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【HUNADE】輸出入と国際輸送ガイド 学習コース

【補足】食品製造装置の輸入と食品等輸入届出書の基礎知識

海外から食品の製造装置を輸入。日本で製造装置を使い、食品を製造&販売するビジネスを検討している方も多いでしょう。食品製造装置を輸入する場合は、食品衛生法が関係します。

ここでは、食品製造装置にかかる食品衛生法の知識をご紹介していきます。

関連:知識ゼロからの食品の輸入手続き

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食品の製造装置の輸入

1. 器具としての対象範囲

食品衛生法では、食品や添加物の製造・加工・調理等に用い、かつ直接接触する機械や器具を「器具」と定義します。このため、食品に直接触れる表面や部品を持つ装置は、輸入時に「食品等輸入届出書」の提出が必須です。届出先は貨物の通関地を管轄する検疫所で、事前相談によって判断や必要書類を確認することが推奨されます。

食品衛生法(食品申請)から除外される可能性があるパターン
  • 食品が触れる部分を国内調達する。
  • トレイ等を介し、直接食品にふれないようにする。

具体的な品目は….

  • バーベキュ―コンロ:焼き網は国内調達する
  • ベーカリーオーブン:トレイにパン生地を載せて焼く、トレイは付属していない

などです。上記の条件を満たせば、食品届は不要で輸入ができます。

直接、食べ物に触れる箇所が食品届の対象です。

2. 食品等輸入届出書が必要な代表的な装置

  • 液体系:ビール醸造タンク、発酵槽、パスチャライザー、充填機、配管・ポンプ・ホース類
  • 粉・固形:ミキサー、ニーダー、スライサー、コンベヤ(食品接触ベルト)、押出機
  • 加熱:フライヤー、回転釜、スチーマー、ホットプレート(鉄板接触)、煮沸槽
  • 焼成:オーブン(付属トレイや天板を含む)
  • 乳製品:ホモジナイザー、チーズバット、ヨーグルト発酵槽
  • 製菓・チョコ:テンパリングマシン、コーティングマシン、エンローバー
  • 氷・飲料:製氷機(氷接触部)、ディスペンサー、ジュースサーバー
  • 付属品:ガスケット、Oリング、シール、ライニング、コーティング部材

※ 食品接触部を国内調達する場合、試験研究用の一時輸入や個人利用の少量輸入など、届出不要となる場合もありますが、使用実態や輸入形態によって異なるため必ず事前に検疫所へ確認してください。

アリババ

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食品 機械 輸入

3. 提出書類と必要情報

  • 製造者名・住所
  • 製造所名・住所
  • 食品接触部の材質・色がわかるパーツリスト(詳細部品番号入り)
  • 製品写真・カタログ、図面
  • 材質証明や試験成績書(必要に応じ)
  • 英語以外の書類は日本語訳と輸入者社印を添付

記載例と注意点:食品等輸入届出書の記載項目(品名、材質、用途など)は、実物やカタログと整合するよう記載。誤記や省略は受理遅延の原因となります。

各資料は輸入者が用意するべき物

※勘違い注意

  • 書類の準備・情報の取得や交渉=輸入者のするべきこと
  • 実際の輸送や通関等=上記の準備された書類を基に通関業者等が行う。

輸送の様々な準備は、輸入者自身が行います。難しい場合は、「【有料】ゼロイチコンサルサービス」をご検討ください。

提出資料はこの点に注意する!

食品検疫所に提出する資料は、輸入品目と紐付けできるよう、商品名(輸入時の英語品名)が明記されたものを準備します。各種資料は、現地国の製造者から入手し、作成者の役職名や署名等がされた物が必要です。(社名入りのレターヘッド付きに書面に記載されたものが望ましい。)

もし、書類等が英語以外で記載されている場合は、日本語訳を用意し、輸入者の社印を押します。

4. オンライン申請(FAINSシステム)

FAINS(Food Automated Import Notification and Inspection System)を利用すれば、電子申請が可能です。事前にアカウントを取得し、届出内容をオンライン入力・送信できます。メリットは、申請履歴の管理や迅速な審査対応、書類提出の簡略化です。

