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タイから日本に輸入するときの関税を徹底解説



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タイから商品を輸入する予定。無事に商品を買い付け、いよいよ日本に発送です。現地で商品を安く買い付けられたので大満足です。しかし、いざ、日本に輸入しようとすると、トラブル発生。どうやら「関税」と呼ばれる税金がかかるそうです。

一体、関税ってなに? 過去、何度もタイ製品を輸入しているのに、そんなの発生したことがなかったのに…トホホ。

この記事では、タイ製品を日本に輸入するときの関税を詳しくご紹介していきます。

タイ製品に対する関税

全ての輸入品には、原則、関税及び消費税が発生します。しかし、ある一定の条件をクリアすることで、課税が免除されたり、減額されたりします。この「ある一定の条件」がこの記事でご紹介するメインテーマです。

関税とは?輸入原価との関係

関税とは、日本政府が輸入品から国内品を守るために、ある一定の規則に従いかしている税金です。原則、外国製品を輸入する全ての物に対して課税します。輸入者は、この関税を納付すると、貨物を引き取れます。これが「原則」です。

実際は、以下の条件により免税、減税等がなされます。

  • 商売目的? 非商売目的?
  • 20万円を超えるのか?
  • 何を輸入する?
  • どこの国から輸入するのか?

これらの項目により適用される関税率が変わり、結果、輸入原価の違いとなり表れます。

輸入原価=商品代金+配送代金+保険代金+輸入関税+輸入消費税

タイ製品に対する関税制度

では、タイ製品を日本に入れるときに適用される関税制度を詳しく確認していきましょう。

例えば、輸入目的は商売。輸入品の価格は20万円を超える又は、超えない場合のそれぞれは、次の関税制度が適用されます。

  • 20万円以下=簡易税率制度
  • 20万円を超える=一般税率制度

実は、この価格は、課税価格が基準となり、商品の代金とは違います。この課税価格が20万円の部分で適用される関税率表が変わります。各関税率の詳細は、リンク先でご覧ください。

タイには関税を削減するための仕組みがある。

しかし、実は、タイ製品には、簡易税率や一般税率の他、EPA税率と呼ばれる物を適用できます。EPAとは、日本とタイとの経済を開放し、お互いに経済成長を促すための仕組みです。その一つの側面としてお互いの国でかける関税の削減があります。

  1. 日タイEPA
  2. 日アセアンEPA

関税の削減は、お互いの国でなされる。

  • タイ→日本への輸入
  • 日本→タイへの輸入

上記、どちらの場合も関税を免除したり、削減したりします。

関連疑問:関税率を削減するために必要なことは?

20万円を超えるのか? 超えないのか?で変わります。超えない場合は、特に証明書等も不要でタイ産品である確認ができれば、関税を削減できます。他方、輸入課税価格が20万円を超える場合は、タイ側で特定原産地証明書を取得する必要があります。

もし、タイ側での特定原産地証明書の取得で困っている場合は、NIPPON47さんへお問い合わせください。現地のネットワークにより、様々な品目に対する特定原産地証明書の取得をサポートできます。

正確な関税率を調べる方法

関税は、日本国の商品を保護するために存在する。原則は、すべての外国商品が課税される。しかし、いくつかの条件をクリアすれば、免除や減税の対象になる。そして、タイ製品は、EPAを適用し、有利な関税率を適用して輸入ができる。

上記がここまでの内容です。では、実際、正しい関税率を特定するためには、どのようにすればいいのでしょうか? 正しい方法は、次の通りです。

  1. 輸入する商品の特性を調べる。
  2. 税関などの専門家に確認する。
  3. 必要であれば、事前教示制度を使い確認

この1~3の方法が良いです。

1.輸入する商品の特性を調べよう

関税率は、実行関税率表に基づき決定されます。関税率表は、非常に細かい「要素」を定義しており、この要素と関税率を紐づけています。

例えば、次のような形です。

  1. 材質は、綿
  2. ○○編み
  3. 輸入国は○○国
  4. 輸入時期は○○

上記1~4の全ての要素を満たす物は「関税率3.8%にする」などです。

いかがでしょか? 非常に細かいですね! 靴だったら●%、鞄だったら○○%と、ざっくり決まっているわけではないのです。つまり、何らかの商品の関税率を特定するためには、まずは「商品の要素」を特定する必要があるのです。

例えば、タイの革靴を輸入する場合に適切な関税率を特定するには、少なくても次の要素をすべて特定しなければならないです。どれか一つでもわからない項目があると、関税率にのとった正しい関税率を特定できません。

  1. 本底と甲の材質
  2. 防水性のスポーツ用
  3. その他のスポーツ用
  4. くるぶしを覆うのか
  5. トーキャップの有無
  6. 室内用で使うのか?

税関、その他の専門家又は事前教示制度を活用

もし、聞くべき要素がわからない場合は、税関の関税監査官に相談をしたり、お取引がある輸送業者(例:NIPPON47さんなど)に相談をしたりします。関税特定のミスを徹底的に防ぎたい場合は、事前教示制度の利用もお勧めです。

品目別具体例

これまで説明した通り、関税は、様々な諸条件によりかかったり、かからなかったりします。そのため、実際の所、ご自身で計算するのは困難な場合が多く、税関や通関業者に聞くことが多いです。もし、それすら面倒に感じる場合は、あえて諸条件を無視して、商品代金×5%~10%と考えればいいと思います。

ここでは、衣類、食品、化粧品の例をご紹介します。なお、何度も申し上げますが、単なる例です。実際は、貨物の諸条件により大きく変わります。税関では、関税率の参考ページも用意しているので、あわせてご覧ください。

参考関税率HSコード
衣類関係EPA適用で無税61類~63類
食品関係無税~15%前後16類~22類
化粧品関係無税33類

よくある疑問

中国製品のタイ側の関税率は?

中国とタイとの間にあるFTAのおかげで、ほとんどの商品は関税無税で輸入ができます。

LAZADAの関税はどうなる?

海外ECサイトで購入した商品は、日本側で簡易税率等が適用されます。しかし、LAZADAの場合、商品価格の中に関税等が含まれているとの説明がされています。(詳細は不明)

タイのECは?

小売り(B2C)は、LAZADA、kiehls.co.th。企業間取引(B2B)は、officeMateが有名です。

まとめ

  • タイ製品の日本側関税は、20万円の基準で適用される税率が変わる。
  • 20万円超えは一般税率。20万円以下は、簡易税率
  • 日本とタイとの間には、EPAがある。
  • タイ商品に対する日本側の関税は、おおむね無税が設定されている。
  • 20万円以下の場合は、ほぼ無条件でEPA税率が適用される。
  • 20万円を超える場合は、タイ側の特定原産地証明書が必要
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