EMS貿易からの卒業!国際輸送の比較方法を解説!

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この記事は、EMSの貿易(輸入代行サービス等を使った貿易も含む)から卒業するための国際輸送の比較・選び方等を解説しています。

国際輸送には、航空便、海上輸送、FCL、LCLなど様々なタイプがあります。初めて貿易ビジネスを始めるときは、その概要を掴むだけでも難しいです。

そこで、この記事では、国際輸送の比較・使い分けのポイントをご紹介していきます。なお、この記事は、以下の方々を対象にしています。

  • 海外アマゾンやアリババで商品を仕入れている。
  • 今、航空便?を使って自宅に商品を届けてもらっている。これを船便に切り替えたい。
  • DDP契約をしている。これをFOB等、もう少し競争力がある国際輸送をしたい。

現在、商売目的でEMSや小包など、比較的、小さな単位で仕入れをしている人が、どのようなプロセスで国際輸送を比較検討すればいいのかをご紹介していきます。

具体的には、小包輸送、LCL輸送、航空便輸送の特性と、それらを切り替えるポイントを紹介するとともに、具体的な実務でのハウツーまでをご紹介します。

関連記事:輸入費用の見積もりツール

EMS・小包輸送ビジネスからの脱却

この記事は「脱EMS・小包ビジネスの脱却」をテーマにしています。具体的には、アリババ等で少量を購入し、小口配送サービス(EMS等)を使っている方が卒業するためのノウハウです。

国際輸送の種類

まずは「国際輸送」の種類を確認していましょう。国際輸送には、次の三つがあります。

  1. 小包/EMS輸送
  2. 航空輸送
  3. 海上輸送(FCL、LCL)

1.小包/EMS輸送

小包輸送は、EMS、FEDEX、DHLなどの業者を使い、比較的小さな単位で輸送するときに使うサービスです。

例えば、アリエクスプレス、アリババ、海外アマゾン等から商品を仕入れている人は、この輸送サービスを使っています。逆に、日本から商品を販売する「越境EC」でも一般的ですね!

2.航空輸送

次に航空輸送があります。航空輸送は、専用のコンテナ(ULD)を使い、飛行機の底面部分に格納して荷物を運びます。上記の小包輸送にも航空機が使われていますが、ここでいう航空輸送とは、もう少し大きな単位での輸送です。

3.海上輸送(FCL/LCL)

最後に国際輸送の主要な方法(約90%)である「海上輸送」です。コンテナ船、バルク船等を使い貨物を輸送します。この内、コンテナ船は、コンテナと呼ばれる専用の容器に貨物を入れて運びます。そして、このコンテナの一つを独占して輸送する方法がFCL。他方、合積みするのがLCLです。


詳細解説:FCLとLCLの違い

種類意味
FCL1.コンテナ一杯に貨物を入れられるので、貨物単位の送料が低くなる。特に利益率が引く商品を運ぶときに最適

2.FCLは、一つのコンテナ=1つの荷主があるため、積み替え時、コンテナの移動時、通関、国内配送等の時間を短縮できる。

3.混載時に発生する可能性があるダメージがなくなる。

LCL1.最小の在庫で管理できる。つまり、不要な物を購入する必要がない。

2.輸入国側の受け入れ体制によっては、むしろFCLよりもLCLの方が都合がいい場合がある。例:荷受けする側がバンニング(コンテナ出し作業)ができないなど。


国際輸送は、以上、3つが大きな区分けです。

国際輸送の使い分けポイント

次に、国際輸送のポイントを確認しましょう。主な点は、次の4つです。

  1. トータルコスト
  2. 物量
  3. 速度
  4. 安全性

1.トータルコスト

一般論として海上輸送と航空輸送のコストは、次の関係があります。

海上輸送 < 航空輸送

航空輸送は、海上輸送と比べて輸送コストが高くなりそうです。特に長距離を輸送する場合、かつ輸送の重量が大きいほど、爆発的に輸送費が上昇していきます。

しかし、実は「海上輸送の方が安い」と考えるべきではありません。輸送コストには、輸送費の他、その貨物を実際に受け取るまでに必要な費用があるからです。

例えば、海上輸送の場合は、実際に貨物を受け取る迄に次の費用があります。

  • 海上輸送費
  • 保険代金
  • 通関代金
  • 通関取り扱い代金
  • CFS/CYチャージ
  • その他、各種チャージ
  • 税関検査
  • 倉庫搬出料金
  • 国内配送代金等

他方、航空機の場合は、次の費用が請求されます。

  • 集荷手数料
  • 航空貨物料金
  • 配送料
  • 通関手数料

つまり「輸送費だけ」を輸送コストと考えるのではなく、港から、指定の自宅又は倉庫迄など「輸送費を含めてトータル的なコスト」を考えるべきです。この比較の結果、初めて海上輸送が良いのか? それとも航空輸送が良いのか?が決まります。

ポイント:海上運賃や航空運賃だけに注目しない。その前後にあるコストの存在を意識しよう。結局、あなたの財布から出ていく金額が重要です!

