化粧品の輸入 完全ガイド 個人でも再現できる方法

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    *当サイトの記事を編集・加筆等し、公開する行為をお断りいたします。

    タイなどに行くと、独特な化粧品、石鹸、アロマなど、様々な物を目にします。これを見たあなたは「そういえば、メルカリやアマゾンで売ってみようかな」と考えます。

    海外の化粧品類を輸入→日本で販売する。

    これをするには、どのような規制があるのでしょうか? アマゾンやメルカリ等を見ると、海外化粧品が見つかります。ということは、特に輸入規制もなく、誰でも販売ができるのしょうか?

    そこで、この記事では、化粧品類に対する輸入規制、関税、必要な許可及び資格についてご紹介していきます。

    最初に結論を申し上げると「化粧品類の輸入及び販売」は非常に厳しいです。起業支援サイトのアドバイザーや各種輸入コンサルタントのアドバイス等は、完全に間違っていることがあるため、十分に気を付けましょう!

    「化粧品類の輸入販売は非常に厳しい。」

    これが結論です。ただし、決して輸入できないわけでないです。この記事では、非常に厳しい規制の中でも「個人でも起業する具体的な方法」を含めて説明していきます。

    輸入手続き(輸入通関)の疑問と答えを徹底解説! 

    1. 化粧品の輸入ビジネス
      1. 化粧品は、基本的に輸入販売が難しい商品
      2. 化粧品の起業を諦めるべき理由
      3. 規制されている化粧品類
      4. 無知で化粧品を輸入した人の末路
        1. メルカリの化粧品ガイドライン
        2. ラクマのガイドライン
        3. アマゾンのガイドライン
        4. 化粧品の無断販売 逮捕事例もあり!
          1. 副業感覚で販売している転売ヤーも注意が必要!
      5. 化粧品(コスメ)の輸入規制、税関、厚生局等
        1. 輸入規制と許可(資格)
        2. 税関と厚生局の許認可の関係
          1. 参考:化粧品製造販売業の許可取得の難易度は?
          2. 参考:輸入不許可の場合は?
      6. 化粧品の関税率と消費税
        1. アメリカ、韓国からの化粧品に対する関税は?
      7. 化粧品輸入のリスクに対する考え方
        1. 1.刑事上のリスク
        2. 2.民事上のリスク
      8. 個人でもできる化粧品の起業
        1. 1.化粧品の輸入代行(製造販売業の許可)
        2. 化粧品製造販売業の許可を持っている会社に輸入代行してもらう。
        3. 2.海外直送モデル
          1. ビジネスモデル1.ネットショップを使った取次モデル
        4. 3.雑貨扱いでの輸入
      9. 参考1:韓国コスメなど。海外輸入ができるサイト
        1. オーガニックコスメの販売サイト例(欧州)
      10. 参考2:コスメの輸出状況
        1. 輸出数量順
        2. 輸出単価順(高→低)
        3. 輸出単価順(高→低)
        4. 輸出時の他法令
      11. これからの化粧品の輸出や輸入で考えること
      12. よくある疑問
        1. Q.化粧品の輸入代行は可能ですか?
        2. Q.化粧品の輸入サンプル品は、どのような扱いですか?
        3. Q.個人使用として認めてもらえる範囲は?
          1. 要約
            1. 注意1.必ずしも規定一杯まで個人輸入を認めるわけではない。
            2. 例:26個の化粧品を輸入する場合は?
        4. Q.ヤフオクなどで化粧品が販売されている理由は?
        5. Q.化粧品は自由に輸入ができる?
        6. Q.並行輸入品と正規品の違い
        7. Q.化粧品を個人輸入。友人にあげてもいい?
        8. Q.余った化粧品を販売してもいい?
        9. Q.化粧品の輸入を相談できるところは?
        10. 化粧品の輸入の関連リンク
      13. まとめ

    化粧品の輸入ビジネス

    化粧品は、基本的に輸入販売が難しい商品

    海外から「商売として」化粧品を輸入するためには、輸入者が「厚生労働省から製造販売業又は製造業の許可」を受けている必要があります。ただし「個人的に使用する目的」で輸入する場合に限り、既定の数量の範囲内で例外的に「製造販売業の許可」を取らずに輸入ができます。

    化粧品輸入規制

    • 個人使用の輸入=非常に限定的に一部を認めている。
    • 商売目的の輸入=基本的に禁止。ただし、厳しい基準をクリアした物は許可する。

    化粧品の起業を諦めるべき理由

    化粧品は、あまりにも身近な物であるからこそ、最初に始めたくなります。あなたのお気持ちは、とてもよくわかります。ただ、化粧品の輸入は手を付けない方が良いです。理由は次の3つです。

