アメリカ西海岸の都市ロサンゼルスと東側の都市・ニューヨークは、時差3時間、距離にして約4000キロあります。同じ国の中で「時差」があることに不思議に感じる方も多いのではないでしょうか? アメリカ大陸における物流は、どのようになっているのでしょうか? 有名なルートは、西海岸でコンテナを荷揚げした後、鉄道やトラックによって、内陸都市に輸送する方法です。
例えば、東京からロスまで船舶で輸送。その後、コンテナのまま鉄道でニューヨークまで輸送するなどです。いわゆる国際複合一貫輸送であり、日本の貨物をアメリカの東側に届けるときのルートです。アメリカの国土は非常に広く、過不足なく貨物を届けために、トラックまたは鉄道が重要な役割を果たします。
そこで、この記事では、アメリカの内陸輸送を支える代表的な鉄道会社をご紹介していきます。
アメリカの代表的な鉄道会社
アメリカには、西海岸と東海岸に代表的なコンテナターミナルがあります。西側の中心は、ロスまたはロングビーチ、東側は、ニューヨークです。これらのコンテナターミナルに陸揚げされた貨物が西へ東へ、または北へ南へと陸上輸送されます。このとき、内陸都市にも「陸の港」の役割を果たすところがあります。それが「IPI」です。
IPIとは、鉄道でコンテナを運ぶときに拠点です。日本でいうと、JR貨物が保管されている駅がありますね? あのような場所だと考えると良いです。それらIPIが鉄道によって結ばれて、全米の隅々まで貨物が届けられます。また、鉄道でコンテナを運ぶときは、上下に2つのコンテナを重ねて運ぶ「ダブルスタック輸送」をします。車列は、非常に長く数百メートル~1キロ近くに及ぶときがあります。
アメリカの代表的な鉄道会社5選
広大なアメリカ大陸における代表的な鉄道会社は、次の5つです。
- Union Pacific(ユニオン・パシフィック鉄道)
- BNSF(BNSF鉄道)
- CSX Transportation(CSXトランスポーテーション)
- CN – Transportation Services(カナディアン・ナショナル鉄道)
- Norfolk Southern(ノーフォーク・サザン鉄道)
- Florida East Coast Railway(フロリダ・イースト・コースト鉄道)
1.Union Pacific(ユニオン・パシフィック鉄道)
- アメリカ最大の鉄道会社
- 西部~中部をカバー
- ライバル企業:BNSF鉄道
- カナダ、メキシコへのダイレクト輸送も得意
■アメリカ商品の海外通販&仕入れ
- 商品ページをラインで送るだけ輸入ができる。
- リチウムイオンなどの危険品を輸送できる。
- アメリカの大型家具を輸入できる
- 日本へ出荷してくれない商品を転送してくれる。
2.BNSF(BNSF鉄道)
- 上記のUnion Pacificのライバル企業
- 西海岸から東海岸への輸送の高速化に成功
- 貨物一貫輸送第一のシェア(ソース:ウィキペディア)
- アプリ上で貨物のトラッキングが可能
3.CSX Transportation(CSXトランスポーテーション)
- アメリカの東部で営業
- ジューストレインなどを運航
- ジューストレイン(フロリダとニュージャージーの間)→ジュースの輸送
- コークエクスプレス(Pittsburgh and Chicago)→コーラの輸送
- ゴミの輸送
4.CN – Transportation Services(カナディアン・ナショナル鉄道)
- カナダの会社であり、カナダとアメリカと接続
5.Norfolk Southern(ノーフォーク・サザン鉄道)
- アメリカ東部の21州とコロンビア特別区、カナダのオンタリオ州に路線がある
6.Florida East Coast Railway(フロリダ・イースト・コースト鉄道)
- マイアミ港、パームビーチを拠点に展開
実際、アメリカ国内の依頼は、どこにするの?
ご自身でアメリカの鉄道会社を依頼するのは、中々大変そうです。実は、このような鉄道輸送も「アメリカに強いフォワーダー」に頼めば、すべて手配してくれます。つまり、輸出者と輸入者は、アメリカのCYまたは、アメリカ国内のIPIなどを指定するだけで、後の輸送手配はすべてフォワーダーに丸投げできます。
アメリカ国内の複合一貫輸送も独立系フォワーダーを利用した方が良い
まとめ
- アメリカのコンテナ船は、西海岸または東海岸につく。
- 港に到着後、アメリカ国内の輸送は、IPIを結ぶ鉄道輸送が多い。
- アメリカ西海岸揚げ、鉄道で東海岸への輸送は黄金ルート
- アメリカ内陸部の輸送も含めてフォワーダーがコーディネート可能