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【実録】仁義なき商い 〜トラブルの実例から考える、タイ人との付き合い方〜



タイ人との付き合いは難しい。これが偽らざる本音

タイ

タイに関心のある方ならば、次のキャッチコピーはご存知のはず。

「微笑みの国」

「アメージング・タイランド」

これらは、私たち日本人の旅情を誘い、タイへの好感度を高めてくれます。しかし、一たびタイの地へ降り立った時、愛想の欠片もない店員の態度に戸惑い、ぼったくりタクシーに怒りを覚えた諸兄も少なくないことでしょう。

すでに数多くの渡航歴がある私には、それらの宣伝文句がJAROの審査対象となるべきものであることを実体験し、獲得免疫が備わっていますから無症状でいられます。

ところが、こと商売において、彼らに失望させられるのは損失に直結するため、笑って済ませることはできません。

今回は、彼らとの間に生じたトラブルをケーススタディーとして、どのように彼らと対峙していくべきかを皆さんと一緒に考えてみたい。そのような狙いのもと、進めていきます。

事案の概要「個人事業主グループAとのトラブル」

Aは、友人ら数人で結成されたグループであり、X商品を製造販売している。彼らと知り合った私は、Xを日本市場でテスト販売したところ、好事家から好評を得ることができた。

これを受けて、私は引き続き彼らの新商品を販売することにした。

やがて、商品が完成した。送料を含めた代金の支払いが完了した後、商品はタイ郵便局(以下、「TP」と言う)からEMSにて日本へと発送された。1週間ほどして日本へ到着した商品を検品したところ、そのうちの1つに損傷が見つかった。

その損傷とは、箱の損傷であり、中身には特段のダメージが見られなかったのであるが、パッケージにも完璧を求める日本の消費者への販売には、既に適さない商品となっていた。

そこで、日本郵便(以下、「JP」と言う)へ補償に関する相談をしたところ、JPにおいてダメージレポートを作成し、これをTPに送信。TPにおいて損害の事実を把握した後、Aからの申告があればJPにおいて損害賠償が可能だと言う。

そのため、これらの経緯と状況をAに伝えたのであるが、言を左右にするばかりであり、一向にTPでの手続きを進めてくれない。

商品はJPにて留め置かれており、私は支払済の商品を正規価格で販売することもできず、補償も受けられず、泣き寝入り状態である。

クローズアップ解説1 「EMSの補償システムについて」

まず、国際郵便EMSについて、どのような流れで補償がなされるのか、概略を簡単に説明したい。ここは、他国の価値観とも絡んでくるので、やや複雑である。

EMSには、補償の上限額が定められている。発送時に、保険をアップグレードしていないなら、JPにおける上限額は2万円までとなる。外国から送られてきたEMSに損傷があったと申告すると、JPはこれを調査する。そのうえで、「立会検査調書(CN24)」と呼ばれるレポートがJPにより作成される。

以下、論点を整理していく。

論点① 「誰に損害賠償請求権があるのか?」

発送である。つまり、ここでの権利者はタイにいるAなのである。受取人の私は無権利者であるため、いくら騒いだところで補償にありつけないことに留意されたい。

論点② 「誰に賠償責任が生ずるのか?」

今回、JPが調査したところ、損傷は日本国内において生じたものではなく「タイで生じたものでした」とのことであった。

しかし、少し考えれば分かるとおり、それを証明するものはない。だから、TPの側でも「何を抜かすか! 俺たちはミスってない。JPが壊したのを俺たちのセイにしている」と泥沼の水掛論が展開されるであろうことは容易に想像がつく。

そこで、この不毛な責任逃れを生じさせないため、国際条約により発送の郵便局が責任を負うことになっているのだという。

つまり、ここではAが請求権を行使し、TPが損害賠償すべき主体ということになる。

論点③ 「賠償額の上限はいくらになるのか?」

前述したとおり、保険料マシ増しトッピングをしなかった場合、JPでは2万円が上限とのことであった。一方、タイバーツで支払われるTPのそれは不明。しかも、価値観が日本人とタイ人では異なっているから始末に負えない。

どういうことか?

