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【HTS】アメリカの関税を調べる3つの方法

「アメリカに向けて商品を輸出。でも、アメリカの関税率って何パーセント?」——そんな疑問を持つ実務者のために、HTS(Harmonized Tariff Schedule)の調べ方を具体的に解説します。さらに、日本の「実行関税率表」と比較することで、違いがより明確に理解できます。

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HTS/アメリカの関税率の調べ方

アメリカの関税率の調べる方法は、次の3つです。

  1. AIツール(Perplexity等):概要を素早く把握するには便利。ただし参考レベルで使用。
  2. ワールドタリフ:JETROを通じて無料利用可能。各国の関税率を横断的に検索可能。
  3. HTS検索サイト(USITC):正確かつ公式のデータベース。必ず最終確認はこちらで行う。

1.perplexity等のAI

Perplexity等のAIによりある程度の精度でHTSコードを調べられます。これらのツールを使い調べる場合は、簡潔に、具体的に、何をするべきか?を伝えることです。

HTSコード 調べる

検索に対する結果です。今回の商品であれば、ビンゴです。見事的中です。

HTSコード 調べる

2.ワールドタリフ

ワールドタリフとは、米フェデックス社が提供する世界中の関税率を検索できるサービスです。日本企業は、ジェトロがフェデックスとの間で包括契約をしているため、日本国内で使用する限り無料です。詳細は「ワールドタリフの使い方」をご覧ください。

3.HTS検索サイトによる関税率の検索方法

海外通販、贈答、商売取引などに関わらず、海外との間で物品をするときは「HSコード」を使います。HSコードとは、6桁以上の数字と品目を一覧にまとめた物です。数字と品目のリストを世界各国が共通で利用しているため「コードから商品」又は「商品からコード」などを探せます。そして、各国は、このHSコードを基準にして、関税率などを決めているため貿易をする上では重要です。(例:りんごは0808.10、みかんは0805.21など)

各国で共通のコード表を利用するため、商品がどのような物であるのか?を理解できます。また、このHSコードは、最初の6桁のみが世界共通です。それ以降の桁は、各国独自で決めています。アメリカの場合は、共通の6桁の下に4桁を加えて10桁で運用しています。=「HTS」

HSコード=HTS(アメリカ版の10桁のHSコード)

日本との比較:関税表の違い

  • 日本:財務省「実行関税率表」を利用。HSコードは9桁(世界共通6+日本独自3桁)
  • アメリカ:USITC「HTS」を利用。HSコードは10桁(世界共通の6桁+米国独自の4桁)。

日本での9桁コードと、米国の10桁コードは完全一致しない場合があります。実務上は、日本での輸出申告コードを基に、米国側のHTSで対応関税率を確認する流れです。

実際の検索ステップ(HTS Online)

  1. USITC HTS検索ページを開く
  2. 検索窓に 一般的な英語品名 を入力(例:T-shirt、Chocolate、Ceramic tableware)
  3. 該当するHTSコード(10桁)を確認
  4. 「General」「Special」「Column 2」の各欄から関税率を読む
    • General:通常税率
    • Special:FTAやEPA適用国(日本=JP)
    • Column 2:北朝鮮・キューバなど制裁国

1.HTSの検索方法

HTSは、アメリカの国際貿易取引委員会(USITC)で検索ができます。

例えば、チョコバットではなくチョコレート菓子又はチョコレートなどの言葉です。包丁の孫六ではなく包丁。プラダの革バックではなく革バッグです。製品の固有名称ではなく、その製品を表す一般的な言葉で検索をしてみましょう。もちろん、一般的な言葉を英語にするのをお忘れなく!