    1. 個人使用目的と販売目的の輸入には天と地の差がある
    2. 強い輸入規制
    3. 訴訟リスク

    例えば、過去、海外通販のサイトや海外旅行などでコスメを購入。これを日本国内で使用した経験を持つ方もいるでしょう。この場合、個人使用目的の延長として販売を考える方が多いです。ただし、化粧品類の個人使用と商売目的には、天と地ほどの差があります。

    • 個人使用=自分のために輸入し使用する物
    • 商売目的=金額の大小、無償有償に関わらず、上記以外のすべての輸入行為

    輸入した化粧品をアマゾン、メルカリ、ラクマ等の媒体、各地のフリーマーケットでの販売など、自分が使用する目的以外で使用することは、すべて「薬機法違反」です。

    他方、個人使用とは、ご自身が使用する目的のみで、輸入することです。家族や友人への譲渡、共同使用、共同購入等も一切不可です。万が一のことが起きても、あなただけに被害が留まるのが個人使用の輸入です。(例:成分によるかぶれなど)

    あなたの輸入は、個人使用目的ですか? それとも商売目的でしょうか? まずは上記の定義に照らし合わせて、正確な分析をしましょう!

    もし、商売目的に該当される場合は、この先の記事をお読みください。以降の記事で、思わず「化粧品の輸入をあきらめたくなるほどの現実」をご紹介していきます。ただ、さらに、その先の部分では、それらの事実を踏まえた上で、個人でもできる化粧品の輸入ビジネスもご紹介しています。

    規制されている化粧品類

    化粧品の輸入に規制があることは分かった。でも、その化粧品って、どんなものがあるの?

    輸入の検討される化粧品には、次の物があります。これらの共通点は「肌に触れること」です。これ以外にも多数があるため、直接、肌に触れる物は化粧品だと考えましょう!つまり、関税や許可、資格等を検討する前に、輸入自体が難しい可能性が高いです。

    リンスシャンプーバスソルト石鹸
    アロマオイルアロマスプレー口紅ファンデーション
    ハンドクリーム日焼け止め香水歯磨き粉
    化粧水リップクリームヘアスプレーヘアムース
    ハンドクリーム毛染めチックヘアリキッド
    ヘアスプレーヘアリキッドポマードシェービングローション
    クレンジング乳液パック化粧品ファンデーション
    ベビーパウダーアイクリームネイル関連アイライナー

    無知で化粧品を輸入した人の末路

    メルカリやラクマで海外化粧品を出品している人がいます。あの方たちは、本当に化粧品製造販売業の許可を取得しているのかしら…..

    ネット上を見ていると、ラクマ、メルカリ、ヤフオク、アマゾンなどの販売サイトで輸入化粧品の販売をしている人を見ます。なぜ、彼らは、販売ができているのでしょうか? 理由は、次の2つです。

    1. ただの無知
    2. 違法とわかりつつも騙しだましでやっている
    3. 化粧品製造販売業の許可を取得している人が輸入した商品を出品

    3以外の方法は、すべて薬機法上、違法行為です。つまり、ただの違法行為や販売プラットフォームのすきをついているだけの商売であり、長続きするビジネスではないです。実際、各運営サイトでは、輸入化粧品について、次の情報をアナウンスしています。

    メルカリの化粧品ガイドライン

    禁止されている出品物
    ・法的許認可のない手作りコスメ、化粧品、石鹸、シャンプー、コンディショナー、乳液など
    ・店頭で使用される化粧品のテスター
    ・化粧品、香水などの小分け販売
    ・製造番号・製造記号(ロットナンバー)や成分表示が、商品本体やその外箱に記載されていない又は削られている化粧品類
    ・個人的に輸入した化粧品類
    ・その他、薬機法に抵触する化粧品類

    引用元:メルカリガイドライン

    メルカリでの輸入化粧品の違法な出品は、ダイヤモンド等の雑誌でも問題視しています。

    ラクマのガイドライン

    ラクマでは、全てのお客様に安心・安全に取引を行っていただけるよう、禁止商品リストを「ラクマのルール」にて定めております。

    今回は「輸入化粧品」についてご案内いたします。

    邦文(日本語)表示のない、海外製化粧品の販売は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬機法)に違反します。

