FCL・LCL用の梱包戦略
輸出貨物を安全に届けるには、適切な梱包が重要です。特に、FCL(フルコンテナ輸送)とLCL(混載輸送)は、輸送環境が異なるため、それぞれに最適な梱包方法があります。
本記事では、FCL・LCL輸送の特性、適切な梱包資材の選択と爆発物検査の効率的な対応方法について解説していきます。

FCL・LCLの違いに着目し、それぞれの梱包戦略を覚えます。
FCL・LCLの輸送に適した梱包
FCL輸送とLCL輸送の違いとは?
FCL(Full Container Load)は、コンテナを一つの荷主が専有する輸送方法です。貨物を自由に配置できるため、パレット積みやバルク梱包など、荷物の性質に応じた方法を選べます。他の貨物と混載されないため、破損や紛失のリスクが低く、輸送環境をコントロールしやすいです。
一方、LCL(Less than Container Load)は、複数の荷主の貨物を一つのコンテナに混載する輸送方法です。混載のため、他の荷物と接触するリスクが高く、梱包の強度を高めないと、輸送中の衝撃や圧力により破損することが多いです。

LCLは、輸送中、貨物と貨物が接触して破損することが多いです。
FCL輸送に適した梱包方法
FCL輸送では、貨物を適切に固定します。木箱梱包や強化ダンボールを活用し、輸送中の揺れによるダメージを最小限にします。また、貨物の形状や重量に応じてパレットを使い、荷崩れを防ぎます。強化ダンボールを使うことで、耐久性を確保しつつ、コストの最適化ができます。
LCL輸送に適した梱包方法
LCL輸送は、他の荷物との接触を防ぐために、耐久性の高い梱包材を使います。
例えば、強化ダンボールや木枠梱包です。輸送中の湿気対策としては、防水シートやストレッチフィルムでの補強も有効です。
トライウォール vs. 通常ダンボール|輸出梱包のコストと耐久性を徹底比較

防水シートやストレッチフィルムの使用は、貨物の性質や輸送条件によって適切でない場合もあります。
爆発物検査のへの対策と最適な梱包方法
2025年3月から、Known Shipper制度の規制強化により、非KS(荷主)の貨物はカートン単位で爆発物検査の対象です。これまでは、パレット積みした段ボール貨物がラップで巻かれている場合、一つとしてカウントされていました。それが規制強化後は、ダンボールの数がそのままカウントされるようになりました。
例えば、ダンボール数が10個なら、爆発物検査料も10個分課金されます。この問題は、強化ダンボールを活用し、貨物を一つのユニットとしてまとめることで対処できます。
例えば、指定メーカーの強化ダンボールで貨物を包み込むことで、検査対象が1つに統一され、検査コストを大幅に削減できます。また、航空輸送に適した軽量梱包材を使用すれば、重量制限による追加料金のリスクも小さくできます。
輸送コスト削減のための梱包最適化
適切な梱包材を選ぶことで、輸送コストを削減できます。FCLでは、耐久性の高い梱包材を使用しつつ、スペース効率を最大化することがポイントです。LCLでは、貨物の保護を優先しながら、重量を抑えた梱包材を選ぶことが重要です。
特に、強化ダンボールは、通常のダンボールよりも強度が高く、木箱よりも軽量であるため、コスト削減と耐久性の両立が可能です。輸送業務の効率化を図るためにも、自社の輸送形態に応じた最適な梱包材を導入しましょう。

木枠は、検疫上の問題が発生します!その意味でも強化ダンボールが最適解です。
まとめ
- FCLとLCLでは、それぞれ異なる梱包戦略が求められる
- FCLでは貨物の固定と耐久性を重視する。
- LCLでは混載環境に適した強化梱包が必要
- 爆発物検査の対象を減らすために、強化ダンボールを活用する
- 適切な梱包を施すことで、輸送コストの最適化と貨物の安全性を確保できる



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