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目次

  1. 輸入通関の疑問を解決する!
    1. この記事の目的
      1. 利用方法
    2. 輸入”通関”の基本知識
      1. 輸入通関とは?
      2. 輸入通関は誰ができますか?
      3. 通関に必要な書類を教えてください。
      4. 輸入許可書の入手方法
      5. 輸入通関の費用は?(通関手数料や代行手数料など)
      6. 通関に要する日数、時間、休日は?
      7. 輸入手続きの流れ(フロー図)は?
        1. 一般的な商業輸入(コンテナやLCL等)
        2. クーリエ&国際郵便
        3. ハンドキャリー(手荷物)
      8. 輸入通関を早めるには?
    3. 輸入申告実務関連
      1. 通関と関税の違いとは?
      2. 植物、食品、何にどんな法律が関係するの?
      3. 個人で輸入通関代行をしてもらうには?
      4. 貿易書類は、どうやって入手しますか?
      5. 自分で申告と通関業者を使う場合、どちらがいい?
      6. 輸入後、貨物にダメージが!
      7. 輸入通関で多いトラブルは?
      8. CIF?FOB?輸入申告価格がよくわからない。
      9. 価格を何かと相殺値引きしている場合は?
      10. いつのレートが適用されますか?
      11. 申告区分とは?
      12. セット品、無料貨物の取り扱いはどうなる?
      13. 修正申告のやり方と加算税、期限
      14. 加算税の種類は?
      15. 分割申告は可能?
      16. 原産国の表示義務は?中国産をUSA産でも良い?
      17. ラベル等、箱の表示での注意点は?
      18. 輸入関税等の延納はできますか?
      19. 延滞税は何%ですか?
      20. 建値の意味が分かりません。
      21. 税関検査の概要と費用例
        1. 検査指定票のサンプル
      22. 特殊関係とは?
      23. 関税と消費税の納税方法は?
      24. 薬事法(薬機法) と化粧品、サプリの関係を知りたい。
      25. 食品届が必要な品目を繰り返し輸入する予定です。都度、申請が必要ですか?
      26. アリババ等の買い付け代行業者は食品届の手続きをしてくれますか?
      27. 買い付け代行で輸入する場合は、どのタイミングで食品申請ができますか?
      28. どこの食品検疫所に相談をすればいいですか?
      29. 複数の貨物(食品届が必要)を輸入する予定です。まとめて申請は?
      30. ワインの輸入通関を知りたい!
    4. 関税・消費税関係
      1. 関税率の調べ方は?
      2. 関税の計算方法を教えてください。
      3. 軽減税率は適用されますか?
    5. 関税減免(安くする仕組み)
      1. 関税を安くするには?
      2. 原産地証明書とは?
    6. 輸入品目例解説
      1. Q.植物類の輸入
      2. Q.アパレル品の輸入
      3. Q.コーヒー豆の輸入
      4. Q.革製品を輸入したい!
      5. Q.お酒の輸入
      6. Q.食品を輸入したい
    7. 輸入の基本知識
      1. 輸入のメリット、デメリット
      2. メリット
      3. デメリット
      4. 直接貿易と間接貿易の違い
        1. 関連:三角貿易とは?
      5. 輸入代行の基礎(アメリカ等)活用方法とメリット
      6. 仕入れ先の選定(売り手の見つけ方)
      7. 書類の保管方法
      8. 輸入の在庫管理(倉庫保管料や消費税等)
      9. 貿易統計
    8. 貿易関連用語
      1. BP(輸入許可前引き取り承認)通関
      2. CY(コンテナヤード)
      3. EPA
      4. HSコード
      5. SDS/MSDS
      6. ミルシート
      7. 意見書とは?
      8. NACCS
      9. NET WEIGHT
      10. X線検査
      11. デバンニング
      12. デマレージ(デマレッジ)
      13. 他法令
      14. 保険はどうなるの?
      15. 個別搬入とは?

輸入通関と輸入販売の疑問と答えを徹底解説!

