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Amazonで販売する商品をFBAに直送すると関税が高い!? 関税分科会の見解

中国商品を輸入し、日本のアマゾンで販売する場合、アマゾン倉庫(FBA)を使用する方は多いです。そんな方々に少し気になる噂が…

  • 「FBA直送すると関税が高くなる」
  • 「深圳の貨物は高くなる!」
  • 「●●港なら低くなる」

そこで、この記事では、関税定率法及び税関の公式資料を基にして「FBAに直送すると関税が高くなる!?」についての正しい情報をお伝えします。

■結論

  • FBAに直送すると関税が高くなる→ 間違い。
  • 深圳の貨物は高くなる!→ 全くのデマ
  • アマゾン販売の関税は高い→ 間違い。

正しい解釈は、輸入取引の課税価格を決定するときに、輸入取引に該当せず原則的な課税価格の決定以外(=国内販売価格を基準に決める)、結果的に、関税額が高くなるです。

そして、上記の影響を受けるのは、日本に居住せず輸入して、アマゾン等で販売する人たちです。日本の居住者で、通常の輸入取引&FBAは無関係です。

少し混乱しますね!この記事で全て解説していきます!

FBA直送すると関税が高くなる!の真相

令和4年12月15日に行われた関税分科会の配布資料でも、税関事務管理人制度×国内販売における輸入税の脱税が指摘されています。

要約すると….

日本に居住しない人が不当に安い価格で輸入申告して、日本国内で販売。本来は、もっと輸入税を徴収できるのに、できていない!これをできるだけ早く是正するべきだ!」

とのお上のご意見です。

そして、現在、税関では、この運用方針の下、日本の非居住者が輸入し(例:輸入代行含む)、アマゾン等(アマゾンだけではない=一例です。)で販売する場合の課税を強化しています。

この方針が取られている為、現在、ネット上で「FBAに直送すると関税が高い」や、さらに拡大解釈した情報が出回っています。

アマゾンFBA直送だから関税が高い!は間違い。

  • 「中国からアマゾン直送と関税が高い」
  • 「アマゾンサイトで販売すると関税が高い」

上記2つの情報は、完全に誤りです。正しくは、輸入取引に該当せず、原則的な決定による輸入価格にできないから、結果的に関税が高くなりやすいです。

したがって、例えば、アマゾン以外でも楽天倉庫やオープンロジ等の別の倉庫を使う場合でも当てはまる可能性があります。

では、どのような論理で関税が高くなるのでしょうか? 順番に確認していきましょう!

その取引は、輸入取引に該当する?

まずは、関税法上の「輸入取引」の定義を確認します。この問題の最も大きなポイントが輸入取引に該当するのか?否かです。

■輸入取引とは?

本邦に住所等を有する者が買手として貨物を本邦に到着させることを目的として売手との間で行った売買

日本に居住する人が中国のアリババ等から商品を輸入して、それをアマゾン倉庫等に入れる場合は、輸入取引に該当します。

一方、日本に居住していない人税関事務管理人等(発送代行・輸入代行等含む)を立てて、日本に輸入。その後、アマゾン等で販売する場合は、輸入取引に該当しないです。

その他、輸入取引に該当しない例

その他、次のケースも輸入取引に該当しないです。

  • 賃貸借契約が関係する取引
  • 非居住者が買い手として行う売買取引

ポイント=取引が「輸入取引に該当するのか?デタラメなインボイスを作成しても問題ない間柄の取引は認めないということです。

そもそも課税価格とは?

全ての輸入品には、輸入税(関税や消費税)がかかります。ここに各種減税や免税ルールがあります。

関税率をかける対象の価格を「課税価格(関税評価)」といいます。商売目的で輸入する場合の課税価格は、商品代金+国際送料+保険代金+その他、加算する費用の合計です。別称、CIF価格

税関に申告する際は、このCIF価格を算出した後、輸入国や商品ごとに設定されている関税率をかけることで輸入税(関税額や消費税額)を算出します。

これを原則的な輸入取引による価格といいます。なお、原則的な課税価格は、輸入取引に該当する場合のみ適用できます。輸入取引に該当しない場合は、特別な方法で課税価格を決めます。