2.検索窓に一般的な英語名を入力(検索キーワード例)

Electronics(電子機器)
  • Mobile phones
  • Laptops
  • Televisions
  • Cameras
  • Smartwatches
  • Drones
  • Virtual reality headsets
  • USB drives

Clothing(衣料品)
  • T-shirts
  • Jeans
  • Dresses
  • Jackets
Footwear(履物)
  • Sneakers
  • Boots
  • Sandals
  • Heels
Food products(食品)
  • Fresh fruits
  • Vegetables
  • Meat
  • Dairy products
Automotive parts(自動車部品)
  • Tires
  • Engine parts
  • Brakes
  • Batteries
Healthcare
  • Medical devices
  • Pharmaceuticals
  • Surgical instruments
  • Personal protective equipment
Home goods
  • Furniture
  • Kitchen appliances
  • Bedding
  • Home decor
Toys and games
  • Board games
  • Action figures
  • Puzzles
  • Educational toys
Sports equipment
  • Bicycles
  • Treadmills
  • Golf clubs
  • Soccer balls

3.該当する10桁のHSコードを探す。

こちらは、チョコレートと検索したときの画像です。1番の部分をクリックすると、このセクションに該当する注意事項等を確認できます。なお、左側の1806などの部分を押すと、右側の画面も切り替わります。(連動しています。)

HTSコード 検索方法

2番の赤枠部分は、各種ドキュメントをダウンロードできます。(PDFやエクセル等)

4.関税率を読む

関税率は、左側のHTSコード(10ケタ)を起点にして、視線を右側方向に移動させるとわかります。

HTSコード 検索方法

  • 赤枠=Genaral、Specialに指定されている国以外の全ての国(紫を除く)
  • 緑枠=Special、特別な関税率を適用する国(日本も対象)
  • 紫枠=カラム2、こちらは、北朝鮮製とキューバ製に適用されます。

日本製品のアメリカ向け輸出は、Specialの部分を確認

スペシャルの部分には、AやAU等の略語が示されています。これらは国を表します。マウスをオーバーライドすると、国名が表示されます。日本は、JPです。

  • 日本 JP
  • オーストラリア AU
  • カナダ CA
  • シンガポール SG
  • 発展途上国 A+
  • ヨルダン JO

 

  • イスラエル=IL
  • チリ CL
  • コロンビア CO
  • イスラエル IL
  • バーレーン BH
  • モロッコ MA
  • メキシコ MX
  • オマーン OM
  • ドミニカ P
  • パナマ PA
  • 韓国 KR
  • ペルー PE

上記の関税率の見方

上記の場合、関税率は、次の通りに規定されています。

  • 一般の国=4%
  • A,AU,BH,CL,CO,D,R,IL等=無税
  • 日本=2.0%
  • 北朝鮮、キューバ=20%

日本に対する2%の関税率は、譲許スケジュールで段階的に削減されます。日米貿易協定の譲許表は、日米貿易協定で解説しています。

事前教示制度も活用(eRuling)

輸出品目のアメリカ側のHSコードがわからないときは、米国税関(CBP)に対して、事前教示制度を利用できます。事前教示制度により、以下の項目について米国税関の公式見解が示され、様々なリスクを小さくできます。

  • 品目分類
  • 原産地の判定(協定上の原産品であるのかの判定)
  • 協定適用の可否
  • 原産国の表示

回答に要する期間は、約30日間です。詳しくは、米国(CBP)のサイトをご覧ください。

eRuling

「CROSS」eRulingの回答例

eRulingを使い事前教示をするときは、過去に同様の回答例がないのか?を確認しましょう。米国税関では「CROSS」という名称で、過去の事前教示の回答例を紹介しています。ちなみに、日本税関の事前教示回答例は、こちらのサイトです。

実務での注意点

  • 米国は AD/CVD(アンチダンピング・相殺関税) が上乗せされるケースがある(特に鉄鋼・アルミ製品)。
  • 同じHSコードでも品目細分が異なり、誤った分類をすると追加課税やペナルティのリスク。
  • 正式な判断が必要な場合は、米国税関(CBP)の 事前教示制度(eRuling) を活用。30日程度で公式回答が得られる。
  • 「CROSS」データベースで過去の事例を検索可能。日本の税関にも事前教示制度あり。

まとめ

  • アメリカの関税率は USITC HTS検索サイト で確認
  • 日本との違いを意識してコード対応を行うことが必須
  • 実際の検索事例(Tシャツ、コーヒー豆、陶磁器など)を参考に具体的に理解
  • 不安がある場合は 事前教示制度(eRuling) を活用し、分類リスクを回避
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