この記事では、輸出入通関のよくある疑問と答えをご紹介していきます。なお、およそ12000文字で構成しているため、興味がある項目のみをご覧ください。

  1. 輸入通関の疑問を解決する!
    1. この記事の目的
      1. 利用方法
    2. 輸入”通関”の基本知識
      1. 輸入通関とは?
      2. 輸入通関は誰ができますか?
      3. 通関に必要な書類を教えてください。
      4. 輸入許可書の入手方法
      5. 輸入通関の費用は?(通関手数料や代行手数料など)
      6. 通関に要する日数、時間、休日は?
      7. 輸入手続きの流れ(フロー図)は?
        1. 一般的な商業輸入(コンテナやLCL等)
        2. クーリエ&国際郵便
        3. ハンドキャリー(手荷物)
      8. 輸入通関を早めるには?
    3. 輸入申告実務関連
      1. 通関と関税の違いとは?
      2. 植物、食品、何にどんな法律が関係するの?
      3. 個人で輸入通関代行をしてもらうには?
      4. 貿易書類は、どうやって入手しますか?
      5. 自分で申告と通関業者を使う場合、どちらがいい?
      6. 輸入後、貨物にダメージが!
      7. 輸入通関で多いトラブルは?
      8. CIF?FOB?輸入申告価格がよくわからない。
      9. 価格を何かと相殺値引きしている場合は?
      10. いつのレートが適用されますか?
      11. 申告区分とは?
      12. セット品、無料貨物の取り扱いはどうなる?
      13. 修正申告のやり方と加算税、期限
      14. 加算税の種類は?
      15. 分割申告は可能?
      16. 原産国の表示義務は?中国産をUSA産でも良い?
      17. ラベル等、箱の表示での注意点は?
      18. 輸入関税等の延納はできますか?
      19. 延滞税は何%ですか?
      20. 建値の意味が分かりません。
      21. 税関検査の概要と費用例
        1. 検査指定票のサンプル
      22. 特殊関係とは?
      23. 関税と消費税の納税方法は?
      24. 薬事法(薬機法) と化粧品、サプリの関係を知りたい。
      25. 食品届が必要な品目を繰り返し輸入する予定です。都度、申請が必要ですか?
      26. アリババ等の買い付け代行業者は食品届の手続きをしてくれますか?
      27. 買い付け代行で輸入する場合は、どのタイミングで食品申請ができますか?
      28. どこの食品検疫所に相談をすればいいですか?
      29. 複数の貨物(食品届が必要)を輸入する予定です。まとめて申請は?
      30. ワインの輸入通関を知りたい!
    4. 関税・消費税関係
      1. 関税率の調べ方は?
      2. 関税の計算方法を教えてください。
      3. 軽減税率は適用されますか?
    5. 関税減免(安くする仕組み)
      1. 関税を安くするには?
      2. 原産地証明書とは?
    6. 輸入品目例解説
      1. Q.植物類の輸入
      2. Q.アパレル品の輸入
      3. Q.コーヒー豆の輸入
      4. Q.革製品を輸入したい!
      5. Q.お酒の輸入
      6. Q.食品を輸入したい
    7. 輸入の基本知識
      1. 輸入のメリット、デメリット
      2. メリット
      3. デメリット
      4. 直接貿易と間接貿易の違い
        1. 関連:三角貿易とは?
      5. 輸入代行の基礎(アメリカ等)活用方法とメリット
      6. 仕入れ先の選定(売り手の見つけ方)
      7. 書類の保管方法
      8. 輸入の在庫管理(倉庫保管料や消費税等)
      9. 貿易統計
    8. 貿易関連用語
      1. BP(輸入許可前引き取り承認)通関
      2. CY(コンテナヤード)
      3. EPA
      4. HSコード
      5. SDS/MSDS
      6. ミルシート
      7. 意見書とは?
      8. NACCS
      9. NET WEIGHT
      10. X線検査
      11. デバンニング
      12. デマレージ(デマレッジ)
      13. 他法令
      14. 保険はどうなるの?
      15. 個別搬入とは?

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輸入通関の疑問を解決する!

この記事の目的

  1. この記事は、随時情報を追記していきます。
  2. お気に入り登録推奨(PCのみ表示→画面右側のボタンを押す。)
  3. 輸入通関に関する質問は「解説希望リクエスト」として受け付けます。
  4. 個人輸入通関の依頼→お受けします。
  5. 通関の専門家による有料相談サービス→申し込み

>>HUNADE各種サービスの申し込み先(文章末)

利用方法

この記事は、輸入通関に関する様々な疑問に応えるように「Q&A風」に記載しています。上から順番にご覧いただくのも良いですし、見たいところだけ確認されても良いと思います

各Q&Aの大分類は、次の7つです。

輸入”通関”の基本知識

輸入通関とは?

関税法の規定では、輸入とは「日本国内に貨物を引き取る行為」とされています。また、輸入する者が「納税義務者」となり、貨物に関わる関税などを支払う義務があるとも記載されています。(根拠:関税法6条

輸入者は、貨物を引き取るときに税関に「○○を輸入したいので許可を下さい」と申告。この結果、貨物を引き取れるのかが決まります。

輸入申告→ 審査 →納税 →許可 →貨物の引き取り

上記、一連の行為を「輸入通関」といいます。

 

【保存版】輸出通関の実践ガイド:書類作成から貨物搬入まで

 

輸入通関は誰ができますか?

