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【HUNADE】輸出入と国際輸送ガイド 学習コース

第5回|最適な中国フォワーダーの選び方

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輸送の成否は「誰に頼むか」で決まる

「料金が安かったから」「以前に使ったことがあるから」──そんな理由でフォワーダーを選び、あとで後悔した経験はありませんか?

輸送は、トラブルが起きたときに“誰に任せていたか”で結果が大きく変わります。 本当に信頼できるフォワーダーとは、価格や知名度ではなく、「実務力」「提案力」「リカバリー力」の3つを兼ね備えたパートナーです。

この記事では、中国輸送で失敗しないための“フォワーダー選定の見極め方”を解説します。

1.現場に強い“実務力”があるか

フォワーダーの実務力とは、単なる通関や船便の手配だけでなく、現地で問題が起きたときに現場を動かせる力を指します。

例えば、「上海港が混雑しているから南通港へ迂回しよう」「納品先の敷地幅を考慮し、2トン車ではなく4トン車を手配する」といった、現場情報をもとに即応できる業者は極めて信頼性が高いといえます。

  • 例:混載便でスペースが足りない → 港を変えて代替手配
  • 例:工場が出荷に不慣れ → ローカル配車と中国語スタッフで回収を成功させる

チェックポイント

  • 中国国内の輸出通関や混載業務を自社で管理しているか?
  • ローカルドライバーや中国語対応スタッフが常駐しているか?

レベルが高いフォワーダーとは?

高度なフォワーダーになると、特定の業界に精通しているところがあります。

例えば、アパレル業界においては、工場の繁忙期や縫製工程の遅延リスクを把握し、「この工場は生産遅延が出やすいので、別ルートを先に確保しておこう」など、生産背景に踏み込んだコントロールができる人もいます。

また、日本での販売開始を見据えて「店舗納品時の検品やタグ付けが必要なので、事前に上海で処理しておけば納品スピードが上がる」など、物流を“販売戦略の一部”として捉えて動ける業者は非常に貴重です。

フォワーダーで最も優れているのは、この高度レベルのフォワーダーです。製造現場の状況から、日本国内への販売経路までの全ての物流が滞りなく進むように手配できる人。一つの事象から、あらゆるパターンを考えて、第二、第三のバックアッププラン迄を考えられる人がいます。

製造する業界の深い知識×フォワーダー業の深い実務経験

例えば、中国からビール醸造機を輸入したいとしましょう。高度フォワーダーは「ビール醸造きを輸入したい」と伝えるだけで、中国側の手続き、国際輸送上の手続き、国内輸送や設置など、関連する全ての手続き、リスク情報を一瞬で判断できます。

この掛け算ができるフォワーダーこそ、最も貴重です。

2.選択肢を示せる“提案力”があるか?

「この便が安いです」だけで終わる業者は危険です。信頼できるフォワーダーは、輸送の背景やリスクも含めて説明し、複数案を提示してくれます。

例えば「上海港は混載が混むため、寧波港経由の方が早い」などの知見を提供できるかが提案力の真価です。

  • 例:寧波港か青島港か → 混雑傾向・ドレージ費用・通関対応なども説明
  • 例:FCLかLCLか → 品目と数量、納期を基に比較提案

チェックポイント:

  • 複数の提案とその理由を明確に説明してくれるか?
  • 荷主側の事情(納期・保管・検品体制など)まで考慮してくれるか?

貨物の内容や納期、輸送予算によって、最適な手段は異なります。FCLかLCLか、航空便か海上便か、あるいは日中フェリーや混合輸送か──これらの選択肢を条件に応じて柔軟に提示できるかが重要です。

「安いからこれがベスト」という単一視点ではなく、「比較できる選択肢」を提示してくれる業者を選びましょう。

3.トラブル時の“リカバリー力”があるか?

輸送現場では予期せぬトラブルがつきもの。そんなとき、「現地に確認します」とだけ言って終わる業者と、「すぐ代替案を動かします」と言える業者では信頼度がまったく違います。

  • 例:書類不備 → 修正済みの書類を先に提出し、通関ストップを回避
  • 例:ドレージ車が来ない → 代替手配と納品時間調整を即対応

チェックポイント:

  • 過去にトラブルがあったときの対応内容を質問してみる
  • 納期遅延時に、代替案や再交渉をした実績があるか確認

よくある失敗パターンと選び方の誤解

誤った選定理由なぜ危険か
「安いから選んだ」後から追加費用が発生して結果的に高くつくことも
「前に使ったことがある」担当者が変われば品質も変わる
「知り合いの紹介」自社の荷物や納期に合うとは限らない

フォワーダーの【中の人】を確認せよ!

