「海外旅行」入国者/携帯品の簡易税率の仕組み 免税と課税

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    海外旅行から帰国するときの手荷物(携帯品)は、入国者の簡易税率(携帯品)が適用されます。「タバコだったら~、アルコールだったら~、香水だったら~○○まで無料である。」などです。この記事では、入国者の簡易税率の仕組みをご紹介していきます。

    入国者の簡易税率

    海外から帰国するときに携帯する荷物には、入国者の携帯品免税が適用されます。ワインなら3本、たばこなら200本など、一定の数量以下であれば、免税で持ち込めます。また、免税枠を超えた部分には、次のいずれかが適用されます。

    1. 入国者の簡易税率
    2. 一般税率
    3. 消費税のみの課税

    なお、簡易税率と聞くと、少額輸入の簡易税率を思い浮かべる人がいますが、それとは違います。少額輸入の簡易税率は、日本にいながら海外のネットショップなどで購入。それを日本に輸入するときに適用される関税です。他方、海外旅行から帰国するときの手荷物にだけ「入国者の簡易税率」が適用されます。同じ簡易税率でも全く違うため注意しましょう。

    関税率の種類免税枠関税と消費税
    入国者の簡易税率有る含まれている
    少額輸入貨物の簡易税率なし含まれていない

    説明をする前に….

    では、ここから海外旅行の関税率(免税)を詳しくご紹介していきます。ただ、あまり詳しく説明しすぎると、混乱しやすいため、軽く知りたい方は、記事の前半部分のみをご覧ください。他方、根拠法を交えた解説を見たいときは、記事の後半までお読みください。

    海外旅行の免税とは?

    日本政府は、海外から日本に訪れる人に対して、ある一定の数量(価格)まで免税で持ち込むことを認めています。「海外から訪れる人」の表現からもわかる通り、人種、日本人であるのか?は問いません。「海外から荷物を携帯して持ち込む人」に対して免税枠を設定しています。(*航空機の乗務員は、別の枠があります。)

    ある一定の価格(基準)とは? →海外市価の20万円やアルコール類なら○○本までという枠のこと。すべて関税に関する法律で決められている。

    手続きをする場所

    海外から帰国するときの免税手続きは、どこで行うのでしょうか? 最近は、税関も申告用のアプリを開発し、自動化ゲートを設置していますが、今回は自動化は省いて説明します。

    海外から到着すると、到着(出口)をめがけて歩いてきますね?最初に通過するのは、検疫用のカメラ。その後は、入国管理官による審査です。(東京・大阪・名古屋などは、自動化ゲート)入国審査が終わったら、荷物が流れてくるレーンで待機します。10分ほど経つと荷物が流れてくるため、それを受け取ります。

    その後、いくつかのレーンが並んでいて、税関職員が立っている所があります。そこが免税手続きをする所です。ここで、携帯品・別送品申告書(C-5360)を提出します。税関職員は、あなたの風貌やパスポートの渡航歴、荷物の量などを考えて、不自然な点があるときに荷物の開封をします。このとき、口頭や「レシート」などを使い、手荷物の価格、目的などを説明します。ここを無事に通過をすれば、日本国内に海外の荷物を持ち込めます。

    「今、荷物を携帯していない。でも後から荷物が届く場合はどうなる?」
    → 別送品申告書を提出することで、後から届く荷物にも「入国者の免税枠」を適用してもらえる。

    入国者に対する免税と課税

    海外から帰国した人の手荷物には、免税枠があります。課税は、この免税枠から超えた部分に行われます。まずは、この基本的な部分を頭に入れておきましょう。その上で、以降の記事にある免税範囲や課税の部分をご覧ください。

    1.免税枠に収まるのか?を検討
    2.おさまる→免税 おさまらない→入国者の簡易税率や一般税率などを適用

    入国者の免税範囲

    下の表が海外旅行者の免税範囲です。要点は、次の通りです。

    1. 量が指定されているお酒、たばこ、香水は表のとおりです。免税枠を超えた部分だけ課税されます。
    2. お酒やタバコ以外の商品(例外品もあり)は、合計で海外市価の20万円までは無税
    3. 一つの品の合計(例:くつした2000円×4組など)が一万円以下は無条件に免税

    細かい例外を抜きにすると、海外の価格が一つ一万円以下であれば、ほとんど無税。それを超えても、合計が20万円におさまれば、免税です。

    品目内容課税内容
    お酒一本760ml×3本免税
    タバコ紙巻400本/葉巻100本
    加熱式タバコ400本/その他500本
    2019/10/1から制度変更
    香水2オンス(46ml)
    その他海外市価の合計が20万円

    根拠法:入国者の輸入貨物に対する簡易税率表

    免税枠から超える部分の税率(入国者の簡易税率)

