タイの物価と日本からの輸出の現状

タイ
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タイのローカル物価は、日本の約3分の1です。しかしながら、日本から輸出される商品は日本に比べて割高です。このような状況でも魅力のある商品は売れますが、認知度が低く、タイ人の生活習慣になじまない商品は苦戦を強いられています。タイへの輸出について探ります。

タイへの輸出、日本の商品の現状と方法を探る。

日本の食材は苦戦をしている

外国へモノを輸出する場合は関税がかかります。物価の高い日本から物価の安いタイへ輸出すれば、日本で売るよりも当然高くなります。スーパーで、高くなった日本の食材を買うのは在住の日本人か一部の裕福なタイ人のみです。ローカルなスーパーには、日本の食材はほとんど置いてありません。見かけるのはツナ缶や醤油、マヨネーズくらいで、しかも高い。安いタイの商品を見ると“日本の醤油でなくてもいいか”の気持ちになります。

日本の飲食店などで使用される食材はほとんどがタイ産で、肉やカニ、ホタテなど日本の食材は限定されています。“日本食ブーム”のタイであっても、日本から輸出される食材は一部の商品を除いてなかなか浸透していないのが現状です。

認知度が低く、高いのはネックになっている

タイ人は日本食に興味があっても、日本の食材に関してはほとんど知らないと言えるでしょう。

例えば、コンビニにはそれなりに日本の商品が入っています。現地または第3国で生産された商品です。日清のカップラーメン、ポカリスエット、伊藤園のお茶など。しかしタイの商品に比べて高く売れてない印象です。また、タイのツナ缶が30Bなのに対して、日本の有名なツナ缶は155B。“買うか!”とは絶対になりません。

近年は、日本で人気のコスメ商品もタイにどんどん入ってきていますが、やはり価格が高いので敬遠されています。日本から輸出した商品をタイで展開するには、タイの生活ベースに合った価格の考慮が大切です。

日本と違いタイは外食文化

もともとタイは“外食文化”です。女性は結婚しても働く人が多く、家で料理を作ることはありません。仕事帰りにスーパーで食材を買うことはなく、タイ料理店か屋台で食事をするのが普通です。

裕福な家ではコックが料理を作ることもあるかと思いますが、知り合いのタイ人は、仕事帰りに家族の分の夕食を屋台で買い付けています。休日は家族で日本食などを楽しむとのこと。たまに家で作るものは目玉焼か、電子レンジでチンするもの程度だそうです。このような生活習慣のため、日本の食材とはほぼ無縁です。冷蔵庫にある日本の商品はバターくらい。タイを知る上で、外食文化は重要なキーになります。

高くても、魅力があれば買う

一般の外国の商品はどうかと言うと、“商品に魅力”があれば高くてもタイ人は買います。その多くは有名企業の商品で、現地か第3国のアジアで生産されています。NIKEやadidas、日本のオニツカタイガーのシューズは大変人気があります。10年前は一部のタイ人しか履いていなかったのに、今ではほとんどのタイ人が有名ブランドのシューズを履いています。

こう言っては失礼ですが、それほど裕福ではない人が3,000B以上もするオニツカタイガーの正規品を履いているのを見ると驚きます。一点豪華主義かもしれませんが、タイ人も買い物の仕方を覚えてきているように思えます。ユニクロやMUJIにもタイ人客は多いです。ユニクロのTシャツは1枚350B前後します。通常のタイのTシャツは100B前後で、高くても200B。“350Bでも、タイ人は買うようになったか”が正直な感想です。高くても、いいモノにはお金を払えるのです。

日本の有名な商品でも苦戦、撤退の兆しが…

日本の有名な商品でも、ほとんどのタイ人が知らないモノがあります。私の中で“これは”と思うのが2つあります。一つはスーパードライ。水の質が違う影響でしょうか、日本で飲むのと味が違います。正直、おいしくないのに高い。タイのビールが1缶30B前後に対し、スーパードライは45B。15B以上の差はかなり大きいです。15Bあれば、600mlの水が2つ買えます。

