この記事は、ジャンルを問わず、貿易に関する様々な「違い」を説明しています。各項目の詳細は、リンク先でご覧ください。
- 貿易の様々な「違い」15選
- 1.インコタームズ間の違い。
- 2.中国港×shekou shenzhen &tianjin xingangの違い。
- 3.日本港×東京港と横浜港の違い。
- 4.国際輸送×マスターB/LとハウスBLの違い。
- 5.マリントラフィック・無料版と有料の違い。
- 6.食品×命令検査と自主検査の違い。
- 7.保税転売と洋上転売の違い。
- 8.EPA×CTCとCTHの違い。
- 9.EPA×原産と非原産の違い。
- 10.関税納付×延納口座とリアルタイム口座の違い。
- 11.輸出×輸出申告書とインボイの違い。
- 12.国内保護×アンチダンピングとセーフガードの違い。
- 13.国際郵便×税関告知書(CN22とCN23の違い)
- 14.関税×従量税と従価税の違い。
- 15.HSコード・中国と日本の違い。
貿易の様々な「違い」15選
1.インコタームズ間の違い。
FCAとFOB等
インコタームズとは、海外の売り手又は、買い手と国際取引(貿易)をするときに「両者がすべきこと」を型にした物です。
例えば、買い手は、いつ、お金を支払う? 売り手は、どこまでの配送責任を負う?などです。これら両者のすべきことを「型」にした物がインコタームズです。
具体的には、貿易交渉をするときに「FCA SHANGHAI US1000ドル」「FOB TOKYO PORT USD 3000」など指定します。この地名の前にある三つの言葉がインコタームズです。

採用するインコタームズによって、あなが負う義務。果たすべき責任が変わります。
代表的なインコタームズ間の比較は、次の通りです。
例えば、FCAとFOBは、コンテナ船で使用する前提、在来船で使用する前提で違います。=理由は「危険負担の変更点」
詳細は、以下の記事をご覧ください。
2.中国港×shekou shenzhen &tianjin xingangの違い。
- TIANJIN=天津の地名
XINGANG=港名 - 深圳シンセン=Shenzhen/Shekou(CNSHK)
詳細は、TianjinとXingangの違いをご覧ください。
3.日本港×東京港と横浜港の違い。
- 横浜港=横浜港に本社がある企業は中小零細が多い。
- 横浜港=石油精製工場が多い。
- 東京港=市街地が近いため、大型タンカーは乗り入れ禁止
4.国際輸送×マスターB/LとハウスBLの違い。
B/L(船荷証券)は、海上輸送時に船会社(フォワーダー)から発行される有価証券です。マスターとハウスは、親子の関係と似ています。バス旅行で考えてみましょう!
- バスの運行会社が旅行会社に貸し切り運行する。(マスター)
- 旅行会社がバスの座席を一般客に販売する(ハウス)
つまり、一般のお客さんは、一つの座席(ハウスB/L)を所有し、旅行会社がバス一台(マスターB/L)を所有する状態です。
詳細解説:ハウスB/LとマスターB/Lの違い。
5.マリントラフィック・無料版と有料の違い。
マリントラフィックは、世界中の船舶の運航情報を確認できます。基本は無料ですが、有料版として4タイプがあります。月額基本使用料が違う他、追跡データー数等の違いがあります。詳細は、公式サイトをご覧下さい。
6.食品×命令検査と自主検査の違い。
命令検査、自主検査は、食品届(食品検疫)で関係します。命令検査とは、違反物の検出等により検査が強化されている品目に対して行う「強制的な検査」です。
例えば、○○国からの○○食品から有害な物が検出された。よって、この日以降は、○○国からの○○商品は、全量を検査する(命令検査)等です。
詳細解説:【食品の輸入】3つの自主検査 命令検査との違いは?
7.保税転売と洋上転売の違い。
保税転売、洋上転売は、保税状態で売買するときに関係します。保税とは、日本の国内貨物ではない状態です。
- 輸入許可を受ける前の貨物
- 輸出許可を受けた貨物
上記2つは、外国貨物=保税状態にある貨物です。そして、この保税状態のときに、日本の保税地域等で売買することを保税転売。海洋上での転売を洋上転売といいます。
8.EPA×CTCとCTHの違い。
CTC及びCTHは、経済連携協定(EPA)で利用する特定原産地証明書と深く関係します。どちらもCTCと呼ばれる原産地規則の一種で、求められている変更レベルの差異を表します。
CC、CTH、CTSH等
詳細解説:CC、CTH、CTSHの違い。
9.EPA×原産と非原産の違い。
原産と非原産は、経済連携協定(EPA)と関係しています。基本的には、原産は、日本の産品。非原産は、外国の産品です。但し、EPA上の原産、非原産は、一般的な基準とは異なります。
例えば、日本の工場で生産された産品でも、EPA協定上の原産ルールを満たさなければ、非原産(外国産品)として扱われます。
10.関税納付×延納口座とリアルタイム口座の違い。
関税の支払い方法に関することです。延納口座とは、担保を差し入れることで、関税の支払いを延期する仕組みです。一方、リアルタイム口座は、関税等の支払い用の口座を登録しておくことで、輸入許可と同時に引き落とされる仕組みです。
関税を支払うタイミングが変わる為、キャッシュフローに大きな違いがでます。経営的には、延納の方が楽です。
11.輸出×輸出申告書とインボイの違い。
輸出申告書とは、税関に対して、○○国へ○○を○○円で輸出します!との旨を申告する為の書類です。その申告の価格を示す根拠としてインボイスを添付します。
12.国内保護×アンチダンピングとセーフガードの違い。
アンチダンピング、セーフガードは、日本の国内産業を守る仕組みです。
- アンチダンピング:輸出国の国内価格よりも低い価格で日本に流入しているときに発動(現地政府が資金を入れて支えている不当価格)
- セーフガード:安い価格の物が一定上、国内に流入することで日本の国内産業がダメージを受けるときに発動
詳細解説:アンチダンピング(不当廉売)、セーフガード
13.国際郵便×税関告知書(CN22とCN23の違い)
国際郵便等で商品を発送するときは、税関に対して、物品の詳細を説明する税関告知書を添付します。これにより日本側も相手国側も貨物の中身を把握しています。
そして、この税関告知書は、次の2種類があります。違いは、送る貨物の価格です。
- CN22=300SDR以下
- CN23=300SDR超
詳細解説:税関告知書 CN23の書き方、CN22の書き方
14.関税×従量税と従価税の違い。
関税をかすときの基準を「価格」とするのか?「重量」にするのか?の違いです。一般的な商品は、価格を基準に税金をかけます。一方、お酒等は、重量を基準にして税金をかけます。
他、平方メートル単位で課税する物もあります。
- 従量税=1L当たり40円の関税
- 従価税=○○円あたり3%等
15.HSコード・中国と日本の違い。
- 日本=9桁のHSコードで運用
- 中国=10桁のHSコードで運用
詳細解説:中国のHSコード(関税率)の調べ方


国際輸送の見積もり依頼例
種別 | 積み地 | 揚げ地 | 品目 | 輸送モード |
法人 | 横浜 | ハイフォン | 冷凍和菓子 | リーファー |
法人 | 広州 | 千葉 | PC関連品 | フェリー |
法人 | 横浜 | ハイフォン | 冷凍和菓子 | リーファー |
法人 | 広州 | 千葉 | PC関連品 | フェリー |