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目次

  1. 中国輸入で効率的な海上輸送を実現する方法
    1. 1.輸送方法を選ぶときの考え方
      1. 餅は餅屋に任せる!=輸送のプロに任せよう。
    2. 2.中国からの代表的な輸送手段を覚えよう。
      1. 1.海上輸送
      2. 2.航空輸送
      3. 海上輸送と航空輸送の比較表
      4. 中国からの海上輸送に関する一般知識
        1. 1.FCL(Full Container Load)
        2. 2.LCL(Less than Container Load)
        3. 海上輸送のメリット・デメリット
          1. メリット
          2. デメリット
        4. 中国から日本への所要日数と費用例
        5. 参考:中国(上海)発、第三国向けの所要日数
          1. 上海発→全世界
          2. 香港発→全世界
      5. 海上輸送費用の内訳・計算方法
        1. 1.コンテナ輸送の場合
        2. 2.LCL輸送の場合
        3. レベニュートンの計算例
        4. 基準重量(容積)に対して各種の費用を計算する
          1. 各種の費用例
    3. 3. フォワーダー選定のポイント
      1. フォワーダーを判断する基準
      2. フォワーダーを探す方法
    4. 4.中国のサプライヤーとの交渉 海上輸送手配はどうするの?
      1. 1.日本側の港や指定地につけるまでの価格を見積もってほしい。
      2. 2.中国側の港で引き取る。
    5. 5.中国からの海上輸送を最短、最速にする方法
        1. 中国からフェリー輸送の日数例
      1. フェリー、コンテナ、航空輸送の違いと優位性(魅力)
      2. フェリー船とコンテナ船との比較
      3. フェリー?航空便?コンテナ船?の基準例
    6. 6.輸送コスト削減策
      1. 1.輸送と商品の買い付けを分けるべし
      2. 2.フォワーダーと長期的な関係を築くべし。
      3. 3.複数のフォワーダーとお付き合いするべし。
      4. 4.コンテナスペースの利用率を最大化すべし。
      5. 5.不良品率をさげるべし。
      6. 6.保税保管を検討するべし
      7. 関連知識:国際輸送の梱包ノウハウ
        1. 輸出用のカートンマーク
        2. 製品に貼り付けるラベル
      8. 次回予告

中国輸入の海上輸送を効率化しながらコストを削減する方法

中国輸入 フェリー 中国

中国から日本への輸入で最も一般的な船便輸送。コストは抑えられる反面、航空便と比べて時間がかかり、手続きも複雑です。この記事では、海上輸送の基礎から、港別の所要日数、実際の費用、手続きの流れまで、実務で必要な情報をご紹介していきます。

  1. 中国輸入で効率的な海上輸送を実現する方法
    1. 1.輸送方法を選ぶときの考え方
      1. 餅は餅屋に任せる!=輸送のプロに任せよう。
    2. 2.中国からの代表的な輸送手段を覚えよう。
      1. 1.海上輸送
      2. 2.航空輸送
      3. 海上輸送と航空輸送の比較表
      4. 中国からの海上輸送に関する一般知識
        1. 1.FCL(Full Container Load)
        2. 2.LCL(Less than Container Load)
        3. 海上輸送のメリット・デメリット
          1. メリット
          2. デメリット
        4. 中国から日本への所要日数と費用例
        5. 参考:中国(上海)発、第三国向けの所要日数
          1. 上海発→全世界
          2. 香港発→全世界
      5. 海上輸送費用の内訳・計算方法
        1. 1.コンテナ輸送の場合
        2. 2.LCL輸送の場合
        3. レベニュートンの計算例
        4. 基準重量(容積)に対して各種の費用を計算する
          1. 各種の費用例
    3. 3. フォワーダー選定のポイント
      1. フォワーダーを判断する基準
      2. フォワーダーを探す方法
    4. 4.中国のサプライヤーとの交渉 海上輸送手配はどうするの?
      1. 1.日本側の港や指定地につけるまでの価格を見積もってほしい。
      2. 2.中国側の港で引き取る。
    5. 5.中国からの海上輸送を最短、最速にする方法
        1. 中国からフェリー輸送の日数例
      1. フェリー、コンテナ、航空輸送の違いと優位性(魅力)
      2. フェリー船とコンテナ船との比較
      3. フェリー?航空便?コンテナ船?の基準例
    6. 6.輸送コスト削減策
      1. 1.輸送と商品の買い付けを分けるべし
      2. 2.フォワーダーと長期的な関係を築くべし。
      3. 3.複数のフォワーダーとお付き合いするべし。
      4. 4.コンテナスペースの利用率を最大化すべし。
      5. 5.不良品率をさげるべし。
      6. 6.保税保管を検討するべし
      7. 関連知識:国際輸送の梱包ノウハウ
        1. 輸出用のカートンマーク
        2. 製品に貼り付けるラベル
      8. 次回予告