    上記の免税枠を超える物には、次の三つの内、いずれかを適用します。

    1. 入国者の簡易税率=簡易税率を適用できる物
    2. 一般税率=適用できない物(消費税がかかる)
    3. 消費税のみ=元々、関税率がゼロの物

    例えば、1番であれば、ビールですね。ビールの免税枠は、760×3を超える部分です。この超えた部分に「1Lあたり200円」がかかります。2番は、1個10万円をこえるバッグなどです。3番の関税無税品は、腕時計やEPAを適用できる品などがあります。

    品名円/L
    酒類ウィスキー、ブランデー800
    ラム、ジン、ウォッカ500
    リキュール400
    焼酎300
    ビール、ワイン200
    タバコ13円/本
    その他の商品15%

    入国者の簡易税率を適用できない品目例

    合計市価が20万円以内であっても、入国者の簡易税率を適用できない物があります。この場合は、一般税率を適用します。

    ・一個または一組が10万円をこえる物
    ・米、海藻、コンニャク芋、パイナップル

    品目別の計算例

    1. 25万円のブランドバッグ
    2. 3.04Lのワイン
    3. 5万円のスーツケース
    4. 25万円の腕時計
    5. 一つ2000円×2の化粧品

    1.25万円のブランドバッグ

    25万円×0.6=15万円(課税価格)
    15万円×0.15=22500円

    支払う税金=22500円

    2.3.04Lのワイン

    760ml×3までは免税 760×1本分が課税対象です。

    酒税:200円×0.76=150円

    3.5万円のスーツケース

    入国者の免税枠によりすべて免税扱い。

    4.25万円の腕時計

    25万円×0.6=15万円
    15万円×0.1(消費税)=15000円

    支払う税金:15000円

    *消費税は、厳密にいうと消費税と地方消費税に分かれる。

    5.一つ2000円×2個の化粧品

    2000×2=4000

    一品目の合計が一万円以下のため無条件免税を適用

    いじょうがかいがいりょこうからきこくするときのめんぜいのしくみです。いこうのきじは、このかいがいりょこうしゃめんぜいのきもとなるぶぶんを根拠法を交えながらお伝えしていきます。少し専門的なお話が続くため、読み飛ばしてもいいと思います。

    入国者の関税率に関する専門的な解説

    海外旅行の免税枠を考えるときは、次の言葉を覚える必要があります。

    1. 市価と市価の合計
    2. 課税価格

    1.市価と市価の合計

    市価とは、海外で販売されている小売価格です。

    例えば、スーパーマーケット、アウトレットモール、デパートなどで購入したときの価格です。この海外価格に日本の公示レートをかけることで「市価」を算出します。そして「市価の合計」とは、1品目ごとの合計価格と、「一品目ごとの合計価格が一万円以上」の合計の2つがあります。これを示すのが以下の図です。

    合計市価の一例

    ・例1:靴下10500円+時計15000円+タオル5000円+スマホ30000円=合計市価は60500円=免税
    ・例2:靴下A 2000円、靴下B 3000円、靴下C 1000円=合計市価は6000円=一万円以下の無条件免税
    ・例3:靴下A 9000円+スマホ20000円の場合 靴下A=一万円以下無条件免税 スマホ=入国者の携帯品免税(20万円以下)

    2.課税価格とは?

    課税価格とは、1番の市価に0.6をかけた価格です。この課税価格の考え方が重要になるのは、持ち込む手荷物の合計市価が20万円を超えるときです。入国者の手荷物への課税は、合計市価を超えた部分に対して課税するからです。そして、実際に20万円を超える部分の課税は、課税価格に変換したあとに行います。

    例えば、海外のお店で6万円で販売されている商品があるとします。他にも商品(手荷物)があり、6万円の商品が丸々20万円を超えるとしましょう。その場合は、6万×0.6=36000円を課税価格とします。そして、税金は、この36000円に対してかかります。

    • 海外市価の合計が20万円までは免税
    • 20万円を超えると、超えた部分に課税
    • ただし、課税の対象は、海外市価に0.6をかけた「課税課税価格」
    • 課税価格×15%が支払うべき税金

    免税の基準と課税基準の考え方

    入国者の免税範囲は、本数、数量、価格を基準にします。

    ・本数と量を基準にする物=タバコ、お酒、香水
    ・価格を基準にする物=それ以外の物品

    課税基準

    • タバコ、お酒、香水は、規定の量または本数以上が課税
    • タバコ、お酒、香水以外の物で一品目の合計が1万円以下は免税(無条件免税なので20万円に含めなくても良い)
    • 「一品目あたり一万円を超える物」の合計が20万円以下(海外市価)は免税
    • 手荷物の合計市価が20万円を超えるときは、超えた部分(課税価格に変換後)に課税

    課税基準の中にある3つの例外とは?

