海上輸送×LCLの料金は、1CBM単位で課金される。
海上輸送をコンテナ単位未満で輸送する場合(LCL)、最小の課金単位は「CBM」です。CBM以下の貨物を輸送する場合でも、各種の料金は、CBMの単位で課金されるため、注意が必要です。ごく少量の貨物を輸送する場合は、航空輸送の方が安いケースが多いです。
CBM単位とは?
CBMは、国内輸送及び国際輸送の際に使用する積み荷の容積(1立方メートル)です。縦、横、高さを乗じて計算します。
例えば、
- 縦=50cm
- 横=30cm
- 高さ=30cm
の貨物のCBMは、以下のように計算します。
0.5×0.3×0.3=0.045cbm
関連知識1.20フィート・40フィートコンテナのCBM
- 20フィート=29CBM
- 40フィート=59CBM
関連知識2.輸送の種類によりCBM換算重量は異なる。
CBMは、海上輸送系で使う場合、航空輸送で使う場合、及び鉄道や国内配送で使う場合でCBMから換算する重量が異なります。
- 海上輸送=1000KG
- 航空輸送=333KG
- 国内配送=250KG~300KG
例えば、日本国内の混載便の料金を決める場合は、1CBM=250KGとして計算します。
海上LCLの最小課金単位はCBM
海上輸送のLCLの課金単位の最小はCBMです。具体的には、日本港到着後にフォワーダーから発行されるアライバルノーティスなどの請求額がCBM単位でなされます。
例えば、アライバルノーティスに下記の請求項目が記載されている場合は….
- CFS.D CHARGE 3980 ●
- D/O CHARGE 5000
- T.H.C.(¥) 1600 ●
- DOCUMENT FEE 1000
- DRAYAGE RECOVERY SURCHARGE 800 ●
- CONSUMPTION TAX 600
●を記載する費用については、貨物のCBMを乗じます。仮に貨物のCBMが1.5の場合は…..
- CFS.D CHARGE 5970(3980×1.5) ●
- D/O CHARGE 5000
- T.H.C.(¥) 2400(1600×1.5) ●
- DOCUMENT FEE 1000
- DRAYAGE RECOVERY SURCHARGE 1200(800×1.5) ●
- CONSUMPTION TAX 600
最小単位がCBM単位であるため、仮に1KGのみをLCL輸送してもCBM単位で課金されます。あまりにも少量でLCLを使うと非常に割高になるので注意しましょう。
LCLの最小課金単位はCBMです。少量で利用すると大損します。
海上LCLは1CBMを基準にしよう。
海上輸送は最小課金単位がCBMです。そして、海上輸送における1CBM=1000KGです。よって、海上LCL輸送をするのか?の基準は、貨物の合計重量が1000KGを超えるのか?が一つの目安です。
もし、それよりも小さな単位で輸送する場合は、航空輸送等、国際郵便又は、LCLをアレンジしたフォワーダーオリジナルのドアツードア輸送を検討した方が良いです。
例えば…..
- 合計重量が300kgをLCLで輸送する=大損する可能性が高い。
- 合計重量が300kgをドアツードア輸送する=コスパが良い可能性が高い。
中国輸送の詰め放題サービスもCBMの課金単位を利用したサービス
中国輸送で「1CBMまでは、詰め放題」と宣伝するサービスの秘密は、CBM単位の課金単位にあります。既述の通り、1CBMまでは、海上輸送やその他の諸チャージ等も同一の為、詰め放題を実現できるのですね!
結論
- LCLの最小課金単位はCBM
- 海上輸送のCBMは、1CBM=1000kg
- 一つの目安として貨物の重量が1000kgがある。
- もし、100kg程度であるなら、航空輸送やドアツードア輸送の方が良い。