中国輸入で効率的な海上輸送を実現する方法

海上輸送(船便)は、中国から日本への輸入で一般的な輸送手段です。大量の荷物を比較的安価に輸送できる反面、所要日数が長いのが特徴です。ここでいう船便(海上輸送)は、郵便などの小包ではなく、コンテナやLCLなど規模感のお話です。船便より海上輸送の言葉の方がしっくりときます。

1.輸送方法を選ぶときの考え方

中国からの国際輸送費は、輸入原価に占める割合が最も大きいです。中国輸入の利益率は、物流費のコントロール具合によって大きく変わると考えても良いでしょう。

中国のサプライヤーと交渉を重ねていくと、国際輸送は、どちらの手配するのか?と問われるときが来ます。国際輸送は、インコタームズ(貿易条件)とも密接に関係し、

国際輸送の手配方法=インコタームズの選択

の存在です。国際輸送を理解しようとするときは、あわせてインコタームズの理解が必要です。この前提の下、国際輸送には、基本的な考え方があります。

餅は餅屋に任せる!=輸送のプロに任せよう。

餅は餅屋に任せるとの言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。国際輸送における餅屋はフォワーダーです。国際輸送、輸入通関、国内輸送は、フォワーダーに任せることを強くお勧めします。

物販の目指す所は、日本国内に商品を流通させ販売する所です。その過程にある部分は、できるだけ外部の業者に任せて、ご自身の事業領域に集中することが重要だと考えます。

基本的に国際輸送は、フォワーダに任せよう!

2.中国からの代表的な輸送手段を覚えよう。

  1. 海上輸送
  2. 航空輸送

1.海上輸送

海上輸送は、国際輸送の中心的な存在です。縦横無尽、24時間、飛行機が飛んでいても、国際輸送に占める海上輸送は、圧倒的です。

海上輸送は、重い貨物を。大量に。かつ、価格を安くして運びたいときに利用します。

2.航空輸送

航空輸送は、高単価の貨物を。最短で輸送したいときに利用します。海上輸送と比較して圧倒的に短い時間で輸送できます。欠点は、海上輸送代金と比較して、数十倍の価格差があることです。

  • 直行便
  • 経由便
  • 混載便
  • チャーター便

なお、海上輸送の中で航空輸送級に速いのが「フェリー輸送」です。これは後述します。

海上輸送と航空輸送の比較表

  • 輸送費を安くして大量に運びたい人=海上輸送
  • 輸送費が高くても素早く運びたい人=航空輸送
船便/海上輸送航空便
所要日数4~10日1~3日
費用300円~/kg2000円~/kg
最小ロット1CBM1KG
重量制限緩い厳しい
スケジュール低い高い
危険物対応対応可能制限あり

中国からの海上輸送に関する一般知識

  • 海上輸送は、FCLとLCLの2種類。
  • 輸送コストが航空便の1/5~1/10程度
  • 所要日数は通常4日~10日(港により異なる)
  • 大量の貨物の輸送に適している
  • 天候や港の混雑による遅延リスクがある。