    海外旅行のお土産や、個人で海外から輸入した化粧品は上記にあたる可能性が高いためご注意ください。なお、薬機法に基づき化粧品製造販売業の許可を取得した事業者が輸入(又は製造)した化粧品は出品が可能です。許可を取得した事業者が輸入(又は製造)した化粧品には、日本語で以下の表示が記載されています。
    ① 製造販売業者の氏名(又は名称)、住所
    ② 化粧品の名称
    ③ 製造番号(又は製造記号)
    ④ 化粧品に配合されている成分の名称

    引用元:ラクマ

    アマゾンのガイドライン

    出品禁止商品例
    未承認または無承認無許可医薬部外品・化粧品
    医薬部外品または化粧品として使用される成分が含まれる、または効能効果を標ぼうしている等のため薬機法上の医薬部外品または化粧品に該当するにも関わらず、医薬部外品または化粧品の販売に必要な承認を得ていない、または届出を行っていない商品。
    その他日本国内での広告・販売等が許可されていない医薬部外品または化粧品
    小分けにされた商品
    販売目的で既製の商品をその容器、または被包から取り出して分割した商品の販売は禁止しています。

    無許可輸入された商品
    医薬部外品については医薬部外品製造販売業許可を、化粧品については化粧品製造販売業許可を有していない日本国内の出品者がAmazon.co.jpを通じて注文を受け、海外の業者から輸入した商品を購入者に配送することまたは同様の形態で出品することは禁止されています。詳しくは以下のリンクをご覧ください(日本語)。

    引用元:アマゾン

    もちろん、化粧品類の輸入可否を判断する厚生省も「個人輸入代行業の違法性」なる情報を出しています。つまり、個人が軽々しく輸入した化粧品を販売することは、非常に難しいのです。さらに、実際の逮捕事例も出ています。

    化粧品の無断販売 逮捕事例もあり!

    • 2010年に化粧品販売会社の「イノベート」が化粧品製造販売業の許可を取得せず販売。さらに、日本語の成分表示ラベルを貼り付けていなかったため社長などが逮捕された。
    • 〇〇警察は、医薬品医療機器法違反で、フィリピン国籍の雑貨店経営者を逮捕。自身が経営する雑貨店で、厚生省や県で承認されていない医薬品を販売した容疑。

    ECが急速に台頭している事実を考えると、今後は、厚生局としても今以上に取り締まりを強化するはずです。実際、メルカリやラクマ等も、コンプライアンス上の問題から、これらの違法化粧品を締め出す動きが加速しています。

    *メルカリは、上場企業=世間からコンプライアンスの部分を厳しくみられる。

    副業感覚で販売している転売ヤーも注意が必要!

    上記の薬機法違反事件を聞いて、どのように感じられましたか?

    「自分は、化粧品だし…..それにヤフオクやネットショップ、メルカリなどで販売しているだけだから大丈夫!」

    と、根拠のない自身をお持ちでないでしょうか?

    • たとえ、少量であっても….
    • 化粧品であっても….
    • メルカリなどのネット販売でも…..

    海外から輸入した薬や化粧品(バスソルトなども含む)を無断で販売行為は違法です。特にその販売に「継続性」があれば、関係諸機関は、販売プラットフォーム(ヤフオクやメルカリなど)に情報の開示を請求して、過去の販売履歴を一網打尽に調べられます。

    • 「バリで良いシャンプー見つけたから販売したい」
    • 「良い香りがするボディソープを見つけた」
    • 「このオイルを販売したい」

    と感じたら、まずはこの記事を思い出すようにしてください。決して、そのような「ノリ」で販売できるものではないです。個人使用と販売目的の輸入は、天と地ほどの差があります。

    • 個人使用目的=OK
    • 販売目的=量に関わらず、ほぼ不可能

    ただし、化粧品の輸入販売自体(転売行為)が違法ではないです。しっかりと法的な手続きを踏まない販売に違法性があるのです。いかがでしょうか? ここまでの内容をご覧になり「やっぱりやめた」と考えた方は、その気持ちに従った方が良いと思います。

    ここから先は、さらに化粧品の輸入に関する具体的な情報をご紹介していきます。

    化粧品(コスメ)の輸入規制、税関、厚生局等

    化粧品輸入薬監証明書のイメージ

    輸入規制と許可(資格)

    一般的に輸入の許可を出すのは税関です。しかし、ある特定の商品(化粧品など)の輸入については「税関以外の管轄省庁(かんかつしょうちょう)」から必要な確認や許可を受ける必要があります。税関は、これら管轄省庁からの「許可や確認」を得られた後に「輸入許可」をします。