5. 材質別の規格と試験

  • 合成樹脂:鉛・カドミウム溶出、総溶出試験、モノマー適合確認(2025年6月1日施行のポジティブリスト制度改正に対応)
  • 金属:鉛・カドミウム溶出試験、耐食性の確認
  • ゴム:可塑剤、重金属溶出、有害物質溶出
  • 陶磁器:鉛・カドミウム溶出試験

同一材質・同一仕様の部品はまとめて検査可能ですが、色違いは着色剤の違いから別検査になる可能性があります。

6. 試験と分析のポイント

  • 部品単位で分析(組立後では取り外し困難なため事前に部品を送付)
  • 同一素材はまとめて可、色違いは別扱いの可能性
  • 外国の公的検査機関の成績書も条件付きで活用可
  • 高リスク材質は輸入前に分析を完了させるのが望ましい

食品製造機械における食品分析の成分

食品製造装置の食品分析では、特に以下、3つの成分分析が必要です。

    • ゴム(例:ビール醸造用の樽等にも使われている)
    • プラスチック
    • 鉛を含有する金属

情報元:厚生労働省

食品製造装置で重点的にチェックされるポイント

    1. 装置の構造上で鋼や鉛が削り取られ食品に混入する恐れがない事
    2. ゴム、プラスチック等の部分からの鉛等の有害成分が検出されない事

情報元:大阪食品検疫所

機械類の食品分析について

食品製造装置は、輸入時に組み上げた状態だと、該当部品を抜き取ることが難しいです。そのため、部品のみを先行して送付&分析。その後、機関本体を輸送するのが一般的です。いずれにしろ、輸入を実行する前に、色々と食品検疫所と打ち合わせをすることが大切です。

その他、食品製造装置の食品分析に関するポイントは、次の通りです。

    1. 機械ごと分析はできないので、使用される部品単位で分析する。
    2. 同一素材の部品はまとめて1件の分析とできる。
    3. 色違いの同一部品は別物として扱う。
    4. 分析は外国の公的検査機関でも受けられる。

多くの食品機械は食品に触れる部分の材質はSUSのみです。この場合は、特に問題がありませんので即許可となります。本当に簡単です。

7. 輸入後の通関と届出済証の活用

届出済証は税関での通関手続き時に提示します。通関業者が代理で提示する場合が多く、スムーズな引取のためにも事前に共有しておくことが重要です。

8. 実務TIPS

  • 事前届出:到着予定日の7日前から可能
  • 計画輸入・同一製品省略制度:継続輸入時の効率化に有効
  • 非居住者は届出者になれないため、日本法人や居住者を届出者に設定
  • インコタームズ(EXW、FOB、CIFなど)の違いによる総コストの変動を理解し、契約条件を精査

9. 周辺法令・安全衛生面の確認

装置の仕様によっては、電気用品安全法(PSE)、高圧ガス保安法、消防法、労働安全衛生法、酒税法などが適用される場合があります。加えて、現場での作業安全管理や機械安全規格(ISO等)に適合しているかも確認してください。

参考情報:最終輸入コストをしっかりと計算しよう!

例えば、アリババ等で食品製造装置一式があるとしましょう。アリババ内に記載されている価格には、国際送料が含まれていないことが多いため、十分に注意しましょう。

例えば、引き渡しは、工場で行う「EXW」であったり、中国側の最寄り港で行う「FOB」であったりします。売り手側の都合によっては、日本の港までつける「CIF」での契約もあります。インコタームズによって、最終的に支払う価格が変わるため注意しましょう。

もし、相手がEXWやFCA又はFOB等を指定してきたから、この場合は、自分で国際輸送を手配します。これを生業にするのがフォワーダーです。

まとめ

  • 器具=食品に直接触れる機械や部品
  • 届出は検疫所に「食品等輸入届出書」を提出(FAINS利用可)
  • 食品接触部の材質・色を証明する詳細書類と記載例の理解が必須
  • 合成樹脂はポジティブリスト制度に適合(2025年改正対応)
  • 同一素材はまとめ可、色違いは別検査の可能性
  • 届出済証は通関時に活用、安全衛生面の法令も遵守

 

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