就職活動をする際に、企業から聞かれる質問の代表が「志望動機」です。
- なぜ人事担当者は志望動機を聞くのでしょうか。
- 志望動機を聞いて何を判断するのでしょうか。
志望動機は、自動で作成してくれるアプリがあるほど、求職者にとって頭を悩ませる質問の一つです。どのような志望動機が好まれるのか。人事担当者の気持ちになって考えてみます。
貿易事務と志望動機
人事担当者の気持ちとなり、まずはNGな志望動機を考えてみましょう。
志望動機NG例2選
- 留学経験や語学力を活かしたい。
- 憧れを前面にアピールする。
1.留学経験や語学力を活かしたい。
留学経験がある、語学の資格を持っている、そういった経験を前面に出した志望動機はNGです。このふたつのキーワードから人事担当者は何をイメージするでしょうか。
【NG例】留学経験がある=活発、能動的、活動的、コミュニケーション力
貿易事務の仕事は、地道で、繊細、かつ忍耐力が求められます。留学経験からイメージする物とは正反対の能力が求められます。留学で培った経験は何物にも代えがたいものです。しかし企業から要求されていないものをアピールすることは、逆にマイナス要素です。
【NG例】語学の資格を持っている
例えばTOEIC900を持っている方。英検1級を取得した方。それを活かした職種として貿易事務につきたいとアピールするとします。
しかし貿易事務の業務は定型文で事足りることがほとんどです。会話をする機会はめったにありません。語学力が高い人ほど、物足りなさを感じることが多いのが現実です。それを人事担当者は何よりも把握しています。語学力を前面に出すことは、企業が求めている以上のものを自分が持っている事をアピールすることにつながります。
2.憧れを前面にアピールする
「海外との架け橋になりたい。世界を舞台に活躍したい。日本の魅力を世界中に伝えたい。だから貿易事務の仕事を志している」そうアピールするとします。しかし、実際の業務はそれらとはかけ離れているのが現実です。目の前に対するのは書類とPCの画面です。
海外との架け橋になりたいのであれば少なくとも営業職を選ぶべきです。世界を舞台に活躍するには俳優を目指した方が良いでしょう。日本の魅力を伝えるにはYouTubeになる方が確実で手っ取り早いです。貿易事務の日々は、華やかさとはかけ離れた地味で地道な業務の連続です。これも人事担当者が求めているものとは正反対のものでることはお分かりになるでしょう。
志望動機でおさえるべきポイント
それではどのような志望動機が良いのでしょうか。企業がどのような人材を採用したいと思っているのか。逆に人事担当者が一番恐れていることは何なのか考えてみましょう。それは、採用した後すぐに辞められることです。
何百という履歴書を吟味し、何十人もの人と面接をし、そしてせっかく採用した大切な人材。それが採用後すぐに、「思っていた業務とは違いました」という理由で辞められるとします。今までの労力と時間が全て水の泡になる瞬間です。
実際の業務に必要な能力や企業が求めている人物像と求職者に乖離がないか。それを確認する為に人事担当者は様々な質問をします。その代表格が志望動機です。つまり、志望動機は、企業が求めている能力と人物像を把握することがポイントです。その上で、それに沿った志望動機にすれば良いのです。
貿易事務で求められる能力と人物像
人事担当者は、以下の能力を持った人物を求めています。
- 地道な書類の確認作業をコツコツと続けられる忍耐力
- 細かな誤りや気配りができる繊細さ
- 部署や業者の間にたてるコミュニケーション力
- 様々な要求の板挟みにあってもあきらめない粘り強さ
- とっさの事態にも臨機応変に対応できる柔軟さ
- 膨大な事務作業をこなせる事務能力
- 期日と優先順位を守れる時間管理能力
- 読み書きを中心とした語学力
これら全てが含まれている必要はありません。様々な質疑応答の中で自分が適した人物であることを示します。まだその能力がないのであれば、これから努力していくことをアピールします。まずは、上記の中から自分の現状を踏まえて、いくつかを選びます。そして、これらの能力と自分の経験と結びつけることで、説得力のある志望動機になります。
志望動機例
それでは実際に志望動機の例をいくつかあげてみます。
新卒採用の場合(未経験の自己PR)
「忍耐力とコミュニケーション力を含めた志望動機例」
学園祭の実行委員をしたことが貿易事務職を目指すきっかけです。外部の方を含め、先生方や様々なサークルの間にたちスケジュールや行事を調整する必要がありました。それぞれには都合や異なる意見がありました。ひとりひとりの意見に丁寧に耳を傾けながら調整し、ひとつの形にしていく作業は簡単ではありませんでした。
しかし、学園祭当日、たくさんの方に来ていただき、たくさんの笑顔を見た瞬間に今までの苦労は喜びに変わりました。やりがいを感じ、将来の仕事にしていきたいと思うようになりました。事務職の中でも、たくさんの人と関わり合いながら品物を海外に送り出すことは学園祭を企画し実行することに少し似ていると考えます。実行委員で得た経験を活かしながら、貴社の発展に貢献していきたいと思います。
転職の場合
「柔軟さと時間管理能力を含めた志望動機例」
総務事務職を3年間経験しました。事務職のスペシャリストとしてよりスキルアップしたいと思い貿易事務職を目指しています。貿易には様々な部門との関わりが必要になると聞きました。株主総会開催の進行を任された際には柔軟な対応と時間管理が求められました。会場手配、書類作成、各部署との連携等様々な業務を同時に進行します。その中で優先順位をつけ、時間管理と書類の管理を同時にしていく業務はやりがいを感じました。得意の書類作成に加え、様々な状況にも臨機応変に対応できるスキルは御社の業務にも生かせると考えています。
「語学力と事務能力」
趣味の海外旅行に行った際にもたくさんのところで日本製品を目にしました。素晴らしい日本製品をもっと広める為の手助けがしたいと思い貿易事務職を目指しています。今までの営業事務の経験から受注発注業務を中心としたPCでの事務処理には自信があります。特に月末には業務が集中します。一日平均20件のところ30件以上の処理をしなければいけませんでしたが、業務時間内に終了するよう時間と業務配分に工夫をしていました。
また、自身の能力を伸ばすために、語学の勉強もしています。2年前のTOEICスコアは500点でしたが、今では650点になりました。貿易事務では特に書類処理やメール対応が中心になると聞きました。今は英語の多読本を毎日音読し、読解力向上の為勉強中です。まだ語学力が足りない部分がありますが、貴社に貢献できるよう努力をしていきたいと考えています。
まとめ
- 留学経験や語学力などを前面に出した志望動機はNG
- 企業が、人事担当者が求めているニーズを考えた志望動機にする。
- 自分一人ではなかなかうまくいかない場合には転職エージェントを利用する。
志望動機は人事担当者にとって採用活動をする際の大きな目安になります。その求職者と会ってみたい、もう少し話を聞いてみたいと思わせるような内容であることが大切です。限られた文字数に自身の長所を最大限に生かし文章に表します。それには経験とコツが必要です。なかなか書類審査に通らない、どのような志望動機にしたら良いかわからない方は一度転職エージェントに足を運んでみると良いでしょう。
プロがあなたの経歴やスキルを最大限に生かす志望動機を一緒に考えてくれます。短所を長所に見せるような方法も見せてくれる場合もあります。後悔の無い就職活動をする為にもぜひ活用してみましょう。また、今回は貿易事務職の志望動機にフォーカスしました。実際には、なぜその企業を志望したのか、企業への志望動機をプラスすることも忘れずにしましょう。
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