「フェリー船とコンテナ船は全く別物」
「送料を安くしながら、高速輸送を実現するならフェリー船の一択」
中国から日本への海上輸送なら、高速フェリー船がお勧めです。上海~大阪、~門司港などを最速48時間で輸送します。フェリー=航空便より遅くて、海上輸送よりは早い。輸送費は、航空便よりも安いです。
- 「うちは、そんなに物量が多くない。でも早く届けてほしい」
- 「航空機の輸送代金が大幅に上昇している。でも、貨物の到着を遅くできない」
- 「とにかく急送かつ安く送れる方法を探している」
このような方は「フェリー船」が便利です。この記事では、中国輸入で必要な船便の日数、フェリーが優れている点、フェリー輸送の主なルートや採用メリットなどをご紹介していきます。
- ■この結論
- 納期を急ぐときは、航空機並みの早さで輸送できる高速フェリーを使うべし。
- フェリーは、上海~大阪間を定期運航する蘇州號、新鍳真がオススメ!
- 迅速な輸送手配には、フェリーの使用の他、日本側の通関と国内配送手配が重要
フェリー輸送
フェリー輸送とは、ある一定の区間を行ったり、来たりして輸送するサービスです。定期運航、定時運行、搬入が早いなどの利点があり、コンテナ船とは別物。コンテナ輸送と航空輸送のデメリット部分をカバーします。
例えば、大阪と上海の間は、蘇州號(スーズーハオ)が運行しています。その他、京都舞鶴、福井、敦賀、下関などの間では、韓国とのフェリー船があります。それぞれ定時、定期運航をしています。

雑学:フェリー船のコンテナサイズとコンテナ船のコンテナサイズは同じです。
中国輸入の船便(フェリー)の日数は?
船便と聞くと、どうしても遅いイメージがありますね! ただし、日本と中国・韓国とのお話に限定すると、そのイメージは間違いです。日本、中国、韓国間のフェリー輸送は、航空機輸送に引けを取らないほど、高速で輸送します。かつ、航空便よりも圧倒的に安いです。
例えば、上海から大阪を結ぶフェリー船であれば、約48時間で上海港から大阪港までの輸送が完了します。日本に到着後は、通関等を経て、さらに1日~2日ほどで貨物を受け取れます。中国から約3日~4日ほどで日本の指定場所まで輸送ができます。
例:「海上速達便(フェリー船)」の場合の輸送日数(海上輸送)
中国各地 | 必要な日数 |
上海、青島、石島 | 3日 |
大連 | 4日 |
天津、厦門 | 5日 |
広州 | 6日 |

船便はフェリーとコンテナを区別するべき!
船便には、コンテナ船、フェリー船があります。この他、在来船(省略)もありますが、ここでは省略します。フェリー船とコンテナ船は、同じ「船便」とは考えず、必ず区別しましょう。
- フェリー船は、航空輸送並みに速さを追求した船便
- コンテナ船は、たくさん運んで送料を低くした船便
上記のように考えた方が良いです。何度も申し上げる通り、フェリーの最も大きなメリットは、航空機よりもコストを削減でき、かつ、輸送日数を大幅に短縮できる点です。
フェリー輸送の良いポイント
- 航空便よりも安価で海上輸送よりも早い。
- 安定したスケジュールも良い。
- 現地の工場から港までも安定している。
- 定期、定時運行が基本
- 搬入作業も最速(日本海側の港は標準でHDS並み)
- 当然、輸入許可まの時間も短く、リードタイムを削減できる。
- 輸送品質が高いため、精密機器の輸送にも利点があり。
- リードタイムが非常に短いため、無駄な在庫を抱えなくてもよい。EC運営にも都合がいい。
- コロナによる運賃高騰の代替ルートとしても有用
- エアー便高騰でフェリーを検討。リードタイムとコストの削減ができた。
- 新型コロナの影響でエアー便のスペースが一杯。家電製品の緊急輸送ができる。
- 急ぎかつ小口輸送にフェリーがマッチしている。
- フェリーの利用でエア便と同じリードタイム。かつ、コストを大きく削減できる。
- 入港日の当日搬入が可能。1パレットから輸送できるのが良い。

船便の中には、フェリー船とコンテナ船がある。これらを区別して考えることが大切
フェリー、コンテナ、航空輸送の違いと優位性(魅力)
実は、フェリー、コンテナ船、航空輸送の違いと優位性について興味深い資料があります。(関光汽船株式会社様作成)