以下を展開表示すると、次の説明文があります。

  • FCLとLCLの違い
  • メリット、デメリット
  • 中国から日本への所要日数
  • 中国からの海上輸送の諸費用の内訳

1.FCL(Full Container Load)
  • 大量輸送に適している
  • 20フィート、40フィート、40フィートハイキューブが一般的
  • 混載よりも輸送コストを抑えられる
  • 荷物の積み替えがないため、破損リスクが低い。
2.LCL(Less than Container Load)
  • 小口貨物に適している
  • 最小ロットは通常1CBM(立方メートル)
  • 積み替え作業があるため、FCLより割高
  • 輸入国側のCFSチャージに注意
  • 他の荷主の貨物と混載されるため、スケジュールが読みにくい。
  • 混載されるため、貨物ダメージが発生しやすい。
海上輸送のメリット・デメリット
メリット
  • 航空便と比べて大幅に安価
  • 大量輸送時のスケールメリットが大きい
  • 重量制限が比較的緩やか
  • 大型貨物の輸送が可能
  • 危険物輸送への対応
  • 航空便で運べない危険物も輸送可能
  • バッテリーなどの制限が比較的緩やか
デメリット
  • 最短でも4日以上必要
  • 通関や国内配送を含めると2週間以上かかることも
  • 天候による遅延リスク
  • 港の混雑による遅延可能性
  • 予期せぬ検査による停滞
  • デマレージ・デテンション費用
  • 倉庫保管料
  • 検査費用の発生など
中国から日本への所要日数と費用例

中国の各港

から、日本各地まで輸送するときの日数は、次の通りです。

東京大阪&名古屋
上海7日前後→
フェリーなら3日
7日前後
深圳12日前後12日前後
大連、天津、青島7-117-11
蘇州、船山7日前後7日前後
厦門、営口10日前後10日前後
広州12日前後12日前後
寧波7日前後→
フェリーなら5日
7日前後
香港14日前後14日前後

但し、日本と中国との間には、高速で運航するフェリー船があります。実は、このフェリー船を使用してコンテナ輸送することで、上記の日数よりも短く輸送ができます。

中国輸入の最適解!? 超高速のフェリー船の魅力

フェリー船は、海上輸送なのに航空輸送級に速いです!

参考:中国(上海)発、第三国向けの所要日数
上海発→全世界
上海/中国ニューヨーク/アメリカ9~30
ロンドン30-35
台湾1-3
バンコク7-10
ドバイ25-30
香港発→全世界
香港アムステルダム、バルセロナ、ニューヨーク30-35
オークランド、ドバイ25-30
メルボルン15-20
ジャカルタ7-10
釜山5-7

海上輸送費用の内訳・計算方法

中国からの輸送費の計算方法は、輸送形態で決まります。

  1. コンテナ輸送=コンテナ1本分の定額
  2. LCL輸送=貨物の基準重量による従量制料金
1.コンテナ輸送の場合

コンテナ輸送の場合は、積み地、荷揚げ地、コンテナの種類を指定すると輸送料金がわかります。

2.LCL輸送の場合

LCL輸送は、貨物の量が多い程、料金が高くなる仕組み(従量制)です。但し、最小数量1M3が設定されている点は注意します。1M3以下の貨物は、一律に1M3として料金が計算されます。な、この従量制を考える時に基準とする重さの考え方があります。これが「レベニュートン」です。

レベニュートンとは、貨物の総重量(実重量)と総容積重量(容積重量=容積から算出する重量)を比較して、より重い方を採用します。

レベニュートンの計算例
  • 一つの箱の重さが10KG×10個
  • 一つの箱の大きさが20×10×20cm
  • 実重量=10kg×10個=100kg
  • 容積重量=0.2×0.1×0.2×10=20kg

上記の場合は、実重量の方が重いので、この貨物は100kgの基準重量として料金が決まります。但し、LCLの場合は、最低1M3単位の料金設定です。

容積重量の計算方法=cmをmに換算する。3辺を乗じた後、さらに1000を乗じる

 

基準重量(容積)に対して各種の費用を計算する

上記で求めた基準重量(容積)に対して各種の費用を乗じます。

 

各種の費用例
  • 基本運賃(オーシャンフレイト)
  • BAF、CAFなどの燃料サーチャージ
  • 輸入通関費用
  • 税関検査代金
  • 横持運賃代金(税関検査目的)
  • 他法令対応費(例:食品検疫ななど)
  • デリバリーチャージ
  • DOフィー(D/O発行手数料)

 

上記の計算の結果、日本側で貨物を引き取るまでの一連の国際輸送費がわかります。なお、この輸送費&日本側諸費用の合計額がアライバルノーティスに記載されています

デマレージとディテンションチャージの意味 コンテナの返却期限と搬出期限

3. フォワーダー選定のポイント

中国からの海上輸送を実現する時に活躍するのがフォワーダーです。フォワーダーとは、船舶を持つ会社と荷主との間に入り、輸送スペースを販売する所です。国際輸送のスペース屋さんです。

例えば…..

