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【HUNADE】輸出入と国際輸送ガイド 学習コース

第7回:中国向け越境EC・小口配送の比較ガイド|EMS・クーリエ・海上混載の実務ポイント

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中国向け越境EC配送の完全ガイド:輸送ルートの選択

中国向け越境EC配送で利用可能な主要輸送ルート

中国向けの越境EC配送では、主にクーリエ便(DHL、FedEx、UPSなど)、EMS(日本郵便)、海上混載便の3つのルートが利用されています。それぞれにスピード、コスト、通関ルールの違いがあり、商材の種類や販売形態に応じた適切な選択が必要です。

特に中国では越境EC特区制度(保税区を利用した仕組み)が普及しており、小口配送においても制度利用の可否が費用や納期に直接的な影響を与えます。

中国向け越境EC・小口配送の比較ガイド

EMS・クーリエ便の特徴と税関における取り扱い

EMS(国際郵便)

比較的安価で中国全国への配送が可能です。ただし、通関は「郵便ルート」となるため、課税処理に時間がかかる場合があります。輸送日数は4~7日が目安で、小型貨物や低価格商材に適した選択肢です。

クーリエ便

スピードが2~4日と最も速く、通関もクーリエ会社が代理処理するため効率的です。しかし、課税価格の申告が厳格にチェックされます。特に化粧品、健康食品、電気製品は輸入規制が強く、必要な許可証明がないと差し止めリスクがあります。

クーリエ便はトラッキング精度が高く、顧客対応力も優れている点がEC事業者にとって大きな利点です。

海上混載による小口配送の費用優位性と実務上の課題

小口貨物でも海上LCLを利用すれば、1立方メートルあたり数千円からと非常に安価な輸送が可能です。しかし、混載便の仕立てに伴うタイムラグ(3~5日)や中国港湾での仕分け・通関に時間がかかるため、到着まで10~14日を要するのが一般的です。

また、輸入者側に中国法人が必要となる場合があり、EC個人輸入には適用が難しいケースがあります。大量販売や定期補充には有効ですが、スピードが求められる案件には不向きです。

さらに、契約上の法人要件やCFSチャージ、最低課金条件を十分に理解していないと、想定外のコストが発生する可能性があります。

中国越境EC特区を活用する仕組みとそのメリット

中国では上海、杭州、広州などに越境EC保税区が設けられており、日本からまとめて貨物を輸送し、現地で小口配送に仕分ける仕組みが整備されています。

この方式を利用すると、大口で一括輸送した後に中国側で小口出荷が可能となり、関税・消費税が「越境EC優遇税率」で課税されます(通常関税より低率)。配送スピードも国内配送と同等の2~3日となります。

一方で、この制度を利用できるのは指定プラットフォーム(天猫国際、京東全球購など)や認可業者に限られており、独自ECサイトでは利用が難しいケースがあります。優遇対象品目や登録条件も年ごとに変化するため、最新情報の確認が必要です。

中国国内物流の管理とラストマイルにおける課題

保税区から最終顧客までの配送は中国国内の宅配会社が担当します。都市間の混雑や週末配送制限、不在時の再配達による返品リスクが多く、配送遅延は顧客満足度に直結します。

配送ラベルやバーコードの不備により仕分け遅延が発生する事例も多いため、事前のラベル統一と現地宅配業者との緊密な連携が必要だと言えるでしょう。

貨物紛失・損傷への対応と保険の活用

クーリエやEMSは国際規約に基づき一定額の賠償が適用されますが、限度額が低いため、商材によっては別途貨物保険の付保が必須となります。

海上混載では船舶会社の責任範囲が限定されるため、全損・部分損害保険を適切に使い分けることが推奨されます。免責事項や請求期限を十分に理解していないと保険金が支払われないケースもあります。

配送コストの内訳と効果的な節約テクニック

  • クーリエやEMSは重量課金(体積重量換算)
  • 海上混載はW/M課金(重量または容積の大きい方)が基本です。

上記に通関手数料や代行業者費用が加算され、想定以上のコストとなることがあります。

コスト削減には….

  • 複数の出荷をまとめて発送するバッチ輸送
  • 配送ルートの分散利用によるボリュームディスカウントの適用
  • 代行業者との交渉による手数料や倉庫料の調整

などの方法があります。

小口配送でトラブルを回避するためのチェック項目

小口配送では、HSコードと輸入規制を事前に確認することが重要です。特に化粧品、食品、電気機器は要注意です。インボイスの記載は正確に行い、品名、数量、価格に気を付けましょう!

配送ラベルの統一も重要で、バーコード不備により仕分けが遅延する事例が多数しています。返品フローを設計しておき、不在や関税未納により返品されるリスクに備える必要があります。販売チャネルに応じた制度利用を検討し、独自ECか大手プラットフォームかにより最適ルートが異なることを理解しておきましょう。

越境EC配送に最適な輸送方法の選択基準

  • EMSは安価で全国配送に対応していますが、納期には余裕を持たせる必要がある。
  • クーリエ便は最速ですが、課税チェックが厳しく高コスト
  • 海上混載は安価ですが日数がかかり、法人利用が前提

越境EC特区の利用は税制優遇とスピードのバランスが取れていますが、利用条件があります。商材の特性、販売チャネル、納期要求を基礎として輸送ルートを適切に使い分けることが成功の鍵となります。

中国貿易実務で活用できるチェック項目

契約条項(SLA)設定の例

  • D&Dフリー期間にはEC貨物は回転が早いため、最低でもCY5日を確保します。
  • 返品や再輸入時の費用分担を契約に明記する。
  • 検査費用については通常検査は買主負担、書類不備起因の場合は当事者負担
  • 不在時の再配達や追加配送費用の負担者を明確化
  • 遅延連絡は配送遅延が出荷スケジュールに影響する

変動要因の確認項目

  • 越境ECセール期(ダブル11、ブラックフライデー)の混雑
  • 小口貨物検査率の上昇リスク
  • 配送先国での宅配規制や再配達コスト
  • 為替や燃油の変動
  • リターン処理費用や通関手数料を確認

中小企業向け実務管理項目

  • ECピーク期は輸送枠を早めに確保
  • 返品・交換フローを契約条件に必ず盛り込む
  • 不在再配達や課税未納時の処理責任を確認
  • 見積に宅配費用や再梱包費が含まれているか精査
  • 国別の簡易通関制度(HSコード簡略化)を活用

知識を蓄えるだけではなく、社内で共有・標準化し、取引先にも説明できる体制づくりが重要です。導入のステップや活用法を整理した詳細は、輸送コスト・SLAリファレンス集で確認してください。

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