円高傾向の今、中国からの仕入れは、どのようにすればいい？

2025年2月5日時点の三菱UFJ銀行の人民元為替相場を見ると、TTS（円から元への換金レート）は21.45円、TTB（元から円への換金レート）は20.85円です。1カ月前の2025年1月10日と比べると、TTSは21.82円から21.45円へ、TTBは21.22円から20.85円へと若干の円高方向に推移しています。

このような為替動向の中で、中国からの仕入れを進めるべきか、それとももう少し様子を見るべきか、慎重に検討する必要があります。

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最新の為替相場を考慮した仕入れの判断基準

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最新の為替相場を考慮した仕入れの判断基準

円高が進むと、日本円の価値が相対的に上がるため、中国からの仕入れコストは下がる傾向にあります。しかし、ここ数週間の動きを見ると、円高傾向が続いているとはいえ、その変動幅は比較的小さいため、仕入れのタイミングを見極めることが重要です。

仮にこのまま円高が続く場合、さらに人民元のコストが下がる可能性もあるため、急いで大量に仕入れるのではなく、小口発注を繰り返しながら為替の動きをチェックするのが賢明です。

一方、円高が一時的なもので、今後円安に戻る可能性があると考えるなら、現在のレートで早めに発注しておくことも一つの選択肢です。

仕入れのタイミングをどう決めるか？

現時点での円高傾向を考えると、次の3つの選択肢が考えられます。

１．分割発注をしてリスクを分散する

仕入れを一度に大量に行うのではなく、毎月または毎週の小規模発注を続けることで、為替変動の影響を分散させることができます。これにより、円高の恩恵を最大限に享受しつつ、円安に戻った際のリスクを小さくできます。

２．為替予約を活用する

為替予約とは、特定の為替レートで将来の取引を固定する手法です。現在の円高傾向を活かし、一定のレートで決済を固定することで、為替リスクを抑えつつ安定したコストで仕入れられます。

３．代金決済方法の工夫

一般的に、中国のサプライヤーとの取引では人民元建てやドル建てでの支払いが多いですが、円高の影響を受けにくくするために、取引条件の変更を交渉することも一つの手です。

例えば、支払い時期を遅らせる、または人民元の先払い契約を結ぶことで、為替変動の影響をコントロールしやすくなります。

【貿易業向け】為替リスク対策7選！為替予約とオプション取引の違い等

現時点での仕入れの最適解は？

最新の為替動向を考慮すると、「いま一気に大量に仕入れるよりも、慎重に分割発注を行いながら様子を見る」のが現実的な選択肢です。現在の円高傾向が続けば、さらにコストを抑えた仕入れが可能になるかもしれません。ただし、中国のサプライヤーとの交渉力を高めるために、大口注文を前提とした価格交渉を行い、為替リスクを最小限に抑える工夫をすることも重要です。

また、PayPalやWiseなどのオンライン決済サービスを活用し、為替手数料を抑えながら適切なタイミングで決済を行うのも良いと思います。特に、PayPalは為替レートの変動に応じたタイミングで外貨への転換ができるので手数料を抑えつつ最良の為替レートで仕入れができます。

為替の変動で仕入れのタイミングを図るよりも…..

但し、為替の影響で仕入れを判断するよりも、日本側の需要状況、つまり、売れ行きにより判断するのが最適解です。物販ビジネスの中で、販売機会のロスが最も痛いです。商品がなければ販売機会を逃します。あれば、それをつかみ取れます。しっかりと販売すれば、為替の変動などはすぐに吸収ができるでしょう。

まとめ

2025年2月時点の人民元為替相場では、円高傾向が若干見られますが、その変動幅は限定的です。そのため、短期的な相場の動きを注視しながら、分割発注や為替予約を活用して仕入れコストを抑えるのが良いでしょう。

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