  • 上海の港から、東京港までの見積が欲しい。
  • 重慶の工場から貨物を引き取り、北海道○○市の事務所まで輸送するときの見積が欲しい

あるいは、中国側のサプライヤーが中国側でフォワーダーを手配することもあります。

一方、買い手側(日本側)が輸送を手配している場合は、日本のフォワーダーに依頼をして、中国からの引き取りから、日本までの指定地までの見積りを依頼します。

フォワーダーを判断する基準

フォワーダーは、利用運送業という許可を取得しています。日本と世界各国をつなげている他、外国と外国との輸送なども担当しています。当然、日本と中国との間でもフォワーダーが存在します。

フォワーダーには、それぞれの特徴や強みがあります。

例えば、この路線はスペースを確保しやすい。価格競争力があるなどです。中国輸入の場合なら、日中の路線に強みがあるフォワーダー、かつ、海上輸送に強みがあるフォワーダーに依頼することが重要です。フォワーダーの良し悪しの基準は、いくつかあります。一例をあげると次の通りです。

  • 取扱実績
  • 価格競争力
  • 得意な路線
  • サービス範囲
  • 対応力
  • 評判・実績確認

その他、少しでも中国輸入を得意とするフォワーダーを必要とする場合は、次の点を考慮します。

  • 日本と中国の専業フォワーダーあるいは専業に強い事
  • 中国現地に自社の従業員が常駐していること
  • バイヤーズコンソリに対応していること
  • 貿易権に関して精通していること
  • 中国現地とトラブルの際、対応してくれること
  • ごちゃまぜの輸入通関をしていない事

中国輸入は、輸入代行や転送サービス、買い付け代行等のサービスが充実しています。ですが、フォワーダーは、それらとは事業領域が全く違います。フォワーダーの事業領域は、中国と日本との間を最も有利な価格、かつ正確に輸送できるようにします。

フォワーダーを探す方法

フォワーダーは、日本フレイトフォワーダー協会のサイトの他、当サイトのフォワーダーランキングでも探せます。なお、フォワーダーは、一括見積もりサイト等で探さない方が良いです。

一括見積もりサイトに登録するフォワーダーは、他で集客ができず、困っている所が多いです。フォワーダー分野は、価格交渉力、対応力等があれば、荷主と長期的な取引を続けている所が多いです。つまり、一括見積もりサイトに登録している時点で、その関係を築けていない可能性が高いフォワーダーだと考えられます。

4.中国のサプライヤーとの交渉 海上輸送手配はどうするの?

実際に中国のサプライヤーとの交渉における海上輸送手配の流れを確認していきましょう。

  • どのタイミングで輸送手配をするのか? →基本は、サプライヤーに発注する前
  • アリババ等での交渉の過程で見積もりや手配をする

今回は、中国の工場(倉庫)から商品を輸入するケースを考えてみます。

例えば、アリババで中国の売り手を見つけたとします。あなたは、その売り手から商品を購入しようとしています。ところがアリババでは、日本までの送料がわかりません。そこで、国際輸送についてサプライヤーと次のように交渉しています。

  1. 日本側の港や指定地につけるまでの価格を見積もってほしい。
  2. 中国側の港や指定倉庫などで引き取る価格を見積もってほしい。

通常、アリババでは、中国側の港渡し(FOB)で価格を見積もることが一般的です。日本側までの輸送費を含めて見積もりが欲しい場合は、CIFなどのC系インコタームズ、あるいはD系が良いでしょう。クーリエレベルの小包(ダンボール)の場合は、日本の玄関先に配達する迄が基本です。