    化粧品の輸入(販売目的)する場合は、厚生労働省薬事監視専門官から「薬監証明(輸入貨物が薬機(事)法に違反していないことを証明する書類)」を取得した後に、税関にこの証明書を提出します。この「薬監証明」をとるために「製造販売業又は製造業の許可」が必要です。

    税関と厚生局の許認可の関係

    1. 化粧品製造販売業の許可を取得する
    2. 厚生局から「薬監証明」を取りよせる。
    3. 税関に薬監証明を提出する。
    4. 消費者に分かるように、日本語の成分ラベルを貼り付ける。
    5. 輸入許可

    また、輸入化粧品に対する関係機関の観点は次の通りに行われます。

    • 税関→化粧品の関税徴収に関することを審査
    • 厚生局(各地の薬務課)→化粧品の安全に関することを審査

    輸入者は、化粧品製造販売業の許可を取得すると共に、適切な成分ラベルを貼り付ける。さらに、税関に輸入申告をして「輸入許可」を取得する。これが大まかな流れです。ただし、実際の申請等は非常に難しく、特に「化粧品製造販売業の許可」の取得はほぼ無理だと考えましょう!

    参考:化粧品製造販売業の許可取得の難易度は?

    化粧品製造販売業の許可の取得について、広島県のサイトには、次のように記載しています。この資料を見ただけで、許可の取得は難しいことがわかります。資金力が潤沢にあり、人材等が豊富な企業ではないと難しいです。

    製造業の許可を取得するには,(1)人的要件と(2)構造設備的要件を同時に満たさな ければなりません。

    (1)人的要件(製造所に常時配置しなければならない有資格者)の基準 薬事法施行規則第 91 条第 2 項に該当する次の者が必要です

    ① 薬剤師

    ② 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で,薬学又は化学に関する専門の課程 を修了した者

    ③ 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で,薬学又は化学に関する科目を修得 した後,医薬品又は化粧品の製造に関する業務に三年以上従事した者

    (2)構造設備的要件(製造所の構造設備の基準) 薬局等構造設備規則(厚生省令第2号)第 13 条に適合すること

    ① 当該製造所の製品を製造するのに必要な設備及び器具を備えていること。

    ② 作業所は,次に定めるところに適合するものであること。 a. 換気が適切であり,かつ,清潔であること。 b. 常時居住する場所及び不潔な場所から明確に区別されていること。 c. 作業を行うのに支障のない面積を有すること。 d. 防じん,防虫及び防そのための設備又は構造を有すること。 e. 床は,板張り,コンクリート又はこれらに準ずるものであること。 f. 廃水及び廃棄物の処理に要する設備又は器具を備えていること。

    ③ 製品等及び資材の試験検査に必要な設備及び器具を備えていること。ただし、当該製造 業者等の他の試験検査設備又は他の試験検査機関を利用して自己の責任において当該 試験検査を行う場合であって、支障がないと認められるときは、この限りでない。

    引用元資料:広島県

    参考:輸入不許可の場合は?

    輸入しようとした化粧品は「返送」または「破棄(はき)」のどちらかです。返送は貨物の送り主(購入先のお店など)に送り返すこと。破棄は貨物を捨てることを意味します。どちらの場合でも、あなたの元から貨物が消えることに違いはありません。

    化粧品の関税率と消費税

    化粧品は、HSコードで言うと「33類前後(3304など)」に該当します。ここに該当する商品は、基本的に関税等は無税が中心。物により2.2%~5.4%が発生します。多くの化粧品は、消費税のみが発生すると考えればいいです。

    アメリカ、韓国からの化粧品に対する関税は?

    アメリカ産の化粧品には、日米貿易協定。韓国産の化粧品には「WTO税率」が適用されます。先ほども述べた通り、基本的に関税は無税。消費税のみが発生します。

    例えば、次の条件の化粧品を輸入(商売目的)する場合は、どのようになるのでしょうか?