関連記事:海上運賃の相場 内訳とサーチャージを徹底解説!

2.重量と大きさ(容積)

次に輸送する貨物の重量と大きさ(容積)を考えます。一般的に、航空輸送と海上輸送には、重量に関して次の基準(考え方)があります。

  • 航空便=実重量を重視
  • 船便(LCL)=容積重量が重視される=実重量が重い物の輸送に適している。

航空便は、貨物の重量が航空機の飛行に大きな影響を与えるため「実重量」が重視されます。他方、海上輸送の場合は、実重量よりも容積重量が重視されます。容積重量と実重量の違いとは?

  1. 輸送商品の実重量は大きいのか?
  2. 商品を販売したときの利益率が高い?低い?

実重量が重く、利益率が低い場合は、海上輸送を優先的に考えます。(もちろん、他の要素も検討)

3.輸送速度(許容できるリードタイム)

貨物の輸送スピードを考えます。つまり、貨物が届けられる日数のことですね! 航空便と船便は、輸送日数だけを考えると、数倍の差があります。二地点間を早く輸送したい場合は「航空便の一択」です。例えば、次の貨物があります。

  1. 販売期間が限られている物(セール品)
  2. 時間とともに商品が劣化する物(果物などの生鮮物)
  3. 相手がとにかく早さを求めている物(生産に必要な材料等)

上記以外であれば、海上輸送(FCL>>LCLの順番で早い)を検討します。なお、海上輸送にも航空便よりも遅く、海上輸送よりも早い「フェリー船」があることも覚えておきましょう!

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4.安全性

最後は、輸送貨物の安全性です。

例えば、航空輸送であれば、精密機械部品、検体など、振動やダメージに弱い貨物を輸送する場合に適しています。一方、海上輸送は、水濡れ事故、座礁事故、倒産事故などが起きる可能性があり、全体的に航空輸送よりリスクが高いと言えます。

特に海上輸送の内、LCLは、他の荷主の貨物と合積みをするため、FCL輸送よりも貨物にダメージが発生しやすいです。LCLは、平均的に1本のコンテナの中に20~30社の荷主の貨物を積み込むため、ダメージリスクが大きいと言えます。

以上の4つを総合的に検討をして、適切な国際輸送を選んでいきます。

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具体的な比較ポイント

ここからは、具体的な数値を交えて、国際輸送の使い分の基準を確認していきましょう!以下に示す基準は、輸送ルート等によっても大きく変わるため参考程度にお願いします。

例えば、一回の輸送量が200KGを超えるなら、本格的な航空輸送またはLCL輸送を検討します。もし、LCL輸送で輸送量が13mスリーを超えるならFCLを検討します。

LCL、FCL、航空便の使い分け

第一ポイント:小包輸送から、LCLまたは航空輸送への切り替え

小包輸送とLCL輸送の基準は、一回の輸送が….

200kg 又は1m3以下を超えるのか?

この基準を超える場合は「LCL」又は「航空輸送」としてフォワーダーに見積もりを依頼します。

  • 小包とLCLの分岐点:200kg又は1m3を超えるのか?
  • 超える場合は、LCL又は航空輸送を検討する。
  • LCLは最低料金 1CBMが課金されることも重要なポイント

D2Dなら一回の輸送が50kg程度でも利用ができます!もちろん、LCLです。

第二ポイント:LCLからFCLへの切り替え

混載(LCL)とFCL(コンテナ輸送)の使い分けは、次の基準があります。

  • LCLは、2m3以上~13m3前後
  • FCLは、上記を超える場合

ちなみに、貨物の容積は「B/L」を確認したり、貨物の寸法と個数から計算をしたりします。!

