日本とベトナムの間には、日ベトナムEPA、TPP、RCEP(経済連携協定)があります。これにより、日本とベトナムの両国の間では、さまざまな商品が活発にやり取りされています。
例えば、ベトナムから日本への輸出品であれば、繊維品、コーヒー、木製家具などが盛んに輸出されています。最近では、ベトナムで生産されたビール、お菓子、その他の飲料品を目にすることなども多いです。
一方、日本からベトナムへの輸出は、工業製品、化学製品などを中心に行っています。意外なことに「魚介類の輸出」なども盛に行われています。
今回は、ベトナムへの輸出を検討している方のために、求められている日本商品の一例をご紹介します。
●新着情報 2024年3月11日
ベトナムで売れている日本商品190を公開(ベトナム倶楽部限定公開記事)
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ベトナムで人気がある日本商品
ベトナムビジネスのポイントは「美白」「スキンケア」
ビジネスでは、相手が何が求められているのかを把握することが大切です。ベトナム向け輸出ビジネスのポイントは「美白」と「スキンケア」です。これらに関する商品に強烈なニーズが存在します。
- 美白系商品
- スキンケア商品
美白系商品
ベトナムの女性は、色白になることに好みます。女性の美白関連商品は特にお勧めできる商品です。
例えば、ローション、美白クリーム、お風呂の入浴剤などが考えられます。お風呂の入浴剤であれば「白く濁る」ミルキー系の物が人気です。すべて「肌を白くしたい」という欲求がもとになっています。
スキンケア商品であれば「ニキビ対策」の商品が求められています。ベトナム人女性の間では、ニキビの悩みを抱えている人が多いそうです。この悩みを解決できる商品が求められています。貴社が取り扱っている商品が、スキンケア商品であれば、ベトナム市場に参入することを検討します。
ベトナムで人気がある商品リスト
当サイトの独自の調査によって、2016年、2024年現在のベトナムで求められている日本の製品を調べてみました。この調査結果が必ずしも貴社にとって役立つものではないかもしれません。しかし、ベトナムでは「どのような商品を求めているか」を把握するには役立ちます。
2024年現在のリスト
需要レベル(A程、高い) | 主な品目 |
A |
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B |
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C |
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2016年現在のリスト
食べ物系の商品リスト
ベトナムでは、日本の魚介類にニーズがあります。一般的なエビ、海藻、そしてなんと「海ぶどう」などが求められています。その他の商品であれば、和菓子、そば、饅頭などがあります。
ベトナムの和菓子というのは、「楽しみながら作れるおもちゃのお菓子?」をさすようです。
- まんじゅうに関する参考サイト
- 海藻に関する参考サイト
たいやき | 和菓子 | 生チョコレート | 抹茶アイス |
抹茶チョコ大福 | 神戸牛 | ほぐした鮭缶 | 日本酒 |
蕎麦 | エビ | 抹茶 | 味噌 |
日本茶 | 漬物 | 饅頭 | ラーメン |
野菜パウダー | カレーライス | 海藻 | 海ぶどう |
ブラックサンダー | 黒ニンニク | 黒酢 |
一般雑貨
シャワーヘッド | ブラックキャップ | 和紙 | 有田焼 |
消臭元 | 車用のファブリーズ | 虫よけリング | ベープリキッド |
おちょこ | マッサージ機器 | コスプレ | 腕時計シチズン |
和包丁 | フィギュア | 城のミニチュア模型 | 弁当箱 |
けん玉 | 浴衣 |
美容関連グッズ
極潤 | コンドロイチン | メラノCC | 美白クリーム |
チョコラBB | ローション | グルコサミン | アロエクリーム |
口紅 | アガリクス | メイクアップ | クリーム |
深海鮫エキス | ハククリーム | ナイシトール | 日本コーセー化粧品 |
アミノコラーゲン | 肌飲み | 資生堂化粧品 | 命の母 |