通関は、ご自身の貨物をご自身で行う分には、誰でもできます。(無届・無資格・無許可でOK)。一方、他人の物を有償・無償問わず代行するには、通関業の許可を持つ「通関業者」しかできません。

通関に必要な書類を教えてください。

輸入する商品にもよりますが、一般的には、次の書類を用意します。

  1. 委任状
  2. 税関コード(法人番号)
  3. インボイス
  4. パッキングリスト
  5. B/L
  6. アライバルノーティス
  7. 原産地証明書等(必要な場合)
  8. 貨物の補足資料

輸入許可書の入手方法

輸入許可書とは、税関から「輸入を許可する」と通知する紙です。輸入者は、この許可書と関連書類を輸入許可日の翌日から5年間保管します。通関業者は、輸入許可になり次第、輸入者に向けて、ファックス又はeメールで許可書を送信します。(入手方法)

輸入通関の費用は?(通関手数料や代行手数料など)

輸入通関の費用は、通関手数料の11,800円の他、取り扱い料金や税関検査立会料など様々な項目があります。また、通関費用に関係する言葉に「大額」「少額」「葉」「件」「欄数」などがあります。この辺りは、すべて「通関費用の解説記事」で公開しています。

>>HUNADE各種サービスの申し込み先(文章末)

通関に要する日数、時間、休日は?

通関の所要日数は、コンテナ輸送かLCL輸送。税関検査の有無、ホットサービス等、港の混雑具合等に影響されます。仮に、輸入実績がある場合(区分一の簡易審査扱い)は、次の日程が一般的です。

  • FCL=入港日(ETA)の翌日又は翌々日に貨物をピックアップ
  • LCL=入港日(ETA)の翌々日又はさらに+一日で貨物をピックアップ

輸入手続きの流れ(フロー図)は?

輸入通関の流れは、輸入方法や輸送方法でも違います。以下は、代表的な輸入例と流れです。

  1. 一般的な商業輸入
  2. クーリエ&国際郵便
  3. ハンドキャリー
一般的な商業輸入(コンテナやLCL等)
  1. 通関業者に必要な書類を送付する。
  2. 通関業者は、書類チェック後、税関に予備申告する。
  3. D/Oの処理を完了させておく。
  4. 本船が入港する。コンテナヤードに貨物が下ろされる(搬入
  5. 搬入後、本申告に切り替える&必要な場合は、税関検査を受ける。
  6. 輸入許可&ヤードから貨物を引き取る。

LCL貨物の場合は、4と5の間に「デバン作業(コンテナ出し)」が入ります。

クーリエ&国際郵便

国際郵便

は、万国郵便連合に基づく輸送サービス。他方、クーリエは、フェデックスなどの民間の国際輸送会社です。(公的配送サービスと民間配送サービスの違い)

国際郵便は、税関が常駐する「税関外郵出張所(国際交換局)」に荷物が集まり、そこで税関職員により課税処理が行われます。他方、クーリエは、各社の「保税地域」で貨物を荷受けして、税関に申告。輸入許可になった物を配送します。

ハンドキャリー(手荷物)

スーツケース等で荷物を運ぶ方法でも通関ができます。いわゆる「ハンドキャリー通関(旅具通関)」です。この場合、現地で購入した商品と書類等を照らし合わせながら、税関職員により課税処理(賦課課税方式)がなされます。(入国審査の次にある税関ブース)

その他、輸入の流れは、以下の関連記事もご覧ください。

輸入通関を早めるには?

通関を少しでも早くする方法は、国際郵便(一般小包)と一般輸入で大きく違います。一般小包の場合は、適切なインボイスを添付することが一つの方法です。これ以外はほとんどないと言えます。

一般輸入の場合は、貨物の輸送時にHDS(ホットサービス)B/Lをサレンダーにする。さらに、輸入通関を予備申告にする。または、AEO認定を受けている業者に通関依頼をするなどの方法により、少しでも早く荷物を受け取れます。

輸入申告実務関連

通関と関税の違いとは?

通関は、いわゆる「関所=税関」手続きの総称です。関税は、その関所を通過するときに、原産国や商品等に応じてかけられる税金です。なお、輸入時は、この関税の他、消費税(10%又は8%)も課税されます。

植物、食品、何にどんな法律が関係するの?

特定の品目を輸入するには、税関の許可を受けるあたり、他機関の確認を必要とする物があります。代表的な物が食品、植物、肉類、乳製品などがあります。これを「他法令の確認」といいます。中には、ぬいぐるみなど、食品とは関係ない物も該当するため注意が必要です。

詳しくは輸出入他法令のまとめ記事をご覧ください。

個人で輸入通関代行をしてもらうには?

