金の輸入状況 消費税・関税・課税価格はどうなるの?

金の輸入個人輸入(海外通販)
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消費税率の引き上げに伴い再燃するのが「金の密輸」です。海外で金を購入するときに非課税で購入。それを日本に不正輸入して売却することで、日本の消費税率分を丸々儲ける仕組みです。本日は、このような犯罪的なお話ではなく、もう少し現実に即した金の輸入に関するお話をしていきます。

  • 金は、どこから輸入されているのか?
  • どこに輸入(輸出)されているのか?
  • 個人的な目的で金を輸入するとどうなる?

などの疑問に答える内容です。

個人的な使用目的で金を輸入

外国で購入した「金」を日本に輸入する場合、どのような関税率や消費税率が適用されるのでしょうか? まずは「金」の定義をおさらいしておきましょう。実は「金」と一言で表現しても、関税上は、次の違いがあります。

    • 地金
  • 貴金属

地金とは、いわゆる金の延べ棒などを指し、貴金属は、金を主な原料(目安は、総価格の内、およそ半分以上が金であること)にして、製造した商品です。金のネックレスや指輪などをイメージされると良いです。当サイトは、これら2つの違いがあることを前提として「金」と表現いたします。

金の輸入規制と関税率

金を輸入するときは、特に規制等はありません。金額や目的に関わらず、自由に輸入できます。ただし、額に関わらず、無申告で輸入すると、関税法違反です。特に昨今は、税関としても、金の密輸に非常に監視の目を強めています。あなたが考え付くような方法で不正輸入を試みても、すぐに見つけられます。そのような危険な橋を渡らず、しっかりと申告しましょう。

金関連の輸入に関係するHSコードは、7106~7113周辺にあります。関税税率は、製品によっても異なる可能性があるため、わからないときは「税関の事前教示制度」を利用します。なお、HSコードと関税率の表は「ウェブタリフ」が便利です。基本的に金の関税率は、0パーセントです!

金関係に関する課税価格について

税金をかける対象のことを「課税価格」と言います。一個1000円に対する8%なのか? それとも10000円の8%なのか?よって、同じ税率でも支払うべき税額は大きく違います。金の課税価格を考えるポイントは、輸入方法と免税枠にあります。どのような意味なのでしょうか? それぞれを説明していきます。

まず輸入方法としては、次の2つがあります。

  1. 携帯品として持ち込む
  2. 海外通販として取り寄せる

携帯品の持ち込みは、いわゆるお土産を指します。帰国するときに一緒に持ち込むときの輸入方法です。一方、海外通販とは、日本にいながらショッピングをして、貨物だけが日本に到着する方法です。輸入には、この2つの方法があります。なぜ、違いを設けているのでしょうか? その答えは「20万円の免税枠」です。1番の方法には、免税枠がある一方、2番の方法には、免税枠はありません。

1番の輸入方法:免税枠に収めるように輸入(手荷物として)すれば、関税も消費税も免税です。もし、免税範囲を超えた場合は、超えた部分に対して課税されます。

では、2番の輸入方法は、いかがでしょうか? この場合、20万円までの免税枠はありません。ただし、その代わりとして、個人使用目的の輸入であれば、海外の小売り価格に0.6を課税価格とできる仕組みがあります。(関税定率法基本通達 4-6-2 詳細:根拠法

例えば、海外の小売店において、1つ10000円で販売されている商品であれば、6000円(10000×0.6)が税金をかける対象です。このように、個人使用目的は、本来の価格に0.6をかけて課税価格を小さくできます。では、金製品については、いかがでしょうか? このルールを利用すれば、仮に1000万円分の金を輸入すれば、600万円分として計算ができるはずです。

実は、これに対する答えは「微妙」です。税関の事前教示の回答集にも回答があるように、個人使用目的であっても、課税価格の減額は認めないとのことです。つまり、1000万円で購入したのであれば、この1000万円に対して課税します。ただし、回答集の部分をもう一度、ご覧ください。

文章中には「相当の差異」がないと認められなければ、課税価格の減額はしないと伝えています。いわゆる地金などに対する考え方は、この事前教示の回答がそのまま当てはまりそうです。ただし、相当の差異が生まれる可能性がある貴金属(金を利用した装飾品など)には、課税価格の減額が認められる可能性があります。

例:金を利用して製造した「貴金属」など、一般小売店で販売されている商品であれば、課税価格の減額が認められるはずです。

金 個人輸入 税関 事前教示

関税定率法基本通達の文章には「相当の差異」の定義は規定されていないため、この辺りの見解は、税関と分かれる可能性が高いです。もし、税関で課税価格の減額は認められないと回答されたら「では、何をもって卸と小売りの段階で相当の差異がないと判断したのか?」を聞いてみましょう。税関の回答に対して納得ができないときは、再度、申請をしたり、上級行政庁に問い合わせができます。

関連記事:再調査の請求

日本にいながら購入するの支払うべき消費税の計算例

・課税価格の減額が認められないとき:(商品の購入価格+関税)×消費税率=納めるべき税金
・課税価格の減額が認められるとき:(商品の購入価格+関税)×0.6×0.1が納めるべき消費税

以上が金を輸入するときの消費税の考え方です。なお、参考までに日本への金の輸入、日本からの金の輸出に関する国名と単価をお伝えしておきます。

金の輸出状況

2018年、日本から輸出された金の情報です。

国名単価/g
アメリカ合衆国¥20,175
中華人民共和国¥19,504
大韓民国¥8,638
シンガポール¥8,385
マカオ¥7,791
ドイツ¥7,294
台湾¥7,122
フィンランド¥7,122
英国¥7,035
香港¥6,562

金の輸入ランキング

2018年、日本に輸入された金の情報です。

国名単価/g
ソマリア¥1,222
シンガポール¥1,302
スイス¥1,750
ドイツ¥2,184
メキシコ¥2,329
コンゴ民主共和国¥2,991
カメルーン¥2,995
スウェーデン¥3,015
オランダ¥3,211
ギリシャ¥3,349

情報元:財務省

関連サイト:金と銀の輸入時の消費税等の計算方法

まとめ

  • 金には、地金と貴金属があります。
  • これらを輸入するときは税関に申告をします。
  • 申告を怠り輸入しようとすると関税法違反です。
  • 個人使用目的で金を輸入する場合でも課税価格の減額は認められない。
  • ただし、貴金属などの「差異」がある物は認められる可能性が高い。
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