1.日本側の港や指定地につけるまでの価格を見積もってほしい。

この場合、売り手が海上輸送を手配します。売り手は、提携関係にある中国側のフォワーダーに依頼をして、出荷準備を進めていきます。なお、中国側のフォワーダーとサプライヤーは、キックバックの関係にある為、お勧めしないです。

2.中国側の港で引き取る。

FOB価格は、中国側の港で貨物を引き渡すことです。つまり、買い手は、中国側の港から、日本の港又は指定までの価格の見積もりを日本側のフォワーダーに依頼する必要があります。

こちら側で国際輸送を手配するから、FOB又はEXWの価格で見積もりをして欲しい」と伝えます。

  • EXW=中国国内の倉庫や工場などの任意の場所を指定
  • FOB=中国側の港(上海、広州、深圳など)を指定

フォワーダーに見積もりを依頼する場合は、次の項目を伝えます。なお、フォワーダーは日系のフォワーダーかつ、中国とのネットワークが強い所がおススメします。

  • 積み地、荷揚げ地(配送場所)
  • 引き取りの必要性の有無?
  • インコタームズ
  • 物量 (重量や重さ=サプライヤーが計算)
  • 数量(パッキングリストなど)
  • SKU の数 (製品の種類)
  • ラベル要件

実は、フォワーダーは、輸送の他、付帯サービスも提供しています。

例えば、中国の現地でFBAラベルを貼り付けるなどです。この辺りは、中国側のサプライヤーの見積書とフォワーダーからの見積を比較して決めると良いと思います。

基本、サプライヤーからは、商品代金の見積書をもらいます。フォワーダーからは、輸送費の見積しをもらいます。領域が重なる部分は、どちらの方がコスパや利便性が高いのかで判断します。

5.中国からの海上輸送を最短、最速にする方法

フェリー輸送

が最適解です。フェリー輸送には、このような特徴があります!

  • 搬入作業、船速が早い。(基本、コンテナのHDS相当が標準)
  • スケジュールを読みやすい。
  • 航空輸送よりも割安かつ緊急輸送可能
  • 現地の工場から港までも安定している。
  • 当然、輸入許可まの時間も短く、リードタイムを削減できる。
  • 輸送品質が高いため、精密機器の輸送にも利点があり。
  • リードタイムが非常に短いため、無駄な在庫を抱えなくてもよい。
  • 入港日の当日搬入が可能。1パレットから輸送できるのが良い

コンテナ輸送と比較すると、フェリーは、運賃自体は、高いもの、貨物を素早く輸送できる点や、航空輸送よりも割安な料金体系が決定的な違いです。

  1. コンテナよりも貨物を早く輸送できる。
  2. 航空輸送よりも安く輸送できる
  3. ぎりぎりまで生産ができる。

ギリギリまで貨物を生産できる!とは、本船が出航するギリギリまで商品を製造することです。このぎりぎりまで生産できるポイントがカット日です。

カット日とは、輸出予定の船に貨物を積む混むための期限です。各荷主は、このカット日に間に合うように、輸出商品の準備や書類の準備を終えておく必要があります。コンテナ船とフェリー船は、このカット日が違います。

中国からフェリー輸送の日数例
中国各地日本全国の玄関先までの輸送日数
上海、青島、石島3日
大連4日
天津、厦門5日
広州6日

フェリー、コンテナ、航空輸送の違いと優位性(魅力)

航空輸送リードタイム●●●
コスト●●●●●●●
輸送品質●●●
フェリー輸送リードタイム●●●●
コスト●●●●
輸送品質●●●●●●●

資料の引用元:関光汽船株式会社作成の資料

フェリー船とコンテナ船との比較

フェリー比較ポイントコンテナ
入港当日搬入日基本は入港日翌日
定期航路・定期搬送
速い船速普通
少し割高料金大量の物を割安に運ぶ。
料金のわかりやすさ不明確な部分が多い。

フェリー?航空便?コンテナ船?の基準例

  1. 一回の輸送が100KG~×最速で輸送したいなら航空便
  2. 一回の輸送が100KG~×ある程度の速度で良いならコンテナ船
  3. 一回の輸送が100KG~超えた場合×航空機並みの速さを求めるならフェリー船