    1. 輸入化粧品の価格 100000円
    2. 化粧品を運ぶ料金 20000円
    3. 保険代金 1000円

    この場合は、申告価格が121000円です。(100000+20000+1000)これに10%の消費税が発生すると、約12000円の消費税のみを納めます。

    「で、結局、いくらからかかるの?」と考えている方は、個人使用目的と商売目的の輸入での税額計算の方法が違う点を意識して、下の記事も合わせてご覧ください。

    化粧品輸入のリスクに対する考え方

    海外の化粧品を輸入販売する上でのリスクを改めて確認しましょう。ここでいう「リスク」とは、次の2つがあります。

    1. 刑事や行政上のリスク
    2. 民事上のリスク

    1.刑事上のリスク

    刑事上のリスクとは、薬機法違反により逮捕等がなされて社会的に大きな痛手を負うことです。すでに説明の通り、実際、逮捕事例も出ているため、この辺りは十分に慎重にする必要があります。

    「そんな法律知らなかったです!」

    このような言い訳が通じると思わない方が良いです。知っていたか、知らなかったではなく「事実として、それを行ったかどうか?」で判断されます。

    2.民事上のリスク

    次に「民事上のリスク」です。民事上のリスクとは、あなたが違法に輸入した化粧品を使ったことによるすべての事象への責任です。例えば、ハンドソープ、バスソルトなどを使った第三者が肌がただれた~場合に、あなたがその責任をすべて負うことを意味します。

    数年前に発生した「茶のしずく事件」を覚えていますか?

    この石鹸に含まれていた小麦成分によって「アレルギー反応」が出てしまい60人余りの重傷者を出す事件へと発展しました。このとき、運営会社が多大なる補償の責任を負わされたことは誰にでも想像ができます。輸入化粧品を違法販売するというのは、このような「訴訟リスク」も含めて、すべての責任を負います。

    あなたは、上記2つのリスクを受け止められますか? 化粧品を輸入。それを違法に輸入して販売した場合は、あなたがすべての責任を取る必要があります。

    小遣い稼ぎのために行ったことが、多大なる賠償訴訟に発展した場合をご想像ください。仮に治療費として5万円、慰謝料として5万の合計10万円がひとりにかかったとしましょう。それが100人になったらいかがですか?

    それだけでも約1000万円の賠償です。その上で、薬機法違反により逮捕。社会的にも「表につるし上げ」になることを十分に認識したほうが良いです。

    こんなことを聞いてでも、まだ化粧品の輸入販売(違法)なことを続けますか?

    個人でもできる化粧品の起業

    これまでの説明を通して、化粧品を販売目的で輸入することは難しいことをお分かりいただけたかと思います。おそらく、10人の内、8人ほどは、海外コスメの販売を諦めるだろうと予想しています。ただ、残りの2名の方は「どうしても化粧品を輸入販売したい」と考えているでしょう。

    ここから先のお話は、これまで説明してきた内容(リスク等)を踏まえた上で、個人でもできる「化粧品の輸入販売方法」をご紹介してきたいと思います。方法は、次の3つです。

    1. 輸入代行(製造販売業の許可あり)
    2. 海外直送モデルの販売
    3. 雑貨扱いの余地を検討する。

    1.化粧品の輸入代行(製造販売業の許可)

    まずは化粧品の輸入代行会社に依頼することです。ただし、輸入代行会社といっても注意する点があります。それは「製造販売業の許可を持っているのか?」です。

    2020年現在「輸入代行業」と名乗る業者は、無許可・無資格で誰でも運営ができます。したがって「化粧品の輸入代行業ができる」とうたう業者にも次の2種類があるため、十分に注意しましょう。

    1. 化粧品の製造販売業の許可を持っている会社
    2. 上記の許可を持っておらず、単に「注文の取り集め」をする会社

    あなたが依頼するべき会社は、1番の化粧品製造販売業の許可を持っている会社です。二番の輸入代行業者は、あなたが化粧品の輸入販売を実現するためには「全く無意味な代行」であるため、十分に注意しましょう!

    化粧品製造販売業の許可を持っている会社に輸入代行してもらう。

    輸入品に対する製造物責任法の責任者は「輸入者」です。そして、販売目的の化粧品の輸入者になれるのは「化粧品製造販売業の許可」を持つ人のみです。したがって、あなたは、次のような形で海外コスメの輸入を実現します。

    1. 化粧品製造販売業の許可を持つ会社に輸入代行を依頼する。(以下、代行会社)
    2. 代行会社は、海外コスメの成分を分析し、問題がなければ、輸入者として輸入する。
    3. あなたは、代行会社から「輸入後」の化粧品を買いとる。
    4. あなたは日本語のラベルを作成。輸入者を代行会社名。あなたは販売者として国内展開する。

    この形であれば、万が一、化粧品成分に問題があり、何らかの被害が発生しても1番の代行会社が製造物責任法上の責任を負います。つまり、販売者のリスクを限りなく小さくできます。

