輸入/関税などの根拠は? 通関の仕組みを正しく理解する!

輸出入の根拠 関税率と関税割当
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「16666円以下だから免税だ~」「商売目的だから課税価格に送料や海上保険代金を含める」「個人使用目的だから課税価格を6割にできる~」など、輸入には、様々な仕組みがあります。この仕組みを知らないと、無駄な輸入税を支払うことになるため注意が必要です。

通関業者がやらかした6割ルール」の記事でも紹介した通り、通関に精通する業者でさえ、制度を知らずに誤ったことをします。そこで、この記事では、輸入するときに関係する根拠法をご紹介していきます。

輸出入の根拠

通関や輸入制度に関する各種根拠法のまとめ

日本における通関は、関税法や関税定率法などの関税6法に基づき行われています。そして、この6法を根拠にした、より詳細で実務的な部分を決めている政令や省令、通達があります。法的な位置づけとして、関税法>>政令>>省令>>通達の順だと覚えておきましょう!

例:個人輸入するのが「関税定率法」やその下にある「関税定率法施行規則」や通達です。

ネット上には、個人輸入であるにも関わらず「送料や保険代金を含めて計算する」等、間違った情報が掲載されていることがあります。弊社は、なるべく正確性を高めた情報を公開しています。しかし、貿易や通関分野は、非常に奥が深いため、ときには、解釈等が間違っている可能性もございます。より正確な情報を求められているときは「税関」のページをご確認下さい。

通関に関する根拠法リスト

関税に関する法律の内、個人レベルで関係性が高い物をピックアップしています。今後、少しずつ増やしていきます。

■特に個人輸入に関係する物
個人使用目的で輸入するときの課税価格の6割計算の根拠→関税定率法基本通達4-6-2
16666円以下であれば、関税と消費税は免税になる根拠→関税定率法14条-18項
関税法 8条周辺 賦課課税方式による関税の確定
12条-2,3,4 過少申告加算税、無申告加算税、重加算税
68条 税関検査
70条 他法令(輸入や輸出につき税関以外の確認が必要な物)
89条及び91条 税関への再調査の請求(89条)、財務大臣への審査請求(91条)
関税法基本通達 67-4-9 旅具通関扱いする輸入貨物
67-4-10 携帯品の別送手続き
関税定率法 3条-2 入国者の輸入貨物に対する簡易税率
3条-3 少額輸入貨物に対する簡易税率
4条 課税価格の決定原則
10条 変質、損傷等の場合の減税又は戻し税
14条-7 海外から帰国するときの携帯品に関する無条件免税
14条-8 引っ越し貨物に対する無条件免税
14条-18 課税価格の合計額が1万円以下の場合は免税
付表第一 入国者の輸入貨物に対する簡易税率
付表第二 少額輸入貨物に対する簡易税利率
関税定率法施行令 1条 別送して輸入する貨物の簡易税率
1条-2 入国者の輸入貨物に対する簡易税率を適用しない貨物
1条-3 少額輸入貨物に対する簡易税率を適用しない貨物
13条-6 関税定率法14条-7に該当する無条件免税しない携帯品
13条-7 関税定率法14条-8に該当する無条件免税を適用しない引っ越し荷物
14条 別送する携帯品又は引越荷物の免税の手続
16条-3 関税定率法14条-18に規定する関税を免除しない物品
関税定率法施行規則 2条-4 入国者が輸入する携帯品等の免税しない貨物
関税定率法基本通達(第1、2節) 3-2-1-2 入国者が輸入する商業量とは?
3-3-1 少額輸入貨物に対する簡易税率を適用する貨物の範囲
4-6-2 輸入者等の個人的な使用に供される輸入貨物に係る課税価格の決定の特例)
関税定率法基本通達(第9、10、11、12 、13節) 14-21 少額貨物の無条件免税
関税暫定措置法 別表第一 暫定関税率表
別表第四 特恵関税の例外品目
別表第五 特別特恵関税例外品目
輸入品に対する内国消費税の徴収に関する法律 13条 消費税の免税ケース
輸出貿易管理令 外為法第19条/外為令第8条 金の延べ棒などの貴金属関係
輸出取引の消費税免税 消費税法 7条第1項 輸出をすると消費税の還付を受けられる根拠

各法令の確認先:税関

各根拠法のサマリー

関税法 8条周辺

一般の輸入(申告納税方式)、郵便による輸入(賦課課税(ふかかぜい)など、どういう方式で関税が確定するのかがわかります。

関税法12条-2周辺

無申告で輸入するとどうなるのか? 数量や価格を低くして不正に申告したらどうなるのか?など、輸入関税のペナルティの説明です。

  • 無申告輸入の例:輸入検査の結果、コンテナの中から申告外の物が発見されたなど。
  • 過少申告加算税:課税価格に含めるべき費用を含めておらず、申告価格が過少になっていたなど

関税定率法3条-2

入国者(お土産として携帯する形)として輸入するときの簡易税率です。この場合、輸入する合計額が20万円までは免税です。

関連:関税定率法 付表一、関税定率法施行規則 2条-4(免税しない貨物)

「海外旅行」入国者/携帯品の簡易税率の仕組み 免税と課税

関税定率法3条-3

日本にいながら海外のショップなどで商品を購入。海外にいる知人に頼み輸入などのケースを想定。この場合も合計額が20万円までは、簡易税率が適用されます。

関連:関税定率法 付表二、関税定率法施行令1条-3、関税定率法基本通達(第1、2節)3-3-1、関税定率法基本通達(第1、2節)4-6-2、関税定率法基本通達14-21 少額貨物の無条件免税

簡易税率とは? たった7つの関税率から選べます!

