輸入の仕入れ先と初回取引 サンプル請求から本格輸入の手順

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輸入ビジネスを行うときは「日本の市場で何が求められているのか?」を確認してから、それに合う仕入れ先を海外から探す方が良いです。どれだけ魅力的な商品であったとしても、それを求めている人がいなければ輸入ビジネスとして成立が難しいからです。仕入れ先を探す方法はいくつかあります。代表的な方法がジェトロやミプロ、そして在日大使館の商務部を訪ねることです。これらの機関において、現地サプライヤーの情報を得ることができます。

では、これらのサプライヤーを見つけたとして、実際の輸入交渉ではどのようなことをすればいいのでしょうか。この記事では、本貨物として輸入するまでの一般的な流れをご紹介します。

商業貨物(本貨物)を輸入するまでの一般的な流れ

ジェトロさんなどを使って輸入の仕入れ先を見つけたとします。このとき、注意しなければならないことは、ジェトロ経由で見つけたとしても「安心できる業者ではない」と認識しておくことです。

誰しも騙されるのや嫌ですね。輸入ビジネスで言えば「お金を支払ったのに、商品が送られてこない」「送られてきた貨物の品質がとても悪い」などのトラブルがあります。これらを避けたいのであれば過度に「相手を信用しない」ことが大切です。それがたとえ、ジェトロさんを通して見つけた仕入れ先であったとしてもです。

しかし、そのような警戒をしているのは相手も同じです。「商品を送ったにも関わらず、商品代金を支払いわない」「発送後、さまざまなクレームをぶつけてくる業者であるかもしれない」と考えている可能性もあります。要は、貿易取引の開始当初は、お互いに強い警戒心でスタートするのが普通であり、これをお互いの誠実な努力によって、少しずつ開放していくイメージです。

日本とは逆の視点を持ちます。「買ってやる!」の上から目線は通用しません。

海外と日本の最も大きな違いは、売り手と買い手の関係にあります。日本でいうと「お客様は神様です」というように、買い手が強い商習慣になっています。一方、海外の場合は、これとは全く逆です。「買いたいなら、この値段で売ります!」と、物を持っている売り手の方が強い商習慣になります。したがって、まずは、この部分の違いについてしっかりとした理解が必要です。

さきほど、貿易開始当初は、お互いが警戒している状況であるとお伝えしました。しかし、お互いに警戒線を張っているばかりでは、貿易取引が先に進みません。そこで、一般的には買い手が「下手にまわり」売り手の提示する貿易条件を受け入れる方がスムーズにことが運びやすいです。

具体的は、売り手から支払い期限がきつい条件(タームが短い)を提示されたとしても、まずは受け入れて取引の実績を積み重ねていくようにします。確かに「物を買うのに、なぜそんな配慮がいるのか?」と疑問に感じるかもしれません。しかし、それが海外での一般的な商習慣(売り手が強い)であるため、受け入れるしかありません。買い手は、何度かの取引を重ねていく中で、少しずつ厳しい条件を緩やかにしてもらいます。

取引の回数を重ねて、売り手との信頼関係を構築していきます。その中で少しずつ厳しい取引条件を緩やかにする。

大きな単位の輸入をする前に必ずサンプル輸入をします。

お互いに警戒心が強い取引当初においては、細心の注意を払い、相手の信用を勝ち取ることが大切です。では、買い手として商業貨物を輸入する場合は、どのような流れで行っていけばいいのでしょうか。

商業的な輸入を行う場合は、必ず「最低発注数量(さいていはっちゅうすうりょう)」が設定されています。英語で表すと「ミニマムオーダー」など言います。これは「商品を購入するときは、最低限この数量以上で購入してください」と売り手が指定している数量のことです。商業的な輸入は、このような大きな単位でやり取りするのが一般的です。

例えば、サラダ油であるのなら「1リットルあたり1ドル、最低数量100000リットル~」などと指定されています。

本格的に商業輸入するときは、この最低発注数量単で注文していくことになります。しかし、取引開始当初から、いきなり大きな単位で輸入するには、いろいろな意味で心配です。大量に買ったにも関わらず、品質が悪い商品が配送されてきたら大変ですね。そこで、買い手としても売り手の様子を確認するために、まずはサンプル品の請求からスタートして、少量輸入→本格輸入と進めていくのが一般的です。