率直にいうと、通関業者は引き受けてくれない可能性が高いです。理由は「信用がない」からです。そして、この信用には、次の3つがあります。

  • 輸入諸税や費用をしっかりと支払うこと
  • 申告外の貨物を積んでいないこと
  • 輸入申告に誠実な対応をすること

例えば、通関業者は、荷主が間違った情報に基づき代行をすると、税関から呼び出しや事情確認等がなされます。通関業者は、荷主と二人三脚の立場であるため、このような扱いをうけます。これが通関業者が新規荷主を断る理由です。

貿易書類は、どうやって入手しますか?

輸入者の場合、貿易関連書類は、輸出者が作成した物を受け取ります。具体的には、次の流れで書類を受け取り処理をします。

  1. 輸出者がインボイス、パッキングリスト、原産地証明書等を用意する。
  2. 輸出者が船積みを完了する。B/Lを受け取る。
  3. 輸出者は、インボイス、パッキング、B/L等のコピーを輸入者にEメールする。
  4. 輸出者は、必要な書類の原本をEMA等で輸入者に送付する。
  5. 輸入者は、通関業者に貿易書類(コピー)を送付して、予備申告に入ってもらう。

自分で申告と通関業者を使う場合、どちらがいい?

通関にかける時間とコストを考えます。

例えば、ご自身で通関をする場合、業者に支払う通関代金等を削減できるかもしれません。しかし、輸入申告にかける時間も消費しているため、これを「コストゼロ」と考えるのはナンセンスです。基本、餅は餅屋です。

輸入後、貨物にダメージが!

輸入後、貨物を受け取ったらダメージがあった場合は、通関業者にすぐに報告をします。おそらく、フォワーダー(輸送会社等)へのクレームノーティスと、保険会社に求償請求をします。

輸入通関で多いトラブルは?

通関士歴20年以上のベテランが、現場で経験をした様々なトラブルをご紹介しています。

CIF?FOB?輸入申告価格がよくわからない。

商品価格と申告価格(課税価格)は違います。日本の場合、輸入の申告価格を「CIF」としています。CIFとは、商品代金、保険代金、その他の加算するべき費用等の合計です。つまり、商品代金に「必要な調整」をした物が申告価格(課税価格)です。

価格を何かと相殺値引きしている場合は?

例えば、売り手と買い手の相互で、何らかの理由により価格を相殺している場合は、相殺前の価格が輸入申告価格です。

例えば、本来貨物の代金は、10000円。AさんからBさんが購入します。Aさんは、Bさんに対して2000円の債務(払う金額)があるとしましょう。この場合は、次の通りです。

  • 相殺後の価格8000円(10000-2000)→申告価格とはできない。
  • 相殺前の価格10000円→輸入申告価格とする。

いつのレートが適用されますか?

インボイス等には「○○ドル」と、外国通貨で記載されているのが一般的です。輸入申告時は、このような外貨(ドル)を円に換算します。このときに適用するレートは、次の通りです。

「輸入申告する日が属する週の前々週における平均レート」

なんだか少し難しいですね!でも、税関のサイトを見ればわかります!

>>HUNADE各種サービスの申し込み先(文章末)

申告区分とは?

輸入申告をすると、輸入者の実績に応じた「区分」が表示されます。これは、税関が所有するナックスが輸入者の実績、申告内容等、他の荷主の申告内容との比較などから、判断した結果です。

区分は、次の3つがあり、輸入許可書に記載されています。この内、税関検査が行われるのは「区分3」と判定された輸入者又は、区分2と判定された後、区分落ちで3になった方です。

  • 区分1→ 十分な実績があるため簡易審査扱い(優等生)
  • 区分2→ 一般ピープル扱い。
  • 区分3→ 何だか怪しい人扱い

輸入許可書

セット品、無料貨物の取り扱いはどうなる?

セット品は、セットの中身がわかるようにインボイスに記載してもらいます。また、サンプル等、無料の貨物を受け取った場合は、貨物の個数、価格にかかわらず、すべてインボイスに記載します。この記載が漏れると「無申告扱い」になる可能性があります。

また、サンプル品の価格は「本来の貨物の価値」を示します。

修正申告のやり方と加算税、期限

修正申告とは、納税した税額に「不足」が判明したときに、自ら修正する手続きです。修正申告はご自身でもできますし、通関業者に依頼している場合は、業者を通じて行います。修正申告の加算税は、修正の結果、増えることになった額「増差分」に応じて決まります。

例:差額の10%や差額の5%など(額や悪意等で判断)

加算税の種類は?

