海外の販売先(見込み客)が見つかり、営業メールを送ろうとしています。
「ハロー私は….」と日本の会社に送るように長いメールを送ると、海外バイヤーから返信は期待できないです。当然、この結果は、英語が得意な人が作っても同じです。
海外バイヤーには、どのようなメールを送ればいいのでしょうか?
そこで、この記事では、海外販路開拓人K氏の監修の下、海外交渉のメール術をご紹介したいと思います。
海外バイヤーの心を揺さぶるメールのコツ
海外バイヤーにメール営業をしても無返信又は、非常に遅い返信が届くことが多いです。日本の会社は、よく言えば奥手、悪く言えば、積極性がない為、どうしても後回しにされます。
もし、どうしても交渉を成立させたい取引先がいたら、メール送信後、一定の期間がたったら、催促の電話をすると良いです。正直、それくらいしつこいくらいでちょうどいいです。
以下は、上記前提の下、海外バイヤーの開封率を上げる為のメールの書き方をお伝えしていきます。
これを守るべし!5つのポイント
- 件名(タイトル)と文章の冒頭(リード文)にこだわる。
- まず相手のメリットを書くべし。
- 必要な情報を提供する(資料)
- 相手に臨むアクションを正確に伝える!
- 自社(自分)を正しく伝える!
1.件名(タイトル)と文章の冒頭(リード文)にこだわる。
メールの第一関門は、開封です。あなたのメールを開封してくれるのか?が一つ目のハードルです。海外バイヤーには、日々、様々な所から売り込みメールが来ます。あなたのメールもそんな何百通の内のたった1通であることを自覚しましょう。
件名である程度の内容を理解できなければ、(相手がメリット感じない)後回しにされるでしょう。次は、開封後です。海外バイヤーは忙しいです。メールの文章は、簡潔が重要です。日本のビジネスメールのように、拝啓○○●~と長ったらしいのはNGです。
2.まず相手のメリットを書くべき
メール本文には、提案内容を簡潔に記載し、海外バイヤーにメリットがある提案であることを強調します。
例1:今ある家電製品に、この商品を取り付けると、大幅に使用電力を抑えられる。貴国市場のエアコンの使用状況を踏まえると、大きなニーズにこたえられる可能性がある商品など。
例2.○○国では大きく販売が伸びている。貴国で取り扱いができる方を求めている。すでに○○国、○○国に輸出済み、取引者数は●●数。メディアにも掲載された実績があるなど。
3.必要な情報を提供する(資料)
バイヤーが詳細情報を確認できるように、必要な情報をまとめた資料を添付します。必要な情報とは、次の物があります。
- 取り扱い商品の一覧
- 商品の引き渡し価格例(FOB=日本からの出荷価格)
- MOQ(最小ロット数)とリードタイム
- 主な商品ターゲット(バイヤーが売り込むべき市場の提案)
- 商品の特徴・強み(価格以外の部分で説明)
- 使用例の写真や動画
- 運営するSNS(例:YOUTUBEチャンネルなど)
- 生産している場所
*2は、ある程度の所にしておき、取引規模や取引実績等により変わる旨を記載しておきます。
4.相手に臨むアクションを正しく伝える(CTA)
メールの最後には、相手に臨む行動。つまり、海外のバイヤーに対して、どのような行動をして欲しいのかを伝えます。(メールを通して相手に要求していることを簡潔に伝える)
例えば….
- ズームによるオンラインミーティングをしたい。
- 具体的な価格に興味がある場合は連絡くださいなど。
コール・トゥ・アクション(CTA)を明確に提示しましょう!
5.自社(自分)を正しく伝えること
最後に自社やあなたが、どこの国の何者なのか?がわかるようにメールフッターに関連リンクを設置するか、3番の必要情報の資料の一つに加えます。
例えば、会社自体に関することなら、次の情報をまとめます。
- 会社(日本のどこに所在)
- 輸出実績の有無(輸出先国)
- 大手流通店への納入実績
- 独占販売契約の設定有無
- 所有許可・ライセンスの有無
輸出実績を記載することで、輸出先国販売先国)における輸入規制の理解していることがわかります。大手流通店への納入実績は、高い品質レベルにあることを示せます。
担当者に関することなら、次の情報をまとめます。
- 自分は、何者か?
- どういうポジションか?(決済権の有無)
会社情報の他、現在、やり取りしている担当者(あなた)のプロフィールも大切です。海外バイヤーは、親しみやすい担当者であること、適切な権限を持つ者であることを確認します。それらがわかるように情報をまとめると良いでしょう。
10 Tips For Writing Effective Emails To Buyers For Export Import Business
まとめ
- 件名と文章の冒頭にこだわる。
- まず相手のメリットを記載
- 自社の紹介(商品の強み、輸出実績等)
- 担当者の紹介(親しみやすさと信頼感を醸し出す)
- 相手にしてほしいことを伝える。