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【HUNADE】輸出入と国際輸送ガイド 学習コース

【海】第7回:FCLとLCLの選び方と料金目安

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FCLとLCLの選び方

この記事で説明すること

FCLとLCLのちがいがわかる
コンテナを「まるごと使う(FCL)」か「他社と一緒に使う(LCL)」か、それぞれの特徴を紹介します。

それぞれのメリット・デメリットが学べる
FCLは安全で自由度が高い、LCLは少量でも送れるが注意点がある、という使い分けを理解できます。

費用の目安がつかめる
FCLやLCLの料金相場(例:上海→東京)や、どんな費用が追加でかかるのかを確認できます。

自分に合った輸送方法の選び方がわかる
荷物の量・価値・納期などから、FCLかLCLかを選ぶポイントをチェックできます。

選ぶ前に確認すべきことを整理できる
輸送のリスク、梱包の自由度、見積もりで見るべき点など、判断ミスを防ぐためのチェックリストがあります。

よくある質問に答えてくれる
「どちらが安い?」「どんな費用がかかる?」「納期は違う?」など、初心者が迷いやすい疑問をQ&A形式で解説しています。

海上輸送の選択肢

海上輸送には主に2つの選択肢があります。

  1. 「FCL(Full Container Load)」
  2. 「LCL(Less than Container Load)」

これらは、貨物の体積や重量、納期、コスト、商品の性質などによって使い分けます。この記事では、FCLとLCLの違いやそれぞれの利点・欠点、実務上の選定ポイントに加え、目安となる料金の事例とその読み解き方を学びます。

FCL(コンテナ単位の輸送)とは?

FCLは、1本のコンテナを荷主1社が専有する輸送形態です。貨物量が多い場合や、他社貨物との混載を避けたいケースで適しています。梱包形状の自由度が高く、製品サイズに応じた対応が可能です。

主な特徴

  • コンテナの種類:20フィート(約33CBM)/40フィート(約67CBM)/ハイキューブ(約76CBM)
  • 他社の荷物と混載しないので、破損や誤配送のリスクが少ない
  • 荷物の積み込み・荷降ろしを自社で管理できるため、効率よく積むことができる
  • コンテナ内の温度・湿度やセキュリティも一定レベルで管理できる

料金の特徴

  • コンテナ単位での固定料金制(使った容量に関係なく、1本分の料金がかかる)
  • 荷物の量が12~15CBM以上ある場合、LCLよりもFCLの方が安くなることが多い
  • コンテナをいっぱいに近い状態で使うほど、1CBMあたりの費用が安くなります。

LCL(混載輸送)とは?

特徴

  • 送料は荷物の体積(CBM)で決まる
  • 荷物が少なくても送れるので、コストを抑えやすい
  • 人気ルートでは定期的な出荷便がある
  • 他の荷主の荷物と一緒になるため、破損や紛失に注意が必要

注意点

  • 荷物はCFS(仕分け倉庫)で積み替えられるため、FCLよりも遅延やトラブルが起きやすい
  • 基本料金のほかに、CFS費・港の手数料・書類代などがかかる
  • 最終的な見積もりをしっかり確認することが大切です

料金目安(あくまで参考値)

FCL・LCL料金イメージ図

※以下は上海 → 東京の例であり、実際の費用は貨物内容・航路・季節・為替・燃油サーチャージ等により変動します。

FCL(上海 → 東京)

  • 20ftコンテナ:12万〜18万円程度
  • 40ftコンテナ:20万〜30万円程度
  • THC(港湾費用)、ドレージ(陸送)、通関費用は別途
  • 通関書類、保険料、B/L発行手数料もケースによって発生

LCL(上海 → 東京)

  • 基本運賃:約5,000〜7,000円/CBM
  • CFS費用:約4,000〜6,000円/案件あたり
  • 書類作成費、THC、保険料など含めると1〜1.5万円/CBMが目安

※重量超過、特殊貨物、パレット使用などがある場合は、追加費用が発生する可能性があります。

FCLとLCL、どちらを選ぶべきか?

FCLとLCLの構造比較図

選択基準としては、単に貨物の容積や料金だけでなく、リードタイム、取引頻度、商品価値、セキュリティ、損害発生時のリスク許容度なども加味する必要があります。

項目FCLLCL
輸送量多い(15CBM以上)少量(15CBM未満)
セキュリティ高い(他社と混載なし)他社貨物と混載のため注意が必要
輸送コスト単価は安いがコンテナ全体費用が必要少量に応じた従量課金
スケジュール柔軟性高い(船の選定自由度あり)コンソリ業者のスケジュールに依存
荷姿の自由度高い(梱包形状の自由がある)制限される(CFSでの共通基準に合わせる必要あり)
トラブル耐性強い(自社管理がしやすい)弱い(破損・誤配送リスクが高い)

チェックリスト:選定前に確認すべきポイント

FCL(コンテナ貸切)とLCL(混載便)の選定は、単に運賃だけの比較で決めてはいけません。初心者にとっては「安く送れるかどうか」に目が行きがちですが、実際はコスト以外にも重要な判断材料が多くあります。

たとえば….

