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【HUNADE】輸出入と国際輸送ガイド 学習コース

第6回|リーファーコンテナのバンニング、ラッシング、ショアリング

リーファーコンテナで輸出するときは、バンニングやラッシング・ショアリングが関係します。しかし、これらに関する具体的な解説サイトはなく、お困りになっている方も多いでしょう。

そこで、この記事では、リーファーエンジニアとして乗船していた経験のある私が…..

  • ショアリング
  • バニング方法
  • ラッシングベルトの使い方

等を説明していきます。どうぞ、最後までご覧下さい。

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リーファーコンテナのバンニング、ショアリングメソッド

バンニング・ラッシング・ショアリングの違い

リーファーコンテナ ショアリング

バンニング・ラッシング・ショアリングメソッドを説明する前に、まずは基本的な知識を3つほど説明します。

  1. バンニング(Vanning)とは?
  2. ラッシング(Lashing)とは?
  3. ショアリング(Shoring)とは?

1.バンニングとは?

バンニング(Vanning)とは、輸出時にコンテナ内に貨物を詰め込むことです。逆に輸入時に荷物を取り出すことをデバンニング(Devanning)と言います。

参考:バンニングの別名

バンニングは、スタフィング(Stuffing)やローディング(Loading)とも呼びます。デバンニングはアンスタフィング(Unstuffing)やアンローディング(Unloading)です。

また、輸出時の通関前にバンニングすることを内貨バン、通関後にバンニングすることを外貨バンといい、こちらも合わせて覚えておくと良いでしょう。

2.ラッシングとは

ラッシング(Lashing)とは、コンテナ内の荷物をワイヤーやベルトで固定することです。ワイヤーやベルトのことをラッシングワイヤー、ラッシングベルトと呼びます。

コンテナ内に貨物をバンニングしただけだと、貨物は固定されていません。そのため、揺れなどで内部の荷物が動き物損や荷崩れにつながります。これを防ぐためにラッシングをします。

3.ショアリングとは

ショアリング(Shoring)もラッシングとほぼ同じ意味です。コンテナ内の積荷を固定することをショアリングとも呼びます。ただし、ショアリングは木材などで固定することです。

ラッシングとショアリングの違いは固定方法の違いです。実際には使い分けをせずに、一括りにラッシングと呼ぶ方が多いです。

リーファーコンテナのバンニング方法

ここからは具体的な方法を説明します。まずはバンニング方法を説明し、その後ラッシング・ショアリングの方法を説明します。

リーファーコンテナもドライコンテナと同じようにバンニングが出来ます。庫内でフォークリフトの使用も可能ですし、パレットなども使用ができます。ただし、リーファーコンテナ特有の注意点として次の4点があります。

  1. 積込み位置と高さに注意する
  2. 必要に応じて荷物の予冷を行う
  3. コンテナ内の予冷は行わない
  4. 段ボールの直置きはしない

この記事では上記4点について詳しく説明しますが、そもそもドライコンテナのバンニングも知りたい方は次の記事を参考にしてください。

参考記事:バンニング完全ガイド

1.積込み位置と高さに注意する

リーファー バンニング 積みつけ

リーファーコンテナは内部のエアコンで作った冷たい(暖かい)空気を循環させることで庫内の温度を一定に保ちます。積込みの際は空気の流れを阻害しないことが重要です。そのためにも、次の3つを確実に守りましょう。

  1. レッドライン(高さ制限)より高く荷物を積まない。
  2. 荷物を端に寄せない。
  3. 荷物を分散させない。

正しいバンニング方法と、禁止なバンニングのイメージは次の通りです。


国際輸送の見積もり依頼

※リーファーコンテナの悪いバンニング例

リーファーコンテナ バンニング

※リーファーコンテナの良いバンニング例

リーファーコンテナ バンニング

2.必要に応じて荷物の予冷する。

冷凍で送りたい荷物又は、一時的でも温度が上げたくない商品は予冷します。特殊な積込み設備がない場合、リーファーコンテナの冷却は積込みが終了してから行います。予冷をすることで、荷物を詰み込んでいる間に表面が解けたり、温度が上昇してしまったりするトラブルを避けられます。

リーファーコンテナには、貨物の温度維持機能はあります。しかし、貨物を急速冷却をするための機械ではないことを覚えておきましょう。

リーファーは、冷やすのではなく、温度を「維持」します!したがって、冷やす作業は「予冷」として別に行います。=これは鉄則!