航空輸送、フェリー、コンテナをリードタイム、コスト、輸送品質の観点で7点評価しています。この資料からもわかる通り、フェリー輸送は、コンテナ輸送と航空機輸送のデメリットをカバーしていることがわかります。
航空輸送 リードタイム ●●● コスト ●●●●●●● 輸送品質 ●●● フェリー輸送 リードタイム ●●●● コスト ●●●● 輸送品質 ●●●●●●● コンテナ輸送 リードタイム ●●●●●●● コスト ●● 輸送品質 ●● 資料の引用元:関光汽船株式会社作成の資料
フェリー船を採用した効果
同じく関光汽船株式会社様が作成した資料によると、フェリーを採用したコスト削減効果として、次の事例が紹介されています。
- 名古屋地区のお客様が中国の大連へ荷物を航空輸送していた
- とにかく商品を早く送りたいかつ、コストを下げたい。
この要望を実現するために、フェリー船への切り替えを提案。その結果、コストとリードタイムは、次のようになったそうです。
- フェリー輸送の方が30%コストを削減できた。
- フェリー輸送の方がリードタイムが1日プラスになった。
言い換えると、一日リードタイムを伸ばすだけで、約30%ものコストを削減できると言えます。
この他、山形県の企業が山形空港を利用して、中国に空輸するときのコストと、下関まで陸送後、フェリー輸送をした場合との比較もございました。一見すると、非常に時間がかかるように見えますが、やはり、リードタイムが少し伸びただけで、コスト圧縮効果があったそうです。
フェリー船とコンテナ船との比較表
フェリー | 比較ポイント | コンテナ |
入港当日 | 搬入日 | 基本は入港日翌日 |
〇 | 定期航路・定期搬送 | △ |
速い | 船速 | 普通 |
少し割高 | 料金 | 大量の物を割安に運ぶ。 |
〇 | 料金のわかりやすさ | 不明確な部分が多い。 |
フェリーを使うべきタイミングとは?物量・納期等を検討
次にフェリーを利用するべきタイミングを説明します。フェリーを検討している方は、おそらく、クーリエなどの宅配便と比較されている方が多いはずです。そのようなときに感じる疑問は…
「どれくらいの物量であれば、フェリーを使えばいいのか?」ですね。この答えは……
一回の輸送量が100kg~200kgを超えるようになったときです。これくらいの物量になれば、クーリエ(ダンボールのドア間輸送)で運ぶよりも輸送コストを圧縮できます。つまり、クーリエ等の国際宅配便を卒業する時期ですね!
ただし、100kg超え=必ずフェリーを使うと考えるのは間違いです。ある一定の物量を超える他、輸送に求めている速度等を勘案して判断します。そんなに急ぎでない貨物に対して、無理にフェリー船を使わなくてもいいと思います。
既定の物量を超えたら….
- 一般航空輸送にする
- コンテナ船にする。
- フェリー船にする
などを比較します。具体的な基準は、次の通りです。
- 一回の輸送が100KG~×最速で輸送したいなら航空便
- 一回の輸送が100KG~×ある程度の速度で良いならコンテナ船
- 一回の輸送が100KG~超えた場合×航空機並みの速さを求めるならフェリー船
その他、あなたの「属性」等によってもフェリーを利用するべきかが変わります。
例えば、あなたが….
- 日本でECショップを運営している。
- 初めて海上輸送に挑戦する
- アリババの注文後から全て任せたい。
- 中国で大量に買い付けた商品をできるけ早く安く送りたい
- 日本の着値がわかるようにしたい。
- 意味不明な海上輸送に悩んでいる。
などに該当する場合は「フェリー輸送」をお勧めします。
中国・韓国輸入でフェリー船を検討してみよう!
海上輸送とフェリー輸送は、輸送時間が全く違います。フェリーの圧勝です。ちなみに、中国~日本間の高速フェリー輸送は、上海~大阪間を結ぶ次の2つのフェリー会社が有名です。また、大阪以外であれば、九州の門司港や下関揚げも便利です。その他、ロシア(ウラジオストック)を結ぶフェリーがあります。やはり、主力生産地の中国との接続を充実させるフェリー船が多いです。
- 大阪・神戸← →上海
- 下関← →上海
- 下関← →釜山
- 富山← →ウラジオストック
- 敦賀、舞鶴、富山、石狩← →釜山
- 下関← →上海、石島、広州(5日到着も可能)
ちなみに、非常に有名なフェリーは、次の三つです!
