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中国輸入で安全性や効率性が高い支払い方法とは?

中国サプライヤーに安全で効率的にお金を支払う方法

中国のサプライヤーへの支払いを安全かつ効率的に行うために、各支払い方法の長所と短所を理解することが重要です。この記事では、電信送金(T/T)、信用状(L/C)、PayPal、エスクローなどの主要な支払い方法の比較、為替リスクへの対応策、必要な資金と資金調達方法を解説します。

1. 主要な支払方法の比較

中国輸入の支払い方法はいくつかあります。支払い方法により買い手側のリスク又は、売り手側のリスクが変化するのが特徴です。

電信送金(T/T)

T/T送金とは、銀行振り込みです。銀行振り込みの場合、サプライヤーは、商品を生産する前に代金を受け取れるのでリスクが小さいです。一方、買い手側はリスクが高くなります。一方のメリットが他方のリスクにつながる為、工夫が必要です。

貿易実務上、電信送金は、次のタイミング、割合で決済することが多いです。

  • 生産開始前:商品代金の30%
  • 出荷後:残りの70%

支払うタイミングを調整することで、売り手、買い手のそれぞれが一定の範囲でリスクを負います。とはいえ、リスクがあることは同じなので、初心者は、避けた方が無難です。

信用状(L/C)

L/C決済は、売り手と買い手との間に銀行を入れて支払う方法です。一回の取引金額が200万円をこえる場合に利用します。L/C決済は、銀行が介在する分、手数料がかかります。また、煩雑な手続きややり取りが必要な為、決済の安全性は高いものの初心者向きではないです。

すでに貿易取引をしていて、一回の取引金額が一定以上の場合に検討しましょう!

PAYPAL

ペイパルは、決済リスクが小さい上、非常に優れた「買い手保護プログラム」が特徴です。=買い手目線では使いやすいです。ただ、サプライヤー目線だと、高い決済手数料が発生すること、買い手保護プログラムが悪用されるリスクを嫌がることが多いです。

エスクロー

アリババ内で取引をする場合は、アリババが売り手と買い手の間に入るエスクローを使えます。こちらは、売り手側、購入者側の双方にとって安全性が高く、非常に使いやすいです。アリババでの取引は、このエスクローでの支払いが最適です。

アリババ以外での取引なら、L/C決済又は、前払い30%のT/T決済がおススメです。もし、サプライヤー側から100%T/Tでの前払いを要求されたら取引をやめましょう!資金を持ち逃げされる可能性が高いです。

2. 為替リスクへの対応

貿易取引では、一定の為替リスクがあります。中国とのやり取りであれば、日本円と人民元、日本円と米ドルの変動幅が影響します。

日本円と人民元の年間変動幅

  • 2022年の場合:最低値は約18.07円/人民元、最高値は約20.38円/人民元、約2.31円の変動幅
  • 2023年の場合:最低値は約19.18円/人民元、最高値は約20.71円/人民元で、約1.53円の変動幅

人民元対日本円の為替レートは、年間で見ると約1-3円程度の変動幅が一般的です。

日本円と米ドルの年間変動幅

  • 2024年の年初来高値は約161.94円/米ドル(2024年7月3日)
  • 年初来安値は約139.59円/米ドル(2024年9月16日)
  • 年間では、20円以上、変動している。

中国輸入の為替変動による影響

中国輸入における為替変動の影響は、次の通りです。





  1. 人民元やドルに対して円が安くなる。(例:20円/元→21円/元、100円/ドル→110円/ドル)
  2. 人民元やドルに対して円が高くなる。(例:20円/元→19円/元、100円/ドル→90円/ドル)

1の場合は、輸入仕入れコストが上昇します。2の場合は、仕入れコストが下がります。

実践的な対策

基本的に中国輸入は、米ドル、人民元のどちらでも取引ができます。ただ、残念ながらどちらの通貨を取り入れても為替変動があることは同じです。

では、為替変動のリスクを少しでも小さくするには、どうすればいいのでしょうか?

  • 為替予約を活用する
  • 通貨オプションを活用する。

為替予約とは、一定の期間後にあらかじめ決めたレートで両替ができるサービスです。これらのサービスを利用することで、為替変動のリスクを小さくできる可能性があります。但し、どちらに変動するのか未知数の部分も大きいので安全とは言えないです。

3. 必要な資金と資金調達の方法

中国輸入の主な費用は、商品費用、国際輸送や通関の費用、輸入諸税、輸入許可後の国内保管代金などがあります。それらの費用を合計した物が日本で販売する価格の原価です。

輸入原価を構成する費用の内訳

  • 商品の本体価格: アリババやタオバオなどで購入する商品の原価
  • インスペクター費用:工場生産時からの検査などをする費用
  • 国際輸送費:中国から日本へ国際輸送する費用
  • 通関代: 貨物の通関手続きにかかる手数料で、上限は11,800円
  • 輸入諸税:関税や消費税など、日本税関に納める費用
  • 税関検査料: 税関で検査が行われる場合に発生する費用
  • その他:食品検疫申請代
  • 国内運送費: 日本国内での最終的な配送費用5.
  • 国内倉庫費用(アマゾン倉庫を含む)

中国輸入で必要な資金を調達する方法

一体、どれくらいの資金があれば、中国輸入を始められるのでしょうか? 最初から規模感を上げない限り、数万円単位でも始められます。アリエクスプレスなどで仕入れて、メルカリなどで販売するだけでも、一定のお小遣い稼ぎができます。

もう少し規模感を上げる場合の資金戦略を考えてみましょう。主な手段は、次の5つです。

  • 自己資金
  • 銀行融資
  • 政府系の補助金
  • クラウドファンディング
  • 小規模企業共済や倒産防止共済の借入金

物販は、ビジネスモデルがしっかりと確率している為、基本的に銀行からの融資を受けやすいです。もし、銀行等でお付き合いがある場合は、借り入れも検討してみましょう。

中国輸入を既存の会社の新規事業として位置付けている場合は、政府による助成金や補助金を活用できる可能性があります。「貿易 補助金」「貿易 助成金」等のキーワードで情報を探します。

スタートアップ企業の中には、クラウドファンディングによって資金を調達している所もあります。クラファンの場合は、手元資金ゼロでもプレゼンと熱意だけで、輸入ビジネスに挑戦できる魅力があります。

他、すでに何年か別の事業をしていて各種、共済金等が遊んでいる場合は、物販資金として活用する方法があります。具体的には、小規模企業共済や経営セーフ的共済の一時貸付金です。

例えば、経営セーフティー共済の場合は、預けている金額の90%前後まで一時貸付を受けられます。金利は0.9%、しかも資金用途は自由なので非常に使いやすいです。ぜひ、一度、ご検討ください。

まとめ

支払い方法の選択と実行は、輸入取引の重要な要素です。特に、輸送条件と支払条件の整合性が重要です。信頼できる物流パートナーと連携することで、より安全で効率的な取引が実現できます。

第5回:海上輸送を効率化しながらコストを削減

 

 

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