加算税には、以下の4種類があります。

  1. 延滞税
  2. 過少申告加算税
  3. 無申告加算税
  4. 重加算税

分割申告は可能?

一つの輸入で運んできた貨物を分割して申告できるのでしょうか?

結論としてはできます。ただし、分割するためには、費用や時間がかかります。

原産国の表示義務は?中国産をUSA産でも良い?

原産国の表示は、輸入通関時に「○○の記載がいる」などと決められてはいません。問題があるのは、本来の原産国とは違う原産国が直接・又は間接的に表示されている場合です

【輸入】原産国の表示義務はあるの?通関時の対応例を紹介!

ラベル等、箱の表示での注意点は?

ラベルや箱等での注意点には、原産国ルールの他「薬機法」などがあります。

例えば「これを飲めば痩せる」など、効果や効能を標榜することは問題です。日本では、効果や効能は、薬機法上の基準をクリアする物のみ表示が認められており、それ以外は、NGです。

具体的に輸入をするまえに、必ず税関等に確認することを強くお勧めします。

輸入関税等の延納はできますか?

担保を差し出すことにより、関税等の延納ができます。

延滞税は何%ですか?

延滞税は、年率7.3%です。

建値の意味が分かりません。

建値

とは、価格を「立てる基準とする物」です。

税関検査の概要と費用例

税関は、申告内容に疑義がある場合、貨物の中身を検査する権限があります。いわゆる「税関検査」です。税関検査には、大型X線検査やコンテナの中身をあける検査などがあります。また、検査費用は無料です。

ただし、検査には立会いや貨物の移動等があるため、通関業者は『税関検査代金』の名目で費用を請求する場合があります。

検査指定票のサンプル

検査指定票 HUNADE

特殊関係とは?

特殊関係とは、輸出者と輸入者が特別な関係があることにより、貨物の価格が適切に反映されない可能性がある場合に適用される考え方です。


 

詳細:特殊関係と評価申告

関税と消費税の納税方法は?

関税と消費税は、通関業者が立て替えた後、荷主に請求するパターンが多いです。その他、荷主がリアルタイム口座等を開設して、直接、荷主の口座から諸税が引き落とされる仕組みもあります。なお、国際郵便などの小包の場合は、自宅や会社で荷物を受け取るときに、税金を支払います。

薬事法(薬機法) と化粧品、サプリの関係を知りたい。

化粧品やサプリメントなどの輸入を始めたいと考える方は意外と多いです。どちらも薬機法や食品衛生法等が関係するため注意が必要です。共通点は「医薬成分が含まれるものは扱えないこと」です。

例えば、

  • サプリや化粧品の中に医薬に分類成分が含まれている…..
  • サプリには、日本で禁止されている添加物が使われている。
  • 化粧品には、ワシントン条約で規制されている○○が入っているなど

基本的に化粧品は「化粧品製造販売許可」を有する代行業者により輸入をして国内販売する方法しかないです。他方、サプリメントの場合は「単なる食べ物」を前提として輸入します。この場合もパッケージ等の効果や効能等を標榜することは認められていないです。

関連する可能性がある期間:食品検疫所、県庁にある薬務課、市区町村の保健所、消費者庁

化粧品の輸入で起業を考えないほうが良い3つの理由

食品届が必要な品目を繰り返し輸入する予定です。都度、申請が必要ですか?

同じ品目を同じ製造者から輸入する場合は「品目登録」をすることで簡易的な審査扱いになります。仮に違う製造者から仕入れる場合は、新しく別の申請が必要です。

アリババ等の買い付け代行業者は食品届の手続きをしてくれますか?

結論:制度上、仕組み上から、食品届の手続きはできないと思います。唯一できるパターンは、買い付け代行業者が「自らの名前」で食品申請&輸入をし、これを「国内転売」するときです。つまり、あなたは、代行業者が輸入した後の商品を「国内取引」で仕入れる形です。

言葉だけを見ると非常に簡単です。しかし、これを実行するには、非常に面倒です。よって、輸入代行(買い付け代行)は、食品届の申請までは対応していないと考えた方が良いです。

なぜ、この結論になるのか?これには、次の2つの理由があります。

  1. 買い付け代行(輸入代行)の定義や仕組み
  2. 食品届の輸入者の定義

一般的に言われている輸入代行業者は「買い付けと運送屋」です。買い付け代行(輸入代行)は、何の免許も必要とせず、少し極端なことを言えば「通関って何?」という素人が「今日から買い付け代行をはじめます!」と宣言すれば始められるビジネスです。また、中国企業等が提供している場合も多く、ほぼ日本側の通関の知識はないです。

また、食品届を申請できる「輸入者」とは、輸入後に、日本国内での責任を取れる者です。(税関事務間人も輸入者になれない)そして、この輸入者の申請の代行をできる業者が「通関業者」です。言葉は似ていますが、通関業者と輸入代行業者は、全く違います。

買い付け代行で輸入する場合は、どのタイミングで食品申請ができますか?