6.輸送コスト削減策

どうすれば輸送費を削減できるのでしょうか? この質問は即答は難しいです。輸送費は、様々な要素により決定するためです。ただ、少し基本的な考え方となる部分はあります。

  1. 輸送と商品の買い付けを分けるべし
  2. フォワーダーと長期的な関係を築くべし。
  3. 複数のフォワーダーとお付き合いするべし。
  4. 一回に輸送する量を最大化するべし。
  5. 不良品率をさげるべし。
  6. 保税保管を検討するべし

1.輸送と商品の買い付けを分けるべし

輸送は輸送の専門家。買い付けは買い付けの専門家に依頼した方が良いです。専門から外れる部分を依頼すると、無駄なコスト負担につながりやすいです。

2.フォワーダーと長期的な関係を築くべし。

フォワーダーと長期的な関係を築きます。単発、スポットの依頼ではなく、細く長くお付き合いをすることで、有利な価格を提示してくれます。フォワーダーが嫌うのは、ヤドカリのように価格だけで、ホイホイと乗り換える荷主です。

3.複数のフォワーダーとお付き合いするべし。

複数のフォワーダーとお付き合いをします。メイン1社、サブで2社が理想です。小さな取引でも良いので続けることで、イレギュラー時の対応が可能になります。(例:コロナショックによる船舶スペース不足など)

4.コンテナスペースの利用率を最大化すべし。

コンテナは、どれだけ貨物を詰めても定額です。積めるほど、商品一個に占める輸送費はさがります。中国のサプライヤーに依頼をして、できるだけ効率的に商品を積めるよう依頼します。但し、ダンボールをけりながら無理やりバンニングするなどはやめるように伝えます。

5.不良品率をさげるべし。

日本側に到着する商品の不良率を下げることも輸送費の削減と同じ効果をもたらします。

6.保税保管を検討するべし

日本に到着後、輸入許可を受けて内貨にする他、許可を受けずに外貨のまま保管もできます。いわゆる保税保管です。日本側の国内販売の状況に応じて適宜、輸入許可を受けられます。これにより、無駄な輸入税の支払いを避けられます。

関連知識:国際輸送の梱包ノウハウ

中国のサプライヤーに注文する際は、国際輸送に関する指示も出しましょう!

  • ギフトボックスの用意は必要?
  • 印刷ラベル(法的規制の順守)はどうする?
  • 輸出用ダンボールに貼り付けるラベルはどうする?

ポイントは、国際輸送をする上での安全性(中身を盗難されない)、輸入通関のクリア、日本側の法的要件をクリアすることにあります。出荷時の外装カートンに示すケースマークの指示も大切です。ケースマークとは、外装のダンボール等に記載する荷主を示すマークです。

主に次の事項を記載します。

  • 荷送人のマーク
  • 原産国 (中国)
  • 重量 (ポンドおよびキログラム)
  • パッケージの数とケースのサイズ (インチおよびセンチメートル)
  • 取り扱いマーク (国際絵文字)
  • 入港地
  • 製品の説明 (短い説明で十分であり、仕向国の言語で記載する必要があります)
輸出用のカートンマーク

輸出用カートン マークは、通常次のようになります。記載場所は、サプライヤーへの注文書です。カートンマークは、ダンボールの3つの印字します。このケースマークの他、特定の商品を輸送する場合は、それ専用のレベルを貼り付けるように依頼します。(例:危険品など)

製品に貼り付けるラベル

製品によっては、製品の状態を示す法的ラベルを貼り付ける必要があります。

例えば、繊維製品の場合は、家庭用品品質表示法に基づくラベルの貼りつけがラベル、タグの貼り付けが必要です。他、日本側でFBA納品を予定しているなら、FBAラベルの貼り付けも依頼します。通常、これらの付帯作業は、中国側のサプライヤーがまとめて提供していることが多いです。

必要なラベルについての疑問がある場合は、ミプロ又は、日本に出荷した経験がある中国側のサプライヤーに相談すると良いです。

 

次回予告

第6回:税関手続きでトラブルを回避する方法

  • 必要書類の準備
  • HSコードの確認
  • 通関業者の選定

 

 

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