- 蘇州號(スーゾゥーハオ)
- 新鍳真(しんがんじん)
- 上海~下関ルート
1.上海フェリー / 蘇州號(スーズーハオ)
- ルート:上海~大阪
- 大阪輸出 毎週金曜日12:00⇒日曜日正午頃上海
- 大阪輸入 毎週火曜日11:00上海⇒木曜日08:30大阪
毎週木曜日に大阪入港したら、当日に搬出ができます。(当日配送体制可能)
2.日中国際フェリー / 新鍳真(しんがんじん)
- ルート:上海~大阪
- 毎週土曜日 上海出港→毎週月曜日 神戸または大阪入港
- 毎週火曜日 神戸または大阪出港→毎週木曜日 上海入港
3.蘇州下関フェリー / 大阪~下関ルート
- ルート:太倉発~下関
- 月曜日24時 水曜日10時
- 金曜日21時 日曜日7時
最短手配により、太倉出航日より3日目には関東または関西圏への配送が可能
上海と大阪間は、蘇州號(スーズーハオ)が運航しています。
- 毎週○○曜日上海出発、大阪○○曜日到着(神戸到着)
- 毎週○○曜日大阪発○○曜日上海到着
一定の区間を一定の頻度で往復しています。これがコンテナ船とフェリー船の大きな違いです。つまり、EC運営者など、比較的少量の貨物を扱い、かつ、急送を希望する方には最適です。
- 過剰な在庫を仕入れなくてもよい。
- 貨物の搬入が早い=(輸入許可の取得までが早い)
- 納期を短縮できる。
例えば、仕入れ先から商品が到着するまでの日数が長い場合は、在庫のことを考えると、少し余分に仕入れておく必要があります。もちろん、予定通り在庫がなくなればいいのですが、売れない場合は、不良在庫のリスクが高まります。
フェリー輸送は、定期運航しているため「欲しい時に、欲しい分だけ仕入れる」ことができます。これは、過大な在庫を抱えたくないショップ運営者には大きなメリットがあります。しかし、そんなフェリー輸送にも注意点があります。それが日本側の通関以降の手配と費用です。
実は、フェリー輸送には、大きなメリットがある一方、航空便×小包配送でおなじみの「玄関先」までの配送はしてくれません。大阪や神戸など、フェリーが到着する港までの輸送が基本です。日本側の通関や国内配送等を自分で行う必要があります。
「確かにフェリーは早くていい。でも日本側の通関や国内輸送手配があるならちょっと…….」
と考えてしまいますね! 実は、そんな方に便利なフェリー輸送があります。それがFCスタンダードロジックス株式会社が提供する「海上速達便」です。
海上速達便の特徴
海上速達便は、EC運営者様がもっと手軽に中国輸入(海上輸送)ができるにしたとの想いから考えられたサービスです! フェリー輸送のメリットがある他、日本側の輸入通関から国内配送手配までも一気に請け負ってくれます!
例えば、
アリババサイトで商品を注文したら…..
- FCロジックスに海上速達便の申し込みをする。
- 売り手に対して、指定の倉庫に貨物を送るように依頼する。
- あなたは、FCロジックスに書類を渡す
この3ステップで….
- 中国からの国際輸送
- 日本側の輸入通関
- 日本側の国内配送
の全てを行ってくれます。しかも、海上速達便は、日本の任意の場所(例:東京都○○区○○町、宮崎県○○市など)までの着値をキログラム単価で表示しています。
- キログラム単価の例: 上海→大阪 250円/KG
- 上記の条件の下、100KG輸送する場合→ 250,00円+関税+消費税+税関検査(発生時のみ)
ECサイト運営者にとって日本の玄関先配送までの着値がわかるのは、利益計算をする上でも非常に重要ですね! 海上速達便を使うメリットは、その他にもあります!
- 中国仕入れ時に、日本の着値の計算ができる。
- 中国側の売り手によるキックバックなどを防止できる。
- 意味不明な海上輸送費を請求されない。
- 日本側の通関、国内配送の手間がない。
やはり、いつ、いくらで届くのか? の部分がすぐにわかるのは良いですね! EC販売を手掛けている方は必見です! ぜひ、以下3つの紹介ページをご覧ください。