スーパードライが置いてあるのは、日本人が住んでいる地区のコンビニか、スーパー、そして居酒屋。ほとんどのコンビニはないため、タイ人は知らないのです。タイのアルコール度数の高いビールを注文して、タイ風に氷を入れて飲む習慣が体に染み付いているのでしょうか、私は居酒屋でもスーパードライを注文しません。参考になりますが、タイで一番認知度が高く飲まれている外国のビールはハイネケンかと思います。ローカルなお店にも置いてあるのと低価格なのが人気で、タイ人もよく飲んでいます。

もう一つは、SONYのスマホです。持っているタイ人を見たことがありません。SONYのカメラは知っているけど、スマホを知らないタイ人は結構います。他の製品に比べて、価格が高いのか安いのか中途半端な気もします。取り扱っているお店も少ないです。

「北京の工場を閉鎖してタイの工場のみで生産を行う」と最近のニュースで流れていました。SONYのスマホを扱っているお店へ行ったとき、今後は良いモデルがリリースされるまで新商品の販売はしませんと言われました。日本の大企業の商品でさえも、タイでは認知されていないばかりに苦戦しているのです。

まずは、現地を肌で感じてみること

日本ブームに乗じて、タイへ輸出しても商品に魅力がなければ失敗するでしょう。ただし、チャンスはあります。まずは自分の目でタイを確かめ、市場を調査してみてはどうでしょう。

現地の庶民の味を食べ、ビールを飲み、生活習慣を肌で感じてみる。何かしらヒントを得るかもしれません。その際、日本orタイの代行会社に協力してもらうのがベストです。タイへの輸出、販路開拓を手助けしてくれます。タイのスーパーや百貨店、市場などへ一緒に出向き、日本の商品の動向を探るのはとても大切です。代行会社を通して、タイでの日本食品の展示会や商品相談会などへ参加することも出来ます。

輸出の戦略を考えてみる

タイへの商品展開を考えた場合、以下の3つの戦略になるかと思います。

日本の商品をタイへ輸出する

輸出の際の諸税がかかり、タイでの販売価格が高くなります。しかし、現地での会社設立などの資金は不要です。販路開拓など、日本とタイをつなぐ輸入代理店選びが重要になります。

タイ向けの商品を日本から輸出

現地企業と競えあえる価格で、クオリティのあるオリジナル商品を開発します。開発の時間とコストはかかりますが、タイのニーズを知ることで販売層は広がるかと思われます。

タイまたは第3国で生産

タイへ進出する企業のほとんどはこの戦略です。時間はかかりますが、日本から輸出するよりも商品のコストを落とせます。現地生産の強みを活かして、近郊のアジアへ販路を広げられます。

これらの実行にあたっては、タイでの調査や情報収集、相手へのコンタクトを行ってくれるコーディネーターが必要となります。

自分で出来ることはいろいろある

タイへ輸出する前に、出来るだけのことをしてみましょう。

タイのECサイトで売る

AmazonのようなECサイトはタイにはありませんが、個人やブランドが出店するサイトはいくつかあります。タイ語でのやり取りがベースなので、ここをクリアしないと難しいかもしれません。日本の商品も売られています。

Facebookで売る

SNSでタイ人と友達になりましょう。「タイ語を教えて」「日本語を教えます」などでタイ人の興味を引きます。Facebookでも友達になります。売りたい商品をFacebookでアピールするのです。友達になったタイ人のつながりから、その商品が広がっていくかもしれません。実際にタイ人は、Facebookのビデオから売買している人が結構います。

eBayで売る

タイ人に限らず、日本の商品に興味を持っている外国人は多いかと思います。eBayで各国の人々の反応を見てみるのも手です。アフリカ人に売れたりするかもしれません。まさかの発見があります。

タイへ来て調査

自分の目でタイを見ることです。頭の中で描いていたタイとの違いを知るでしょう。“こんなに暑くても、タイ人は屋台で食べるんだな”。タイの外食文化は、暑くも深いです。

まとめ

  • 日本から輸出される食材などは割高で、タイ人の認知度は低い。
  • タイは外食文化。このことを知らないと、失敗することが多い。
  • タイ人の商品を見る目は養われている。高くても、魅力があれば買う。
  • 現地の生活を肌で感じてみよう。代行会社に協力してもらうのもいい。
  • タイでの商品展開の前に、サイトなどで売ってみてはどうか?

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