- 海外で商品を探すコツ
- どう探す?「課題から考える」検索方法
- ChatGPTを使わずに海外商品を探す方法
- 商品を見つけるリサーチ術
- 実際に商品を探してみよう!(初心者向け)
- 商品を仕入れるときのチェックポイント
- この記事で紹介したChatGPTのプロンプト集
- 商品の特徴から英語検索ワードを作成したいとき
- 【Alibabaで探すとき】商品仕様を要約して比較したいとき
- 【中国語で読めないとき】自動翻訳用プロンプト
- デザイン重視の商品を整理したいとき
- 【価格交渉やサンプルリクエストを英文で送りたいとき】
- 【展示会出展者に送る初回コンタクト用の英文メールを作りたいとき】
- 【出展者カタログを要約してもらいたいとき】
- Alibabaのページ情報を整理して「仕入れ候補リスト」にしたいとき
- 自分の探している商品と「類似品の候補」を逆提案させたいとき
- 商品を日本語で説明したら、検索用の英語タイトルを作ってもらいたいとき
- 仕入れ先の条件を整理してもらいたいとき
- 交渉したい条件を英語でメールにしたいとき
- 複数仕入れ先を比較して、初心者向けに判断してもらいたいとき
- 納期が長すぎる商品を一覧から除外したいとき
- 怪しい出品かを見分けたいとき
- よくある疑問
- まとめ
海外で商品を探すコツ
前回は「日本でどんな商品が求められているか」を探す方法を紹介しました。今回は、そのニーズに合う商品を「海外でどうやって探すか」がテーマです。
せっかく日本でニーズを見つけても、ぴったりの商品が海外で見つからなければ意味がありません。この記事では、次の方法を紹介します。
- 不便さ・課題を出発点にした商品検索のやり方
- 信頼できる仕入れ先の見つけ方
- ChatGPTを使って効率よく調べる方法
どう探す?「課題から考える」検索方法
この失敗は避けよう!
初心者がよくやる失敗は、「保存容器」「文房具」など広すぎる単語で海外サイトを検索してしまうことです。これでは商品が多すぎて、選べません。
そこで大事なのが、「どんな不便を解決したいか?」という視点からキーワードを考えることです。
たとえば「レンジで形が崩れない保存容器」を探したいなら、ChatGPTに次のような英語検索ワードを作ってもらうと便利です。
- drop-resistant food container
- leak-proof bento box
- lightweight BPA-free lunch container
- microwave-safe airtight container
- silicone-based reusable food case
具体的な言葉で探せば、欲しい商品に早くたどりつけます。
ChatGPTを使わずに海外商品を探す方法
ChatGPTが使えなくても、海外の商品を探す方法はたくさんあります。以下は、よく使われている商品の探し方です。
1. ジェトロの見本市情報を見る
業種や国ごとに海外の展示会を検索できます。展示会の公式サイトにある「出展企業リスト」から、信頼できるメーカーを探せます。
2. 展示会のカタログや報告書をチェック
一部の展示会では、過去のカタログや報告資料がPDFで公開されています。中には、商品名・メーカー情報・OEM対応の有無まで載っていることもあります。
3. 楽天やAmazonで「海外製品」と検索
国内で売れている海外商品をチェックして、逆にその仕入れ先を探す手がかりにできます。
4. YouTubeで展示会レポート動画を探す
現地の展示会を紹介している動画で、注目されている海外商品を知ることができます。
5. 専門雑誌や業界誌を使う
「MonoMax」「GetNavi」「日経トレンディ」などでは、海外製品の特集が多く、ヒントになります。

これらの方法でも、十分に有望な海外商品を見つけられます。ChatGPTを使うことでスピードや正確性が上がりますが、基本的な「調査の視点」があれば、手動でも質の高いリサーチは可能です。
商品を見つけるリサーチ術
実際に商品を探すには、以下のBtoB仕入れサイトを活用するのが良いでしょう。各サイトにはそれぞれ強みがあり、目的に応じて使い分けることが重要です。
1. Alibaba(アリババ)
世界最大規模のBtoB取引プラットフォーム。中国を中心とした多数のメーカーが登録しており、検索キーワードを使って何千種類もの製品を見つけることができます。商品の価格帯やMOQ(最低注文数)、レビュー、納期なども表示されます。
2. 1688.com(中国語)
中国国内向けのBtoBサイト。価格が安く、細かい仕様比較が可能です。中国語が前提ですが、Chromeの翻訳機能やChatGPTを使った翻訳プロンプトを併用すれば、非中国語話者でもリサーチできます。
3. Global Sources/Made-in-China.com
中国以外のアジア地域のサプライヤーも多く、欧米向けの洗練されたデザインの商品を探したいときに便利です。
4.商品候補を抽出する別の実践方法:海外見本市を活用
その他「見本市情報の活用」があります。特に便利なのが、ジェトロの海外見本市ページです。