つまり、JP局員なら「今日、パッケージに傷がついたのなら、もはや商品価値がなくなってしまうことは理解できる。だから、(上限額までの)補償は妥当だ」と査定し、実際そうだった。

しかし、TP局員ならどうだろう。「は? 本体に損傷はないのに何が問題なんだ? こんなの上限まで補償できる訳ないダロ。減額ゲンガク」とされる蓋然性がある。

つまり、国民性による価値判断のモノサシが異なるので、「誰が査定するのか」が今後の行方を大きく左右する。

論点④ 「仮にTPがいくばくかを賠償したとして、それをどのように受け取るのか?」

発送人が受取人に国際送金するより他ない。が、これには送金手数料が生ずるから損するのは受取人だ。また、そもそも発送人が国際送金してくれるとは限らない。現金を他人に預けることほど危なっかしいことはない。

論点⑤ 「上限額まで補償を受け、確実にそれを受け取る方法はあるか?」

ある。あるのだ。それは、Aに日本の受取人に損害賠償の権利を委譲します」旨の委任状を作成させ、TPに提出することである。

こうすることで、損害賠償の請求権が発送人から受取人に移り、その責任主体もTPからJPへと移るのである。

つまり、事情をしっかり理解した日本人同士で手続きを進めることができる。しかも、上限額まで補填され(※)、なおかつ日本円で確実に受け取ることができるから、こちらにとっては最高のソリューションとなる。

(※)たとえば、商品が3万円だったとすると、査定に応じて上限の2万円までが補償されるということ。商品が1万円だったなら、補償は1万円までとなることは言うまでもない。

クローズアップ解説2 「タイ人気質について」

和を美徳とする日本とは異なり、タイでは個が何より大事。さて、これから論述することは、私の実体験に基づく個人的な見解であることを断っておく。タイ人の全てに当てはまらないことはもちろんであるが、総じて該当するやに思料する。

論点① 「サバイは責任に優先する」

彼らが人生において最も重要視するもの、それは「サバイ」である。

サバイとは、一言で表すなら「楽」である。日本人なら温泉に浸かった時など、気分の良さに思わず「はァ、極楽だなァ」と感ずるアレだ。極楽な状況が常に継続することを至上とする。何モノにも煩わされず、ストレスフリーで快適に過ごすことこそが理想郷なのである。

であるから、他人のことは基本的に気にしない。興味がない。面倒臭いことが大嫌いなのである。たとえ仕事の連絡であろうとも、その時の気分が乗らなければスルーするのは日常焼飯事だ。

本件で言えば、彼らが私のためにTPに出向き、手続きをすることに何のインセンティブもない。彼らは、すでに代金の全額を受け取っているためだ。

どうして1バーツの得にもならないことに労力を使わなくてはならないのか?

そう感ずることも無理はないのだが、信頼の積み重ねが長期的なビジネス成功の扉を開くことに思いが及ばない。

たとえば、ボッタクリなど決してせず誠実に旅客を運送すれば「タイのタクシーは安くて安全」の評判を獲得できるから、結果として多くの収益を上げられるはず。

しかし彼らは、刹那的な日銭獲得を志向して日々コソ泥的な商売に励み、ますます悪評が広がる悪循環には無関心である。先日の運転手なぞは「小銭がないから全部もらっておくぜ、ハッハッハ」と強引にお釣りを掠め取る薄汚い手段を用いてきた。

曰く、「訳分からんゾ。どうせ二度と会わない客なんだゼ。評判なんて俺の知ったこっちゃないワ」

私たちとは思考回路も育まれてきた文化も違うから、議論が噛み合うことはない。

論点2 「ビジネス上の仁義、義理人情」

山下達郎が例の事務所に対して忖度発言をし、大きく炎上したことは記憶に新しい。彼のいう義理人情には、コトの重大さに鑑みても同意できない。さて、舞台をタイに移そう。果たしてタイでは、仁義や義理人情といった概念があるのかどうか。