FCLを選ぶと、貨物は自社専用のコンテナで運ばれるため、他社貨物との接触リスクがなく、破損や汚損の心配が減るほか、出荷や納品のスケジュールも比較的柔軟に調整しやすいというメリットがあります。

一方で、LCLは少量でも送れることが魅力ですが、他社の荷物と一緒に運ばれるため、荷崩れや仕分けミス、到着遅延といったリスクがある点に注意が必要です。また、CFS費用や書類手数料など、基本運賃以外の追加費用が発生しやすいのも特徴です。

したがって、以下の点をトータルで判断することが大切です。

  • 貨物の量・価値・壊れやすさ
  • 輸送スピードや納期の優先度
  • 梱包の自由度や荷姿の特殊性
  • 将来的な輸送頻度や拡張性
  • 費用対効果(総コストとリスクのバランス)

迷ったときは、フォワーダーにFCLとLCLの両方で見積もりを取り、納期や費用を比べるのがおすすめです。選ぶポイントは「料金」だけでなく「輸送の安定性」も見ましょう。

FCLの適正度チェック

  • 荷物が12CBM以上ある
  • 高額・壊れやすい荷物で安全に運びたい
  • 納期や積み方の自由度を重視したい

LCLの適正度チェック

  • 貨物量が少量(12CBM未満)
  • 試験輸入や不定期出荷
  • コスト重視で少量輸送を希望
  • 納期にある程度の余裕がある

FCLかLCLかの選定は、物流コストだけでなく、信頼性・納期・損害リスク・運用体制を含めたトータル視点で判断しましょう。

補足情報

LCL輸送における貨物制限

LCL(混載輸送)は、他の荷主とコンテナを共有します。そのため、以下のような荷物は断られることがあります。

  • 危険物(例:スプレー缶、バッテリー)
  • 冷蔵・冷凍が必要なもの
  • 強いにおいがするもの

このような場合は、事前にフォワーダーへ相談しましょう。

LCL輸送の料金計算方法

料金は、容積(CBM)と重量(トン)のうち大きい方で計算されます。たとえ荷物が少なくても、最低1CBMまたは1トン分の料金がかかるのが一般的です。

【貿易】CFSチャージの概要と計算方法を解説!

FCLコンテナサイズ選択の経済性

20フィートコンテナの料金は、40フィートのちょうど半額ではなく、約80~90%の料金がかかることが多いです。そのため、荷物の量とコストを見て、どちらが得かを考えて選びましょう。

港湾での取扱いプロセスの違い

  • FCL(貸切輸送):港のコンテナヤード(CY)で受け渡しします。
  • LCL(混載輸送):港のCFS(仕分け所)で荷物を出し入れします。

この違いにより、手続きやかかる時間(リードタイム)も異なります。

最短引取りの目安
    • FCL=本船到着日の翌日
    • LCL=本船到着日の翌々日

但し、HDS(ホットデリバリーサービス)を利用している場合、予備申告をしている場合は、上記のタイムスケジュールよりも短くできます。(超最短=本船当日のピックアップデリバリー)

初心者が感じやすい!FCL・LCL Q&A

Q1. FCLとLCLはどちらの方が必ず安い?

A. 貨物量によります。目安として12〜15CBM以上ならFCLの方が1CBMあたり割安になることが多いですが、少量ならLCLの方が無駄が少なくコスト効率が良いです。

Q2. LCLなら細かい管理や手配は不要?

A. いいえ。LCLは他社貨物と混載のため、破損や誤配送リスクが高まります。梱包やラベル管理、書類不備によるリスクにも注意し、フォワーダーやCFSへの指示も慎重に行いましょう。

Q3. LCLの見積は運賃だけで判断していい?

A. いいえ。LCLは運賃以外にCFS費用、THC、書類作成費、保険料などの別途費用が発生します。必ず総額ベースで確認しましょう。

Q4. FCLなら破損や紛失リスクはゼロ?

A. いいえ。FCLでも積み替え時やデバンニング時に破損リスクはあります。貨物保険や適切な梱包は必須です。

Q5. FCLとLCLで納期の違いは大きい?

A. はい。LCLはCFSでの仕分け作業があるため、FCLより納期が1〜3日程度長くなる傾向があります。納期優先ならFCLを検討しましょう。

Q6. FCLでもLCLでも追加費用が発生することがある?

A. はい。THC、ドレージ費、保険料、書類費用など、基本運賃以外の費用はFCLでもLCLでも発生します。見積書の内訳確認は必須です。

 

次の記事>>「第8回:コンテナの種類と輸送における選択肢

 

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