口紅資生堂 | クロレラ | マスカラ | 米ぬか石鹸 |
薬の美白 | いち髪 | スキンケア | プラセンタ |
コラーゲンタブレット | ハイチールB | 入浴剤 | ケシミン |
化粧品メナード | アットノン | 素顔クリーム | iPSASA |
まつげエクステンション | WHITE CONC | ストッキング | 白つや勝負肌 |
コンドーム | ニベアリップクリーム | 乾燥こじわ | 樹液シート(脚) |
ウコンの力 | 馬油 | 泡カラー |
ダイエットにも興味があり
dấm đen nhật bản giảm cân | 黒酢減量 |
tảo nhật bản giảm cân | 海藻の減量 |
中古品リスト
コンプレッサー | 炊飯器 | アルミ鍋 | トラクター |
ガチャガチャの機械 | フォークリフト | 自転車 | 台車 |
ベトナムのサプライヤーの探し方
ベトナム商品を調達する方法は、大きく4つあります。
- サプライヤー(工場)を探す。
- ベトナムで開かれる展示会から探す
- ベトナム現地で見つける。
- 卸サイトで見つける
- 輸入代行業者を使う。
1.サプライヤー(工場)を探す。
以下、4つの方法により、たくさんのサプライヤーを見つけられます。
- ジェトロの引き合いデータベース
- アリババのサプライヤーリスト
- ベトナムローカルサプライヤーリスト
- ベトナムの商務部
2.展示会で探す
ベトナム国内でもたくさんの「展示会」が開かれています。これらに参加するのも一つの方法です。
3.ベトナム現地で見つける
本格的な輸入は、上記2つの方法からサプライヤーを開拓しましょう。まずは副業で始めたい場合は、すでにベトナムで販売されている商品の仕入れ&転売から開始します。
ベトナム国内の卸売マーケットは、次の通りです。
- Binh Tay Market (Cholon Chinatown Market)
- Ben Thanh market
- Dong Xuan Market
- Hanoi Weekend Night Market
- An Dong Market
- Tan Binh Market
- Hang Da Market
Binh Tay Market (Cholon Chinatown Market)
Ben Thanh market
Dong Xuan Market
Hanoi Weekend Night Market
An Dong Market
Tan Binh Market
Hang Da Market
3-2.革製品で有名なのはホイアン
ベトナムの南北中間に位置するホイアンは、革製品の輸入をするのに便利な場所です。ここに来れば、様々な革関連製品を手に入れられます。
*弊社とは無関係です。
- Friendly Leather
- Da Bao Real Leather Hoi An
- Tu Chi Leather Bags
- Le Phan Leather
- Song Da Leather
- Laughing Cow Leather Shop
4.ベトナムの卸サイトで見つける。
- nhập hàng siêu tốc(卸売り)
- bạch hổ order(卸売り)
- thế giới sỉ(卸売り)
- MM Mega Market An Phú(卸売り)
- Thegioididong
- Lazada.vn
- Chotot.com
- Shopee.vn
- Sendo
5.輸入代行業者を使う。
「現地に行くのは難しい。ベトナムの現地にいるバイヤーに依頼したい」と考えている方もいらっしゃるでしょう。この場合は、現地のバイヤーに買い付けたい商品を依頼して、代理購入をしてもらい、それを日本に発送してもらいます。
ベトナム商品の買い付け代行や個人輸入代行の業者は非常にたくさんあります。ネット上で検索をしていくつかの業者に見積もりを依頼してみましょう。
*下記のお店と弊社は、無関係です。
- ニャットバンベトナム(https://nhatbanvietnam.com/)
- ベトナムポーター(https://vietnam-porter.jp/products/list)
商品の輸送方法
ベトナムから商品を発送する方法は、次の3つです。
- キャリーケース
- 現地発送
