ヨーロッパ産品を扱う上での最大のポイントは、高額なVATです。ヨーロッパでは、このVATが平均20%です。このVATで問題になるのが、現地の人による代理購入です。
例えば、イタリアのローマに住んでいる人に購入を依頼。その商品を日本に発送してもらうなどのケースです。この場合、ローマで代理購入の時点でヨーロッパのVATが発生します。その後、代理購入者は、そのまま日本に発送するため、結果的に「ヨーロッパのVATが含まれた商品代金」を支払うことになります。
本来、輸出取引(海外通販)は、VATが免税です。しかし、代理購入で商品を購入すると、どうしてもVATを免税にできず、日本側で無駄な諸税を支払うことになります。この問題を解決するのが、今回ご紹介する「forward2me」です。
ヨーロッパのVATを削減する方法
2020年5月現在、日本では、一部の食料品を除き、一律10%の税金がかかります。一方、ヨーロッパでは、この10%をはるかに上回る20%前後が設定されています。VATは、ヨーロッパ「域内」で消費されたサービスや商品に対して課税される税金であり、ヨーロッパ域外に輸出する貨物には、課税されません。したがって、正規の形で輸入取引をする限り、あなたがヨーロッパのVATを気にする必要はありません。
しかし、ヨーロッパから輸入している方の中には、現地に住んでいる方に代理購入してもらい、それを日本に発送してもらっている方も多いです。この場合、現地の人がショップから商品を購入する時点で、VATがかかります。そして、この商品を日本に発送しているため、日本の輸入価格には、このVATが含まれてしまいます。EU企業との輸入取引ではなく、現地に住む個人を使った代理輸入では、このVATの問題が大きく関係します。
ヨーロッパのVATを削減する方法
ヨーロッパから代理購入で商品を仕入れたい方は、どのようにしてヨーロッパのVATを削減すればいいのでしょうか? 実は、このVATを削減できる「forward2me」という転送業者がいます。
forward2meは、イギリスのGuernsey(ガーンジー)島に倉庫を備える転送業者、輸入代行業者です。ガーンジー島は、島全体がタックスフリーに指定されています。また、特別な自治権を有しているため、EU域内の扱いを受ける部分と受けない部分の2つの側面を持ち合わせている島です。
Our British VAT free warehouse allows residents outside the EU to avoid this problem.
Guernsey is an English-speaking island located in the English Channel between France and Great Britain. It is not part of the United Kingdom or a member of the European Union, instead it is a self-governing Crown Dependency. It has a special status negotiated by treaty that means that Guernsey is within the EU for most of the purposes of the free movement of goods but outside the EU for other purposes.
引用元:forward2me
上記の文章の何となくの訳は次の通りです。
イギリス(EU域内)で消費する物には、20%のVATが発生する。通常、輸出取引には、課税しない。ただし、域内に居住する者が代理で購入した物を域外に発送するときは、VATは課税される。これは最初から購入目的が域外への代理購入だとしても同じである。しかし、直接、EUの事業者が「EU」の域外に向けて輸出するときは、VATを課税しない。
ガーンジー島は、フランスとイギリスの間にある島。この島は、特別な自治権をもっているため、物品の自由な移動等はEU域内の扱いを受けるが、それ以外を「域外」の扱いを受ける。ガンジー等は、税の関係上「EU域外の扱い」を受けるため、一旦、EU諸国からからガーンジー島に輸出。それを日本に転送すれば、ヨーロッパのVATは課税されずに輸入ができる。そして「forward2me」は、このガーンジー島に倉庫があるため、すべてを免税で転送できるのです!
ヨーロッパに住む人に代理購入をお願いする場合
- 現地のショップで購入→VAT課税
- 日本に発送
日本に到着したときにヨーロッパのVATが含まれている。=輸入原価の上昇
forward2meに依頼する場合
- EU諸国(イギリス、フランス、イタリア、スペインなど)で購入
- 配送先をガーンジー島(forward2meから借りる住所)に指定する→輸出取引につきVAT免税 例:日本に発送していない業者など。
- 日本に発送
日本に到着したときにヨーロッパのVATは含まれない。
forward2meの使い方&登録方法
早速、利用手続きを済ませましょう!会員等は、画面右上の「サインアップ」の欄からおこないます。
メールアドレスやパスワード等を登録しましょう。
すぐに登録したメールアドレスにメールが届きます。下の赤枠部分をクリックして認証兼パスワードの設定をします。
この画面が表示されたらパスワードを設定します。
アカウントを作成できると、イギリス、ガーンジー、ドイツの三つの倉庫から配送先住所を選べます。このときは、ショップに入力する住所を「GUERNSEY」にしないとVATが課税されてしまうためご注意ください。
forward2meで送料を簡易的に調べるには?
forward2meでは、イギリスから日本への送料を1kgあたり18.85ポンドと決めているようです。後は、配送までの日数を短くするほど、価格が高くなります。forward2meは、一般的な商品の選択または、荷物の大きさのどちらかを指定するだけで、DHL、UPS、TNTなどの複数の業者の配送料金が表示されます。
「ADD PACKAGE」を押せば、見積もりをしたい商品を増やせます。
ビジネスデイとは、月曜日~金曜日のことです。例えば、木曜日にピックアップが完了したら、金曜日(1 BUSINESS DAYS)、月曜日(2 BUSINESS DAYS)です。各社によって、トラッキングナンバー(追跡番号)が付与されたり、されなかったり、また、輸送日数が違うため注意しましょう!
住所の登録方法
初期登録が終わったら住所なども登録しましょう!左側にある「PACKAGE INBOX」をクリック。その後、ADD ADDRESSをクリックします。
住所の入力方法は、以下を参考にしてください。もし、わからない場合は「日本の住所を海外住所に変換してくれるツール」が便利です。こちらの住所の登録が終わると、Billing Addressの登録もできます。
forward2meのパスワードの変更方法は?
左列にある「PROFILE」から選びます。
商品の購入代行を依頼するには?
fowward2meは、転送だけではなく商品の購入代行もしてくれます。依頼方法は、個別ページの中に入り「PERSONAL SHOPPER」から選択します。アイテム名、アイテムが掲載されているURL、数量を指定するだけです。
その他、VATを免税にするためのコツ
ヨーロッパにあるショップは、配送先が「GUERNSEY」になっていると、VATを課税せず出荷をします。事実、ヨーロッパのアマゾンなどで、配送先の住所をGUERNSEYにすると、料金の確認画面からVATの項目が自動的に削除されます。もし、VATを課税されたくないときは、EUにあるショップで購入する前の時点で「配送先は、ガーンジー島だからVATを課税しないでほしい」と伝えましょう!
ヨーロッパから小規模ロットで輸入している人は、必ずVATに悩まされているはずです。その悩みは、forward2meを活用するだけで解決します。ぜひ、ご利用ください。
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