実例を挙げる。これもAとの間で起こったトラブルだ。

私はAから、商品を卸売価格で仕入れて日本で販売している。正式な代理店契約を結んでいないとは雖も、全く無名の弱小チームを花園優勝へと導いた滝沢賢治のように、私はAを日本で大きく紹介し、彼らの知名度を著しく高めた自負がある。

しかし、彼らにとって、そんなことはマイペンライである。

彼らは、ある日本人消費者からの「買いたい」という問合せに対して、小売店である私から購入するように案内せず直販したのである。彼らにとっては小売価格で販売できるから利幅も大きくなることは理解できるが、これはメーカーと小売店との信頼を大きく裏切るマナー違反となることも事実だ。

 「私の販売状況を顧みない直接販売がなされると商売あがったりだから、そこんとこ考慮してほしい」

こんな申し入れをAにしたところ、思いがけない言葉が返ってきた。

あーそうですか。嫌なら私たちと取引しないで結構

これには少なからずショックを受けた。これまで私が彼らとの関係構築に傾けた情熱は何だったのかと落胆した。「彼は友人だ。これまで苦楽を共にして日本市場開拓に導いてくれた彼に敬意を払おう」等とはケンミジンコほども考えてくれていなかったことを知ったからである。

すべてが、私の思い上がりだったのだ。

彼らは、日本市場に進出できる知名度と足がかりを得たため、もはや私が用済みになったことも影響しているのではなかろうか。

確かに、彼らは自由に販売する権利はある。法的な問題は何もない。けどのうAさんよ、人には仁義っちゅうもんがあるじゃけぇの。

私はこの事件を切っ掛けとして、タイでビジネスをすることは “仁義なき商い” であることを思い知らされたのであった。

論点③ 「言葉に重みはあるか」

モスキート級といえる。その場しのぎのC調であることが非常に多い。

たとえば、頼み事などをした際、「OK」と快諾されても超高確率でスルーされることになる。度々「あの話、どうなった?」などと言おうものなら、ここでも高確率で「don’t push me !」と言われることになる。或いはLINEなら、弱々しく放った鈍角スパイクを容赦なく即ブロックで跳ね返しにくるだろう。単純明快である。

本件では、私は2か月前にTPでの手続きをお願いしたのだが、この間、全く音沙汰なし。

堪らず先日、二度目のお願いをしたところ、やはり「OK」と言ったきり報知新聞(ちなみに、ゴメンの一言もあろうはずがない!)。ハイそれまでヨ、である。フザケヤガッテ コノヤロー! と唄いたい気持ちをグッと堪えた。

このままTPに申請しないと、補償を受けられずに損失を被ることになる。一方で、彼らに協力を依頼すると「何度もうるさい奴だ」と逆ギレされてしまう。まさに、八方塞がりの状況であり、泣くに泣けないのである。

総括「タイでタイ人と付き合うならば、諦めるより他なし」

困惑、怒り、失望…..。目まぐるしい感情の変遷を辿った後、まるで菩提樹の下で悟りを開いたような心境に至りました。ここ、タイという異国でタイ人とビジネスをするのてあれば、ある種の諦観が必要不可欠です。相手は変えられませんが、自分なら変わることができます。

私たち日本人とは、永遠に分かり合えない部分が確かにあるのです。そのため、一時的に損することもあるでしょう。腹の立つこともあるでしょう。

しかし、それ以上に得られるものが多くあるかもしれません。

ここは一つ、震える拳をそっと鎮めましょう。何しろ、ここでは日本人はアウェーです。彼らを尊重し、敬意を払い、付き合いを続けることが賢明だと思われます。

なお、今回はタイ人の負の部分をあえてフォーカスしたに過ぎません。彼らには、日本人が持たない良い部分がたくさんありますので、最後に申し添えます。

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