【工場バンニング】自社の敷地でコンテナ詰めするポイント

この記事は約8分で読めます。
HUNADEサービス&オススメ記事
  • 個人事業OKの通関代行サービス
  • 中国の通関トラブル例と注意点
  • 「必須」アリババ輸入の6ポイント
  • スポンサードリンク


    *当サイトの記事を編集・加筆等し、公開する行為をお断りいたします。

    輸出する貨物を20フィート(約6m)や40フィート(約12m)のコンテナに詰めることを「バンニング」といいます。自社が取り扱う貨物を外国におくるための重要な過程の一つです。一般的にバンニングは、港近くにある専用の倉庫で行います。ただし、ある一定規模になると、自社の倉庫や工場でバンニングをすることも多くいです。いわゆる工場バンニングやメーカーバンニングです。

    そこで、この記事では、工場バンニング(メーカーバニング)をするための基礎知識、注意点などをご紹介していきます。

    自社の敷地するバンニング=工場バンニング

    海外に輸出する商品を自社の敷地内でバンニングすることを「メーカーバンニング」と言います。メーカーという名称ですが、必ずしもメーカーである必要もなく、他社の商品を仕入れる商社が行う場合も含まれます。輸出者は、バンニングが完了すると、その旨を通関業者等に伝えます。その際、コンテナ番号やシール番号を伝えます。

    輸出者から連絡を受けた通関業者は、税関に対して輸出申告をします。実は、以前、この制度を使うには「事前書類の提出」が必要であったり「過去一年間に輸出経験があること」などの条件があったりしました。しかし、産業界からの「リードタイムを短くして欲しい」の要望から、これらの条件は緩和されて、2020年現在、メーカーバンニング及び輸出申告は、どなたでも利用できます。

    では、コンテナー扱いをすると、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。また、あわせてコンテナー扱いをうける上で注意することを説明をします。

    自社バンニング+コンテナ扱いのメリット・デメリット

    自社が所有する倉庫または工場でコンテナ詰する場合は、以下のメリット・デメリットがあります。両方を理解した上で利用しましょう。

    メリット
    • バンニング代を節約できる。
    • 柔軟に貨物の追加や削除ができる。
    デメリット
    • バンニング技術が必要
    • 追加費用の支払いリスク
    • 税関検査への対応

    メリット

    1.コスト削減効果

    自社で商品をバンニングするため、バンニング代金はかかりません。ただし、次の費用が掛かることはお忘れなく。

    • 港とバンニング場所までの往復ドレージ代金
    • 自社の人件費✖投入時間

    つまり、港でかかるバンニング代金と上記2つの費用を比較検討する必要があります。

    2.柔軟に貨物の追加や削除

    自社バンニングの場合、コンテナの残容量を考えながら柔軟に貨物の追加や削除ができます。

    デメリット

    1.バンニング技術

    バンニング(コンテナの詰め方)にはコツがあります。コンテナ詰の経験が未熟な場合、想定よりも少ない貨物しか詰めないことが多いです。また、場合によっては「詰め方の悪さ」によっては、貨物の破損につながります。

    2.追加費用が発生する可能性

    自社バンニングは、港から空のコンテナを手配します。この運送をドレージといいます。一般的に自社バンニングは二時間以内に終える必要があります。コンテナの運転手は、バンニングの間、その場で待機する必要があるからです。二時間以内に終わらない場合は、一時間辺り約3,000円ほどの「待機料」が発生します。

    もし、バンニング時間が二時間を大きく越える場合は、最初から「切り離し」を選びます。切り離は、ドレーの車両部分とコンテナ部分を切り離した状態で貨物を詰めることです。ヘッドとコンテナを分離することで、運転手は違う現場に行けます。この場合、待機料は発生しませんが、再度、運転手が港から出向く必要があるため「二往復分」のドレー代金を請求されます。

    • 待機料金の支払い料金
    • 二往復分のドレー代金

    この2つを比較検討します。

    Hunade

    例えば、20フィートのコンテナの配送料金が、ラウンド20で20,000円だとします。(ラウンド:港から往復の距離を表します。片道10キロ=ラウンド20)この条件で「切り離し」をした場合は、20000円のニ往復で40000円を支払います。これであると、通常支払う運送料金より20,000円余分に支払います。

    切り離しをするのか、待機料を支払った方が良いのかを判断するときは、増加する20,000円をもとに計算します。

    20,000円を一時間辺りの待機料3000円で割ります。20,000円/3,000円=約6時間です。つまり基本料金2時間+6時間で最大8時間以内に終わるのであれば、待機料金を支払ってドライバーにその場で待機してもらった方がいいです。逆にこの時間内に終わらないなら、最初から切り離しをしたほうが良いです。

    3.税関検査への対応が大変

    2013年10月から「輸出申告は、保税地域に搬入してから行う原則」が見直されて、どこにおいても輸出申告ができます。そのため、自社バンニングを行う人は、バンニングが終了しだい輸出申告をし、輸出許可までの時間を短縮できるようになりました。しかし、一点だけ注意したいことがあります。それが「税関検査」です。

    税関検査は、輸出申告をした書類の内容と実際の貨物との間に違いがないのかを確かめることです。特に貿易実績が少ない荷主には集中的にします。そのため、最初のうちは、税関検査になる前提で輸出準備をします。。税関検査には強制力があります。また、検査になるのかは輸出申告で判明します。そのため、仮に輸出のためにコンテナの中に貨物を詰み終わったとしても、税関検査によっては、コンテナを開封されて調べられます。

    搬入前検査願いと指定地外検査許可との関係は?