  • LCLとFCLの分岐点:13M3前後
  • LCLの範囲:2M3~13M3以下
  • 航空輸送料金は「3~5ドル/kg」で計算する
  • 良いフォワーダーは、この損益分岐点を計算し最適な輸送を提案してくれる。
  • 20フィートには、6パレット。40フィートには、12パレットの貨物が入る

輸送切り替えを検討する手順

それでは、実際に事例を交えて、どのようにして輸送を切り替えるのか?を確認していきましょう。「私だったらこう輸送費を検討する!」という事例をご紹介します。

  • 事例1:海外通販サイトから購入。荷物を自宅等に届けてもらっている
  • 事例2:DDPで日本の指定の場所まで輸送してもらっている
  • 事例3:FOBで契約している。これを日本の港までの輸送に切り替えたい。
  • 事例4:CIF(CIP)で契約している。これをFOB(FCA)に切り替えたい。

例1:海外通販サイトから購入。荷物を自宅等に届けてもらっている場合

この場合、まずは一回の輸入量が200kgを超えるのか?で考えます。超えない場合は、転送業者を介して日本に輸送などをしてもらうと、送料が下がる可能性があります。

例えば、アメリカであれば「US-BUYER」さん経由で日本に輸送してもらえば、送料は下がる可能性が高いです。また、タイの場合は「NIPPON47」さんがその機能を持っています。

もし、200kgを超える場合は、LCL又は航空便を検討します。この場合の依頼方法は次の2つです。

  1. 商品の販売者にLCLに切り替えたいから見積もりが欲しいと依頼する。
  2. 又は、日本の任意のフォワーダーに依頼して、見積もりを取る。

どちらも可能です。両方を取得して、より価格的にメリットがある方を選びます。ちなみに、海上輸送が初めての場合は、迷わずCIFCIP)」の一択です。これ以外は考えないようにしましょう!

D2Dなら一回の輸送が50kg程度でも利用ができます!もちろん、LCLです。

例2:DDPで日本の指定の場所まで輸送してもらう場合

現在、DDP 愛知県名古屋市○○区○○など、いわゆるDDP条件で契約をしている場合は、輸出者は、次の費用を負担しています。

  • 輸出国から輸入国の輸送代金
  • 輸入国側の通関
  • 輸入国側の国内費用
  • 輸入国側の輸入諸税

つまり、あなたに提示されているインボイスの価格は、国際物流費の他、日本側の費用(国内費や諸税)を全て含む価格です。そこで、この費用を少しでも下げるために、次のように依頼します。

「FOB○○港又は、CIF○○港に切り替えたい」

例えば、FOB○○港までの輸送見積もりを取った場合は、これまでインボイスに計上されていた費用の内、次の費用が削られるはずです。

  • 輸出国から輸入国の輸送代金
  • 輸入国側の通関
  • 輸入国側の国内費用
  • 輸入国側の輸入諸税

他方「CIF○○港までの輸送見積もりにした場合」は、次の費用が削られます。

  • 輸入国側の通関
  • 輸入国側の国内費用
  • 輸入国側の輸入諸税

インコタームズを変更することで、インボイスの中に計上されていた「見えない費用」が削減されていきます。もちろん、削減された部分が貴社の利益になるわけではないため、ご注意ください。利益より、ご自身がコントロールしやすい価格部分を増やせる意味です。

上記の切り替えを考える場合もやはり、売り手側に見積もりを依頼する方法と、ご自身でお付き合いのあるフォワーダーに依頼する方法の2つがあります。それぞれの方面事に最適なフォワーダーがいるため、フォワーダーランキングや弊社の輸送見積もりをご活用ください。

例3:FOBで契約している。これを日本の港までの輸送に切り替えたい。

最後に現在、FOBを契約している場合で、CIF等に切り替えたい場合をご紹介します。

例:上海港から名古屋港に輸送したい場合は…..

  • 輸出者に対して「CIF名古屋」の価格
  • 別のフォワーダーに「FOB上海」の価格

の2つを取り寄せて比較検討します。これらの内、価格的な部分やお付き合いの関係上、メリットがある方に依頼します。

事例4.CIF契約からFCA契約に切り替えたい。

現在、海上輸送等×CIFで契約している人は、FCAに切り替えることで輸送費を削減できる可能性があります。買い手側が指定するフォワーダーを「ノミネーションフォワーダー」といいます。詳しくは、以下の記事をご覧ください。

FOBで契約する? 買い手がフォワーダーを手配 ノミネーション!

結局、見積もり時の輸送レートで変わる。

いかがでしたでしょうか? 国際輸送の比較・検討は、様々な要素によって行われるべきことがおわかりいただけたかと思います。中には、ある種「売り手や買い手との駆け引き」の部分もあり、そこを少しでも有利にするために、第三の輸送専門会社(フォワーダー)を使うことが多いです。

結局、分岐点なども絶対的な物ではなく、輸送ルートや為替レート、燃料レートなどによっても前後します。よって、より正確な輸送見積もりを取りたいときは、フォワーダーに依頼します。

もちろん、これはインコタームズや国際物流の実務経験者でしかわからない部分が多いです。もし、少しでもお困りのことがございましたら、弊社の輸送見積もりサービスをご利用ください。

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