いところでは10,000円(羽田空港 TIACT)となります。追加で支払っても早く受け取りたい場合には申し込んでもいいかもしれません。

個人通関は可能ですか?

貨物が到着してから引き取りまで空港内ですべてが完結します。そのためわざわざフォワーダーや通関業者に任せずに自分で通関し貨物を引き取ることが可能か気になるところです。

実際のところ、税関手続きや貨物の引き取りは決して不可能ではありません。しかし、おそらく丸一日時間が必要かと思われます。

個人通関(自社通関)の仕方 未経験者がゼロから挑戦!

自社通関の始め方 自分でやるメリットと方法は?

輸出入通関の疑問と答えを徹底解説!

まとめ

  • 航空貨物はフォワーダーに依頼すると便利です。
  • 輸入には必要な書類があります。
  • 貨物受け取り時にはしっかり確認しましょう。
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