貿易の「一問一答コーナー」今回は、海外の食品を「食用以外」で輸入するときの質問です。
貴社の一問一答の記事の中で、アンティーク食器(銀食器)と石鹸の輸入について、使用目的が本来の使用目的と異なる場合は許可が不要である可能性があるとの内容がございました。これと同じ要領で、食品をインテリア雑貨として申告することは妥当性があるように思いますでしょうか。外国の食品・●●パックなのですが、パッケージの見た目のオシャレさからニッチな需要がございます。ただし非売品であるため正規の食品としての輸入ができません。(製造元からの協力が得られないため。)質問者様:●クラエン M様
おもしろい商品を見つけられましたね!結論は、食品を食品以外で輸入することは可能です。但し、輸入実務で混乱する可能性が高いため、事前に税関及び食品検疫所に確認をされることをお勧めします。
食品を食品”以外”として輸入することはできる?
まずは、今回のおさらいです。質問者様は、こちらの記事をご覧になり質問をされてきました。質問の要点は、次の通りです。
- 海外の食品(実際に食べられる物)
- 対象食品の”パッケージ”に需要がある。
- 日本への輸入は「インテリア目的」である。
- 輸入後、該当の食品は、食べる目的で一切利用しない。
上記の条件の場合、食品届の対象になるのか? を知りたいのですね!
ポイントは「食べられないこと」を明示すること
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種別 | 積み地 | 揚げ地 | 品目 | 輸送モード |
個人 | 福岡 | ポルトガル港 | 彫刻 | 海上輸送 |
法人 | 大阪 | 厦門 | ビール 2トン | 海上輸送 |
法人 | 厦門 | 浜田 | アパレル 15トン | フェリー輸送 |
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食品衛生法の第一条は、次のように記載されています。
第一条 この法律は、食品の安全性の確保のために公衆衛生の見地から必要な規制その他の措置を講ずることにより、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もつて国民の健康の保護を図ることを目的とする。
引用元:e-Gov
この条文にも記載の通り、食品衛生法は「飲食」に起因する衛生上の危害の発生を防止する目的であるため、基本的に食用に使わない前提なら、食品届は不要だと思われます。
実際、私自身も某食品検疫所に問い合わせをした所、食べられる食品でも食品として使わない前提であるなら、食品衛生法の対象とはならず、食品届は不要との回答を得ています。
もし、税関等に申告した際、食品届の対象ではないか?と指摘されたら、食品検疫所に「確認願い」を提出して頂ければ問題ないとのことでした。
実際の輸入申告時にトラブルになる可能性がある!
実は、食品検疫所の見解は、拠点拠点で若干の違いがあります。今回のように「可能」だと回答する所もあれば「食品を食品以外で輸入するのは無理」だと回答する所もあります。
したがって、実際に輸入申告する際に、少しトラブルになる可能性があります。そのため、解釈の違いがある物は、事前にある程度の対策をしておくことをお勧めします。
食品検疫の非該当とする為の対策3例
- 輸入予定地を所管する税関や食品検疫所に相談する
- 荷姿等の写真を用意。必要なら、別パッケージでくるむ
- 販売予定のショップでの文言等を用意しておく
1.輸入予定地を所管する税関や食品検疫所に相談する
まずは、ご自身の貨物が届く輸入地を所管する税関や食品検疫所に相談をしておきましょう。その際、下で説明する対策・資料等を用意して、食品検疫所に事前確認することをお勧めします。
2.荷姿等の写真を用意。必要な別パッケージでくるむ
例えば、売り手に協力を得られるなら、食品パッケージをさらに別のパッケージ(透明な袋でもOK)で包んでもらい、そこに「食用不可」等の大きなラベルを貼りつける等の対策もできます。つまり、販売時&客先納品時の態様を示すのですね!
3.販売予定のショップでの文言等を用意しておく
食品検疫所が気にする点は、食用以外で輸入申告しているにも関わらず、実際は、食用として販売するなどの違法行為です。
よって、その疑念を無くすために、輸入後に販売するショップの商品説明文を印刷した書類を用意するなどの方法があります。
他、カートボタンの横に「これは食用ではなく観賞用であることを理解している」等のチェックボックスを用意して、レ点(同意)をしなければ、買えないようにすることも一つの方法です。
審査をする側の懸念点はどこにあるのかを考える
審査をする食品検疫所の職員は、どのような点を懸念しているのかを考えてみましょう! 今回の場合なら「非食品」を輸入後に「食品」として違法販売する可能性がないかです。
また、これにより多くの健康被害が発生することを危惧しています。輸入を試みる場合は、この点を理解して、輸入申告時に十分な資料を用意した上で、販売時にも「非食品であること」を説明する義務があります。
上記の点を守れば、食品を”非食品”として輸入し、販売するビジネスを成立させられると思います。何度も言います。非食用であることを誤解なく、誰でもわかりやすく表示するべきです。
参考情報:食品検疫所が輸入できないと回答したら
冒頭で申し上げた通り、相談先の食品検疫所で見解が違う可能性があります。以前、別の件で食品検疫所について相談した所「海外からの直送×個人輸入でも食品衛生法が適用される」と回答した方もいらっしゃいましたので、経験が浅い方が対応しているときもあります(電話のタイミング)
もし、食品検疫所に相談をして「輸入はできない」と回答された場合は「法的根拠(何条の○○など)」を教えて頂きましょう!また、その際、食品検疫所の担当官の指名、日付、時間等をメモすることをお勧めします。
まとめ
- 食品を”非食用”として輸入することは可能
- 但し、実際の輸入申告で混乱する可能性が高い。
- その為、非食品としての利用がわかる資料を用意する。
- できることなら、事前に相談がお勧め!
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