まずは、買い付け代行に依頼するときに、日本に貨物が到着したら「保税で留めてほしい!」と伝えましょう。理由は「通関と食品届を自分でしたい!」です。また、あわせて「ハウスB/L」、「HAWB(ハウスエアビル)」又は、貨物の保税地がわかる書類を発行してもらいましょう!

業者から貨物到着の連絡が来たら、上記のB/Lインボイスパッキングリストアライバルノーティス等を通関業者に提出して、輸入申告をしてもらいます。もしくは、ご自身で税関官署や食品検疫所に行き、輸入申告(輸入届出)をします。

なお、食品届自体は、輸入貨物が到着する7日前から申請ができます。

どこの食品検疫所に相談をすればいいですか?

例えば、配送地が東京方面×EMSの場合は「川崎外郵出張所」で取り扱うことが多いです。ただ、同じ郵便でもEMS以外は、別の空港に届くなど、非常に複雑です。よって、適切な相談場所を見つけるのは困難ですから、配送地に最も近い空港を管轄する食品検疫所に相談をすればいいと思います。

厚生労働省の食品検疫所一覧

複数の貨物(食品届が必要)を輸入する予定です。まとめて申請は?

まとめて申請もできます。ただし、品目ごとに審査されることは同じです。また、既述の「品目登録」もうまく活用してください。二回目以降の輸入はぐっと楽になります。

ワインの輸入通関を知りたい!

ワインを輸入するときは、関税、輸入諸税の他、酒税が発生します。また、輸入規制には「食品衛生法」などがあります。

関税・消費税関係

関税率の調べ方は?

輸入する商品の関税率は、実行関税率表で決められています。実際は通関業者や事前教示制度を使い、関税を調べることが多いです。

関税の計算方法を教えてください。

関税の計算方法は、次の通りです。

軽減税率は適用されますか?

人の飲食用の食べ物(食品表示法の対象貨物)には、軽減税率が適用されます。

関税減免(安くする仕組み)

関税を安くするには?

輸入関税は、様々な仕組みで減免されます。減免の主な理由は、次の2つです。

  1. 日本独自の制度
  2. 協定による制度

日本独時の制度は、特恵関税特別特恵関税関税割当暫定税率、無条件免税制度、貨物破損時の減免、福祉関連品などがあります。他方、協定による免税や減税制度には、WTO協定税率EPA協定税率などです。

原産地証明書とは?

原産地証明書とは、貨物の「原産国」を証明する書類です。主な目的は、輸入国側の関税率を引き下げにあります。

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輸入品目例解説

Q.植物類の輸入

植物類を輸入するときは、次の3つが関係します。

  1. 植物防疫法
  2. 食品衛生法
  3. ワシントン条約

ゼロから始める植物の輸入ビジネス

Q.アパレル品の輸入

アパレル品を輸入する場合、輸入時の規制は特にありません。強いていうなら、商標権と誤表記等、輸入後に実施する必要がある「家庭用品品質法」などがあります。

Q.コーヒー豆の輸入

コーヒー豆の輸入は、次の2つの法律が関係します。

  1. 植物防疫法
  2. 食品衛生法

植物防疫法は、コーヒー豆の「加工具合」で必要かどうかが変わります。食品衛生法は、残留農薬と日本で禁止されている添加物の有無で判断されます。

コーヒー豆の輸入ビジネス

Q.革製品を輸入したい!

革製品の特徴は、非常に高い関税率が設定されていることです。輸入時は、この関税の削減に注力する必要があります。関税を下げる方法は、次の3つです。

  1. 特別特恵国から仕入れる
  2. EPAを使う
  3. 関税割当を使う

詳しくは「革製品の輸入マニュアル」をご覧ください。

Q.お酒の輸入

お酒を輸入するときは、次の2つの法律が関係します。

  1. 酒税法
  2. 食品衛生法

酒類は、輸入時「酒税免許」が必要です。免許区分は、輸入した後の「販売先」や「販売方法」等で細かく分かれるため「お酒の輸入ビジネスマニュアル」及び「国税庁のサイト」を確認して下さい

Q.食品を輸入したい

食品を輸入するときは「食品衛生法」が関係します。食品衛生法の主な観点は、次の2つです。

  1. 日本で禁止の添加物が含まれていないか?
  2. 医薬成分が含まれていないか?