- ジェトロの海外見本市ページで、自分が探すジャンルに合う展示会を検索。
- 展示会の公式サイトへアクセスし、「出展者一覧(Exhibitor List)」を探す。
- 各出展者の公式サイトに入り、製品情報やカタログをチェック。
この方法を使えば、BtoB向けで信頼性のあるメーカーを事前に絞り込むことができます。また、ChatGPTに出展者情報を整理させたり、気になる企業を比較することも可能です。

ある程度の資金力があり、最終的に輸入販売代理店契約を目指していきたい方にお勧めです。
実際に商品を探してみよう!(初心者向け)
ここでは、「折りたたみ傘」を例にして、商品を見つける流れを紹介します。
SNSやレビューを調べた結果、「風に強い」「軽くて小さい」「濡れても収納しやすい」といったニーズがあるとします。
このニーズに合う商品を探す手順は次のとおりです。
【ステップ1】必要とされていることを整理する
→「風に強い」「軽い」「濡れたまま収納できる」など
【ステップ2】検索キーワードを作る
→ ChatGPTに「どんな英語で検索すればいい?」と聞く
例:windproof compact umbrella
【ステップ3】Alibabaで検索する
→ 出てきた商品をエクセルにまとめる
【ステップ4】商品を比較する
→ エクセルのデータをChatGPTに読み込ませて、比較表を作ってもらう
【ステップ5】どれが一番コスパが良いかを聞く
→ ChatGPTに「どれが一番いい?」と判断してもらう(条件も伝える)

この流れを覚えておけば、ほかの商品を選ぶときにも応用できます。
商品を仕入れるときのチェックポイント
商品が見つかり、最初のオーダーをする前の注意点です。価格が安いからといって、すぐに決めるのは危険です。以下の点を必ず確認しましょう!
- MOQ(最小発注数)が少ないか? → 少なければ初期リスクが下がる
- 納期が長すぎないか? → 30日以上かかる場合は事前に確認
- 支払い方法が安全か? → PayPalなど信頼できる手段かどうか
- OEMやカスタマイズ対応ができるか? → 他社と差別化するには重要
また、英語のやり取りが不安な方は、ChatGPTに英文交渉文を作ってもらうのも一つの方法です。ただし、ChatGPTのみだと間違っている可能性があるため、Perplexityでクロスチェックすることをお勧めします。
この記事で紹介したChatGPTのプロンプト集

必ずChatGPTのみで判断しないようにしましょう!
商品の特徴から英語検索ワードを作成したいとき
以下の商品特徴に合った、海外の仕入れサイト(Alibabaなど)で使える英語の検索キーワードを5つ提案してください。
特徴:壊れにくい、密閉性が高い、軽量、食品保存容器
【Alibabaで探すとき】商品仕様を要約して比較したいとき
以下のAlibaba商品3つについて、商品名・単価・MOQ・納期・素材・OEM対応の有無を表にまとめてください。1. 商品A:<URLまたは説明>
2. 商品B:<URLまたは説明>
3. 商品C:<URLまたは説明>
【中国語で読めないとき】自動翻訳用プロンプト
以下の中国語の商品説明を日本語に翻訳してください。
翻訳の際には「商品名」「素材」「価格」「MOQ」「特徴」に分けて整理してください。<中国語原文を貼り付け>
デザイン重視の商品を整理したいとき
以下の3つの商品について、主な特徴(デザイン性・用途・価格帯)を比較表でまとめてください。どの国向けに販売されているかも補足してください。
1. 商品X:
2. 商品Y:
3. 商品Z:
【価格交渉やサンプルリクエストを英文で送りたいとき】
以下の条件で、Alibabaのサプライヤーに送る英文メールを作成してください。
・MOQを500→200に変更したい
・支払い方法はPayPalを希望
・まずサンプルが欲しい(無料または有料かどうかを確認)
・納期の目安も知りたい
【展示会出展者に送る初回コンタクト用の英文メールを作りたいとき】
以下の条件で、展示会で見つけた出展企業に送る英文メールを作成してください。
・カタログや製品価格を知りたい
・MOQや納期を確認したい
・オンラインでの商談も希望している
・日本向けの販売実績があるか確認したい
【出展者カタログを要約してもらいたいとき】
以下の製品カタログの内容を要約してください。
ポイントは「製品名・機能・素材・対応市場・連絡先情報」で整理してください。<カタログのテキストを貼り付け>
Alibabaのページ情報を整理して「仕入れ候補リスト」にしたいとき
以下のAlibabaの商品情報から、仕入れ候補リストを作成してください。列は「商品名」「単価」「MOQ」「納期」「支払い条件」にしてください。
ーーーー
<Alibabaのページ内容をコピーして貼り付け>
ーーーー
自分の探している商品と「類似品の候補」を逆提案させたいとき
以下のような特徴の商品に近い、代替候補の商品ジャンルを3つ提案してください。
条件:壊れにくい/軽量/漏れにくい食品保存容器。日本の家庭向け。
商品を日本語で説明したら、検索用の英語タイトルを作ってもらいたいとき