    その代わり、ラベルに代行会社の名前を使っている限り「保証料」なる物を支払います。化粧品の代行会社には、様々な所があり、個人や小ロットでも依頼できるところがあります。ぜひ、様々な会社にコンタクトをしてみて下さい。

    2.海外直送モデル

    海外直送モデルとは、日本側で海外化粧品のオーダーを取りまとめた後、海外の化粧品サイトに発注。商品は、海外サイトから日本国内ユーザー(あなたに注文した人)に「直送」する方法です。この場合、個人使用目的の輸入となり、薬機法の規制から除外されます。

    この「海外サイト」には、第三者が運営する物の他、あなたが運営するサイトでも問題はないです。金銭や注文方法はどうであれ、海外から日本の輸入者(注文者)に直送されていることが条件です。

    例えば、運送上の理由等により、海外から日本へまとめて輸送し、日本側で荷受けをする。これを日本各地に分配する等の物流を構築している場合は、個人輸入の定義には、当てはまらないです。

    海外から、日本の最終輸入者(注文者)に「直送」されていること。これ絶対的な条件です。この流れの中で、ほんのわずかでも「経由」した部分があると、個人輸入の定義から外れます。

    ビジネスモデル1.ネットショップを使った取次モデル

    例えば、次の形で化粧品の販売ができます。この場合「海外化粧品の取次」の部分でキャッシュポイントを作成できます。形は「個人輸入」のため、日本側の「薬機法等」も適用が除外されます。

    1. 受注用のネットショップを開設する(カラーミーなど)
    2. 受注したら、商品代金を先払いで受け取る。
    3. 海外のサイト又はお店に発注する。
    4. 発送先を日本の注文者名にする。
    5. 海外ショップから注文者に「直送」させる。

    *法律上の適用が除外されるのみです。全く責任がないと考えるのは浅はかです。

    3.雑貨扱いでの輸入

    化粧品に該当する物でも「輸入目的」を変えることで、薬機法の規制を受けないことがあります。

    例えば「石鹸」です。これは、ご存じの通り、手や肌を洗うときに使う物ですね!ただし、中には「石鹸をただの飾り物」として集めている方もいらっしゃるのです。つまり、同じ商品を輸入する場合でも「輸入目的」が変わると、薬機法の適用が除外される可能性があります。

    もちろん、本来の目的を偽って輸入することは違法です。ではなく「○○の商品だから、必ず薬機法に抵触すると考えるべき」とは言えないことをお伝えします。

    参考1:韓国コスメなど。海外輸入ができるサイト

    ショップ名/ブランドURL
    アメリカMAC Cosmeticshttps://www.maccosmetics.com/
    BuyMeBeautyhttps://www.buymebeauty.com/
    Too Faced Cosmeticshttps://www.toofaced.com/
    韓国YesStylehttps://www.yesstyle.com/ja/home.html
    Sokoglamhttps://sokoglam.com/
    Wishtrendhttps://www.wishtrend.com/
    香港SaSahttps://www.sasa.com/SasaWeb/eng/sasa/home.jsp
    Bonjyourhttps://www.bonjourhk.com/en/
    ドイツArt Decohttps://www.artdeco.de/
    Zoevahttps://zoevacosmetics.com/
    Sans Soucishttps://www.sanssoucis.com/en/
    フランスSephorahttps://www.sephora.com/
    Oh My Cream!https://www.ohmycream.com/

    オーガニックコスメの販売サイト例(欧州)

    参考2:コスメの輸出状況

    日本の化粧品は人気があると聞いたことがあります。でも、実際の所、どうだろう。何かの数値で知りたい!

    今回は、コスメの中でも「口紅」に絞り、財務省統計局のデータから、輸出先国と輸出価格をご紹介します。輸出価格はFOBであるため、日本の港渡し、かつ1KG辺りの単価を示します。また、口紅のHSコードは「3304.10.000」です。

    2020年4月~4月のデータによると、輸出先国は27か国。数量順、価格順、それぞれのランキングは次の通りです。

    輸出数量順

    輸出数量KG単価
    中華人民共和国93552¥26,848
    アメリカ合衆国18254¥9,505
    台湾13702¥14,351
    香港11711¥21,619
    シンガポール9319¥22,253

    輸出単価順(高→低)

    輸出数量KG単価
    マカオ3¥109,333
    フランス3590¥29,060
    中華人民共和国93552¥26,848
    インドネシア164¥26,104
    スイス517¥25,482

    輸出単価順(高→低)

    輸出数量KG単価
    フィリピン3816¥5,382
    カンボジア61¥7,082
    タイ4778¥7,864
    アメリカ合衆国18254¥9,505
    ウクライナ32¥11,938

    輸出時の他法令

    化粧品の輸出を考えている場合は、輸出貿易管理令に関係する可能性があるため、このあたりのチェックを怠らずにしましょう!