- フォワーダー
1.キャリーケースによる通関
ベトナムの市場を周り現地で商品を購入。その後、スーツケース等に入れて日本に持ち帰る方法です。(ハンドキャリー通関)この場合、事前に日本側での税関検査に向けて、各種価格を説明する資料や商品の梱包を工夫する必要があります。
買い付け品を国内転売目的で通関する場合は、その旨を正しく税関職員に申告する必要があります。申告をしないと「入国者の免税制度」が適用されて、国内転売ができなくなります。必ず空港の税関職員に「商売目的で輸入」する旨を伝えます。
2.現地発送
ベトナムに限らず、仕入れに使う市場等の近くには、世界中への発送サービスを提供する「カーゴ屋」がいます。それらの業者に依頼をして、自分宛てに現地から商品の発送ができます。
なお、日本までの送料を知りたい場合は、弊社でも見積もりができます。よろしければ、ご活用ください。
3.フォワーダー
ベトナムの工場からある一定以上の量を輸入するなど、大規模に輸送する場合又は、大型の貨物を輸送する場合(例:大型家具)は、フォワーダーを使います。フォワーダーとは、航空機やコンテナ船のスペースを扱う専門業者です。
例えば、ベトナムから日本に向けて輸送をしたい場合は、ベトナムと日本間の輸送に強いフォワーダーに依頼して手配します。なお、フォワーダーによっては、ベトナム側の荷物をまとめた後、日本に発送する「バイヤーズコンソリ」と呼ばれるサービスを提供している所あります。
弊社では、ベトナムと日本からのフォワーダーをご紹介できます!よろしければ、こちらからお見積もり依頼をお願いします。
日本側のベトナム商品に対する関税と輸入規制
日本側のベトナム商品に対する関税と輸入規制は次の通りです。
日本側の関税/EPA適用で無税の物が多い!
2020年現在、ベトナムとの間には、3つのEPA協定があります。これらの協定をうまく利用することで、日本に輸入するときの関税を低減したり、削減できたりします。輸入する商品によっても異なりますが、協定を適用することで無税で輸入できる物が多いです。
- 日ベトナム
- 日アセアン
- TPP
同じ商品でも、適用する協定によって税率が違う可能性があるため、ウェブタリフなどで、協定毎の関税率を確認することをお勧めします。特に一回の輸入価格が20万円を超える場合は、注意が必要です。詳細は、EPA輸入スタートガイドをご覧ください。
輸入費用(ランディングコスト)の計算方法
最後に、ベトナム商品を日本に輸入するときの費用を計算してみましょう!
日本側でかかる輸入諸税は、ベトナムとの間には、EPAが締結されているので、多くの商品は関税が無税です。ただし、関税が無税でも、消費税はかかるため注意が必要です。
関税や消費税をかける対象の価格を「課税価格」といいます。輸入目的によって、この課税価格に含めるべき費用がかわります。商売目的で輸入する場合は、次の費用の合計額に対して関税や消費税がかかります。
商品代金+送料+保険代金+その他、加算するべき費用=課税価格
上記計算式を基にした諸税の計算例は次の通りです。
商品 | 意味 |
関税が5%の商品 | (商品代+送料+保険代+その他、加算するべき費用)×税関公示レート×関税率=関税額 (商品代+送料+保険代+その他、加算するべき費用+関税額)×0.1(消費税10%) |
関税が0%の商品 | (商品代+送料+保険代+その他、加算するべき費用)×税関公示レート×0(関税率)=関税額 (商品代+送料+保険代+その他、加算するべき費用+0/関税額)×0.1(消費税10%) |
- 輸入の見積もりツール
- 関税の計算ツール 一般輸入(申告価格が20万円1千円以上)
- 小口輸入の関税計算ツール(申告価格が20万円以下用)
- 【小口・一般共通】衣類 / 服の関税計算ツール
- ベトナムに輸入するときの関税率の調べ方
- ベトナムで需要がある日本の商品リスト40選
まとめ
- ベトナムからの品目は、多くの場合、関税無税。
- 一回の輸入額が20万円をこえるのか?が一つのボーダー
- ベトナムと中国は人件費の違いがある。
- 最近はベトナムさえも急速に人件費が上昇している。
- ベトナムが得意な産品と日本側にある商品にニーズをうまく組み合わせよう。
- 理想は、ニーズの発掘だけではなく、ユーザーエクスペリエンスを追い求めること