当サイトでは、古着の輸入に関する記事をご紹介してきました。今回は、古着の輸出にスポットを当てたいと思います。ご存じの方も多いと思いますが、毎年、日本では、大量にゴミとして出される衣類が増えています。大手アパレルブランドの服に始まり、着物などの伝統的な衣類迄、その種類と量は膨大です。
弊社のパートナー企業・NIPPON47株式会社さんは海外への古着の輸出を手掛けます。バンコクやパキスタン近郊での古着の調達及び輸入の他、最近では、日本からの輸出にも力を入れています。古着を扱う業者様等がいらっしゃいましたら、ぜひ、NIPPON47さんへ連絡をお願いします。
さて、今回は、そんな古着の輸出に関することです。
- 日本から何カ国へ輸出されているのか?
- どれくらいの価格で輸出されているのか?
- 航空輸送と海上輸送、どちらが一般的なのか?
- 輸出が難しい国はあるのか?
などの疑問を一緒に解決していきたいと思います。
古着の輸出状況
古着の輸出の全体概要
古着は、輸出統計品目表(HSコード)では、6309.00に分類されます。このコードを基に貿易統計で調べると、輸出先国や輸送手段等の情報を調べられます。古着の他法令コードは「ET」並びに「HU」です。
- ET=輸出貿易管理令
- HU=鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律
特殊な国に輸出をしたり、貴重な鳥類を原材料とする古着を輸出したりするときは注意が必要です。一般的に市場に出回っている古着の輸出なら、さほど気にする必要はないと思います。
日本からの古着の輸送手段
日本から古着を輸出する方法は、主に2つあります。
- 航空輸送
- 海上輸送
しかしながら、古着に関して言えば、ほぼ海上輸送だと考えていいでしょう。2022年度の貿易データーから、それは明らかです。白背景は、航空輸送。黄色背景は、黄色です。
輸出数量(KG) | 単価(円) | 割合(%) |
64699 | 61166 | 0.03% |
220380198 | 169 | 99.97% |
結論:古着を輸出する場合は、海上輸送が前提です。
主な輸出先国
次に古着の主な輸出先国をご紹介します。まずは、航空輸送です。下の図の薄いオレンジ?色の国に対して、輸出していいます。台湾の部分だけが少し濃くなっていますね!?
古着の輸出×航空輸送
古着の輸出×航空は、ほぼ台湾向け
こちらは、航空での輸出先をグラフにした物です。ご覧の通り、台湾のみが突出しています。古着の輸出×航空は、ほぼ台湾向けのみだと考えていいです。ちなみに台湾向けの航空と海上の比率は、次の通りです。
航空輸送 | 24.5% | 13542円/kg |
海上輸送 | 75.5% | 153円/kg |
結論:航空輸送×古着は台湾市場を狙うべし
古着の輸出×海上輸送
古着の輸出は、海上輸送が99%です。この内、輸出数量順に並び替えると、次の通りです。
- マレーシア
- 大韓民国
- フィリピン
- インド
- カンボジア
- タイ
- パキスタン
古着の輸出×海上&航空輸送
なお、海上と航空、どちらの手段も使われている国は、次の通りです。
- アメリカ合衆国
- アラブ首長国連邦
- オーストラリア
- オランダ
- シンガポール
- タイ
- フランス
- ベトナム
- マレーシア
- 英国
- 香港
- 台湾
- 大韓民国
- 中華人民共和国
各国の輸入規制情報
各国税関サイト等で調べた所、いくつかの国で古着に対する規制があります。主な国は、次の通りです。
国名 | 制限内容 | 規制内容 |
ボリビア | 禁止 | 古着 |
エジプト | 禁止 | 軍服を模した物 |
インドネシア | 禁止 | 使用済のカバン、古着 |
スロバキア | 禁止 | 古着(下着含む) |
デンマーク | 制限 | 古着に原産国の指定あり |
エジプト | 制限 | 古着 |
グァテマラ | 制限 | 古着 |
アイスランド | 制限 | ゴミに近い衣類、古着には消毒証明書が必要 |
マラウイ | 制限 | 1ベールを超える古着(下着含む) |
ベトナム | 制限 | 中古製品全般(古着、シューズなど) |
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