海外バイヤーへの売り方|ChatGPTで売り方(販路)を見つける方法
輸出で成功するには、商品が良いだけでは足りません。「どこで売るか」「誰に売るか」「どうやって売るか」――この3つを考えることがとても大切です。
特に中小企業や個人事業主は、人手やお金が限られているので、自社に合った売り方(販路)を見つけて、うまくアプローチする力が必要です。
この記事では、ChatGPTを使って「どこで、誰に売るか」を整理・比較する方法を紹介します。すぐに使える質問例(プロンプト)とその答えも載せています。
海外での主な売り方(販路チャネル)について
海外で商品を売る方法はいろいろあります。それぞれの方法に向き・不向きがあり、扱う商品や会社の規模によって合うものが違います。代表的な方法は次の通りです。
- BtoB卸売:現地の小売店や販売代理店にまとめて売る方法
- 越境EC:AmazonやShopeeなどの海外向けネット通販を使う方法
- 現地パートナーとの協業:一緒にブランドを作って販売する方法
- 展示会での営業:海外の展示会に出て、その場で注文を受ける方法
- SNSやLinkedInで直接交渉:バイヤーに直接メッセージを送る方法
ChatGPTプロンプト例:商品に最適なチャネルを知りたいとき。
「このような商品に適した販路チャネルを提案してください」
出力サンプル(仮説):
- 越境EC:初期投資が少なく、自社ブランディングが可能。ただし集客と対応に労力が必要。
- BtoB卸:大口取引に適しており、現地での流通力が強いが、価格交渉力が求められる。
- 商社経由:営業コストは軽減されるが、マージンが発生するため利益率が下がる傾向がある。
※これらはあくまで初期判断材料であり、最終的には人的リソースや物流対応力などを加味して選定すべきです。
売る国と売り方の相性を見よう
自社の商品が、どの国でも売れるとは限りません。その国の市場の大きさ、買う力、ライバルの多さ、文化との相性などを調べて、自分の商品に合っているかを見きわめることが大切です。
ChatGPTプロンプト例:
「この商品に向いている国を3カ国提案してください。その理由も添えて」
出力サンプル(仮説):
- シンガポール:健康志向が強く、日本製品に対する信頼感が高い。
- ベトナム:中間層が拡大し、日本ブランドに親近感を持つ。
- アメリカ:BPAフリーやサステナブル志向が浸透しており、ニッチ商品にも関心がある。

上記のように、国ごとの特性を把握した上で、最も効果的なチャネルをChatGPTに整理させると仮説構築がスムーズに進みます。
チャネル別の提案戦略を練る
チャネルが決まったら、それぞれに応じたアプローチ方法を考えます。提案のスタイルや資料の設計も変える必要があります。
ChatGPTプロンプト例:
「現地卸向けに商品提案の進め方を設計してください」
出力サンプル(仮説):
- Amazon:SEOに強い商品名、レビュー重視、送料無料で価格訴求。
- 現地卸:MOQ(最小発注量)の明示、他社との違い、長期契約時の特典提示。
- 展示会:ストーリー性のある紹介、現地語カタログ、当日配布用サンプルの用意。
このように、チャネルごとにバイヤーが期待する情報の形や訴求ポイントは異なります。
資料と販促コンテンツの整備
販路戦略の成功は、適切な資料設計によって後押しされます。見せ方・伝え方に工夫があることで、信頼度が高まり、成約率が上がります。
ChatGPTプロンプト例:提案する資料の構成を設計して欲しいとき。
「商社向けの提案資料の構成を設計してください」
出力サンプル(仮説):
- EC向け資料:商品概要→特長→使用例→価格と送料→購入リンク
- 商社向け資料:技術仕様→MOQ・単価→過去の取引実績→取引条件→連絡先情報

ここでも、ChatGPTを「提案の土台づくり」に活用し、社内でブラッシュアップする姿勢が重要です。
Q&A(販路チャネルの選定に関するよくある質問)
Q1. ChatGPTって本当に販路戦略に使えるんですか?
A1. はい、使えます。どのチャネルが合いそうか、どの国に売れそうかを“仮説ベース”で整理できるので、はじめの方向性を決めるのに役立ちます。
Q2. チャネルって、どうやって選べばいいんですか?
A2. 商品の種類や売りたい国、リソース(人・お金)に合わせて選びます。ChatGPTに「この商品に向いている販路は?」と聞けば、候補を出してくれます。
Q3. 越境ECと卸売、どっちが初心者に向いてますか?
A3. 自分でブランドを作って売りたいなら越境EC、営業が苦手なら卸売や商社経由が向いています。ただし、どちらも一長一短なので、まずは少量で試すのがおすすめです。
Q4. 提案書とか資料って、そんなに重要ですか?
A4. はい、とても大事です。内容だけでなく、見やすさ・伝えやすさが商談成立に直結します。ChatGPTなら、構成案や文章も自動で提案してくれます。
Q5. ChatGPTに聞いた内容はそのまま使っても大丈夫ですか?
A5. あくまで“たたき台”として使うのがベストです。内容は現実の市場やバイヤーの声に合わせて、自分でチェック・調整してください。
補足情報
ChatGPTを使うときの注意点
ChatGPTは、販路や売れそうな国を考えるときに便利ですが、出してくる情報が100%正しいとは限りません。実際の市場データやルール(法律など)については、必ず公的な情報や専門家の意見を確認しましょう。
また、AIに個人情報や会社の機密情報を入れないようにすることも大切です。
まとめ
- 輸出では「どこで売るか」がとても大切です
- ChatGPTはアイデア出しや資料づくりに役立ちます
- 実際の取引には、正確な情報確認と経験が必要です
- AIは補助ツールと考え、最終判断は自分で行いましょう
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