    1.入国者の簡易税率を適用しない貨物は、一般税率を適用
    2.一組または一個が10万円を超える物は、一般税率を適用
    3.一つが20万円を超える物は、全額に対して課税する。

    根拠法一覧

    入国者の携帯品に関する関税制度は、複数の根拠法があります。それらを総合的に検討した結果、あなたが支払うべき税金が決まります。

    根拠法決めていること・抜粋意味
    関税定率法基本通達14-11携帯品の無条件免税入国者の携帯品の免税枠を決めている。
    関税定率法14条-18無条件免税一品目の合計が一万円以下であれば免税になる根拠
    関税定率法施行令13条-6無条件免税を与えない携帯品携帯品の内、無条件免税を与えない品目の一覧
    関税定率法施行規則第2条の4入国者が輸入する携帯品等の免税(合計市価20万)合計市価が20万円など、入国者の免税枠を規定
    関税定率法施行令第一条の二少額輸入貨物の簡易税率を適用しない物一個又は一組の課税価格が十万円を超えるもの
    関税定率法施行規則(6) 規則第2条の4第4項に規定する「一品目」とは、「携帯品・別送品申告書」(C-5360)の品名欄の一欄程度の分類による………一品目とは?の定義を示す部分。例えば、口紅、靴下、万年筆があれば、それぞれの品目における合計を指す。
    (7) 規則第2条の4第4項に規定する総額の算定に含めないこととした物品は課税しないこととなるので、留意する…..一品目の合計市価が一万円以下のときは、関税定率法14条-18の無条件免税を適用するため、定率法施行規則第二-4で定義している免税枠には参入しなくても良い。
    規定する数量又は金額を超過する場合において、超過することとなる携帯品が分割できない物品であるときは、超過した数量又は金額に対してのみ課税することなく、当該分割することができない物品に対して課税することとなるので、留意する…….例えば、25万円のカバンは、20万円の免税枠から5万円が超える。この場合は、分割ができない貨物であるため、25万円の全体に対して課税をする。

    よくある疑問

    Q1.入国者の簡易税率が誕生した背景は?

    入国者の携帯品に適用される簡易税率には、海外市価の合計額が20万円以下であれば、免税になる点が特徴です。その他、アルコール、香水などの嗜好品についても、ある一定の量以下であれば、免税です。一体、簡易税率とは、どのような物なのでしょうか? 税関の資料では、次のように説明されています。

    簡易税率は、昭和42年に設けられたものであるが、それまでは、入国者の輸入貨物に対しても一般の輸入貨物と同様に、通常の関税率を適用することとされていた。しかしながら、通常の関税率は、一般の輸入貨物を対象として細分化した品目毎に応じて設定したものであり、これを入国者に周知させることは困難であった。このため、輸入貨物に対して課される税率及び税額が不明な状態で入国者が税関検査を受けるのが実情であり、税関検査の際における無用な混乱を生じさせる一因となっていた。そこで、この様な点を解消し、入国者に対する税関手続の簡素化及び迅速化を図ることを目的として、入国者が容易に知り得る簡易税率が設定されたものである。

    簡易税率は、法律の規定において「関税、内国消費税及び地方消費税の率を総合したものを基礎として算出したもの」とされている(関税定率法第3条の2第1項)

    引用元:税関資料

    つまり、簡易税率の大きな特徴は、様々な税金を統合。さらに、税区分を簡素化したことにあります。様々な税を統合とは、どのようなことなのでしょうか?

    例えば、アルコールを輸入するときは、本来、関税の他に酒税や消費税がかかります。しかし、簡易税率は、これらの関税、酒税、消費税をすべて統合した上で、従量税(円/L)として設定しています。(消費税を含む、その他の税はかからない)その他の物品は、平均関税負担率を関税率(15%)として、この中に消費税が含まれます。

    Q2.別送品の扱いはどうなるの?

    別送品申告書を提出すれば、別送品に対しても入国者の免税&簡易税率が適用されます。

    帰国時は別送品として送らなればならない理由

    Q3.転売はどうなる?

    入国者の免税は、個人的に使用する物に対して適用されます。規模の大小、金額に関わらず、日本に持ち込み後、販売等をする場合は、一万円以下の無条件免税または、入国者の簡易税率が適用されます。(一万円を超える部分は、免税枠無しですべて課税対象)

    Q4.消費税はどうなっているの?免税なの?

    これは、持ち込む荷物によっても違います。すでに述べた通り、入国したときの関税は、次の4つの内、どれかです。

    状態意味
    免税枠内にある物免税枠内にある物は、消費税を含めて免税
    入国者の簡易税率を適用する物入国者の簡易税率を適用する物=簡易税率の中に消費税が含まれている。
    一般税率を適用する物一般税率を適用する物は、別に消費税が発生する。
    消費税のみがかかる物消費税を負担する。

    簡易税率のポイントまとめ

    • 簡易税率は、海外旅行者が理解しやすいように簡素化した関税率
    • 簡易税率には、少額輸入と入国者の携帯品の2つがあり。
    • 入国者の携帯品に関する簡易税率のみ免税枠がある。
    • 簡易税率の中には、酒税、たばこ税、消費税などが含まれている。
    • 免税枠を超えた部分には、一律15%課税される
    • 一部の品目や条件にかかるものは、一般税率が適用される。
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