    これからの化粧品の輸出や輸入で考えること

    昨今、情報の広がり方が非常に高まっており、これまでのマスメディアによる広告効果が少しずつ薄まっているように感じます。マスメディアの発信する情報より、個が発信する情報を基準にする方も多いのではないでしょうか?

    例えば、好きなYOUTUBERが紹介した化粧品、インスタでフォローしている人が紹介する化粧品などです。実際、海外では、この傾向をキャッチアップして、テレビCMによる広告から、有名YOUTUBERを起用した広告に切り替えているようです。

    「木を見ず、森を見る」とも言いますが、時には「木から森を見ること」も重要です。物流、商品開発、すべての分野が「大から小」に変化し始めています。これからは、これまでの常識であった「万人にうける平均的な製品」の開発にこだわるのではなく、一つの「とがった物」を軸にして商品開発(ブランディング)をするべきだと考えます。

    例えば「日本に居住している人のハラール化粧品やビーガン化粧品でナンバーワンになる!」との目標を立ててもいいでしょう。これだけ個と個が複雑、かつ簡単につながれる時代であるため、旧来のマスメディアを基準とする「市場規模」では測れない部分がでてきているはずです。

    もし、これからオリジナルのコスメ商品等を開発される場合は、ぜひ、このような大きな流れを意識しつつ「個から好かれるようになるにはどうあるべきか?」の立ち位置をしっかりと考えていただきたいと思います。それが永く事業を続ける秘訣だと思います。

    よくある疑問

    Q.化粧品の輸入代行は可能ですか?

    弊社では、化粧品・美容機器等、薬機法が関連する商品はお取り扱いしていません。輸入代行を希望される方は、検索サイト等で「化粧品 輸入代行」等で検索をして表示される会社にお問い合わせください。

    Q.化粧品の輸入サンプル品は、どのような扱いですか?

    社内のテスト用など、ある一定の限られた人の中で使う物は、厚生局が発表する「社内見本用に輸入する場合」を確認してください。

    Q.個人使用として認めてもらえる範囲は?

    例外的に「個人使用目的」で輸入する限り、ある一定の範囲内で自由な輸入を認めています。この範囲について、厚生省では、次のように定めています。

    ○標準サイズで1品目24個以内
    ※品目については、8ページを参照してください。
    ※口紅の場合を例にすると、ブランド・色等が数種類あったとして
    も総量として24個以内になります。

    ○少量の製品(内容量が60g又は60ml以下の製品) で1品目120個以内
    ※ただし、以下に該当する類別を除きます。
    ファンデーション類、白粉打粉類、口紅類、眉目頬化粧品類、爪化
    粧品類、香水類(品目については、8ページを参照)

    引用元:厚生省配布資料

    要約

    要約は、次の通りです。

    1. 標準サイズの化粧品=24個まで
    2. 少量の輸入=120個まで
    3. 化粧品の「サイズ」「内容量」によって輸入の可否を判断する。

    また、上記の観点の他、以下の二つの点でも注意が必要です。

    注意1.必ずしも規定一杯まで個人輸入を認めるわけではない。

    24個というのはあくまで数字上の目安です。物のサイズによっては、これよりも少量であっても「商業輸入にあたる」と判断される場合があります。

    注意2.異なる色、ブランド等の違いはすべて同一品目として判断する。

    例えば、口紅にはさまざまな色があります。また、これらを制作しているブランドも様々です。色、ブランド等が違っても、これらはどれも「同一品目」とされます。つまり、色やブランドごとに24個ではなく、口紅の大枠として24個が上限です。

    例:26個の化粧品を輸入する場合は?

    上限の24をオーバーします。この場合は、2つについて破棄をするか、薬監証明、又は製造販売業の許可を取得する必要があります。

    Q.ヤフオクなどで化粧品が販売されている理由は?

