貿易の「一問一答コーナー」、今回は中国から商品を輸入する方のお悩みです。正確に申し上げると、一問一答ではないないですが、同様の課題を抱えている方が多いと思いますので、一問一答として共有させていただきます。
■ ご質問(状況)
今後、●●部品を中国から継続的に仕入れる予定です。先日同様の仕入れをしました。アリババの出品者任せの船便で●●港(日本海側の地方港)の着となったので、地元の通関業者に依頼しました。船会社や通関業者に支払う手数料が思ったより高かったので、問合せさせていただいた次第です。
引用:株式会社W●様

ご回答
売り手側に国際輸送を委ねるのではなく、こちら側の都合がいい配送サービスを選択しましょう!特に、昨今は、国際輸送+輸入通関+日本国内配送を一貫して提供するサービスがあります。
結局、餅は餅屋です。ある程度の規模感がない限り、国際輸送はフォワーダー。通関は通関業者と分けない方が良い場合が多いです。
海外の指定地から、日本国内の指定地までの一気通貫(一貫輸送)をおすすめいたします。
一気通貫で無駄な手数料を省こう
今回の事例は、よくあります。
例えば、中国のアリババ等で商品を探します。アリババには、日本までの送料込みの価格が表示されています。この価格を深く考えず、思わず発注。そのお気持ちは、よくわかります。
海外アマゾンの感覚でいると、送料込みの価格が表示されていれば、ご自身が指定する住所まで届くと考えるのは自然です。
しかし、アリババの日本までの送料込み価格とは、次の意味が多いです。
貿易条件でいうと、インコタームズCIF(又はCIP)あたりが多いです。もし、日本国内の指定地までの配送代金を含めたい場合は、D系のインコタームズで契約をする必要があります。
インコタームズやD系、CIF等、よくわからない言葉がでてきましたね!もし、言葉の意味がわからない場合は、一度、インコタームズ入門をご覧になるといいです。
難しいことは省略。結局、どういうこと?
ここからは、あえてインコタームズを無視して説明していきます!
ようは、中国のアリババに表示されている価格は、日本の港迄~や、空港まで~が多く、そこから先は、ご自身の責任と費用で手続きをしなければならない点を意識することが大切です。
今回の質問者様もまさにこの状況です。中国側は、日本の指定の港までの国際輸送をしてくれる。そこから先の手配(通関業務や国内配送)は、質問者様の手配で行ったのですね!
- 中国から日本の指定の港までの送料=売り手が負担
- 指定の港から、質問者様の指定の場所までの輸送=質問者様の負担
しかし、結果、質問者様が負担した部分の費用(通関や国内配送)が意外に高かったので困った~ということです。
高い理由は業者が複数関係するから
今回の場合、中国から日本の港までの輸送は、業者A。日本の港から、日本国内の指定地までは、業者CやDが関係している可能性があります。複数の業者が関係しているため、その分、請求が高くなりやすいです。
例えば、ホットケーキを作るとしましょう。ホットケーキには、卵、小麦粉、砂糖と様々な材料が使われていますね!それら材料をご自身が一つ、一つと調達もできます。
しかし、多くの場合は「ホットケーキセット」を購入した方が手間や価格等を抑えられることが多いです。個人旅行よりもパック旅行の方が安いのとも似ています。これは、国際物流も同じです。
基本的に、コンテナ輸送にも満たない量を輸送する場合は、あえて別々に業者等を選ばず、中国の指定の場所から、日本の指定の場所に一貫輸送できる業者を使った方が良いです。
つまり、一貫輸送できる一つの業者を使うことで….
- 中国から日本までの国際輸送
- 日本の輸入通関などの費用
- 輸入許可後の日本の国内輸送費用
手間や費用を抑えられる可能性が高いです。ある程度の規模感以下なら、迷わず一貫輸送ができる業者を選ぶべきです。
大切なことは、ご自身のビジネスに集中することです。
「フォワーダーはこの業者にして」
「通関はこの業者にして~」
と、業者選定に無意味な時間を使うより、特定の路線に強く、日本への一気通貫を提供する業者を使った方が良いと思います。
>>中国からの一気通貫が大得意! エフシースタンダードロジックス社長にインタビュー!海上速達便とD2Dの魅力
種別 | 積み地 | 揚げ地 | 品目 | 輸送モード |
法人 | 東京 | ドバイ | スマホ・モバイル機器 | 航空輸送 |
法人 | 青島 | FBA | アウトドア商品 8トン | LCL |
法人 | 東京 | ドバイ | スマホ・モバイル機器 | 航空輸送 |
法人 | 青島 | FBA | アウトドア商品 8トン | LCL |

