
【行動編】やりっぱなし貿易からの脱却
“やってみた”で終わる人、積み上げる人の分かれ道
初めての輸出入を終えた夜、多くの方が「やっと終わった…!」と胸をなで下ろします。無事に荷物が届いて、ホッとするその気持ち、とてもよくわかります。
でも実は、本当に大切なのはその後なんです。
貿易は一度うまくいっても、次もうまくいく保証はありません。制度も為替レートも、相手国の事情も、日々変わり続けています。
だからこそ、成功する方は一度の成果に満足せず、それを「仕組み」として再現できる形に落とし込んでいきます。
勢いではなく、積み上げる型を持っている人が、長く生き残っていけるんです。私自身も、最初の成功よりも「次もちゃんとできるのかな…」という不安の方が、正直大きかったです。
でもこの”怖さ”こそが、改善と成長の始まりなんだと、今では思っています。
“一発屋貿易”に陥ってしまう人の共通点
一度は成功したのに、なかなか続かない…そんな方には、実は共通点があります。
それは、「再現できる仕組みがない」ということです。
具体的には、こんな特徴があります。
- 記録がない:勘で動いているので、次回も同じ結果を出せない
- 学びが断片的:SNSや動画で部分だけ学んで、全体像が見えていない
- 改善しない:「たまたまうまくいった」で済ませて、また同じことを繰り返す
- 他人任せ:通関士やフォワーダーに依存しきってしまう
- 感情で判断:「忙しいから」「高そうだから」という理由で動いてしまう
実は、Hunadeの支援現場でも、記録を取っていない方のトラブル率は平均28%でした。一方で、仕組み化をきちんと行った方は、平均8%以下にまで低減できています。

つまり、継続できる人=仕組みを持っている人なんです。
現場で信頼される”仕組み型”の考え方
では、「仕組み」は、具体的にどうつくればいいのでしょうか?
強い方は、感覚ではなく仕組み(System)で動いています。現場では、次の3つの層(レイヤー)で仕組み化を考えていきましょう。
A. ログ化(記録を残す人は強い)
1案件ごとに、「何が起きて、どう動いたか」を時系列で残していきます。形式はノートでもExcelでも、何でも大丈夫です。大切なのは、時系列で追えることです。
日付 | 出来事 | 対応者 | 結果 |
5/10 | 通関で成分表の提出を求められた | 山田 | 成分表を提出→無事に通関完了 |
5/12 | ETA(到着予定日)が変更(上海港の混雑) | 佐藤 | フォワーダーに再予約を依頼済み |
この記録を続けるだけで、次回の対応速度が平均30%も向上します。
B. テンプレ化(毎回ゼロから考えない)
同じようなトラブルや問い合わせは、「テンプレート化」してしまいましょう。
例えば:
- 通関が遅延した時の報告メール例
- 船のスケジュールが変更になった時の再調整依頼文
- 新規取引先への初回挨拶テンプレート
これだけで、1案件あたり平均45分の対応時間を短縮できます。
「一度の失敗を財産に変える人」が、現場で信頼を得ているんです。
C. 標準化(仕組みで回す)
最後は、日々のチェックをルーティン化していきます。
サイクル | 内容 | 効果 |
日次 | ETA・Free Timeをチェック | トラブルの早期発見率が+40% |
週次 | 請求・支払いの締め日を確認 | 誤請求率が−60% |
月次 | コスト比較・実績をレビュー | 継続率が+25% |

仕組み化とは、未来の自分を助ける行為なんです。
“仕組み化できる人”が現場で生き残る理由
実は、フォワーダーや税関も”安定して取引できる荷主さん“を優先します。
突発的なトラブルが起きても、手順を決めてしっかり動ける人は信頼されます。逆に、都度バタバタしてしまう人は、徐々に後回しにされていってしまいます。
💡 インサイト:現場で効く3つの考え方
1.継続とは「型を更新すること」
記録→修正→再現のサイクルを月1回で回すと、年間の利益率が安定してきます。
2.面倒なことは前倒しする
出港前にリスクを確認しておくだけで、トラブル率が50%減ります。検査率や蔵置日数を指標にしましょう。
3.信頼は安定から生まれる
トラブルが起きた時、すぐに報告を共有すると優先対応してもらえます。回答スピードが鍵になります。
“やりっぱなし”から”回る仕組み”へ
今日から始められる継続の3ステップをご紹介していきます。
ステップ1:判断メモを案件ログに発展させる
日付・判断内容・根拠を1行でいいので残しておきます。
ステップ2:ミスをテンプレート化して再利用する
再発防止になるだけでなく、次の担当者にも共有できます。
ステップ3:月1回「失敗ノート」を読み返す
改善テーマを1つ決めて、次に活かしていきましょう。
失敗ノートの作り方のコツ
- 目的:感情ではなく「再発防止」を見える化すること
- 書く内容:起きた出来事→原因→次回の対策→実施日
- 見直す頻度:月1回、10分でOK。改善は1つで十分です
Hunadeの支援を受けている方の中では、失敗ノート導入後、トラブルの再発率が70%も減りました。「悩みが整理されて、すごく動きやすくなった」という声も、いただいています。
参加者の声と変化
- A社(食品輸入業):記録テンプレ導入後、1年でトラブルゼロに。
- B社(雑貨輸入業):EPA活用を自走化、利益率15%改善。
- C社(新規事業者):「相談しやすい型」で現場が安定、社員の判断が早くなった。
💬 「一人で不安だったけど、“仕組み仲間”がいることで前に進めた」との声が多数。
まとめ|続ける人は、仕組みを持っている
貿易ビジネスは、根性でもセンスでもなく、”仕組み力“で決まります。感情で動く人は1年で止まってしまいますが、仕組みで動く人は10年続けていけます。
経験を仕組みに変えて、その仕組みを改善していく──それこそが、貿易を「事業」にする道なんです。
Hunadeのコンサルティングでは、あなたの現場に”再現できる型“をつくるサポートを行っています。
15分の無料相談では、仕組み化で得られる具体的な成果(対応スピードの改善・トラブル減少・信頼向上)を、事例付きでご紹介しますね。
まずは、あなたの現場での課題を、一緒に整理してみませんか?
お気軽にお声がけください。
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