今回、税関や関税分科会が指摘しているのは、この課税価格を不当に安くして、日本で商売する人が著しく増加している点です。

輸入取引に該当しない場合の課税価格の決め方

日本に居住せず、税関事務管理人(代行業者含む)等を活用して輸入し、日本のアマゾンで販売する場合は、原則的な課税価格の決定方法以外で決めなければならないです。この場合の検討手順は、次の通りです。

  1. 「同種又は類似の貨物にかかる取引価格による方法」
  2. 「国内販売価格に基づく方法」
  3. 「製造原価に基づく方法」
  4. 「その他」

まず1で検討し課税価格が決まらなければ、2。 2で無理なら3のように検討していきます。詳細は、こちらの資料の(3-1,3-2,3-3、6-3、6-5)前後に記載されています。

例えば、1番の「同種~」の場合なら……

「前回と同じ物を輸入。ただ、今回の輸入では、いくつかが壊れている(同じ物)ので、売り手にクレームを言って、同じ物を「無償」で輸入した。」

この無償商品の課税価格を決めるときに「同種の~」を適用して、前回の課税価格を参考にします。

1番のケースは、適用できないときに2番を適用します。おそらく、アマゾン販売は、この国内販売価格を基準にすることが多いのではないかと推察しています。

アマゾン販売の場合は「国内販売価格」が基準!?

  1. 非居住者(税関事務管理人や代行業者の使用含む)に該当
  2.  →輸入取引に該当しない。
  3.   →原則的な課税価格の決定原則以外の方法を適用
  4.    →1番は適用ケースが限られる。
  5.     →よって、2番の国内販売価格を基準に決める。

国内販売価格を基準に決める方法とは?

国内販売価格による課税価格を決めるときは、次の3つの基準があります。

  1. 価格の基準日:輸入申告日か直近
  2. 商品の基準:同じ商品か類似商品
  3. 価格の基準:アマゾン上での第三者の販売価格

上記3つの基準を満たした上で、3番の価格から、国内販売価格関連費を引いた物が課税価格です。そして、税関は、この課税価格を基準にして、関税や消費税を納付するように求めてきます。

  • アマゾン手数料
  • アマゾンFBA納品までの輸送費
  • 利益
  • FBA納品代行手数料
  • 輸入消費税・関税

例えば、アマゾンでの販売価格が一つ1500円前後。この同じ商品又は類似の商品を輸入するとします。

そして……..

  • アマゾン手数料
  • アマゾンFBA納品までの輸送費
  • 自社の利益
  • FBA納品代行手数料
  • 輸入消費税

の合計が900円だとした場合は、1500円-900円(国内販売するための経費)の600円が課税価格です。

もし、関税率が0%の商品なら..

  • 関税額=0円(600×0%)
  • 消費税額=60円(600+0円/関税)×0.1

よって、支払うべき税金は、消費税60円です。

参考情報:日本未発売の商品の場合

もし、日本でまだ販売されていない商品の価格を決めるときは、一旦、輸入許可前引き取り承認(BP通関)を行い、国内販売をします。その後、販売金額に応じて課税価格が決まり、関税や消費税を後から納付します。

真の狙いは? 中国からの直送&販売の課税強化

関税分科会や税関発表の資料を見る限り、上記の課税強化は、中国人セラーによる日本国内直送販売への規制だと推察します。

例えば、中国で製造した商品を日本に輸入し、国内販売する方は、中国の売り手と交わした正規インボイスを基に課税価格を決めて輸入税を納税しています。

一方、中国の売り手(工場)が日本に代理人(国際輸送業者、税関管理人、輸入代行、名前だけ輸入者)を立てて輸入する場合は、輸入申告時に非常に安い価格のインボイスを提出。これを基に輸入税を納税します。=脱税行為です。

関税分科会は税金の徴収面で指摘をしていますが、結果的には、日本のアマゾンセラーと中国直送販売組との公正な取引環境の構築につながっていると思います。

やはり、その国で商売をするなら、その国に税金を落とす。これは当たり前だと思います。ぜひ、今後もこのような不公正な部分を改善して頂きたいと考えています。

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