    まず考えられるのは「単なる無知」です。ネット上にあふれている間違った情報をうのみにして販売をしている可能性があります。その他、次の要因があります。

    1. 日本で市販されている化粧品を転売している。
    2. 個人使用目的で輸入した化粧品を違法に販売している。

    実は化粧品自体の販売に何かしらの規制があるわけではありません。例えば、あなたが近所のコンビニで売られている化粧品を購入して、ネットオークションなどで転売することは可能です。なぜなら、市販されている化粧品には「化粧品製造販売業の許可者」が決められているからです。

    一方、二番のケースは問題です。化粧品を輸入する場合は、輸入した人が「製造販売者の許可」を得ている必要があります。仮に化粧品を個人使用目的で輸入しているのに、ネットオークションなどで販売すれば、法律違反です。

    Q.化粧品は自由に輸入ができる?

    個人使用目的の場合は、数量等を限定して輸入を認めています。商売目的の輸入は、安全面の基準があがり非常に厳しい規制がなされています。

    例えば、ヤフオクなどでは、次のような出品を目にすることが多いです。これらは、すべて違法行為であるため十分に注意しましょう!無知による代償は小さくないです。

    化粧品違反例

    Q.並行輸入品と正規品の違い

    並行輸入とは、正規の輸入販売代理店を通さずに輸入された「海外の正規品」です。商品自体が「偽物」であるかのように考えている人がいますが、その認識は誤りです。

    例えば、某自動車メーカーの車があるとします。これをアメリカで売る場合、現地に正規輸入取扱店を設けるはずです。それが自社なのか、提携店なのかはわかりませんが、それらの販売店を通して全米に流通させていきます。これが「正規輸入ルート」と呼ばれるものです。

    一方、某自動車メーカーと全く関係がない会社が、日本で車を仕入れてアメリカへ輸出したとします。これが「並行輸入ルート」です。先ほどの正規輸入ルートとは異なるもの商品自体は「正規品」を取り扱っていることがわかります。

    しかし、化粧品に限っていうと、同じブランド、同じ商品名でも化粧品の中身が異なる場合があります。基本的に輸入する化粧品は海外向けに製造されています。そのため、肌に合わない等の問題が発生する可能性があります。また、日本では認められていない成分を含んでいる違いもあります。いずれにしろ、化粧品は、正規品でも「日本人の肌に合うか」とは別問題です。

    Q.化粧品を個人輸入。友人にあげてもいい?

    個人的に輸入した化粧品を友達にプレゼントしたくなることがあります。また、○○さんの分と一緒に輸入したい!と考える場合もあります。しかし、これらは、どちらも「個人使用目的の輸入」には該当しないため注意しましょう!根拠は、下の厚生省のガイダンスです。

    ◆ 一般の個人が自分で使用するために輸入(いわゆる個人輸入)する場合(海外から持ち帰る場合を含む。)には、原則として、地方厚生局(厚生労働省の地方支分部局)に必要書類を提出して、営業のための輸入でないことの証明を受ける必要がありますが、以下の範囲内については特例的に、税関の確認を受けたうえで輸入することができます。 当然この場合、輸入者自身が自己の個人的な使用に供することが前提ですので、輸入した医薬品等を、ほかの人へ売ったり、譲ったりすることは認められません。ほかの人の分をまとめて輸入することも認められていません。引用元:厚生労働省

    Q.余った化粧品を販売してもいい?

    「商売目的で輸入する」と申告して、適切な手続きを踏んだ化粧品でない限り、すべて違法です。決して、「余ったから売る」などの軽はずみな気持ちでするのはやめましょう!もちろん、この規制は、ネット上だけでなく、フリーマーケットでも同様です。

    Q.化粧品の輸入を相談できるところは?

    化粧品を輸入するさいに色々と疑問が出てくることもあるはずです。その場合は、以下の二つの機関が無料で相談してくれます。

    化粧品の輸入の関連リンク

     

    まとめ

    • 海外の薬や化粧品の輸入して「販売」するのは非常に厳しい。
    • 輸入したものを無断で販売すれば、検挙の可能性がある。
    • もちろん、この規制は、ネットを使ったお手軽販売にも適用される。
    • 海外の化粧品を販売するには、代理で輸入してもらう。これを買い取る方法が一般的
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    この記事の執筆者
    HUNADE

    貿易サイト「HUNADE」の代表。通関業者で勤務した経験をもとにして「もっと貿易を身近に。」をミッションに活動中!難しい貿易をできるだけわかりやすく解説し、貿易の一助になることが目標。基本的には、東海地方に住みながら国内各地、海外などでも活動し、できるだけ柔軟な発想を維持できるように努力しています!

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