この2つを確認するために、仕入れ先から食品成分リストを取得。これを「食薬区分リスト」と照合をして「問題がない食品」であることを証明します。詳しくは、以下の記事をご覧ください。

輸入の基本知識

輸入のメリット、デメリット

輸入販売のメリット、デメリットは、次の通りです。

メリット

  • 日本にはない貨物を輸入することでビジネスになる。
  • 事業立ち上げにかかる費用は少ない。
  • アマゾン等を活用することで、ゼロから立ち上げる割に再現性が高い。
  • 事業の一部を外注化することで、省力化ができる。
  • あえて大企業が参入できない市場を選ぶことで、小さな市場のトップになれる。
  • 海外からの輸入と、日本の事業を組み合わせると、様々な収益をあげられる。
  • 組織に縛られない生活を送れる。=嫌いな人間と絡まなくてもいい。
  • 物販事業は、銀行からの融資を受けられやすい。
  • 一人法人等の運営により、事業的にもプライベート的にも最大の恩恵を受けられる。

デメリット

  • 為替の影響を受ける。
  • 在庫リスクを抱える。
  • 輸入法令違反、関税法リスクがある。
  • 無知は、費用の出費につながる。

詳細:間接貿易(商社)から直接貿易に切り替えるメリットとデメリット

直接貿易と間接貿易の違い

直接貿易とは、売り手と買い手が直接、貿易取引をすることです。間接貿易は、売り手と買い手との間に商社が入ることです。それぞれは、次の特徴があります。

取引相手メリットデメリット(リスク)
海外の工場等(直接貿易)
  • 大量の安く商品を製造
  • デザインや品質など、好みにアレンジできる。
  • 最小注文数が大きい。
  • 貿易に不慣れな場合
  • トラブル対処等を含めて、製品の品質管理が難しい。
商社(間接貿易)
  • 品質管理
  • 多種多様な商品
  • 様々な外国製品を扱う。
  • 与信等、決済的な役割もある。
  • 貿易取引に慣れている
  • MOQが小さい
  • 割高
  • 製品のカスタマイズ性が低い。
関連:三角貿易とは?

三角貿易とは、書類の流れ(商流)と商品の流れ(物流)が三者間で行う取引です。

  • 輸入者A:アメリカ
  • 輸出者B:中国
  • 工場C:日本

例えば、輸出者BからAに商品を販売したとしましょう(輸出)この場合、輸出者Bから輸入者Aに対して、インボイスが発行されます。しかし、輸出者Bの商品は、中国にはありません。日本の工場で作っているため、日本からアメリカに商品を輸出します。

  • 書類は、BからAに行く。
  • 商品は、CからAに行く。
  • (工場CはBに対してインボイスを発行)

書類と商品の流れが違いますね!この形を三国間貿易といいます。なお、この三国間貿易で関連する言葉が「リインボイス」や「スイッチB/L」です。

関連記事:間接貿易から直接貿易へ切り替えるメリットとは?

輸入代行の基礎(アメリカ等)活用方法とメリット

輸入取引には「輸入代行」があります。輸入代行とは「輸入したい!でも、言葉の壁等で自分で輸入が難しい方」に対して、商品の購入を代行したり、国際輸送を代行したりするサービスです。

輸入代行業を始めるときは、許認可、資格等は不要です。いつでも、誰でもすぐに始められるため、参入障壁が低いです。そのため、様々なトラブルなどです。

輸入代行業者には、海外の法人格がある所があったり、日本国内で個人事業主として活動していたり、活動形態は様々です。また「代行」の形もたくさんあり、商品の購入を代行する所もあれば、国際輸送のみを代行する所もあります。

仕入れ先の選定(売り手の見つけ方)

海外の売り手は、どのように見つければいいのでしょうか? 大きく分けると、オフラインでの方法とオンラインでの方法の2つがあります。オンライン(インターネット)で見つける場合は、次のサイトが便利です。

サイト名主な特徴
アリババ中国最大級のB TO Bサイトです。
グローバルソース香港を拠点とするサプライヤーとつながれます
eWorldTrade50万人以上のユーザーが登録するB TOBサイト
トーマス北米のサプライヤーを見つけるときに便利
Kompass約60か国のサプライヤーとつながれるB TO B

書類の保管方法

税関関連書類は、帳簿書類、貿易書類、取引相手との記録などを書類や電子データ等で保管する義務があります。税関関連は、5年間、帳簿類は、7年間であるため、どちらも7年間は保管をお勧めします。

輸入の在庫管理(倉庫保管料や消費税等)

輸入品の在庫管理は、まずは次の2つで考えます。

  1. 保税状態での保管
  2. 国内貨物での保管

保税状態の貨物とは、輸入許可を受ける前の貨物です。航空機や船などで日本に到着後、輸入許可を受けずに倉庫に保管します。この方法により、日本国内の売れ行きに合わせて必要最小限を輸入して販売ができます。(無駄な関税や消費税の負担義務がない)

一方、国内貨物の保管とは、輸入許可を受けた貨物の保管です。この場合は、自社で倉庫を用意する他、アマゾンの倉庫(FBA)やオープンロジ等、港近くにある混載業者などの他社倉庫を利用して保管ができます。

貿易統計

どこの国から、何をいくらで輸入しているのか?