以下の日本語の商品説明を、海外仕入れサイト向けの簡潔な英語の商品タイトルに変換してください。説明:アウトドアや弁当にも使える軽量な2段式の密閉タッパー。BPAフリー、電子レンジ対応。
仕入れ先の条件を整理してもらいたいとき
以下の仕入れ先3社について、MOQ・納期・支払い方法・OEM対応の可否を表にまとめてください。
1. 〇〇 Trading Co.(MOQ: 500個、納期45日、T/T前払い、OEM対応可)
2. ABC Supply(MOQ: 200個、納期30日、PayPal可、OEM不可)
3. Global Exports Ltd(MOQ: 300個、納期25日、T/T、OEM対応可)
交渉したい条件を英語でメールにしたいとき
以下の内容をもとに、Alibabaのサプライヤーに送る交渉用の英文メールを作成してください。
・MOQが多すぎるので減らしてほしい(500→300個)
・支払いはPayPalを希望
・納期は30日以内が希望
・OEM対応が可能かも聞きたい
複数仕入れ先を比較して、初心者向けに判断してもらいたいとき
以下の3つの仕入れ先の情報を比較し、どこが初心者に向いているかを理由付きでアドバイスしてください。
A社:MOQ 500、納期45日、T/T前払い、OEM可
B社:MOQ 200、納期30日、PayPal可、OEM不可
C社:MOQ 300、納期20日、T/T、OEM可
納期が長すぎる商品を一覧から除外したいとき
以下の商品一覧から、納期が30日を超えるものを除外し、残った商品の「商品名・納期・MOQ」を一覧にしてください。
<商品データを貼り付け>
怪しい出品かを見分けたいとき
以下の出品情報について、「詐欺または信頼性に不安がある出品」である可能性を5段階評価してください(1=信頼できる、5=非常に怪しい)。評価理由も併記してください。特に、価格の異常さ、納期、会社情報の不自然さ、連絡手段の乏しさなどに注目してください。
【評価項目】
・価格が相場と比べて極端に安すぎないか
・最低発注数(MOQ)が不自然に低すぎないか
・支払い方法が安全か(T/T前払いオンリーなど)
・企業情報が信頼できそうか(登録年、会社名の実在性など)
・サンプル提供の可否や過去のレビュー内容
【出品情報】
商品名:XXX
価格:1.2 USD
MOQ:5個
納期:7日
支払い方法:T/T(前払いのみ)
会社名:ZHIYAO TRD Co. Ltd.(Alibaba上の登録名)
紹介文:High quality, fastest shipping, best price. OEM welcome!
ウェブサイト:https://www.alibaba.com/product-detail/XXX
よくある疑問
なぜ「保存容器」など広い言葉で検索するとダメなの?
商品が多すぎて、欲しいものを見つけにくくなるからです。もっと具体的な言葉で検索しましょう。
英語での検索が苦手な場合はどうすればいい?
ChatGPTに「どんな英語で検索したらいいか?」と聞けば、ぴったりの表現を作ってくれます。
ChatGPTを使えないと商品は探せない?
いいえ。展示会情報や楽天・YouTubeなどを使えば、自分でも探せます。
Alibabaと1688の違いは?
Alibabaは世界向け、1688は中国国内向けです。1688の方が安いですが、中国語が必要です。
信頼できる仕入れ先かどうかはどう見分ける?
価格や納期、MOQ、支払い方法、安全性をチェックすることで見分けられます。
商品を比較したいけど、やり方がわからない
Excelに情報をまとめて、ChatGPTに「比較して」とお願いすると簡単にできます。
MOQってなに?
MOQは「最小注文数」のことです。数が少ないほど初心者にとってリスクが少なくなります。
見本市って、ネットで見られるの?
はい。ジェトロのサイトなどで、展示会情報や出展企業のカタログが見られます。
まとめ
海外から商品を探すときは、「どんな商品があるか」ではなく「どんな問題を解決できるか」を軸に検索を進めることが大切です。そのためには、課題ベースで検索キーワードを設計し、複数の仕入れ先候補を整理・比較しながら選定していくプロセスが必要です。
ChatGPTを活用することで、検索ワードの生成、商品情報の要約、比較表の作成、さらには交渉文まで幅広く支援を受けることができます。これにより、リサーチ作業が合理化され、判断の精度も高まります。
- 商品検索は「機能」「不満」「課題」ベースの発想が重要
- Alibabaや1688などのBtoBサイトを活用して候補を調べる
- ChatGPTでキーワード作成・情報整理・比較表の生成が可能
- 商品選定後は、MOQや支払い条件などを必ず確認する
- 英文交渉もChatGPTにテンプレート作成を依頼できる
- 海外商品を仕入れる際は、現地の法規制や輸入禁止品目も必ず確認しましょう。
次の記事>>「第3回:仕入れ交渉と原価の見える化」
基幹記事
輸出入と国際輸送の手引き
1.取引先を探す。
3.船積み準備
4.法規制
5.国際輸送
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