お得な海外通販 簡易税率と一般税率を使い分けていますか?

関税定率法4条

税金をかけるべき対象の課税母体=課税価格は、どのように決定するのかを説明しています。

  • 商業目的と個人使用による違いはある?
  • 海上保険や海上運賃を含めるべきか?
  • その他、輸入に関する費用は、どこまでを課税価格に含めるのか?

などの項目を説明しています。

関税定率法14条-7

入国時に携帯品して持ち込む品に対する無条件免税です。

関税定率法14条-8

携帯品(引っ越し貨物)に対する無条件免税が規定されています。

関税定率法14条-18

重要:ここが課税価格の合計額が1万円以下の場合は免税となる根拠です。

課税価格が16666円以下であれば、関税と消費税は免税になるの?

関税定率法付表第一、第二の簡易税率

入国者に対する関税率表と、少額輸入貨物に対する簡易税率が文末に「付表」として公開されています。

関税定率法施行令1条

ここから先は「政令」です。別送品に適用される簡易税率についての説明です。

関税定率法施行令1条-2

入国者の輸入貨物に対する簡易税率を適用しない貨物の条件が書かれています。

関税定率法施行令1条-3

少額輸入貨物に対する簡易税率を適用しない貨物の条件が書かれています。

簡易税率を適用できない貨物のまとめ

関税定率法施行令13条-6

関税定率法14条-7に該当する無条件免税しない携帯品の条件です。

関税定率法施行令13条-7

定率法14条-8に該当する無条件免税を適用しない引っ越し荷物の条件です。

関税定率法施行令16条-3

定率法14条-18に規定する無条件免税を適用しない品目が書かれています。

関税定率法施行規則2条-4(省令)

入国者が輸入する携帯品に関する免税を適用しない貨物(財務省令)

関税定率法基本通達(第1節、2節)

3-2-1-2 入国者が輸入する商業量とは?
3-3-1 少額輸入貨物に対する簡易税率を適用する貨物の範囲
4-6-2 個人的な使用目的で輸入される貨物の課税価格など

1個又は 1組の定義とは?

1.運送理由により、本体と部分んを分解しているときも一組とする。
2.2個以上の貨物であっても、通常、一対などで使用する物
3.単独で使う物であっても、一個の包装にあり、個々の価格が明らかでないとき(付属品)は、一組

少額輸入貨物の簡易税率を適用する上での2つのポイント

1.課税価格の決定の原則により求めた価格の合計額(郵便の場合は1包装=同じ差出人かつ名宛人であること)が20万円以下であること。ただし、一つの仕入れ書を分割して申告(複数回にわたり配送)したときは、複数回分を合算した額を課税価格とします。

2.課税価格の合計額が20万円には、関税無税品(特恵関税も)、関税免税品、少額輸入貨物の除外品目にかかる課税価格が含まれます。

個人的な使用目的で輸入する貨物の課税価格のポイント

重要:個人使用目的での輸入は、課税価格を6割とする根拠

1.携帯して輸入する貨物の課税価格には、別送品分も含めて計算
2.その他の方法で輸入方法:海外ネットショップなどで購入して輸入する。海外にいる知人に依頼して輸入するなど。

ともに「個人使用目的の場合」課税価格は、海外小売り価格×0.6が課税価格です。

注意事項:金や白金など国際相場があり、卸と小売り取引で、価格差がない物は、必ず0.6掛けの対象にはならない。この場合の海外小売り価格は、実際に輸入者が支払った価格とする。ただし、輸入者が「支払ったとする価格」があまりにも低いときは、調査をし、必要であれば、修正させる。

関税定率法基本通達(第9節、10、11、12節、13節)

一万円以下免税ルールの根拠

1回の申告における輸入貨物の合計課税価格が一万円以下(海外市価=16000円ほど)は、関税と消費税を免除が免税です。ただし、分割して輸入しているときは、その課税価格の合計額が一万円以下であることが条件です。

少額貨物の無条件免税 一万円以下免税ルールに当てはまるケース

一万円以下免税ルールが適用されない貨物のまとめ

寄贈物品の「寄贈」の定義とは?

1.日本に住んでいる人に対して発送していること(個人使用目的)
2.その合計額が一万円以下であること
3.税関が寄贈物品として判断する「妥当性」があること

妥当性とは?

1.税関告知書に「GIFT」の記載があること
2.個人から個人に当てていること
3.法人あての物品でも、法人関係者の個人的な使用と認めらること

ただし、同じ時期、同じ人から、同じ人へ、通常、1包で運ばれてくる商品をあえて2以上にして分割しているときは、ギフト扱いしないです。

輸入(国際発送)における寄贈物品とは? 関税が無税になる

関税暫定措置法 別表第一、第四、第五

暫定関税率表、特恵関税の例外品目、特別特恵関税例外品目などの具体的な関税率表が掲載されています。

輸入品に対する内国消費税の徴収に関する法律 13条

いわゆる「輸徴法」に関する説明があります。どのような場合、輸入消費税は、免税になるのか?など。

個人輸入するときに消費税はかかる?計算方法と支払い方法

「個人目的」輸入品に消費税はかかる? 誤解を正しく理解する!

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