    原則的に税関検査は「税関検査場」にて行われます。この検査場を含む「保税地域」に貨物を入れることを「搬入」といいます。この搬入を行わずに検査をするときに必要な書類が「搬入前検査願い」です。これで貨物を保税地域へ搬入する前に、税関検査を受けられます。

    しかし、この状態のままでは「どこで検査をするのか」が決まっていません。そこで「指定地外検査許可願い」を提出して、税関検査を自社の倉庫で受けられるようにします。これでコンテナに貨物を積み込む前に税関検査を受けられるため、無駄なコストが発生する可能性が低くなります。

    以上がコンテナー扱いのメリット・デメリットです。

    その他、コンテナー扱いの注意事項

    コンテナー扱いを利用する上での注意点があります。これはコンテナー扱いに限らず、輸出をする上では必ず守るべき基本的なルールです。

    ルール1.ズルいことをしない。適正な申告に努める

    税関が輸出者に求めていることは「申告した内容と実際の貨物との間に違いがないように適切に伝える」ことです。そのため、この原則を無視すると、大きなペナルティを受ける可能性があります。

    例えば、コンテナの中に詰めれば「輸出申告外の貨物を詰んでもわからない」と考える方がいます。しかし、実際はたまたま見つからなかっただけで、税関は、大型X線でコンテナの中身を細部まで見られます。コンテナの奥に何かがうつれば、それを確認するために、コンテナの扉側から荷物を出して確認することもあります。

    運が悪ければ「コンテナを全量デバン(コンテナから荷物をだすこと)しなさい!」と指示することもあります。この場合、船積みに間に合わないだけではなく、全量デバンにかかるすべての費用を輸出者が負担します。この事実を知れば「コンテナに詰めたらバレない」という考えがいかに浅はかであることがわかります。

    超重要ポイント:輸出申告をしている物以外を決して載せないこと。あなたの貿易実績に、そのような「違反行為」があったと記録されます。

    ポイント2:輸出してはならない貨物を詰めない。

    原則的にどんな物でも自由に輸出できます。しかし、中には輸出してはならない貨物があります。

    ではここで質問をします。港にある「漁船」は、輸出しても良いでしょうか? 単なる船であるため、自由に輸出できそうです。しかし、実は漁船の輸出には特別な許可が必要です。これを得ることなく、輸出をすると、外為法違反です。

     平成15年5月、根室海上保安部(北海道根室市)は、中古漁船をロシアへ不正に輸出したとして、船舶ブローカー等4人を外国為替及び外国貿易法違反(無承認輸出)、関税法違反(輸出許可の虚偽申告)及び偽造私文書行使罪で検挙しました。
     この事件は、平成14年4月、根室市花咲港に活カニ陸揚げのため入港したロシア籍鮮魚運搬船を立入検査したところ、今までに見受けられなかった北朝鮮のポートクリアランス(出港証明書)を持参していたこと、過去に花咲港からフィリピン向けに輸出された元日本漁船にも類似しているという不審な状況があったことに端を発します。
     この鮮魚運搬船の輸出経緯を調べたところ、輸出申請書類の一部に偽造の疑いがあることを認めました。
     そこで、警察及び税関とともに更なる捜査を進めたところ、この鮮魚運搬船は本来の輸出先であるフィリピンではなく、ロシアへ不正に輸出されていた船舶であるという事実が判明し、検挙に至りました。
     この事件は粘り強い内偵捜査が実を結んだものであり、今後も捜査能力の向上に努めていきます。

    引用元:海上保安庁レポート

    漁船を輸出する場合には「輸出承認」が必要です。これを得ることなく不正に輸出したため、検挙となりました。輸出には「禁止されている物」「難しい物」「自由な物」の3種類があります。あなたがコンテナに詰めようとしている物は「禁止されているもの」や「難しいもの」に含まれないことを確認する必要があります。

    ポイント3.コンテナを運転するドライバーにも配慮する。

    海上コンテナのサイズは20フィート(6m)や40フィート(12m)があります。自社バンニングをする場合は、貴社の敷地の中に、このサイズのコンテナが入ることができるのかを確認してください。また確認をしなければならないのは、貴社の敷地だけではありません。貴社の敷地に接続する周辺道路状況をあわせて確認します。

    • 幹線道路から、貴社の敷地へ繋がる道路は、コンテナが入ることができますか?
    • 通勤・通学の時間帯に規制される道路ではありませんか?
    • 高床のシャーシが入れる太さの道路ですか?

    上記のポイントを考えるようにしてください。

    まとめ

    コンテナ扱い(自社の敷地でバンニング)を受けるための要件は緩和されて「事前申請」や「一年以内に輸出実績があること」などの条件は廃止されました。これにより、以前よりも輸出申告を行いやすい環境が整ったことになります。

    コンテナ扱いで輸出申告するときのポイントは「税関検査」です。検査が行われるかどうかは輸出申告をしてからわかります。仮にコンテナ扱いで輸出申告をしたのち、税関検査となった場合は、税関検査上にて検査が行われます。もし、税関検査場での検査を避けたい場合は「搬入前検査願い」と「指定地外検査許可願」を提出することで別の場所で行うことができる場合もあります。

    FavoriteLoadingこの記事をお気に入りに登録登録済の記事を確認

    [スポンサードリンク]


    hunadeのお問い合わせページ

    各種計算ツール

    >>その他のツールを使う


    国際輸送
    見積依頼
    お問い合わせ先FavoriteLoadingこの記事をお気に入りに登録 トップへ戻る
    error: Content is protected !!
    タイトルとURLをコピーしました