ステップ1.サンプル品の請求

サンプル品の請求は、製品の品質レベルや輸出者の取引具合を確認する意味で重要です。本格的に商業輸入する場合は、まずはサンプル品を取り寄せるようにしてください。

私たち日本人がサンプル品と聞くと、なんだか「無料でもらえる物」として考えてしまいがちです。海外とのやり取りの場合は、このサンプル品は「有料である場合」が多いです。商品代金は無料で、日本への配送代金のみを請求してくるところが多いです。(中には両方請求するところもあります。)いずれにしろ、サンプル品は無料でもらえる物と考えるのではなく、有料で請求する物だと考えてください。

サンプル品を請求したら、それがどのような品質レベルであるのかを確認します。必要であれば、あなたの販売先へ意見を聞いて、商品の品質レベルを検討します。このとき、改善してほしいことを輸出者に伝えることも重要です。また、税関へサンプル品を持ち込んで関税率を調べたり、厚生省などで必要な書類を確認したりします。「もし、商業的に輸入した場合に、どのような手続きが必要になるのか」を十分に検討してください。

このときの輸入は、EMSなどのドアツードアで届けられることが一般的です。

ステップ2.少量のテスト輸入

サンプル品の確認が終わったら、次に少量でのテスト輸入をします。さきほど、輸入には最小発注数量が設定されていると申し上げました。サンプル品などを請求して、実際の品質レベルの確認をしたかったのです。しかし、このサンプル品の確認ができたとしても、やはり不安な部分は消えません。いきなり、最低発注数量通りに発注しても、サンプル品通りの貨物が届くのかは怪しいです。そこで次に行うのが「少量輸入」です。

サンプル品よりも多く、最低発注数量よりも多い量を指定します。このとき、輸出者から難色を示される可能性があります。その場合は「商品単価を上げて良いから、最低発注数量をさげて注文させてほしい」と伝えます。そして、このイレギュラーな注文は、この一回だけの注文で良いと伝えます。これによって、輸出者は、最低発注数量以下でも応じてくれる可能性が高くなります。要は「量を減らして単価を上げる作戦」です。

このときの輸入は、LCL(コンテナ未満)単位で届けられます。一般的な商業輸入となり、税関への申告はもちろんのこと、必要な場合は厚生省への手続きも必要です。特に初回の輸入時は、税関検査と厚生省の検査を2つとも受ける可能性が非常に高いです。そのため、納期の設定などは十分にお気を付けください。

少量のテスト輸入した物を国内販売先へ納品をしたら、お客さんからフィードバッグをもらいましょう。サンプル品と品質レベルは異なるのか、もっとこうした方が使いやすいなど、お客さん目線での改良点を拾うことが目的です。少量の輸入は、輸出者を確認する意味もありますが、むしろ本格的な商業輸入を行う前の「地ならし」の意味合いが強いです。商品自体のことはもちろんのこと、通関などの輸入手続きにおいて問題がないのかを検証します。

ステップ3.本格的な輸入の開始

サンプル品の請求と少量輸入を通じて「商品の品質レベル、お客さんのフィードバッグ、通関手続き上の問題」がなければ、本格的に最低発注数量での輸入を行います。このとき、2番の少量輸入時で拾うことができた「お客さんの意見」などを踏まえて、輸出者のと間で「品質レベル」の確認をします。また、CIFなどの貿易条件の確認、お金の支払う方法、タイミング、輸送方法などを確認します。すべて商業輸入を前提として交渉していきます。

このとき、貿易条件が「FOB」の場合は、輸送費は買い手側の負担です。CIFと伝えられれば「売り手側の負担」で日本入港までの手配をしてくれます。要は、どのような条件を設定するのかによって、負担するべき費用が大きく異なるためご注意ください。詳しくは「輸入の仕入れ先と交渉すること」をご覧ください。

まとめ

仕入れ先と初めての取引をするときには「サンプル輸入→少量輸入→本格的な輸入」と少しずつ輸入する量を増やしていくことが大切です。この流れの中で商品の品質レベル、お客さんの意見、通関上で問題が発生しないのかを確認していきます。これは、お互いの信用を少しずつ築き上げていくことにもつながります。

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