この記事は、フラットラックコンテナ/フルボイド(平らなコンテナ)を使うときのボイドスペース(デッドスペース)を説明していきます。
フラットコンテナ(フルボイド)とボイドスペース
まずは通常のコンテナとの違い、デッドスペースの意味を確認していきます。
通常のコンテナとフラットコンテナの違いとは?
下の図をご覧ください。こちらは、一般的な20フィート(6m)のコンテナです。縦×横×高さは、図の通りです。フラットコンテナのボイドペースは、横幅と高さの二辺と関係してきます。(後述)
フラットラックコンテナは、通常のコンテナの上面部分(赤色)をなくし、底面部分のみにした物です。(前後の壁もあります)
ボイドスペース(デッドスペース)とは?
デッドスペースとは「使えない空間」です。この”使えない”とは、輸送するためのスペースとして活用できないことです。
下記の図をご覧ください。フラットラックは、底面部分と前後以外は、壁がないため、無制限に大きな貨物を積める気がします。しかし、実は基本的な大きさは、20フィートと同じ(横幅:8フィート、高さ:8フィート6インチ)であり、それよりも超えた部分には、超過料金がかかります。ここが「ボイドスペース(デッドスペース)」です。
■フラットコンテナの基本的な大きさ
20フィートと同様、横が8フィート、高さが8フィート6インチです。これ以上、大きな貨物を運ぶときは、超過料金を請求されます。
フラットコンテナのボイドスペース3つの種類
フラットコンテナのボイドスぺースは、次の3つです。
- Over Width
- Over Height
- Over Width&Height
Over Width
横方向の上限である8フィートをオーバーしている赤色の部分がボイドスペース(デッドスペース)です。
Over Height
高さ8フィート6インチを超える赤色部分がデッドスペースです。
Over width&Height
横方向と縦方向の両辺の赤色部分がボイドスペースです。
フラットラックのボイドスペースとフォワーダーの関係
一般的にフラットラックは、コンテナ船の中のアンダーデッキの最も上側に固定されます。アンダーデッキのフラットコンテナの収納スペースには、限りがあるたため、力のあるフォワーダーに依頼しないと、中々、スペースを確保できないです。特に、ボイドスペースを発生させる「厄介な貨物」は、船会社も嫌がる傾向が強く、なおさら、船会社と強固な関係を持っているフォワーダーを選ぶ必要があります。
まとめ
- コンテナを底面部分だけにしたものがフラットラック
- フラットコンテナは、20フィートと同じ貨物しか詰めない(基本的に)
- 20フィートの規定値よりも大きな部分は、ボイドスペース扱いであり、超過料金が発生する。
- ボイドスペースを発生するフラットコンテナの搭載スペースは限られている。
- 限られたスペースを確保するには、力があるフォワーダーを選ぶべき。