これは、財務省が公開する貿易統計で調べられます。情報元は、全国の税関が使用するナックスになっているため、信憑性は極めて高いです。まずは、全体的な情報収集をする場合は、貿易統計のデータを確認してみましょう!

貿易統計の調べ方

貿易関連用語

BP(輸入許可前引き取り承認)通関

関税相当分の担保を差し入れた後、輸入許可前に貨物を引き取れる仕組みです。

例えば、展示会等に出店するための産品で時間的な余裕がない。特恵関税を適用するための原産地証明書が届いていないなどの状態のきに「ビフォーパーミット=BP通関」をします。

輸入許可前引取承認の仕組みと中小企業向け活用ガイド

CY(コンテナヤード)

保税地域

の一角。コンテナ単位の貨物を船からおろしたり、積んだりする所です。

EPA

EPA

は、特定国との間で関税の免税や減免をしあう仕組みです。2020年9月現在、日本は、17のEPAを締結しています。

HSコード

HSコード

は、世界共通の品目コードです。

例えば、123456をリンゴ。 567891をなしなど、世界各国で共通の品目と番号を使うことで、貿易取引を円滑にしています。インボイス、B/L、EPAなど、貿易関連の様々な書類に登場します。

SDS/MSDS

別称「安全データシート」といいます。有害な物質を含む製品を譲渡、売買するときに、製品の状態を証明するために使います。

例えば、EPAで対比表を作成するときに、SDS(MSDS)の情報を基準にすることもあります。

ミルシート

主に鋼材等の品質を証明する「鋼材検査証明書」のことです。主な目的は、輸入申告価格の「アンダーバリュー」を防ぐことです。

意見書とは?

ブランド物が輸入されようとするときは、税関は、商標権リストと照合して、問題がないかを確認します。その結果、問題があると判断した場合は、輸入者に「認定手続き開始」を通知します。このときに、輸入者は「意見書」を提出して、自己の貨物の正当性を主張します。

NACCS

税関、通関業者、フォワーダー等を結ぶオンラインシステムです。このシステムを使い、輸出入申告などをします。

NET WEIGHT

ネットウェイトは、貨物のみの重量。グロスウェイトは、貨物+梱包材の重量です。

X線検査

空港などの手荷物検査で導入されているX線の大きいバージョンが「大型X線」です。20フィートや40フィートのコンテナを丸ごとスキャンできる優れものです。実際、このX線検査によって、コンテナ内部にある小さな箱も発見できます。

デバンニング

デバニング

は、コンテナから貨物を取り出す作業。この逆がバンニングです。これらに関連する用語がLCL(CFS)、搬入確認、デバンニングレポート

デマレージ(デマレッジ)

倉庫やヤード等に搬入された後、一定の期間(フリータイム)までは無料で保管ができます。(おおむね5営業日)期間を過ぎた後に貨物を取り出すときは「デマレッジ(延長料金)」が発生します

他法令

他法令

とは、税関が輸入許可を出す上で、他機関からの確認を必要することです。

例えば、食べ物関連は、食品検疫所。植物関連は植物防疫所などが担当します。税関は、これらの貨物が申告された場合は、他機関から確認が取れた後に、輸入許可を出します。ちなみに、他法令は、輸出・輸入のどちらもあります。

保険はどうなるの?

輸入関連の保険には、次の2つがあります。

  1. 海上保険(マリン保険)
  2. PL保険

海上保険は、国際間の輸送時に貨物ダメージが発生した場合に補償。他方、PL保険は、輸入後、日本国内販売で不具合が発生した場合に補償します。詳しくは、それぞれのリンク先をご覧ください。

個別搬入とは?

輸入貨物は、コンテナヤードや倉庫等に保管されると「搬入」という状態になります。搬入は、一括搬入と個別搬入の2種類があります。個別搬入は、他の貨物よりも優先して行うため、より素早く貨物を引き取れます。詳しくは「HDSとは?」の記事をご覧ください。

その他の貿易用語(二文字)略語を含めて230を収録!

 

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