フォワーダーを選ぶ際に特に注意したいのが、「会社としての実績」だけでなく「担当者個人の実力」によって結果が大きく左右される点です。フォワーダーの中には、極めて優秀な担当者もいれば、知識や経験が浅く、定型処理しかできない担当者も存在します。

たとえば、同じ会社に依頼していても、担当者によってはトラブル発生時に即応できず納期遅延につながることもあります。一方で、業界構造や各国の税関事情に通じ、必要に応じて社内や海外ネットワークを巻き込んで動ける担当者であれば、安心して任せられます。

特に中国発の輸送では、スケジュール遅延、書類不備、通関トラブルなど、突発事態が少なくありません。こうしたリスクに対して「現地に確認します」で終わるのではなく、自ら動いて交渉・調整できる担当者が必要です。

良い担当者を見抜く質問テンプレ

フォワーダー担当者に以下のような質問を投げかけてみましょう。

  • 「この貨物、FCLとLCLどちらが効率的ですか?」
  • 「現地通関でストップした場合の対応はどうなりますか?」
  • 「最終納品先の搬入条件に合わせた提案はできますか?」

返ってくる答えの中身で、相手の知識量と対応力が見えてきます。

日系フォワーダー vs 中国系フォワーダーの強みと使い分け

中国系フォワーダーは、地場ネットワークやコスト競争力に優れ、スピード重視の輸送では有利な面があります。一方で、日本語対応が不十分、書類や会計処理が煩雑、トラブル時の連絡が取りにくいという弱点もあります。

対して日系フォワーダーは、日本語対応の安心感、報告体制の明確さ、トラブル時の追跡対応に強みがありますが、コストや柔軟性ではやや劣る傾向もあります。

理想は、中国側では中国系フォワーダー、日本側では日系フォワーダーが連携する「日中混合型モデル」で、両者の強みを活かす体制です。

種別強み注意点
中国系地場ネットワーク、価格競争力日本語対応や報告体制が不十分なことも
日系日本語対応、報告体制、書類の丁寧さ柔軟性やコストで不利になることも

見積もり依頼時に伝えるべき情報

フォワーダーに見積もりを依頼する際は、以下の情報を正確に提示することが重要です。

  1. 貨物内容(品目、HSコード、数量、重量、寸法)
  2. 出発地・到着地(工場名・都市名レベル)
  3. 希望納期(納品希望日 or 船積希望日)
  4. インコタームズ(EXW、FOBなど)
  5. 通関責任者(輸出・輸入それぞれ)
  6. 最終配送範囲(港止め/倉庫配送/チャーター配送)
  7. 希望する付帯サービス(梱包、検品、保険など)

これらの情報があいまいだと、業者ごとに異なる前提で見積もりが作られ、比較が難しくなります。

海上輸送の見積もり完全ガイド|必要な9情報と費用内訳・見積書の見方

価格だけで選ぶ危険性

「安い=良い業者」とは限りません。基本運賃が安くても、

  • 現地費用が高額
  • トラブル時の対応が遅い
  • サーチャージや書類作成費が別請求 といったケースが後から発覚することもあります。

信頼できる業者かどうかを判断するには、見積書の明細(現地費用、書類費、追加料金の有無)や、提案者のヒアリング姿勢(要望への理解度、逆質問の有無)にも注目しましょう。

結論:伴走型フォワーダーを選ぼう

本当に頼れるフォワーダーとは、「安い」業者ではなく「一緒に考え、一緒に動ける」パートナーです。

輸送トラブルが発生したとき、指示待ちで動かない業者と、即時に代替案を出し実行に移せる業者では、輸送品質も納期も大きく変わります。

輸送を外注するのではなく、“一緒にプロジェクトを動かす仲間”として選ぶこと。
それが、中国輸送を安定させるための最大のカギです。

これにて全5回シリーズは完結です。

輸送契約の見直しから始まり、見積・現地事情・品目別の判断、そして最終的に任せるパートナー選びまで──このシリーズが、貴社の中国輸送最適化の実行ガイドになれば幸いです。

 

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