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【HUNADE】輸出入と国際輸送ガイド 学習コース

第1回|CAコンテナとは?リーファーとの違い。

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CAコンテナとは?リーファーコンテナとの違いをやさしく解説

野菜や果物、切花などの生鮮品を海外へ送るときに使われるのが「リーファーコンテナ(冷蔵コンテナ)」です。特に、より鮮度を大切にしたいときに活躍するのが「CAコンテナ」と呼ばれる特別な冷蔵コンテナです。

この記事では、「CAコンテナって何?」「普通のリーファーコンテナとどう違うの?」「どんなときに使うの?」という疑問を、小規模な輸出ビジネスをしている方に向けて、わかりやすく説明していきます。

CAコンテナの仕組みと役割

CAコンテナは、温度の管理に加えて、酸素や二酸化炭素、湿度など、空気の成分も細かくコントロールできる高性能なコンテナです。正式には「Controlled Atmosphere Container(制御された空気環境のコンテナ)」といいます。

このコンテナは、輸送中でも「呼吸」を続ける果物や野菜、切花などに使われます。呼吸とは、時間が経つと熟れていく自然な働きのことです。通常の冷蔵コンテナ(リーファー)では温度を一定に保つことはできますが、熟れすぎてしまうのを止めることはできません。

一方、CAコンテナでは空気中の酸素を少なくし、二酸化炭素を適度に増やすことで、果物などの呼吸をゆっくりにして、鮮度を長く保てるようにします。長い距離の輸送や日数がかかる場合でも、品質が落ちにくいのが大きなメリットです。

caコンテナとリーファーコンテナ

リーファーコンテナとの違い

caコンテナとリーファーコンテナ

リーファーコンテナは、冷蔵機能があり「温度」を一定に保つことができます。一方、CAコンテナは温度だけでなく、「空気の中の酸素や二酸化炭素、湿度」まで細かく調整できるのが特長です。

たとえば、酸素の量を少なくしたり、二酸化炭素を少し増やしたりすることで、果物が呼吸するスピードをゆっくりにして、熟れすぎや腐りを防ぎます。さらに湿度もコントロールできるので、カビや水滴がつきにくくなります。

特に、バナナ、キウイ、アボカドのように、時間が経つと熟れすぎてしまう果物にはCAコンテナがぴったりです。普通のリーファーコンテナよりも、販売するときの品質を高く保つことができます。

CAコンテナの主な使い道とメリット

CAコンテナは、「鮮度がとても大事な商品」を運ぶときに向いています。たとえば、バナナ・アボカド・キウイなどの果物、切花や苗木、チーズやワイン、一部の医薬品などです。

caコンテナとリーファーコンテナ

このコンテナを使う一番のメリットは、「売れる期間を長くできる」ことです。その結果、商品が売れ残って捨てるリスクが減り、価格も下がりにくくなります。また、天候の悪化や船の遅れなどがあっても、品質を守りやすいので、安定した取引につながります。

利用前に知っておきたいポイント

caコンテナとリーファーコンテナ

CAコンテナは便利ですが、使う前にいくつか気をつけることがあります。まず、通常のリーファーコンテナよりも料金が高く、使える船会社や航路が限られています。なので、出荷前に「その船会社がCAに対応しているか」をきちんと確認しておくことが大切です。

また、運ぶ商品によって最適な空気のバランス(酸素・二酸化炭素など)が違います。設定が合っていないと、品質が落ちたり、商品が傷んだりすることもあります。特に酸素とCO₂のバランスは重要です。こうしたトラブルを防ぐためにも、商品に合った設定と、しっかりした輸送計画が必要です。

船会社自体がCAに対応しているのか?最適な空気のバランスを考えましょう

トラブル事例から学ぶ注意点

caコンテナとリーファーコンテナ

実際の現場では、いくつかの失敗例があります。たとえば「コストを抑えたい」と思って普通のリーファーコンテナを使ったところ、アボカドが熟しすぎて売れなくなったことがあります。

また、CAコンテナを使ったのに、酸素や湿度の設定を間違えたために、切花が傷んで見た目や香りが悪くなったケースもあります。

このような失敗からわかるのは、「CAコンテナを使えば安心」というわけではなく、正しい設定や管理、そして信頼できるフォワーダー(輸送手配の専門業者)との連携がとても大事だということです。

フォワーダーと一緒にスムーズな手配を

CAコンテナを使うときは、フォワーダー(輸送の専門業者)としっかり相談することが大切です。荷物の種類や目的地、届けたい時期などに合わせて、どのコンテナが一番合っているか教えてくれます。

また、どの船会社が使えるか、どのルートが対応しているか、追加でかかる料金はあるかなども、あらかじめ知っておくと安心です。

さらに、温度や湿度を記録できる「データロガー」を使えば、輸送中の状態を確認できて、後から品質のチェックや保証にも役立ちます。

データロガー

誰にどうやって手配する?

CAコンテナの手配は、基本的にフォワーダーに相談すればOKです。まずは「どんな荷物を、どこからどこへ、いつ頃送りたいのか」を伝えましょう。フォワーダーが、最適な船会社・コンテナ・設定条件を選んでくれます。自社で直接船会社に依頼するよりも、スムーズで安心です。

手配時に伝えるべきチェックリスト

  • 輸送する品目(例:バナナ、アボカド、切花など)
  • 積み地(どこから出すか)と仕向地(どこへ送るか)
  • 希望する出荷日や到着希望日
  • 貨物の数量と重量
  • 最適な温度・湿度・酸素・CO₂の条件があるかどうか
  • パレット積みかバラ積みか
  • 輸送期間中のトレーサビリティ(データロガーなど)の要否

こうした情報を整理して伝えることで、見積もりが正確になり、スムーズな手配につながります。

特に貨物に最適な温度設定、湿度等を正しく伝えることが重要です。

 

次の記事「第2回|リーファーコンテナの温度・湿度管理

 

関連コンテンツのご案内

以下の記事では、CAコンテナの実務で役立つ情報をさらに詳しく紹介しています。併せてご確認ください。

まとめ

  • CAコンテナは、酸素・二酸化炭素・湿度の調整ができる高機能リーファーコンテナです。
  • 通常のリーファーより高コストですが、青果物や切花の鮮度保持に優れています。
  • 使用には貨物知識と細かな輸送計画、専門的な設定が求められます。
  • 信頼できるフォワーダーと連携し、貨物に最適な輸送方法を選ぶことが大切です。
  • 航路の対応可否や機器設定の確認、輸送履歴の可視化も重要な要素です。

 

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国際輸送コース(16記事)

国際輸送コース(中国)(5記事)

国際輸送コース(リーファー)(11記事)

輸出コース(10記事)

輸入コース(10記事)

輸入コース(米国通販)(5記事)

需要調査・戦略コース(10記事)

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