3.コンテナ内の予冷は注意する

荷物の予冷と勘違いしやすいのがコンテナの予冷です。荷物は予冷した方がいいですが、コンテナは予冷しないほうがいいです。

コンテナを予冷すると、扉を開けたとき内部に暖かい空気が流れ込み大量の結露が発生します。大量の結露は、貨物にダメージを与えたり、リーファーコンテナの冷凍能力を著しく下げたりします。

商品の品質管理上、どうしてもコンテナの予冷する場合は、冷凍庫から外気に触れず、直接リーファーコンテナに積み込める設備が必要です。

  • 荷物は予冷する。
  • リーファーコンテナは予冷しない

4.段ボールの平積みは辞めた方が良い

リーファーコンテナの床は、空気の流れを良くするために凹凸があります。この凹凸が床に対して、直接、段ボール等を置くと、強度不足となり、荷崩れすることがあります。必ず、パレットを利用して直置きを避けましょう!

リーファーコンテナのラッシング(ショアリング)方法

バンニング後はラッシング・ショアリング、つまり荷物の固定をします。基本的にはドライコンテナと同じようにショアリング(角材で固定)をします。

リーファーコンテナの場合、内部に固定用の金具がないため、ラッシング(ベルトで固定)はできません。しかし、リーファーコンテナには、ラッシング・ショアリング用の便利な商品があります。

リーファーコンテナのTレールと

そのグッズとは、リーファーの「Tレール」を活用した物です。Tレールとは、何でしょうか?

一般的なドライコンテナの床は平らな木の板で出来ています。一方、リーファーコンテナの床は、温度維持性能を高めるために「Tレール」と呼ばれる凹凸がある床になっています。(リーファーの壁、床ともにアルミ製)下記の図をご覧ください。

リーファーコンテナ バンニング

リーファーコンテナのエアコンで作られる冷気は床のTレールの下の空間を這うように流れます。同時にTレールとTレールの切れ目から冷気が立ち上がることで、庫内全体を均一に冷やします。

参考:ラッシング・ショアリング用の便利グッズ

リーファーコンテナのラッシング・ショアリングは、このTレールの性質をうまく利用します。この製品こそが「リーファーロック」です。リーファーロックは、もりや産業株式会社にて販売しています。

リーファーコンテナ リーファーロック

出典:輸送品質.com

TレールのT部分に固定することでストッパーとしても、紐やベルトを結びつける金具としても利用できる優れものです。リーファーロック1つで1トンの荷物を支えられます。

ラッシング・ショアリングする前に知っておきたい注意点

リーファーコンテナのラッシング・ショアリングをする前に絶対に知っておくべきことがあります。それが次の2点です。

  1. 船の揺れで大きな慣性力がかかる。
  2. 荷物の積み下ろしがとても雑な港もある。

海上では天候が悪くなると、船が40度傾くことも珍しくありません。船の底の方に荷物が詰まれていれば揺れるだけで済みます。しかし、船の上部に積まれると揺れに加え、ものすごい遠心力が発生します。荷物はやりすぎと思うくらいしっかりと固定しましょう。

また、港では何千何万という量のコンテナが1日足らずで上げ下ろしされます。そのため、基本的に上げ下ろしではコンテナを雑に扱われると思い、内部の緩衝材や固定はしっかり行いましょう。

まとめ

  • バンニングとはコンテナ内に荷物を積み込むこと
  • ラッシングとは紐やベルトで荷物を固定すること
  • ショアリングとは角材などで荷物を固定すること
  • リーファーコンテナのバンニングでは積込み高さと位置に注意する必要があります
  • バンニング前に荷物を予冷すべきですが、コンテナ内部は予冷してはいけません
  • リーファーコンテナにはラッシング用の金具が無いので、リーファーロックなどを用いラッシング・ショアリングする
  • 海上での大きな揺れに備えラッシング・ショアリングはやりすぎと思うくらい行う。

 

次の記事「第7回|リーファーコンテナをドライとして活用

 

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